大型エアコンのラジエーターで水冷するとRTX 3080は何度?65℃から28℃になった実験と家庭のPCで真似できない点【2026年11月】
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65℃が28℃に。ただしFPSは約3%しか伸びなかった
出典:Tom’s Hardwareの実験紹介記事、TrashBench氏の元動画「I Made a Radiator From an Old AC. GPU Temps Dropped 39°C」
PCの水冷は、ラジエーターが大きいほど冷えると言われます。では、エアコンの室外機に入っている巨大なラジエーターをつなぐと、GPUは何度まで下がるのでしょうか。
オーストラリアのハードウェア系YouTuber、TrashBench氏の実験では、RTX 3080が標準クーラーの65℃から28℃まで下がりました。ただし、GPUを大幅にオーバークロックしても平均FPSの伸びは約3%にとどまっています。
この温度は、ラジエーターの冷却能力に余裕がある環境で出た数字です。家庭のPCが同じ構成を目指す必要はなく、使える知見は「冷やしても性能はあまり増えない」という点にあります。
目次
要点65℃が28℃になった実験の結果
RTX 5060は52℃から33℃、RTX 3080は65℃から28℃まで下がりました。RTX 3080とCore i9-14900Kを同じ水冷ループにつないだテストでは、CPUが18℃下がって76℃になり、GPU側の温度は変わりませんでした。
| テスト | 温度(標準→接続後) | OCの結果 |
|---|---|---|
| RTX 5060 | 52℃ → 33℃ | 2,902→3,300MHzで平均FPS約3%増 |
| RTX 3080 | 65℃ → 28℃ | 平均FPSは約3%増 |
| RTX 3080+i9-14900K | CPU 18℃減の76℃、GPUは変化なし | − |
動画のタイトルは「GPU温度が39℃下がった」としています。表の65℃から28℃は差が37℃で、数字が異なります。表には、計測値が具体的に示された65℃と28℃を載せています。
構成エアコン室外機のラジエーターをどう使ったか
TrashBench氏が使ったのは、冷媒ガスを抜いた4kW級のエアコン室外機です。内部の部品の大半を取り外し、必要なラジエーター、ファン、ポンプだけを残しました。移動用のキャスターを付け、一般的なリザーバー(冷却液タンク)を足して水冷ループに組み込んでいます。
PC側は、T字の継ぎ手を熱と力でY字に加工し、コールドプレート(GPUやCPUに載せる水冷ブロック)の固定金具は3Dプリンターで自作しました。つまり、一般のPCパーツ店で買えるものを組み合わせただけの構成ではありません。
なお、4kWはエアコン側の能力区分を表す数字で、この改造ラジエーターがPCの熱を4kW分捨てられると測った値ではありません。RTX 3080とCore i9-14900Kを同時に冷やしてもGPUの温度が動かなかったことから、ラジエーターの能力にはPC側の発熱を上回る余裕があったと考えられます。
FPS冷えてもFPSはほとんど増えなかった
温度の下がり幅に比べて、性能の伸びは小さい結果でした。RTX 5060ではブーストクロックを約14%引き上げても、平均FPSは約3%しか増えていません。RTX 3080でも同じく約3%でした。
NVIDIAのGPUは電力と性能のカーブがあらかじめ作り込まれているため、クロックを上げても伸びが小さいと原典は説明しています。冷却を強めても、そのぶんFPSが増えるわけではありません。
冷却を極端に強めてもFPSが伸びにくい点は、別の実験でも出ています。TrashBench氏がRTX 3080に簡易水冷のファンを含めて計11個のファンを取り付けた実験では、GPU温度は最大33℃下がりましたが、ゲーム性能への影響は小さいものでした(Club386)。
応用家庭のPCに応用できる点・できない点
- ラジエーターの放熱に余裕があるほど、GPUは室温に近づく
- 温度が下がっても、FPSは数%しか変わらないことがある
- 温度が高いだけが悩みなら、まずケース内の空気の流れを疑える
- 室外機サイズのラジエーターは、ケースにも机の下にも置きにくい
- 自作のポンプ配管・固定金具は水漏れの危険がある
- 28℃は室温に近い値で、水冷でも室温より下には行けない
家庭用のゲーミングPCで水冷を選ぶなら、当てはまるのは「ラジエーターに余裕があるほど冷えやすい」という点だけです。現実的なサイズは簡易水冷ラジエーターの240mm・280mm・360mm比較で、CPUの発熱に合わせた選び方を確認できます。上の11ファンの例のように温度が最大33℃下がってもゲーム性能はほとんど変わらないため、ファンやラジエーターを増やす前に、いま温度で性能が落ちているかを確かめるのが先です。
GPUの温度が気になっている場合も、水冷にする前にケース内の吸気と排気を見直すほうが手軽です。エアフロー設計ガイドでファンの向きと配置を確認できます。
同じTrashBench氏の過去の実験では、GPUのダイへ水を直接流す実験でも低い温度が出ています。極端な冷却は温度の数字が目立ちますが、実用性と安全性は別の問題です。
Q&Aよくある質問
まとめまとめ|28℃は大きなラジエーターの余裕の証明、PC選びの目安ではない
エアコンのラジエーターを使った水冷では、RTX 3080が65℃から28℃まで下がりました。一方で、オーバークロックしても平均FPSは約3%しか伸びていません。家庭のPCは、温度の数字を追うより、ケース内の空気の流れと市販のラジエーターサイズを見直すほうが現実的です。
RTX 3080は65℃→28℃、RTX 5060は52℃→33℃、CPUは18℃低下の76℃でした。冷却を極端に強めても、平均FPSの伸びは約3%でした。


