PCを2台まとめるThermaltake AX1000 TG、9月11日発売へ|約11.8万円のケースは配信環境に向く?
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約11.8万円のケースは配信環境に向く?
出典:国内正規代理店アスクの発表、AX1000 TG製品ページ、AX200製品ページ、OBS公式のハードウェアエンコード解説、Elgato公式の2PC配信解説にもとづきます(2026年9月8日時点)。
配信用と作業用など、ATXやXL-ATXといった大型マザーボードを使うPCを2台運用したいと考えたとき、多くの人が行き着くのはケースを2台、電源やモニター、配線もそれぞれ2セット用意するという方法です。設置スペースと初期費用がかさむ一方、1つの筐体にまとめられる製品はほとんど存在しませんでした。
Thermaltakeが投入する「AX1000 TG」は、内部を左右に分けてマザーボードベースの両面にシステムを組み込む、デュアルシステム対応の大型ケースです。国内正規代理店アスクによると、2026年9月11日に発売され、予想市場価格はブラックが税込118,000円前後、ホワイトの「AX1000 TG Snow」が税込119,800円前後です。拡張スロットは各システム10基ずつの合計20基、対応マザーボード規格はSSI-EEB・SSI-CEB・XL-ATX・E-ATX・ATX・microATX・Mini-ITXの7種類です。
この記事では、確定した仕様と価格をもとに、AX1000 TGを2PC配信用ケースとして選ぶ場合に何が変わり何が変わらないのか、設置面積や重量まで含めた実利、そして税込2万8,980円前後から選べるエントリーモデル「CAPO X」との違いまで整理します。ただし本記事は公式仕様にもとづく購入判断であり、実機の冷却性能・騒音を測定したレビューではありません。
目次
要点まず何が起きたか
国内正規代理店アスクによると、Thermaltakeの新型ケース「AX1000 TG」は2026年9月11日に発売されます。予想市場価格はブラックが税込118,000円前後、ホワイトの「AX1000 TG Snow」が税込119,800円前後です。内部は左右に分かれ、マザーボードベースの両面にそれぞれ独立したシステムを組み込めます。拡張スロットは各システム10基ずつの合計20基、対応マザーボード規格はSSI-EEB・SSI-CEB・XL-ATX・E-ATX・ATX・microATX・Mini-ITXの7種類です。ただしケース単体で約31.8kgあり、ケースファンも標準では付属しません。
構造大型マザーボードを2枚収めるデュアルシステム構造
AX1000 TGは内部を左右に分け、マザーボードベースの両面にシステムを組み込む設計です。ATXだけでなく、XL-ATXやSSI-EEBなど計7規格に対応し、各システム用に10本ずつ、合計20本の拡張スロットを備えます。小型のサブPCを追加するだけでなく、大型構成を2組収められる点が特徴です。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 型番 | ブラック:CA-11W-00F1WN-00/Snow:CA-11W-00F6WN-00 |
| 国内発売予定日 | 2026年9月11日 |
| 予想市場価格・税込 | Black 118,000円前後/Snow 119,800円前後 |
| システム構成 | デュアルシステム対応(マザーボードベース両面に構築) |
| 対応マザーボード | SSI-EEB・SSI-CEB・XL-ATX・E-ATX・ATX・microATX・Mini-ITX(システムごと) |
| 拡張スロット | 各システム10基(合計20基) |
| GPUの最大長 | ドライブケージ搭載時360mm/非搭載時630mm |
| CPUクーラーの最大高 | 190mm |
| 電源ユニット対応 | ATX(底面ファン2基搭載時は最大220mm) |
| ラジエーター対応 | 上面最大560mm・前面最大360mm・背面140mm×1または120mm×2 |
| ケースファン対応 | 最大29基(標準付属なし) |
| ドライブベイ | 5.25インチ×2、3.5/2.5インチ共用×24 |
| I/Oポート | USB 3.2 Gen 2 Type-C×2、USB 3.0 Type-A×8、マイク×2、ヘッドホン×2 |
| 外形寸法 | 489.6(幅)×685(高さ)×684(奥行)mm |
| 本体重量 | 約31.8kg |
※国内正規代理店アスクの製品ページにもとづきます(2026年9月時点)。GPU、ドライブ、ラジエーターなどの最大搭載能力は、すべて同時に利用できるとは限りません。


配信配信PCを分ける利点と、ケースをまとめる利点は別
2PC配信では、ゲームを動かすPCと、OBSなどで映像を合成・エンコードして送信するPCを分けます。代表的な構成では、ゲームPCの映像をHDMI経由で配信PCのキャプチャーデバイスへ入力します。Elgatoも、1台での処理がボトルネックになる場合の選択肢として、この構成を説明しています。
ただし、2PC配信の利点は処理を別のPCへ分担することで得られるもので、同じケースへ入れることで配信性能が上がるわけではありません。別々のケースでも、同じパーツと接続方法なら同様の役割分担ができます。
