自作PCは2年でいくら高くなった?Ryzen 5 5600のミドル構成が11.3万円→19.5万円、GPU以外は約2倍【2026年11月】
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2024年11月の秋葉原と2026年11月1日の通販最安を部品ごとに比較
「自作PCはもう高級趣味になった」という声をよく見かけるようになりました。2024年に組んだ人ほど今の値札に驚きますが、実際にどの部品がどれだけ上がったのかは、同じ構成で並べないと分かりません。
Ryzen 5 5600を中心にしたフルHD〜WQHD向けの構成で比べると、2024年11月は11万3,060円、2026年11月1日は19万5,378円でした。差は8万2,318円で、そのうち4万4,640円はメモリとSSDの値上がりです。CPUとマザーボードは2〜3割しか上がっていません。
それでも、DDR4のAM4構成ならRX 9060 XT 16GBを積んで20万円以内に収まります。20万円を大きく超えるのは、DDR5のAM5で組む場合や、メモリを64GBにする場合です。いま組むか待つかは、DDR5と大容量が必要かどうかで決まります。
目次
結論先に結論|高くなったのはメモリとSSD
- フルHD〜WQHDで遊び、DDR4のAM4で困らない
- メモリは32GB、SSDは1TBで始められる
- 4〜5年後に一式を買い替えるつもり
- CPUの載せ替えを見込んでAM5とDDR5で組みたい
- 動画編集やローカルAIで64GB以上が要る
- ゲームを多く入れるので最初から2TB以上欲しい

総額2024年11月と2026年11月のPC1台分を比較
比べたのは、CPU・マザーボード・メモリ・グラフィックボード・SSD・電源・ケースの7部品です。CPUは付属クーラーを使い、Windowsとモニターは含めていません。2024年は11月2日の秋葉原の店頭価格と、同じ日から始まったTSUKUMO eX.の周年セールの価格、2026年は11月1日の国内通販の最安値です。
| 部品 | 2024年11月 | 2026年11月1日 |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen 5 560017,480円 | Ryzen 5 560021,800円 |
| マザーボード | GIGABYTE B550M K6,980円(周年セール) | GIGABYTE B550M K9,018円 |
| メモリ | DDR4-3200 16GB×26,980円 | DDR4-3200 16GB×232,320円 |
| グラフィックボード | Radeon RX 7700 XT 12GB59,980円(周年セール) | Radeon RX 9060 XT 16GB89,800円 |
| SSD | Kingston NV3 1TB8,680円 | Kingston NV3 1TB27,980円 |
| 電源 | 750W 80PLUS Silver6,980円(周年セール) | 750W 80PLUS Gold8,480円 |
| ケース | Micro-ATXミドルタワー5,980円(周年セール) | ATXミドルタワー5,980円 |
| 合計 | 113,060円 | 195,378円8万2,318円高い(約1.73倍) |
※税込。2024年のCPU・メモリ・SSDは11月2日の秋葉原の店頭最安、マザーボード・グラフィックボード・電源・ケースはTSUKUMO eX.24周年セール(11月2〜8日・数量限定・1人1点)の価格。2026年は11月1日時点の国内通販の最安値。メモリは2026年がBIWIN BMU43232UD-D22BG、電源は2024年が玄人志向KRPW-AK750W/88+、2026年がKRPW-GA750W/90+/REV2.0、ケースは2024年がAntec CX500M RGB BLACK、2026年がMSI MAG FORGE 130A AIRFLOW。
2024年側には数量限定のセール品が4つ入っているので、2024年に誰でもこの値段で組めたわけではありません。グラフィックボードも世代とVRAMの容量が違うため、1.73倍という数字を「PCの値段の上がり方」としてそのまま受け取るのは避けてください。
GPUを除いた6部品は約2倍
グラフィックボードを除くと、2024年の5万3,080円に対して2026年は10万5,578円で、ほぼちょうど2倍です。CPU・マザーボード・SSDは同じ製品、メモリは同じ容量と速度です。電源は同じ750Wで2026年はGold、ケースは2024年がMicro-ATX用で2026年はATX用と製品が違いますが、2部品合わせて1,500円の差なので、比較への影響は小さく済みます。
