DDR5メモリ価格【2026年9月版】|16GBから64GBまで1GBあたりの単価はほぼ同じで、128GBだけ2割高いです
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まとめて買っても、1GBあたりは安くなりません
価格はパソコンSHOPアークのPCメモリー売り場で2026年9月15日に確認した税込価格を、容量別に1GBあたりへ割り戻したものです。同じ店で同じ日に買える価格どうしを比べています。円建ての推移は日本銀行「企業物価指数」の輸入物価指数・品目「モス型メモリ集積回路」によります。市場全体の方向は3DCenter「Speicherkrise-Preisindex August 2026」、四半期の契約価格見通しはTrendForceの2026年第3四半期メモリ価格見通しと同サーバー向けDRAM契約価格予測、HBMと通常DRAMの生産能力の関係はSK hynix「Mid-to-Long-Term Investment Strategy」、2026年後半の需給見通しはSamsung Electronicsの2026年第2四半期決算発表、完成品の価格改定はPlayStation.Blogの価格改定告知・任天堂のニュースリリース・Appleの値上げ報道によります。相場は週単位で動くため、購入前にリンク先で確認してください。
目次
結論1GBあたりで見ると、順番が入れ替わります
メモリは「容量が大きいほど1GBあたりは安くなる」のが普通です。ところが2026年9月のDDR5では、その関係がまるごと消えています。同じ店で同じ日に買える価格を容量別に並べ、1GBあたりへ割り戻すとこうなります。
| 構成 | 価格 | 1GBあたり | 読み方 |
|---|---|---|---|
| 16GB×2 合計32GB / Apacer | 65,800円 | 2,056円 | ここが基準になる |
| 16GB×1 合計16GB / Kingston | 32,780円 | 2,049円 | キットとほぼ同じ単価 |
| 32GB×2 合計64GB / Corsair | 134,200円 | 2,097円 | 32GBキットとの差は2% |
| 64GB×2 合計128GB / G.Skill | 313,816円 | 2,452円 | 32GBキットより19%高い |
| DDR4 16GB×2 合計32GB / SanMax | 28,600円 | 894円 | DDR5の半額以下 |
読み方は単純です。16GBから64GBまで、1GBあたりの単価はほとんど変わりません。2,049円から2,097円の幅に収まっていて、容量を4倍にしても差は2%です。「まとめて買えば単価が下がる」という前提は、いまのメモリでは成立しません。128GBだけは2,452円/GBで、32GBキットより19%高くつきます。容量単価を理由に大きいほうを選ぶ意味がないということです。
16GBの単品モジュールは32,780円で1GBあたり2,049円。32GBキットの2,056円/GBとほぼ同じで、単品だから割高ということはありません。それでも新規に組むなら2枚組を選ぶほうが有利です。2枚差しでデュアルチャネルになり、内蔵GPUを使う構成では体感差が出ます。
推移1年で4.2倍になり、円安のせいは1割もありません
いまの価格がどこから来たのかは、公的な統計を見ると一目で分かります。日本が輸入するメモリICの価格は、2025年9月からの1年で4.2倍になりました。日本銀行が毎月出している輸入物価指数の「モス型メモリ集積回路」という品目で、円ベースと契約通貨ベースの2本が公表されています。
跳ねたのは2025年秋からです。2024年から2025年前半までは横ばいだったものが、2025年10月から上を向き、2026年1月に一段跳ね上がりました。この4か月だけで2.4倍になっており、ここで底値そのものが切り上がっています。
この2本を並べると、よく言われる「円安のせいで下がらない」が主因ではないと分かります。同じ期間で契約通貨ベースは3.9倍、円ベースは4.2倍。差にあたる約7%が円安による押し上げぶんで、残りはDRAMそのものの値上がりです。仮に為替が動かなくても、ほとんど同じだけ上がっていた計算になります。
| 輸入価格 | 1年で | 読み方 |
|---|---|---|
| メモリIC 円で払う額 | 4.2倍 | 日本の買い手が実際に負担した上がり幅 |
| メモリIC 契約した通貨のまま | 3.9倍 | 為替を除いた、メモリ自体の上がり幅 |
| 集積回路 全体 円で払う額 | 2.1倍 | 半導体全般より、メモリは倍の速さで上がった |
比べる相手を広げると、メモリの異常さがはっきりします。集積回路全体は同じ1年で2.1倍で、メモリはその倍の速さで上がりました。半導体が全般に値上がりしているのではなく、メモリだけが突出して上がっているというのが実態です。冒頭で大容量ほど単価が高くなっていたのも、この流れの延長線上にあります。
容量32GBと64GB、どちらを選ぶか
単価がほぼ同じなので、判断は総額だけになります。65,800円と134,200円で、差は68,400円。64GBを選ぶ理由は「容量が要るかどうか」だけで、単価で得をする場面はありません。
| 使い方 | 必要な容量 | 理由 |
|---|---|---|
