MEMORY_MANAGEMENT(0x1A)の原因と直し方|ゲーム中だけ落ちるならXMP・EXPOを疑う【2026年版】
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ゲーム中だけ落ちるならメモリ不良よりXMP・EXPOを先に疑う
ゲーム中に前触れなく画面が真っ青になり、「MEMORY_MANAGEMENT」という停止コードとともにPCが再起動する。デスクトップでの作業中は何時間使っても落ちないのに、負荷の高いゲームを始めると数十分で落ちる。この症状に心当たりがあるなら、メモリを買い直す前に確認すべき順番があります。
Microsoft公式ドキュメントによると、この停止コード(バグチェックコード0x0000001A)は「深刻なメモリ管理エラーが発生したこと」を示します。ただしこの説明だけでは、メモリモジュールが壊れているのか、ドライバーがメモリの扱いを間違えたのか、判断がつきません。両者を分けるのがパラメーター1で、公式ドキュメントはこの値ごとに原因を個別に定義しています。中には「おそらくハードウェアエラー」と踏み込んで書かれている値もあります。
この記事では、まず名前の似た停止コードとの違いを整理し、公式のパラメーター表からゲーミングPCで意味を持つ値だけを抜き出して読み方を解説します。そのうえで、ゲーム中にだけ発生する場合に真っ先に疑うべき設定と、メモリ診断をどの段階で行うべきかを順番に案内します。
目次
定義MEMORY_MANAGEMENT(0x1A)とは|似た停止コードとの違い
Microsoft公式ドキュメント「Bug Check 0x1A MEMORY_MANAGEMENT」によると、この停止コードは値0x0000001Aを持ち、「深刻なメモリ管理エラーが発生したこと」を示します。Windowsのメモリマネージャーが、ページテーブルやページフレーム番号といった内部の管理構造に矛盾を見つけ、そのまま処理を続けるとデータが壊れると判断して停止させた状態です。
ここで押さえておきたいのは、停止コードの名前は「メモリという部品が壊れた」という意味ではないことです。あくまでメモリの管理処理で異常が起きたことを示しており、原因は物理メモリの不良、定格を超えた動作による計算ミス、ドライバーがメモリの扱いを誤ったことなど複数にまたがります。どれに当たるかはパラメーター1で絞り込みます。
公式ドキュメントの「Resolution」に書かれているのは、デバッガーの!analyze拡張でバグチェックの情報を表示することと、Windowsメモリ診断ツールを実行して物理メモリモジュールの問題を確認することの2つです。ネット上でよく紹介されるディスククリーンアップや不要ソフトの削除は、公式の推奨には含まれていません。
MEMORY_MANAGEMENTは、名前や症状が似ている他の停止コードと混同されがちです。画面に出ている文字が違えば発動条件も違うため、該当する場合はそれぞれの専用記事を参照してください。
カーネルモードのプログラムが、エラーハンドラーで捕捉されない例外を発生させた場合に発動します。メモリの管理構造の矛盾を検知する0x1Aとは、発動のきっかけそのものが異なります。公式ドキュメントがメモリスキャナーの実行を名指しで勧めている点は共通しているため、両方を経験している場合はメモリ側を優先して疑う価値があります。詳細はKMODE_EXCEPTION_NOT_HANDLED(0x1E)の原因と直し方で解説しています。
高い割り込み要求レベルにある状態で、ページング可能メモリの無効なアドレスへアクセスした場合に発動します。メモリが絡む点は似ていますが、こちらは「触ってはいけないタイミングで触った」という手続きの違反で、管理構造の破損を示す0x1Aとは別物です。詳細はIRQL_NOT_LESS_OR_EQUAL(0x0A)の原因と直し方で解説しています。
存在しないはずのシステムメモリが参照されたことを示す停止コードで、公式ドキュメントは不良メモリが原因になり得ると明記しています。0x1Aと同じくメモリ起因で出やすい組み合わせのため、両方が入れ替わりで出る場合はメモリの定格化とメモリ診断を優先します。
CPUやチップセットが検知した、訂正不能なハードウェアエラーを示します。0x1AがWindowsのメモリ管理側から見た異常であるのに対し、0x124はハードウェア側から報告された異常です。オーバークロックや電圧設定を詰めている環境では両方が出ることがあります。