| 部品 | 2024年→2026年 | 倍率 |
|---|---|---|
| DDR4-3200 32GB | 6,980円→32,320円 | 約4.6倍 |
| Kingston NV3 1TB | 8,680円→27,980円 | 約3.2倍 |
| GIGABYTE B550M K | 6,980円→9,018円 | 約1.3倍 |
| Ryzen 5 5600 | 17,480円→21,800円 | 約1.25倍 |
| 電源とケース | 12,960円→14,460円 | 約1.1倍 |
メモリとSSDの2つで1万5,660円から6万300円になり、4万4,640円増えています。総額の差8万2,318円の54%がこの2部品です。CPUは4,320円、マザーボードは2,038円しか上がっておらず、電源はGoldに上げても1,500円の差です。
2024年11月2日のDDR4 32GBの6,980円は前週より10%下がった値段で、同じ日の店頭平均は7,400円でした。平均で比べても約4.4倍です。
メモリDDR5 32GBは9,990円から6万5,980円に
AM5で組む人にとって重いのはDDR5です。2024年11月2日の秋葉原では、DDR5-5600の16GB×2が特売で9,990円、店頭平均は1万2,006円でした。2026年11月1日の国内通販の最安値は6万5,980円で、平均と比べても約5.5倍です。
| 製品 | 2024年11月2日 | 2026年11月1日 |
|---|---|---|
| DDR5-5600 16GB×2 | 9,990円特売。店頭平均は12,006円 | 65,980円 |
| DDR5-5600 32GB×2 | 21,280円 | 119,980円 |
※2024年は秋葉原の店頭最安、2026年は国内通販の最安値(税込)。2026年のDDR5-5600 16GB×2の最安はKOWIN KWEU560032(取扱1店舗)、32GB×2はKOWIN KWEU560064。
64GB(32GB×2)は2万1,280円から11万9,980円になり、メモリだけでかつてのPC1台分を超えます。DDR5の値動きはDDR5メモリの価格推移で追っています。
10月4日の最安値で18万4,549円だった同じ予算の構成は、11月1日には19万5,378円になりました。RX 9060 XT 16GBは8万4,980円から8万9,800円、DDR4-3200の32GBは最安が2万9,980円から3万2,320円に上がっています。
予算同じGPU・32GB・1TBのAM4とAM5を比べると、20万円以内はAM4
「20万円ではもう組めない」は、条件しだいで当たりも外れもします。2026年11月1日の最安値で、RX 9060 XT 16GB・メモリ32GB・SSD 1TB・電源・ケースをそろえたまま、CPU周りだけをAM5に替えて比べました。
| 部品 | AM4(DDR4) | AM5(DDR5) |
|---|---|---|
| CPU | Ryzen 5 560021,800円 | Ryzen 5 7500F24,780円 |
| マザーボード | GIGABYTE B550M K9,018円 | ASRock B850M Rock WiFi21,690円 |
| メモリ | DDR4-3200 32GB32,320円 | DDR5-5600 32GB65,980円 |
| 合計 | 195,378円 | 244,690円AM4より49,312円高い |
※2026年11月1日時点の国内通販の最安値(税込・送料別、Windowsは含まない)。グラフィックボード・SSD・電源・ケースは両方とも同じ。比べたのはこの2構成で、Intelや別のグラフィックボードの構成は含みません。
AM4なら残りは4,622円で、20万円以内に収まります。ただしWindowsのライセンスを買うと超えるので、手持ちのライセンスを移せるかどうかで実際の予算は変わります。AM5にすると4万9,312円高くなり、その7割近い3万3,660円がメモリの差です。
AM5の利点は、あとでCPUだけを新しい世代に替えられることです。AM4で使えるのはRyzen 5000シリーズまでなので、CPUを大きく速くしたくなったらマザーボードとメモリごと替えることになります。数年後に一式を組み直すつもりなら、浮いた約5万円をグラフィックボードに回すほうがゲームでは速くなります。予算別の構成はゲーミングPC自作の予算別おすすめ構成に、DDR4とDDR5の性能差はDDR4とDDR5の比較にまとめています。
理由メモリとSSDだけが大きく上がった理由
CPUやケースの値段がほとんど変わらないのに、メモリとSSDだけが3〜5倍になったのは、AIサーバー向けの需要がメモリの半導体そのものを奪っているからです。
