4インチ2画面の簡易水冷「DX360 Pro ARGB Display」9月25日発売|35,980円、Ryzenは横向き設置のみ
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ただしRyzenでは横向きにしか付けられません
出典:株式会社サイズ「CPS DX360Pro ARGB Display Black」製品ページにもとづきます(仕様・注意書きは2026年9月11日確認)。
ポンプヘッドに画面を載せた簡易水冷は、もう珍しいものではなくなりました。ここ数年で各社が出しており、当サイトでも何度か扱っています。
CPSの「DX360 Pro ARGB Display」が持ち込んだのは枚数です。4インチのIPSを2枚並べ、それぞれ480×480で表示します。2画面を別々に使う分割モードと、1枚の絵として横につなぐパノラマモードを切り替えられます。発売は2026年9月25日、予想価格は税込35,980円です。
ただし、購入前に確認しておくべき制約があります。しかもその制約は、メーカーの商品説明を読んでいるだけでは気づけない場所に書かれています。

目次
最重要Ryzenで使うなら、画面は横向きにしか付けられません
先に結論から書きます。サイズの製品ページの「ご注意」に、次の1行があります。
Intel環境では縦横どちらでも設置できますが、AM4・AM5のRyzen環境では横向き固定です。4インチを2枚並べた横長のディスプレイを、ケースの中でどう見せるかは選べません。ポンプヘッドの向きにこだわって組みたい場合、この1行が効いてきます。
問題は、同じページの商品説明にこう書かれていることです。
「設置角度の制限から解放され、横型と縦型を自由に切り替えられます」
商品説明とご注意が、正反対のことを言っています。Intelを前提にした説明が先に目に入り、AMDの例外がページ下部の注意書きに置かれている構造です。Ryzenで組むつもりの人が商品説明だけを読んで購入すると、届いてから気づくことになります。
AMD環境にはもう1つ条件があります。同じご注意に「AMDでは、マザーボードの元のバックプレートを使用する必要があります」と書かれています。マザーボード購入時に付いてくる標準のバックプレートを外してしまった場合、取り付けに支障が出ます。中古で入手したマザーボードを使う場合は、付属品の有無を先に確認しておくほうが確実です。
表示4インチを2枚、分割とパノラマを切り替えられる
この製品の中心はディスプレイです。仕様は次のとおりです。
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| ディスプレイ | 4インチ IPS × 2 | フルラミネーション・狭額ベゼル |
| 解像度 | 480×480 × 2 | 1枚あたりの解像度 |
| 表示モード | 分割画面 / パノラマデュアル | 切り替えて使う |
| 対応形式 | MP4 / GIF / JPG / PNG など | システム情報の表示にも対応 |
| 設定ソフト | CPSアプリ | PC COOLER公式サイトから入手 |
パノラマモードは、2枚の画面を1枚の横長の絵としてつなぐ表示です。分割モードなら、片方にシステム情報、もう片方に好きな画像やアニメーションといった使い分けができます。

設定ソフトの入手先には少し注意が必要です。サイズの製品ページには「ソフトウェアはPC COOLERの公式WEBサイトからダウンロードして下さい」と書かれており、国内代理店のページからは配布されません。導入時はメーカー側のサイトを探すことになります。
製品ページには「最適な視聴角度を実現する独自の角度付きディスプレイ設計により、より没入感のある立体的な視覚体験を提供します」という説明があります。ただし同じページのご注意に「映像が画面の外に浮き出る仕様ではございません」と明記されています。角度を付けた設置で見やすくしているという話で、空中に映像が浮かぶタイプの表示ではありません。
冷却28mm厚のファンと14本の内部チャンネル、ただし実測値は非公開
冷却側の仕様も一般的な360mm簡易水冷とは少し違います。
| 項目 | 仕様 | 補足 |
|---|---|---|
| ラジエーター | 394 × 120 × 27 mm | 14本の内部冷却チャンネル |
| ファン | F7 X120B ARGB 120×120×28mm ×3 | 一般的な25mm厚より3mm厚い |
| 回転数 | 500〜3000RPM ±10% | PWM対応マザーボードが必要 |
| 風量・静圧 | 83CFM / 5.7mmH2O | 最大値 |
| 対応ソケット | Intel LGA 115X/1200/1700/1851、AMD AM4/AM5 | AMDは横向き設置のみ |
| 重量 | 本体1.88kg(ディスプレイ含む) | パッケージは約2.57kg |
| 保証 | 3年間 | — |