| ゲーム中心 | 32GB | 現行タイトルで32GBを使い切る場面はまだ少数です |
| ゲーム+配信・録画 | 32GB | 配信ソフトを同時に動かしても32GBで足ります |
| 動画編集・3D | 64GB | 単価はほぼ同じなので、必要なら総額だけで判断できます |
| ローカルでAIモデルを動かす | 64GB以上 | モデルサイズがそのまま要求量になります |
用途別の目安はゲーミングPCのメモリは16GBで足りるかで詳しく整理しています。迷ったときは「いま困っていないなら32GB」で問題ありません。単価が下がらない以上、先回りして大容量を買っておく金銭的な利点がなくなりました。
CUDIMM同じ容量で14〜37%高くなります
クロックドライバを載せた新規格CUDIMMは、8,000MT/sを超える動作に実質的に必須です。同じ店の同じ日で、同じ容量どうしを並べるとこうなります。
| 構成 | 通常のDIMM DDR5-5600 | CUDIMM DDR5-6400 | 差 |
|---|---|---|---|
| 64GB 32GB×2 | 134,200円 | 152,680円 | +18,480円・13.8% |
| 16GB 単品 | 32,780円 | 44,980円 | +12,200円・37.2% |
ひとつ断っておくと、CUDIMM側はDDR5-6400、通常のDIMM側はDDR5-5600で、CUDIMMのほうが1段速い製品になっています。同じ速度どうしで比べれば差はもう少し縮みますが、CUDIMMを選ぶと同容量でも14〜37%多く払うことになるという関係は変わりません。
必要になるのは8,000MT/s超を狙う場合に限られます。DDR5-6400までの常用域なら通常のDIMMで足り、上の価格差はそのまま浮きます。マザーボードの対応表で、目標クロックにCUDIMMが要るのかを先に確認してください。
背景AI向けHBMが、一般向けDRAMの生産枠を奪っています
DRAMメーカーはいまAI用GPUに載るHBM(広帯域メモリ)の製造に注力しています。HBMは利益率が高く、各社が製造ラインをHBM優先に切り替えた結果、PCで使う通常のDRAMの供給が相対的に不足しています。
「HBMを増やすとなぜ通常のDDR5まで足りなくなるのか」について、SK hynixは生産投資の説明で、HBMはシリコン貫通電極でDRAMを積層する構造上ダイが大きくなり、ウェハ1枚から取れる有効ダイ数が従来型DRAMより少なくなると説明しています。積層とパッケージングの工程も複雑なため、同じ生産能力でもHBMに割くほど通常DRAMへ回せる量が減る計算です。
加えて2025年12月、Micronが一般向けメモリ市場から事実上撤退し、HBMとエンタープライズ向けへ完全にシフトしました。3社で成り立っていた市場が実質2社になったことで、価格を押し下げる競争圧力そのものが弱まっています。Samsungも2026年後半についてサーバーDRAM・エンタープライズSSD・HBMの需要拡大で供給不足が続くとの見方を示しています。
| 指標 | 2026年8月 | 前月比 | 読み方 |
|---|---|---|---|
| DDR5 価格指数 2025年7月=100 | 486 | +9.2% | 上昇を主導したのは48GB・64GBの大容量帯 |
| DDR3・DDR4 価格指数 | 301 | — | DDR4も3倍の水準。逃げ場にならない |
| SSD 価格指数 | — | +7.7% | メモリ単体でなくPC一式で予算を見る |
| GPU 価格 | — | +13.3% | 同時に上がっている |
ドイツ市場の指数でも上昇を主導したのは48GB・64GBの大容量帯で、16GB×2の帯域は横ばいでした。冒頭の単価表で大容量ほど割高になっていたのは、この動きと同じ方向です。いま値上がりの圧力がかかっているのは大容量側だと考えてください。
波及値上げはゲーム機とパソコンにも届いています
影響は自作パーツの中で止まっていません。2026年はゲーム機とパソコンの完成品が、半年のあいだに相次いで値上げされました。メモリが上がっているのに完成品だけ据え置きという状態は、長くは続かないということです。
| 製品 | 実施日 | 価格 | 各社の説明 |
|---|---|---|---|
| PlayStation 5 | 2026年4月2日 | 97,980円 デジタル89,980円 / Pro 137,980円 | 世界的な経済環境の圧力 |
| Nintendo Switch 2 | 2026年5月25日 | 59,980円 49,980円から1万円の引き上げ | 市場環境の変化と、材料費を含むコスト上昇 |
| MacBook・iPadなど | 2026年6月25日 | 100〜300ドルの引き上げ | メモリとストレージの調達コスト上昇 |
説明の書き方には差があります。メモリを名指ししたのはAppleだけで、ソニーは「世界的な経済環境の圧力」、任天堂は「市場環境の変化」と「材料費を含むコスト上昇」としか述べていません。それでも半年で3社が揃って値上げに動いた事実は、部品の調達環境が変わったことを示しています。
完成品の値上げは一度通ると戻りにくく、メモリ単体だけでなくPCやゲーム機の予算も上振れしたままです。必要な時期が決まっているなら、相場が下がるのを待つ理由は以前より薄くなっています。
