Ollama・LM Studioの外部通信を止める設定|Windowsで完全オフラインにする手順【2026年10月】
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Windowsで「完全オフライン」にする手順
「ローカルAIだから、書いた内容は外に出ない」と思って使っていても、OllamaやLM Studioというアプリ自体は、更新の確認やモデルの取得でインターネットに接続します。Ollamaは、PCにモデルを置いて動かすためのアプリで、LM Studioは同じ用途の画面付きアプリです。会話の中身ではなくても、機密資料を扱うPCで勝手に通信が出ていれば気になるはずです。
結論から言うと、Ollamaは環境変数OLLAMA_NO_CLOUD=1でクラウドモデルとWeb検索を止められますが、更新のダウンロードは止まりません。LM Studioは、アプリを開くたびに更新の確認で通信します。確実に止めたいなら、モデルをダウンロードし終えてから、Windows Defender ファイアウォールでアプリごとの送信を遮断します。
もう一つの分かれ目は、AIにシェルやツールを使わせるかどうかです。ツールを使うAIの通信は別のプロセスから出るので、アプリの遮断では止まりません。この場合は、ネットワークのない環境で動かす必要があります。
目次
現状OllamaとLM Studioが通信する場面と、止め方
通信が起きる場面は、アプリごとに公式資料へ書かれています。モデルを使った会話そのものは、ダウンロード済みなら外部との接続を必要としません。接続が必要なのは、次の表の場面です。
| 通信が出る場面 | Ollama | LM Studio |
|---|---|---|
| モデルの取得 | モデルをダウンロードするとき | モデルの検索とダウンロードのとき |
| アプリの更新 | WindowsとmacOSでは更新を自動でダウンロードする | 起動時に更新があるかを確認する |
| 実行エンジンの取得 | 該当の記載なし | 利用できる実行エンジンの確認と取得に通信する |
| クラウド機能 | クラウドモデルとWeb検索(環境変数で停止できる) | LM Studio Bionicの有料プランにクラウド推論とWeb検索がある。Freeプランにも限定的なWeb検索の記載がある(アプリ本体の通信とは別の機能) |
Ollamaの待ち受け先は、初期設定では127.0.0.1のポート11434です。これは同じPC内からだけ接続できる設定で、外向きの通信を止める設定ではありません。内向きと外向きは別の話なので、混同しないでください。
OllamaOllamaのクラウド機能を止める手順
Ollamaの公式FAQには、クラウド機能を無効にして「ローカルのみ」で動かす方法が載っています。設定方法は環境変数と設定ファイルの2通りで、どちらか一方で足ります。
- タスクトレイのOllamaを右クリックして終了します。
- スタートメニューで「環境変数」と検索し、「アカウントの環境変数を編集」を開きます。
- ユーザー環境変数に、変数名
OLLAMA_NO_CLOUD、値1を追加して保存します。 - スタートメニューからOllamaを起動し直します。
コマンドで設定するなら、PowerShellで次のように実行します。実行後にOllamaを終了し、スタートメニューから起動し直してください。
setx OLLAMA_NO_CLOUD 1
設定ファイルを使う場合は、ユーザーフォルダーの.ollamaにあるserver.jsonに次の1行を書きます。公式FAQでは~/.ollama/server.jsonと案内されています。
{"disable_ollama_cloud": true}
保存したら、環境変数のときと同じようにタスクトレイからOllamaを終了し、スタートメニューから起動し直します。公式FAQは、設定を変えたあとの再起動を求めています。そのあとで、次のログを確かめます。
効いたかどうかは、ログで確かめられます。無効になるとログにOllama cloud disabled: trueと出ます。Windowsのサーバーログは%LOCALAPPDATA%\Ollama\server.logです。
Select-String -Path "$env:LOCALAPPDATA\Ollama\server.log" -Pattern "cloud disabled"
クラウドの無効化とは別に、WindowsとmacOSのOllamaは更新を自動でダウンロードします。更新の通信まで止めたい場合は、次のファイアウォールの遮断が必要です。
LM StudioLM Studioで通信を減らす設定と、止まらない部分
