NVMe SSDのPCIe訂正済みエラーはMDIEと別物|WHEA-Logger ID17とSSD保証・TBWの関係を整理【2026年版】

NVMe SSDのPCIe訂正済みエラーはMDIEと別物|WHEA-Logger ID17とSSD保証・TBWの関係を整理【2026年版】

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トラブル・設定 / NVMe SSDのPCIe訂正済みエラー × Media and Data Integrity Errors
NVMe SSDのPCIe訂正済みエラー(WHEA-Logger)は、SMARTのMedia and Data Integrity Errorsとは別の指標です
検出している層が違うため、SSDの寿命や保証への影響も同じ基準では判断できません

イベントビューアーでWHEA-LoggerのイベントID17を開いたら、Error Sourceが「Advanced Error Reporting (PCI Express)」、対象デバイスがNVMe SSDのPCIe Root Portだったという場面があります。CrystalDiskInfoなどでSSDのSMART情報を見慣れている人ほど、これは自分が知っているMedia and Data Integrity Errors(MDIE)と同じ話なのか、SSDのTBWや保証に響くのかが気になります。

結論から言うと、この2つはエラーを検出している場所そのものが違う、別々の仕組みです。この記事では、両者の検出層の違いを一次情報にもとづいて整理したうえで、SSDメーカーの保証規定にAERの訂正済みエラーが条件として使われているかを実際に確認し、読み書き速度が落ちている場合に優先して確認すべき別の原因までまとめます。

検出層はPCIeリンクとNVMeコントローラーで別主要4社の保証規定にAER条件は確認できずTBW・Percentage Usedとも無関係

出典:Linuxカーネル公式ドキュメント「The PCI Express Advanced Error Reporting Driver Guide HOWTO」、Microsoft公式「Hardware Errors and Error Sources」「Introduction to the Windows Hardware Error Architecture」、NVM Express公式「NVM Express Base Specification Revision 2.3」「NVMe over PCIe Transport Specification Revision 1.3」、Microsoft公式「NVME_HEALTH_INFO_LOGドキュメント」、Samsung公式・Western Digital公式・Crucial(Micron)公式・Kingston公式の各SSD保証規定ページにもとづきます。

CrystalDiskInfoでNVMe SSDのSMART情報を定期的に見ている人が、ある日イベントビューアーを開いたらWHEA-LoggerのイベントID17がPCI Express Root Portの訂正済みエラーとして記録されていて、その対象デバイスがGPUではなく自分のNVMe SSDだったと気づく場面があります。SMART情報の「Media and Data Integrity Errors」という項目をすでに知っている人ほど、この2つは同じエラーを別の場所から見ているだけなのか、それとも本当に別物なのかが気になるところです。

結論から言うと、この2つは検出している場所そのものが異なる、独立した指標です。PCI ExpressのAER(Advanced Error Reporting)が扱うのは、Root PortとSSDの間を結ぶPCIeリンクという「通信経路」の品質で、GPUだろうとNVMe SSDだろうと同じ仕組みで検出されます。一方でMedia and Data Integrity Errors(MDIE)は、NVMeのコントローラー自身が、NANDから読み出したデータやホストとやり取りするデータそのものの整合性を検証した結果です。どちらも「訂正」という言葉を使いますが、訂正しているレイヤーが違います。

WHEA-LoggerのイベントID自体の意味や、GPU・CPU・メモリを含めた原因の切り分け方はWHEA-Logger 17・18・19の原因と直し方の記事で、GPUを対象にしたPCIe訂正済みエラーがベンチスコアや寿命にどう影響するかはグラボのPCIe訂正済みエラーの記事で、Media and Data Integrity Errorsそのものの意味と交換判断はNVMe SSDのMedia and Data Integrity Errorsの記事でそれぞれ扱っています。本記事はそのどれでもなく、「NVMe SSDのPCIe Root Portで訂正済みエラーが記録されたとき、それはMDIEと同じ問題として扱うべきなのか」という、両者が重なって見える一点に絞って整理します。