判別パラメーター1でハードウェアかドライバーかが分かれる
0x1Aで最も実用的な情報がパラメーター1です。公式ドキュメントは冒頭で「パラメーター1が正確な違反内容を特定する」と述べ、値ごとに原因を個別に列挙しています。ここではゲーミングPCで意味を持つ値だけを抜き出します。
| パラメーター1 | 公式の説明 | 当たりを付ける方向 |
|---|---|---|
| 0x31 | イメージ再配置テーブルまたはコードストリームが破損している。おそらくハードウェアエラー | ハードウェア寄り |
| 0x3f | インページ操作がCRCエラーで失敗した。パラメーター2はページファイルのオフセット、3は実際のCRC値、4は期待されたCRC値 | ストレージ・ページファイル |
| 0x403 | ページテーブルとページフレーム番号が同期していない。おそらくハードウェアエラー。特にパラメーター3と4が1ビットだけ違う場合 | ハードウェア寄り |
| 0x411 | PTE(ページテーブルエントリ)が破損している。パラメーター2は該当PTEのアドレス | ハードウェア寄り |
| 0x888A | 内部のメモリ管理構造、おそらくPTEまたはPFNが破損している | ハードウェア寄り |
| 0x9696 | PFNのリンクが破損し、上位のプロセスとつながらなくなっている | ハードウェア寄り |
| 0x1233 | ドライバーがロックされていない物理メモリページをマップしようとした。マッピングを呼び出したコードのバグ | ドライバー |
| 0x4477 | ドライバーがシステムプロセスのユーザー空間にある未割り当てアドレスへ書き込もうとした | ドライバー |
公式が0x403について「特にパラメーター3と4が1ビットだけ違う場合はおそらくハードウェアエラー」と書いているのは重要です。本来同じであるべき2つの値が1ビットだけずれるのは、計算そのものが間違ったのではなく、保持していた値が化けたことを意味します。定格を超えた速度や電圧不足でメモリが誤動作したときに現れやすい形で、ソフトウェア的なバグでは説明しにくい壊れ方です。この値が出ているなら、ドライバーを入れ直すより先にメモリの設定を疑ってください。
公式ドキュメントにはもう1つパラメーター1の表が載っていますが、そちらには「これらのパラメーター1の値は以前のバージョンのWindowsで使われていた」と注記があります。0x5003や0x61946といった値はこの旧バージョン向けの表に含まれるため、現行環境で出た値を照合するときは最初の表を見てください。ネット上の解説では両方の表が区別なく混ぜられていることがあります。
パラメーターはブルースクリーンの画面には表示されないため、ミニダンプから読み取ります。C:\Windows\Minidumpに保存された.dmpファイルを開くと、停止コードと4つのパラメーターを確認できます。ダンプが1つも生成されていない場合は、システムのプロパティにある「起動と回復」でダンプの種類が「なし」になっていないかを先に確認してください。
原因ゲーム中だけ落ちるなら、まずXMP・EXPOを疑う
0x1Aで最も紛らわしいのが、メモリモジュール自体は正常なのに落ちるケースです。ゲームを始めてしばらくすると落ちるがブラウザや動画視聴では落ちない、という症状に当てはまるなら、確認する順番は次のようになります。
XMPとEXPOは、メモリに保存されたプロファイルを読み込んで定格より高い速度で動かす仕組みです。JEDECの標準速度を超えて動かしている以上、すべての個体・すべての条件で安定する保証はありません。ゲーム中はメモリへのアクセスが連続するため、ブラウジング中には表面化しない不安定さが出ます。プロファイルを無効にして再現するか確かめるのが最短の切り分けです。手順と電圧の目安はXMP・EXPOを有効にしたら不安定・ブルースクリーンになる原因と対処法にまとめています。
容量や速度の違うメモリを混ぜている場合や、4枚挿しで高クロックを狙っている場合は、定格でも不安定になることがあります。2枚だけにする、スロットを推奨の位置へ移す、1枚ずつ試すといった物理的な切り分けが効きます。マザーボードのQVL(動作確認済みリスト)に載っているキットかどうかも確認する価値があります。
メモリコントローラーはCPUに内蔵されているため、CPU側のオーバークロックや過度なアンダーボルトもメモリアクセスの安定性に影響します。メモリを定格に戻しても直らない場合は、CPU側の設定も工場出荷時に戻して再現を確認してください。