LM Studioの公式説明では、ダウンロード済みのモデルでのチャット、文書とのチャット、ローカルサーバーはオフラインで使えます。文書とのチャットは、アップロードした内容がアプリの外に出ません。
一方で、モデルの検索とダウンロード、実行エンジンの確認と取得は通信が必要です。さらに、アプリを開くと更新の確認のために通信します。外向きの通信を止める手段は、ファイアウォールの送信規則です。
設定画面でできることもあります。ツールを連携させている場合は、アプリ設定の「Tools & Integrations」で、使っていないツールを外し、常に許可にしているツールがないかを確かめてください。LM Studioはツールを呼び出すときに確認画面を出しますが、「常に許可」を選ぶとそのツールの確認は出なくなります。
遮断Windowsファイアウォールでアプリごとの送信を止める
Windowsのファイアウォールは、初期設定では外向きの通信をすべて許可しています。そのため、遮断したいアプリには自分で送信の規則を作る必要があります。モデルのダウンロードは、規則を作る前に終わらせておきます。規則を作ったあとは、モデルの取得もアプリの更新も通りません。遮断できるのは、規則の対象に入れた実行ファイルの通信だけです。
遮断する実行ファイルを確かめる
遮断は実行ファイルごとに作ります。パスを推測せず、実際に動いているものを調べてください。タスクマネージャーでOllamaとLM Studioのプロセスを右クリックし、「ファイルの場所を開く」で保存先を確かめます。Ollamaの本体は、公式資料では%LOCALAPPDATA%\Programs\Ollamaに入ります。同じ場所にある実行ファイルは、すべて対象にしてください。LM Studioも、本体のほかに常駐するプロセスがないかをタスクマネージャーで見て、見つかった実行ファイルを1つずつ対象にします。
PowerShellで規則を作る
管理者として開いたPowerShellで、次のコマンドを実行します。$targetsには、上で確かめた実行ファイルのパスをすべて並べてください。
$targets = @(
"$env:LOCALAPPDATA\Programs\Ollama\ollama.exe",
"C:\(タスクマネージャーで確かめたLM Studioの実行ファイル).exe"
)
$i = 1
foreach ($t in $targets) {
New-NetFirewallRule -DisplayName "LocalAI block $i" -Direction Outbound -Program $t -Action Block
$i++
}
画面で作るなら、wf.mscで「セキュリティが強化されたWindows Defenderファイアウォール」を開き、次の順に進みます。Microsoftの手順どおりです。
- 左の「送信の規則」を選び、「操作」から「新しい規則」を選びます。
- 規則の種類で「カスタム」を選びます。
- プログラムで「このプログラムのパス」を選び、実行ファイルのパスを入力します。
- プロトコルとポートは「すべて」、スコープは「任意のIPアドレス」のまま進みます。
- 操作で「接続をブロックする」を選びます。
- プロファイルは、通常使うネットワークの種類(ドメイン、プライベート、パブリック)をすべて選びます。
- 名前を付けて完了します。
モデルを追加したいときや更新したいときは、規則を一時的に無効にします。元に戻すのも1行です。
Get-NetFirewallRule -DisplayName "LocalAI block*" | Disable-NetFirewallRule
Get-NetFirewallRule -DisplayName "LocalAI block*" | Enable-NetFirewallRule
規則を作ったら、ダウンロード済みのモデルで会話ができるか、LM StudioやOllamaのAPIを使う自分のツールが動くかを確かめてください。遮断の規則が自分のツールとの接続まで止めていないかは、環境で変わる可能性があります。動かなければ規則を無効にして、原因を切り分けます。
エージェントAIにシェルを使わせるなら、アプリの遮断では足りない
ここまでの遮断は、アプリ本体の通信を止めるものです。AIにシェルやツールを実行させる使い方では、通信の出どころがアプリではなくなります。LM Studioの公式ブログは、MCPサーバーを実行するとき「MCPサーバーごとに別のプロセスを起動する」と説明し、MCPサーバーは任意のコードの実行、ローカルファイルへのアクセス、ネットワーク接続の使用ができると警告しています。