AX1000 TGは2台分のハードウェアを収容するケースで、CPUやメモリ、OSが自動的に共有されるわけではなく、映像・音声を受け渡す仕組みも別途必要です。キャプチャーデバイスを使うなら、入力解像度やパススルーのリフレッシュレート、HDR・VRR対応まで使用環境と照合してください。
一方、ゲームPCが再起動しても配信PC側のOBSを動かし続ける、といった運用上の分離は2PC構成の魅力です。ゲーム映像が途切れる間の待機画面なども準備すれば、配信全体を終了せずに対処しやすくなります。
| 比較項目 | AX1000 TGでの2PC構成 | 別ケース2台での2PC構成 |
|---|---|---|
| 処理の分担 | 同じ2PC構成 | 同じ2PC構成 |
| 配信性能の差 | 同じパーツなら生じない | 基準 |
| 設置の一体感 | 1台にまとまる | 2台に分かれる |
| 設置場所の自由度 | まとめて移動・制約あり | 片方だけ移動しやすい |
価格約11.8万円はケース代。配信を始める費用とは分けて考える
118,000円前後という価格は、完成したPC2台の価格ではありません。2組のシステムを動かすためのパーツや電源、冷却機器に加え、必要に応じて映像入力用の機器も予算へ含める必要があります。
費用感を比較するため、仮に1台あたり2万円のケースを2つ用意する予算を置くと、ケース代は合計4万円です。AX1000 TG Blackとの差額は7万8,000円になります。これは特定製品の実売比較ではなく、ケースへどれだけ追加予算を配分するかを考えるための計算例です。
| 比較案 | 予想額 | AX1000 TG Blackとの差 |
|---|---|---|
| 2万円のケースを2台分と仮定 | 40,000円 | 78,000円安い |
| AX1000 TG Black | 118,000円前後 | 基準 |
| AX1000 TG Black+AX200 Black | 166,800円前後 | 48,800円高い |
※AX200 Blackの予想市場価格48,800円前後を加算した参考値です。パーツ・ファン・送料などは含みません。実売価格は販売店により変動します。
配信の画質や安定性を改善することが目的なら、この差額をどこへ使うと効果があるかを先に考える方が合理的です。現状の問題が音質ならマイク周辺、録画容量ならストレージ、映像の取り込み条件ならキャプチャーデバイスが比較対象になります。
設置面積1ケースにまとまっても、省スペースとは限らない
AX1000 TGは幅約49cm、奥行き約68cm、高さ約69cmという大きさです。外形寸法の幅と奥行きを掛けると、設置面積の目安は約0.335平方メートルになります。
比較用に幅23cm・奥行き45cmのケースを2台並べると仮定した場合、本体だけの合計設置面積は約0.207平方メートルです。この仮定では、AX1000 TGの方が約62%大きくなります。実際には吸排気や配線の余裕が必要ですが、ケースの数が減れば占有面積も減るとは限りません。
| 項目 | AX1000 TG(1台) | 別ケース2台(幅23×奥行45cm想定) |
|---|---|---|
| 設置面積(目安) | 約0.335m² | 約0.207m² |
| 本体重量 | 約31.8kg(ケース単体) | この仮定には含まず |
また、約31.8kgはケース単体の重量です。パーツを搭載した完成状態ではさらに重くなるため、机やPC台の耐荷重だけでなく、掃除やパーツ交換の際にどう動かすかまで考えておきたいところです。
別ケースなら配信PCだけを別の場所へ置いたり、一方だけを作業台へ移したりできます。AX1000 TGは見た目を1台にまとめられる反面、設置場所と移動の自由度には制約があります。
冷却最大29基対応でも、静音性は冷却設計次第
AX1000 TGは多数のファンや大型ラジエーターを取り付けられますが、標準付属ファンはありません。「最大29基」は取り付け能力であり、29基を買って装着する必要があるという意味でもありません。
上面最大8基・前面最大7基・右側面最大8基・背面最大2基・底面最大4基の合計29基です。全箇所を最大まで埋めた場合の数値で、標準では1基も付属しません。
大型ケースの余裕を生かし、低い回転数で必要な風量を確保できれば、騒音を抑える方向に調整できる可能性があります。ただし、2台分の発熱が集まり、ファンやポンプも増えるため、筐体が大きいだけで静かになるとは断定できません。
配信では自分に聞こえる音に加え、マイクに入る音も問題になります。マイクとの距離や向き、ケースの置き場所を含めた検討が必要です。静音化だけが目的なら、別ケース構成で配信PCをマイクから離す方法とも比較できます。
拡張ユニットAX200は追加の冷却・ストレージ空間が必要になってから
別売のAX200は、AX1000シリーズの上部または下部に取り付ける拡張ユニットです。電源2基、最大16台の3.5/2.5インチドライブ、最大560mmラジエーター2基などを収められます。重量は約12.2kgです。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| 型番 | ブラック:CA-11X-00D1NN-00/ホワイト:CA-11X-00D6NN-00 |
| 予想市場価格・税込 | ブラック48,800円前後/ホワイト49,800円前後 |
| 電源ユニット | 最大2基搭載 |
| ドライブベイ | 3.5/2.5インチ共用×16 |