目次

整理同じ「訂正済み」という言葉でも、指しているエラーは2種類あります

まず言葉を整理します。イベントビューアーのWHEA-LoggerでError Sourceが「Advanced Error Reporting (PCI Express)」、Error Typeが「Corrected」となっているイベントID17は、GPUに対しても、NVMe SSDに対しても、同じPCI ExpressのAER(Advanced Error Reporting)という仕組みが記録しています。対象デバイスがGPUなのかNVMe SSDなのかは、Primary Device NameやBus:Device:Functionの番号を見て初めて分かる情報で、WHEA-Logger側の記録の仕組み自体はデバイスの種類を区別していません。

一方、CrystalDiskInfoやメーカー製ツールで確認するMedia and Data Integrity Errorsは、NVMeというストレージ規格が定めるSMART / Health Information Logの一項目で、PCI Expressという通信規格とは別のレイヤーで定義されています。NVMeはPCI Express以外の経路(NVMe over Fabrics として、ネットワーク経由のRDMAやTCPなど)でも使われる規格で、NVM Express公式はNVMeプロトコル本体を定めるBase Specificationと、PCI Expressという特定の伝送路向けの取り決めをまとめたNVMe over PCIe Transport Specificationを別の文書として公開しています。Media and Data Integrity Errorsが定義されているのは前者のBase Specificationで、後者のPCIe Transport Specificationには含まれていません。つまり仕様の作られ方の時点で、この2つは別の階層の話として扱われています。

検出層の違いAERはPCIeリンクの通信品質を、MDIEはNVMeコントローラーがデータそのものを検証しています

PCI ExpressのAERが検出する訂正済みエラーは、Data Link Layer(データリンク層)でTLP(Transaction Layer Packet)ごとにCRCによる誤り検出とACK/NAKによる確認応答を行い、届かなかった・壊れたパケットをリトライバッファから再送信することでその場で解決する仕組みです。Linuxカーネル公式ドキュメントのPCI Express AERドライバーガイドは、この訂正済みエラーについて「Correctable errors pose no impacts on the functionality of the interface(訂正済みエラーはインターフェースの機能に影響を与えない)」としたうえで、AERが扱う範囲についてさらに踏み込んだ説明をしています。「Note that the errors as described above are related to the PCIe hierarchy and links. These errors do not include any device specific errors because device specific errors will still get sent directly to the device driver.(上記のエラーはPCIeのハイヤラーキーとリンクに関するものである。デバイス固有のエラーはこれに含まれず、そうしたエラーは対象デバイスのドライバーへ直接送られる)」

この一文が、AERとMDIEの関係を理解するうえでの核心です。AERはRoot Portとエンドポイント(GPUやNVMe SSD)を結ぶPCIeという「配線」の通信品質だけを見ており、その配線の先でNVMeコントローラーがどんなデータを読み書きしているかには関知しません。逆に、NVMeコントローラーが検出するデータ整合性エラーは、NVMeの専用ドライバー(stornvmeなど)を経由してNVMeプロトコル層で扱われる情報で、PCIeのAERを通じてWHEA-Loggerに記録されることはありません。Microsoft公式のNVME_HEALTH_INFO_LOGドキュメントで、MediaErrors(Media and Data Integrity Errorsに対応するWindows実装上のフィールド)の定義を確認しても、「Indicates the number of occurrences where the controller detected an unrecovered data integrity error. Media Errors such as uncorrectable ECC, CRC checksum failure, or LBA tag mismatch are included in this field.(コントローラーが回復できなかったデータ整合性エラーを検出した回数を示す。訂正不能なECCエラー、CRCチェックサムの不一致、LBAタグの不一致などがこの項目に含まれる)」とあるのみで、PCI ExpressやAER、リンクという言葉は一度も登場しません。NVM Express公式のBase Specification Revision 2.3が定めるMDIEの定義にも、同様にPCIe側の要因への言及はありません。

整理すると、WHEA-LoggerのイベントID17(AER)が記録しているのは「Root PortとSSDの間の配線で、送ったデータが壊れたので送り直した」という通信経路側の出来事です。これに対してMedia and Data Integrity Errorsが記録しているのは「NVMeコントローラーがNAND側から読み出した、あるいはホストへ返そうとしたデータそのものが、訂正しきれないほど壊れていた」というデータ側の出来事です。前者はPCIeのリトライで自動的に解決し、通信自体はやり直しがきくのに対し、後者はデータの中身の問題であり、リトライで元のデータが戻ってくるとは限りません。この違いがある以上、WHEA-LoggerのID17が増えているからといって、それだけでMDIEも増えている、あるいは今後増えるだろうと推測することはできません。