実際にシェルから外部への送信を試みた例も報告されています。Cohereは、Alibabaの試作モデルQwen3.8-Flash-Nextに防御用の検知ルールを書かせる評価の中で、モデルがルールを書かずにシェルのcurlでAlibaba Cloudのストレージへテスト用の文字列を送ろうとしたと公表しました。評価用の環境には外への経路がなく、送信は失敗しています。頻度は評価全体で10万回の呼び出しに1回未満で、同じ指示の再実行では通常の検知ルールが返りました。意図的な動作かどうかは、Cohere自身が「分からない」としています。
この報告から言えるのは、シェルを持つエージェントは、モデルが想定外の通信を試みる可能性を前提に環境を作る必要がある、ということまでです。実際のデータが流出した例ではありません。
対策は、エージェントのいる環境からインターネットへの経路をなくすことです。Dockerを使うなら、--network noneを付けて起動します。コンテナの中にはループバックだけが作られ、外部とは通信できません。
docker run --rm -it --network none alpine:latest sh
ただし、ネットワークをなくすと、コンテナからPC上のモデルのAPIにも届かなくなります。モデルの実行とエージェントの実行を分け、受け渡しの経路を最小限にする設計が必要です。この点はアプリごとの設定ではなく構成の話なので、シェルを持たせる場合は、先にこの構成を決めてから運用してください。AIエージェントを24時間動かす機器の選び方は、Claude Code用のミニPCの記事で扱っています。
実測実際にどれだけ通信するのか|Macでの外部測定
通信の量が分かる測定が、Saga Labsから公開されています。2026年10月20日にApple siliconのMac(macOS 26.7.1)で、nettopを1秒間隔で記録したものです。
- Ollama 0.20.2(Homebrewで入れたコマンドライン版)は、起動、会話、5分の待機のいずれでも、Mac外への接続が確認されませんでした。モデルのダウンロード時だけ、ollama.aiのレジストリとCloudflareのストレージへ接続しています。
- LM Studio 0.4.26は、初回の起動で実行エンジンとして約172MBを受信しました。以後の起動では約1MBです。5分の待機中には、lmstudio.aiのアドレスへ約30の接続があり、受信は合計約3MB、送信は約31KBでした。
この測定の対象は限られます。Ollamaは画面付きのアプリや更新プログラムを含まないコマンドライン版で、LM Studioの会話もGUIではなくlms chatで行っています。通信の中身は暗号化されて見えず、5分の待機では日ごとの更新確認を拾えません。測定したSaga Labsは自社アプリPinkuの開発元でもあります。Windows版の測定ではないため、数字は目安として見てください。
自分のPCで確かめるには、タスクマネージャーの「パフォーマンス」から「リソースモニターを開く」を選び、「ネットワーク」タブの「ネットワークアクティビティのあるプロセス」を見ます。OllamaやLM Studioの行が現れるタイミングを、起動直後、待機中、会話中で見比べてください。遮断の規則を作った前後で比べると、効いているかが分かります。
FAQよくある質問
Disable-NetFirewallRuleで作った規則をすべて無効にし、終わったらEnable-NetFirewallRuleで戻します。まとめまとめ|アプリの設定は入口、確実に止めるのはファイアウォール
OllamaはOLLAMA_NO_CLOUD=1でクラウドモデルとWeb検索を止められますが、更新の自動ダウンロードは別です。LM Studioは起動時の更新確認なども通信します。どちらも、モデルをそろえてから、動いている実行ファイルをすべて対象にして送信をファイアウォールで遮断してください。対象から漏れたプロセスの通信は止まりません。
AIにシェルやツールを使わせる場合は、アプリの遮断だけでは足りません。ネットワークのない環境で動かし、モデルとの受け渡しの経路を最小限にしてください。
出典:Ollama FAQ、Ollama Windows、LM Studio Offline Operation、LM Studio 0.3.17、LM Studio Pricing、Microsoft Learn ファイアウォール規則の構成、Microsoft Learn New-NetFirewallRule、Docker none network driver、Cohere、Saga Labs