誤読「+13〜18%」を店頭価格に掛けてはいけません
TrendForceが出した+13〜18%という数字はよく引用されますが、意味を取り違えたまま広がりやすいので3点だけ確認しておきます。
| 誤解 | 実際 | 影響 |
|---|---|---|
| 店頭価格が13〜18%上がる | これは四半期の契約価格の前四半期比予測で、メーカー間の調達に使う価格です | いまの店頭価格に掛けても次の価格にはなりません |
| 最近発表された新しい値上げ率 | 公表は2026年7月。7月3日に従来型DRAM全体、7月9日にサーバー向けで同じ数字が出ています | 新規の悪材料ではありません |
| Consumer DRAM=個人が買うPC用DDR5 | TrendForceの区分ではDDR2・DDR3・DDR4といったレガシー製品を指します | DDR5の値動きを誤って理解することになります |
なおPC向けの見通しについてTrendForceは、記録的な契約価格の高さによってPCやスマートフォンの顧客が価格を負担できる限界に近づいていると述べています。業界全体が成長しても、ゲーミングPC用メモリがすぐ潤沢になるとは限らないという構図です。
見通し2026年内に劇的な値下がりは見込めません
「いつまで続くのか」への答えです。3つの方向で整理します。
| シナリオ | 条件 | 32GBの着地 |
|---|---|---|
| 楽観 年末に緩やかな下落 | HBMの増産が一段落し、一般向けDRAMの生産ラインが戻る | 10〜15%の値下がり |
| 中立 最も現実的 | AI需要が続き、各社はHBMとサーバー向けに注力を継続 | いまの水準が続く |
| 悲観 さらに値上がり | 円安が進行、またはAI向け投資がさらに加速 | 10〜20%の上昇 |
為替も効いています。メモリチップは米ドル建てで価格が決まるため、円安が続く限り海外の値下がりが国内価格に届きにくい構造です。コロナ前の安値(DDR5 32GB=1.5〜2万円台)への回帰は、Micron撤退という構造変化がある以上、現実的ではありません。底値そのものが切り上がったと考えるほうが実態に合います。
セール大型セールを待ってもDDR5はほとんど下がりません
「ブラックフライデーまで待てば安くなるのでは」と考える方は多いはずですが、メモリに関してはこの発想が当てになりません。2026年7月のプライムデー期間中に実売を追跡した記録では、値引きの本命はモニターなどの周辺機器とSSD・HDDで、DDR5メモリはほぼ動かないまま終わりました。詳細はプライムデー2026で実際に下がった109点の記録にまとめています。
理由は単純で、店頭価格を決めているのがセールの値引き原資ではなくDRAMそのものの需給だからです。AI向けHBMへの生産配分と円安が押し上げている幅は、小売がセール期間だけ吸収できる大きさではありません。同じ理屈で、11月下旬のブラックフライデーや年明けの初売りでも、メモリだけは大きく下がらない可能性が高いと考えておくほうが安全です。
値引きが乗りやすいのはモニター・ヘッドセットといった周辺機器と、SSD・HDDです。PC一式を組むなら、周辺機器だけセールに合わせ、メモリは価格が動いたタイミングで押さえるほうが結果的に安く済みます。セール時期そのものの傾向はゲーミングPCが安くなる時期、パーツごとの現況はPCは今が買い時かにまとめています。
判断容量と買い方で分かれます
- 32GBで足りる(65,800円。64GBと単価はほぼ同じで、総額は68,400円軽く済みます)
- 64GBが必要と決まっている(単価の不利がないので、容量だけで決められます)
- DDR5-6400までの常用域で足りる(CUDIMMの6〜20%増を払わずに済みます)
- 新規に組むならキットで揃える(単価は単品と同じで、2枚差しのぶん動作で有利です)
- 大型セールを待つ(プライムデー2026でDDR5はほぼ動きませんでした)
- 単価が下がるのを待って大容量を買う(値上がり圧力はいま大容量側に集中しています)
- DDR4へ逃げる(894円/GBと安く見えますが、DDR4も同じ時期に上がっています)
- コロナ前の1.5〜2万円台に戻るのを待つ(Micron撤退で底値自体が切り上がりました)
2026年9月のDDR5は、1GBあたりで見ると32GBキットが最も安いという横並びになっています。16GBから64GBまで2,049〜2,097円/GBに収まり、容量を増やしても単価は下がりません。128GBだけが19%上です。「まとめ買いのほうが単価で得」という前提は、いまのメモリでは通用しません。輸入物価の統計では1年で4.2倍になっており、そのうち円安の寄与は約7%だけで、残りはDRAMそのものの値上がりです。為替待ちにも意味はありません。32GBで足りるならその選択が、総額でも単価でも無理のない着地になります。
製品容量別に選ぶDDR5メモリ
相場が週単位で動いているため、ここでは金額を固定して書きません。実売はリンク先で確認してください。いずれもIntel XMPとAMD EXPOの両対応で、プロファイルを有効にするだけで定格速度が出ます。
64GBは1GBあたりの単価が32GBキットとほとんど変わりません。必要な人は、32GBから買い足すより最初から64GBキットで揃えるほうが相性や動作クロックの面で扱いやすくなります。