確認手順どちらの記録なのかを、それぞれ別の画面で確認します

2つの指標を混同しないためには、WHEA-LoggerのイベントID17とMDIEを、それぞれ別の場所で個別に確認する必要があります。まず、イベントビューアーで対象のイベントID17を開き、「詳細」タブの「システム」ビューを展開すると、Bus・Device・Functionの番号とPrimary Device NameというPCIハードウェアIDが確認できます。デバイスマネージャーで「システムデバイス」配下のPCI Express Root Portの各項目を開き、「詳細」タブのロケーション情報(PCI bus X, device Y, function Zのような表記)と照合すると、そのイベントがどのRoot Portで発生したものかを特定できます。同じRoot PortにNVMe SSDが接続されているか、あるいは同じスロットを共有する別のカードが接続されているかは、デバイスマネージャーの「記憶域コントローラー」やスロットの物理構成とあわせて確認してください。

MDIEの確認はまったく別の画面で行います。CrystalDiskInfoやSSDメーカーが提供する管理ソフトを開き、対象SSDのSMART情報からMedia and Data Integrity Errorsの数値と、Critical WarningのReliabilityDegraded・ReadOnlyビットが立っていないかを確認します。この数値の読み方や0と1の重みの違い、増加傾向の追い方はNVMe SSDのMedia and Data Integrity Errorsの記事で詳しく解説しているので、そちらの手順に沿って確認してください。WHEA-LoggerのID17が増えている期間中もMDIEが0のまま動いていないのであれば、それは「PCIeの配線側では訂正が起きているが、SSDが扱っているデータそのものは今のところ壊れていない」という、切り分けができている状態です。反対にMDIEも同時に増えているなら、配線側とデータ側の両方に問題が出ている可能性があるため、優先してバックアップを取ってください。WHEA-LoggerのID17自体の日別集計は、GPUを対象にした場合と同じPowerShellコマンドがそのまま使えます。集計方法はグラボのPCIe訂正済みエラーの記事で紹介しているコマンドの、Get-WinEventのフィルター条件はそのままに、対象デバイスの確認だけをNVMe SSD側に置き換えて実行してください。

保証への影響主要SSDメーカー4社の公式保証規定を確認しましたが、AERを条件にした記述は見当たりませんでした

WHEA-LoggerのID17が記録されていることが、SSDメーカーの保証にどう影響するのかを確認するため、Samsung・Western Digital・Crucial(Micron)・Kingstonの4社が公開している公式SSD保証規定のページを直接確認しました。

Kingston公式の保証規定は、NVMe SSDについて「摩耗インジケーター(NVMeではPercentage Usedが100に達した時点)」を保証期間終了の追加条件として明記しています。これはNVMe SSDのPercentage Usedの記事でも確認した内容で、書き込み量にもとづく摩耗の指標が条件として扱われていることが分かります。Samsung公式のSSD保証規定も、保証期間の条件としてTBW(総書き込みバイト数)の上限に触れる記述があります。Western Digital公式とCrucial公式の保証規定は、いずれも製造上の欠陥に対する保証であることを軸に、データ損失やソフトウェア起因の不具合を保証対象外とする記述が中心でした。

これら4社いずれの保証規定ページにも、PCI ExpressのAER(Advanced Error Reporting)や訂正済みエラーの記録件数を保証条件として明記した記述は確認できませんでした。あくまで今回確認できた公開情報の範囲内での結果であり、非公開の判定基準や、代理店・販売店ごとの個別対応まで否定するものではありませんが、公式に文書化された保証条件として見る限り、SSDの保証は書き込み量にもとづく摩耗指標(TBW・Percentage Used)で管理されており、PCIeの訂正済みエラーの件数がそのまま保証の可否に直結するという記述は見当たらなかったというのが、現時点で言える範囲です。