定格に戻しても、1枚ずつ試しても再現する場合は、モジュール自体の不良を疑う段階です。公式が勧めるWindowsメモリ診断に加えて、より長時間の検査ができるツールで確認します。ここまで来て初めて交換を検討してください。
順番を逆にして最初にメモリを買い替えると、設定が原因だった場合は新しいメモリでも同じ症状が続きます。費用がかからない切り分けから先に進めるのが、結果的に最短です。
対処法実行しやすい順に試す
- XMP・EXPOを無効にして再現を確認する。BIOSでプロファイルを切り、メモリを定格速度で動かした状態で普段落ちるゲームを同じだけプレイします。落ちなくなればプロファイルが原因で、メモリ自体は正常です。そのまま定格で使うか、電圧やタイミングを詰めて安定点を探すかの判断に進みます。
- Windowsメモリ診断を実行する。公式が0x1Aの確認手段として挙げているツールです。スタートメニューで「Windowsメモリ診断」と入力して起動し、再起動して検査します。エラーが出れば物理メモリ側の問題が濃厚です。ただし短時間の検査では見逃すこともあるため、問題なしと出ても他の原因を否定できるわけではありません。
- メモリを1枚ずつ試す。2枚以上挿しているなら1枚だけにして、それぞれで再現するか確認します。特定の1枚でだけ落ちるならその個体、どちらでも落ちるなら設定側かマザーボード側が疑わしくなります。スロットを変えて同じ枚数で試すと、スロット不良の切り分けもできます。
- グラフィックドライバーをクリーンインストールする。パラメーター1がドライバー起因を示す値だった場合や、ハードウェア側を定格に戻しても直らない場合に行います。通常の上書き更新ではなく、完全に削除してから入れ直す手順が有効です。
- BIOSとチップセットドライバーを更新する。メモリの互換性はBIOSの更新で改善することがあります。特に発売から日が浅いメモリキットや、DDR5の高クロック品を使っている場合は効果が出やすい部分です。
- ページファイルの状態を確認する。パラメーター1が0x3fだった場合はページファイルのCRCエラーを示すため、システムドライブの健康状態とページファイル設定を確認します。ストレージ側の問題が疑われる場面です。
0x1Aだけでなく、0x1E・0x50・0x0Aなど落ちるたびに違う停止コードが出る場合は、特定のドライバーではなくメモリやその設定を疑う根拠になります。ドライバーのバグなら同じ経路で落ちるため停止コードは揃いやすく、逆に値が化けるタイプの不安定さは、そのとき動いていた処理によって出るコードが変わるためです。症状から他の停止コードを探す場合はブルースクリーンを停止コードから探す診断チャートを使ってください。
FAQよくある質問
まとめ名前に引きずられず、定格化から切り分ける
MEMORY_MANAGEMENT(0x1A)は「深刻なメモリ管理エラー」を示す停止コードで、名前のとおりメモリが関係していますが、モジュールの故障だけを意味するものではありません。パラメーター1を見れば、公式が「おそらくハードウェアエラー」と書いている値なのか、ドライバーのバグを示す値なのかを区別できます。とくに0x403でパラメーター3と4が1ビットだけ違う場合は、値が化けたことを示す典型的な形です。
ゲーム中にだけ落ちるのであれば、確認の順番はXMP・EXPOの無効化、Windowsメモリ診断、1枚ずつの切り分け、ドライバーのクリーンインストールとなります。費用のかからない手順から進めれば、設定が原因だった場合に無駄な買い替えを避けられます。メモリを買い直すのは、定格に戻しても1枚ずつ試しても再現する段階に来てからで十分です。
※停止コードの定義、パラメーター1の値ごとの原因、旧バージョン向けの表が別に存在すること、確認手段としてWindowsメモリ診断が挙げられていることは、Microsoft「Bug Check 0x1A MEMORY_MANAGEMENT」の記載にもとづきます。PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA(0x50)が不良メモリを原因として挙げている点は同「Bug Check 0x50 PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA」、訂正不能なハードウェアエラーの定義は同「バグ チェック 0x124 WHEA_UNCORRECTABLE_ERROR」を参照しました(いずれも2026年9月11日確認)。