| ラジエーター対応 | 左右両側面それぞれ最大560mm |
| 外形寸法・重量 | 485×201×678.3mm・約12.2kg |
※国内正規代理店アスクの製品ページにもとづきます(2026年9月時点)。
ケース本体とAX200の公表重量を単純合算すると約44kgになります。大量の録画用ストレージや大規模な水冷を組む構成には意味がありますが、通常のゲーム配信で最初から必要になる装備ではありません。
AX1000 TG本体がデュアルシステム対応なので、2PCにするために必ずAX200を追加するという考え方は不要です。まず本体でパーツ配置を検討し、収容しきれない冷却機器やストレージがある場合に追加を考える製品です。
違いフラッグシップのAX1000 TGとエントリーのCAPO X、選ぶ基準
Thermaltakeは、同じデュアルシステムのコンセプトを持つケースとして、2026年8月7日に「CAPO X」も国内発売しています。両者は「2台分のPCシステムを1つの筐体にまとめる」という発想こそ共通ですが、対応するマザーボードの規格と価格帯がまったく異なるため、選ぶ基準を混同しないよう整理しておきます。
| 項目 | AX1000 TG | CAPO X |
|---|---|---|
| 対応マザーボード | SSI-EEB・SSI-CEB・XL-ATX・E-ATX・ATX・microATX・Mini-ITX(7規格) | MicroATX・Mini-ITXのみ |
| 予想市場価格(ブラック) | 118,000円前後 | 28,980円前後 |
| 拡張スロット合計 | 20基(10+10) | 10基(5+5) |
| GPU対応長 | 最大360〜630mm | 最大420mm |
| 国内発売日 | 2026年9月11日 | 2026年8月7日(発売済み) |
| 位置づけ | フラッグシップ・拡張性重視 | エントリー・省スペース重視 |
価格差は約4倍で、対応できるマザーボードの規格もまったく異なります。すでにATXやXL-ATXの大型マザーボードを2セット用意している、あるいは背面コネクター非対応の一般的なMicroATX構成で十分という場合は、CAPO Xの方が費用を抑えられます。反対に、ワークステーション級の大型構成を2組そのまま収めたいなら、AX1000 TGが対象になります。
判断軸配信を始めるなら、まず1台で足りるか確認したい
OBSは、CPUから専用回路へエンコード処理を移せるハードウェアエンコーダーを、性能面で一般的に推奨しています。NVENC、AMDのAMF、IntelのQuick Syncなどが利用でき、近年のハードウェアエンコーダーは比較的小さな性能影響で高品質な映像を作れると説明しています。
そのため、ゲーム配信を始める段階で2台のPCが必須とは限りません。まず現在のPCで希望するゲーム・画質・配信設定を試し、どこに負荷が集中しているかを確認する方が、無駄な出費を避けられます。
すでに2PC配信を運用し、大型マザーボードや拡張カードを使う2組のシステムを1つにまとめたいなら、AX1000 TGは特徴の明確な選択肢です。見せる自作PCや大型水冷を含め、筐体そのものを作り込む用途にも向いています。
- すでにATXやXL-ATXの大型マザーボード2セットを1つの筐体にまとめたい人
- ワークステーション級の拡張スロット20基・GPU2枚構成まで見据えたい人
- 大量の3.5/2.5インチドライブ(最大24台)を1台に集約したい人
- 見せる自作PCとしてデュアルシステムの構造そのものを楽しみたい人
- 1080p・60fps程度の配信ならGPU内蔵のハードウェアエンコーダーで足りる人
- 設置面積・重量(ケース単体約31.8kg)の負担を避けたい人
- MicroATX構成で十分で、価格を抑えたい人(CAPO Xが候補)
- ケースファンの追加購入コストを許容できない人
おすすめAX1000 TGの購入先
AX1000 TGは2026年9月11日発売にあわせて、Amazon.co.jpでもブラック・ホワイト(AX1000 TG Snow)の両モデルを確認できます。色以外の性能差はないため、部屋の雰囲気やほかのパーツとの組み合わせで選んで問題ありません。いずれもケースファンが付属しない見込みのため、購入時はファンの追加費用も見込んでおきましょう。
FAQAX1000 TGでよくある質問
まとめまとめ|AX1000 TGは配信性能ではなく構造と拡張性に払う価格
AX1000 TGは、大型マザーボードを使うPCを2台、1つの筐体へまとめる数少ない選択肢です。ATXやXL-ATX、SSI-EEBまで対応する拡張性と、拡張スロット計20基という規模は、同じデュアルシステムのコンセプトを持つCAPO Xにはない特徴です。
AX1000 TGは、大型マザーボードを使うPCを2台まとめるための構造と拡張性に対して118,000円前後を支払う製品で、配信性能そのものを底上げする製品ではありません。2PC配信を始める段階なら、まず1台のPCとハードウェアエンコーダーで足りるかを確認し、性能不足を感じてから2台目、そしてケースの統合を検討する方が無駄な出費を避けられます。
すでに大型構成を2組運用している、またはこれから組む予定があるなら、拡張スロット20基・GPU対応長最大630mmという規模はAX1000 TGならではです。反対に、MicroATXで十分な構成であれば、価格を抑えられるCAPO Xとの比較も忘れずに行ってください。