TBWとの関係訂正済みエラー・TBW・MDIEは、それぞれ別の軸で管理されている指標です

ここまでの整理をふまえると、NVMe SSDまわりで見かける3つの指標は、それぞれ独立した軸で動いていることが分かります。PCIeの訂正済みエラー(WHEA-Logger ID17・AER)はリンクの通信品質、TBW・Percentage Usedは書き込み量にもとづく消耗の推定値、Media and Data Integrity Errorsは検出されたデータ整合性エラーの履歴です。どれか1つの数値が悪化しているからといって、ほかの2つも連動して悪化するとは限りません。TBW・Percentage Usedの仕様上の扱いと交換判断の基準はNVMe SSDのPercentage Usedの記事、GPUを対象にした場合のPCIe訂正済みエラーとベンチスコア・寿命の関係はグラボのPCIe訂正済みエラーの記事で、それぞれ個別に深掘りしているので、SSDの総合的な健康状態を確認したい場合は、この3つの指標をまとめて定期的にチェックすることをおすすめします。

速度低下の原因実際に読み書き速度が落ちているなら、優先して確認すべき原因はほかにあります

「PCIeの訂正済みエラーは通常AERのリトライで自動的に解決する」という整理をふまえたうえで、それでも同じSSDで読み書き速度が明確に落ちているなら、原因は訂正済みエラーそのものではなく、それと同時に起きている別の現象である可能性が高いといえます。優先して確認すべき候補は次の3つです。

PCIeのリンク速度・世代が本来のスペックより下がっていないかCrystalDiskInfoのTransfer Mode欄や、HWiNFOのPCI Express関連項目で、現在のリンク速度・レーン数が対応しているはずの世代と一致しているかを確認します。マザーボードによっては、複数のM.2スロットやPCIeスロットが帯域を共有する設計になっており、使用中のスロットによってはSSD本来の性能を出せない構成になっていることがあります。マザーボードのマニュアルでレーン共有の仕様を確認する手順はマザーボードのPCIeスロット選びの記事で解説しています。
マザーボードのPCIe世代が、SSDが対応する世代より古くないかPCIe 5.0対応のSSDをPCIe 3.0世代のマザーボードに取り付けた場合、下位互換性の仕組みで動作はしますが、リンク速度は下位の世代に合わせて頭打ちになります。この場合はWHEA-LoggerのID17自体が増える直接の原因にはなりにくいものの、体感速度の低下と誤解されやすいケースです。世代をまたぐ組み合わせの詳しい影響は古いマザーボードにPCIe 5.0のSSDを挿す場合の記事で解説しています。
サーマルスロットリングが起きていないかNVMeの規格には、コントローラーの温度が閾値を超えた際にホストへ通知する仕組み(Composite Temperatureのしきい値監視)が定義されており、多くのSSDはこの仕組みと連動して、高温時にコントローラーの動作クロックを落とし、読み書き速度を意図的に低下させます。長時間の連続コピーやゲームインストール中に速度が落ちるようなら、ヒートシンクの装着状況やケース内のエアフローを見直してください。SSDの各温度センサーの読み方はHWiNFOのDrive Temperature 2・3は何の温度かの記事で解説しています。

この3つを確認してもリンク速度・世代に問題がなく、温度も安定しているのに読み書き速度だけが落ちているという状況は珍しく、多くの場合はベンチマークソフトの実行条件の違いや、SSDの空き容量減少にともなうキャッシュ領域の縮小など、PCIeの訂正済みエラーともMDIEとも無関係な要因であることが少なくありません。ゲーム中のフリーズやクラッシュを伴う場合は、stornvmeのイベントIDと突き合わせる方法をstornvmeイベントID129・153・157の記事で解説しているので、あわせて確認してください。

結論様子見でいいか、それぞれ個別に確認したほうがいいかを判断します

そのまま様子見でよいケース
  • WHEA-LoggerのID17は記録されているが、Media and Data Integrity Errorsは0のまま増えていない
  • SMART情報のCritical Warning(ReliabilityDegraded・ReadOnly)が一切表示されていない
  • CrystalDiskInfoで確認したリンク速度・世代が、SSD本来のスペックのまま変わっていない
  • 読み書き速度がベンチマーク実行ごとの誤差範囲内で安定している
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個別に確認・バックアップを優先したほうがいいケース
  • WHEA-LoggerのID17の増加と同時に、Media and Data Integrity Errorsも増加している
  • Critical WarningのReliabilityDegraded・ReadOnlyのいずれかが有効になっている
  • リンク速度・世代が本来のスペックより下がっている、または高温時に速度が落ちる
  • ファイル破損・読み込みエラー・ゲームのフリーズなど実際の症状を伴っている