AI向けのGPUには高速なHBMが、AIサーバーのCPUには大容量のDRAMが大量に積まれます。メモリメーカーがそちらに生産を振り向けると、PC用のDDR4・DDR5に回る量が減ります。SSDに使うNANDフラッシュも、データセンター向けの大容量SSDの需要が強く、同じように一般向けが後回しになっています。
調査会社のTrendForceは2026年9月30日、10〜12月の従来型DRAMの契約価格が前の四半期より10〜15%、NANDフラッシュが15〜20%上がると予測しました。メーカーと大口の買い手のあいだの取引価格の見通しで、店頭の値段が同じ割合で上がるという意味ではありません。それでも仕入れ値が上がる見通しなので、年内に店頭価格が大きく下がるとは考えにくい状況です。値上がりの仕組みはSSD・HDDが値上がりする理由で詳しく扱っています。
見通し2027年まで待てば2024年の値段に戻るか
戻る見込みは薄いです。TrendForceは2026年7月30日の発表で、2027年もDRAMの供給は厳しいままと見ています。新しい工場の立ち上げは2027年後半にずれ込み、生産量に本格的に効いてくるのは2028年という見立てです。
NANDフラッシュは事情が違い、2027年後半には新しい生産能力が動き出し、需給が緩むと予測されています。SSDのほうがメモリより先に落ち着く可能性があります。
| 部品 | 2027年の見通し | どうするか |
|---|---|---|
| メモリ(DRAM) | 供給不足が続く | 必要な容量は今のうちに確保する |
| SSD(NAND) | 後半に需給が緩む可能性 | 1TBで始めて、あとから足す |
どちらも海外の取引価格の見通しで、日本の店頭価格は為替や流通在庫でも変わります。「待てば2024年の値段で組める」と考えて買い控えるより、今のPCで困っているかどうかで決めるほうが確実です。
対策今組むなら、どこで予算を抑えるか
値上がりの中心がメモリとSSDなので、抑えどころもそこです。CPUやケースを安くしても数千円しか変わりません。
- メモリは32GBの2枚組で止める。ゲームだけなら32GBで足ります。DDR5の64GBは32GBより5万4,000円高く、その分をグラフィックボードに回すほうがfpsは上がります。
- SSDは1TBで始める。空きのM.2スロットがあるマザーボードを選んでおけば、NANDの値段が落ち着いてから足せます。B550M Kは2基あります。
- DDR5にこだわらないならAM4とDDR4。2026年11月1日の最安値で、AM5より約4万9,000円安く組めます。
- 今のPCが動いているなら、全部は替えない。グラフィックボードだけ替えれば、メモリとSSDの値上がりの影響を受けずに済みます。
メモリとSSDの容量の決め方はメモリ高騰中の自作PCはDDR5 32GBか64GBかで、同じ構成のBTOと自作の値段の差はRTX 5070のBTOと自作の比較で確かめられます。
おすすめ20万円以内で組むなら選びたい部品
20万円以内に収めたAM4構成の部品です。CPUは2024年と同じ製品で値上がりが小さく、マザーボードはSSDをあとから足せるM.2 2基のB550、グラフィックボードと電源はAM4で浮いた予算を回す先です。


※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。
FAQよくある質問
まとめまとめ|高級趣味になったのはDDR5と大容量
Ryzen 5 5600のミドル構成の例は、2024年11月の11万3,060円から2026年11月1日の19万5,378円になりました。増えた8万2,318円の半分以上はメモリとSSDで、CPUやマザーボード、ケースはほとんど変わっていません。
DDR4のAM4なら、RX 9060 XT 16GBを積んでも20万円以内に収まります。一方でAM5とDDR5にすると24万4,690円、64GBのメモリだけで12万円近くになり、こちらは2024年の感覚では手が届かない値段です。
自作PCそのものが高級品になったのではなく、DDR5と大容量のメモリ・SSDが高級品になりました。ゲーム用ならメモリは32GB、SSDは1TBで始め、DDR5が要らなければAM4とDDR4で浮いた分をグラフィックボードに回してください。
出典:サハロフの秋葉原レポート(2024年11月2日) / ツクモ東京地区 店舗BLOG「TSUKUMOeX.24周年!感謝セールを開催いたします!!」 / TrendForce「AI Server Demand Sustains Memory Contract Price Increases in 4Q26」 / TrendForce「Diverging Memory Market Outlook in 2027」 / AMD「Radeon RX 9060 XT」