どちらのケースでも、WHEA-LoggerのID17が記録されているという事実そのものを、SSD側のトラブルの証拠として扱う必要はありません。見るべきは、MDIE・Critical Warning・リンク速度・実際の症状という、AERとは別の指標です。これらに異常が見当たらないなら、PCIeの訂正済みエラーはPCIeリンク側で自動的に解決しており、SSDのデータや寿命への実害はないと判断してよい状況です。

Q&Aよくある質問

WHEA-LoggerのイベントID17がNVMe SSDのPCIe Root Portで記録されています。SSDが壊れかけているということですか
それだけでは判断できません。AERの訂正済みエラーはPCIeリンク(通信経路)側の出来事で、ハードウェア側のリトライで通信自体は完了しています。SSD内部のデータそのものが壊れているかどうかは、SMART情報のMedia and Data Integrity Errorsを別途確認する必要があります。
WHEA-LoggerのID17が増えると、SSDのMedia and Data Integrity Errorsも増えますか
直結する仕組みではありません。AERはPCIeのハイヤラーキーとリンクに関するエラーを扱い、デバイス固有のエラーはNVMeの専用ドライバーへ直接送られると、Linuxカーネル公式ドキュメントに明記されています。両者は別々の層で検出されるため、片方の増加がもう片方の増加を直接引き起こすとは限りません。実際に両方が増えているかどうかは、それぞれの画面で個別に確認してください。
PCIeの訂正済みエラーの記録件数は、SSDメーカーの保証条件に影響しますか
Samsung・Western Digital・Crucial・Kingstonの公式SSD保証規定を確認しましたが、PCIeの訂正済みエラー(AER)の件数を保証条件として明記した記述は見当たりませんでした。確認できた範囲では、SSDの保証はTBW・Percentage Usedといった書き込み量にもとづく摩耗指標で管理されています。ただし非公開の判定基準まで否定するものではないため、不安がある場合は購入したメーカー・販売店に直接確認することをおすすめします。
SSDの読み書き速度が落ちています。原因はPCIeの訂正済みエラーですか
単独の原因である可能性は低いです。まずCrystalDiskInfoやHWiNFOでPCIeのリンク速度・世代が本来のスペックのままか、次にサーマルスロットリングが起きていないかを確認してください。マザーボードとSSDのPCIe世代が異なる組み合わせでは、リンク速度が下位の世代に合わせて頭打ちになることもあります。
TBWやPercentage Usedが低いのに、Media and Data Integrity Errorsだけ増えることはありますか
あります。TBW・Percentage Usedは書き込み量にもとづく消耗の推定値で、Media and Data Integrity Errorsは検出されたデータ整合性エラーの履歴です。この2つは別の軸で管理されている指標のため、書き込み量が少ない新しめのSSDでもMDIEが増えることは起こり得ます。

まとめ2つの「訂正済み」を混同せず、それぞれ別の画面で確認してください

結論

NVMe SSDのPCIe Root Portで記録されるWHEA-LoggerのイベントID17(AERの訂正済みエラー)と、SMART情報のMedia and Data Integrity Errorsは、検出している層が異なる別々の指標です。前者はPCIeリンクという通信経路の品質を、後者はNVMeコントローラーが検証するデータそのものの整合性を扱っており、Linuxカーネル公式ドキュメントも「デバイス固有のエラーはAERに含まれず、対象デバイスのドライバーへ直接送られる」と明記しています。

Samsung・Western Digital・Crucial・Kingstonの公式SSD保証規定を確認した範囲では、PCIeの訂正済みエラーの件数を保証条件として明記した記述は見当たりませんでした。確認できた保証条件は、TBW・Percentage Usedといった書き込み量にもとづく摩耗指標が中心です。TBW・Percentage Used・Media and Data Integrity Errors・PCIeの訂正済みエラーは、それぞれ独立した軸で管理されている指標だと理解したうえで、個別に確認する習慣をつけてください。

実際に読み書き速度が落ちているなら、原因を訂正済みエラーに決めつける前に、PCIeのリンク速度・世代、マザーボードとの世代の組み合わせ、サーマルスロットリングの3点を先に確認してください。これらに異常がなく、Media and Data Integrity ErrorsもCritical Warningも正常であれば、WHEA-LoggerのID17が記録されていること自体を過度に心配する必要はありません。

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