ファンが28mm厚というのは珍しい部分です。ケースファンもラジエーター用ファンも25mm厚が標準なので、厚みで風量を稼ぐ設計といえます。ラジエーター27mm厚と合わせると、ファンを含めた総厚は55mmになります。天面に搭載する場合、マザーボードのヒートシンクやメモリとのクリアランスは事前に確認しておくほうが安全です。
製品ページには、CPU別の温度や対応TDPといった実測にあたる数値がありません。分かるのはラジエーターのサイズ、内部チャンネル数、ファンの風量と静圧という仕様上の数字だけです。この記事でも「高性能」とは書きません。冷却力で選ぶなら、実測レビューが出てから判断するほうが確実です。
PWMまわりの注意も製品ページに書かれています。付属のペリフェラル4ピン変換ケーブルや一般的な3ピンコネクタにつないだ場合、PWM制御は効かず定格の最大回転数で回ります。最大3000rpmのファンを制御なしで回すことになるので、PWM対応のマザーボードに接続するのが前提です。ファンの回転数と騒音の関係はCPUクーラーの選び方ガイドでも扱っています。
比較TRYX HOLO 360とは表示の仕組みが違う
画面付きの360mm簡易水冷としては、2026年9月7日に発売されたTRYX HOLO 360が近い位置にいます。当サイトでも発売時に扱いました。両者の違いを整理します。
| 項目 | DX360 Pro ARGB Display | TRYX HOLO 360 |
|---|---|---|
| 価格 | 35,980円前後(税込) | 29,480円前後(税込) |
| 発売日 | 2026年9月25日 | 2026年9月7日 |
| 画面 | 4インチIPS × 2(480×480) | 1面(640×480) |
| 見え方 | 角度付き設置。浮き出る仕様ではない | ビームスプリッティングレンズによるホログラフィック表示 |
| ポンプ | 記載なし | 次世代Asetek製 |
| 対応TDP | 非公開 | 最大280W |
価格差は約6,500円です。DX360 Proが払う対象は画面の枚数と面積で、TRYX HOLO 360が払う対象は表示の見え方という整理になります。冷却面では、対応TDPが公開されているぶんTRYX側のほうが判断材料が揃っています。Asetek製ポンプという実績のある構成である点も明示されています。
なお、CPSのAIO水冷としてはワークステーション向けのLR480Sも国内で扱われています。こちらは480mmラジエーターでThreadripperやXeonを想定した製品です。同じCPSでも狙う層がまったく違います。
注意1文字違いの別製品「DC360 Pro」と混同しないこと
購入時に紛らわしい点を1つ挙げておきます。CPSには「DC360 Pro ARGB Display」という別製品が存在します。海外の通販サイトで流通しており、型番はDX360と1文字しか違いません。
中身は別物です。DC360 Proのディスプレイは2.4インチが1枚で、対応TDPは310Wと公表されています。今回国内で発売されるDX360 Proの4インチ2画面とは、価格帯も見た目もまったく違います。海外通販や並行輸入品を検討する場合は、型番のDXとDCを必ず確認してください。
FAQよくある質問
まとめ画面に払う製品。冷却力で選ぶ段階ではない
DX360 Pro ARGB Displayは、CPSが2026年9月25日に国内発売する360mm簡易水冷です。4インチのIPSを2枚並べ、分割表示とパノラマ表示を切り替えられます。予想価格は税込35,980円です。
この製品を選ぶ理由は表示部分にあります。4インチ2画面という構成はほかに例が少なく、パノラマ表示で1枚の横長の絵を出せるのは分かりやすい特徴です。一方で冷却性能はCPU別温度も対応TDPも公開されておらず、仕様上の数字しか判断材料がありません。冷却力を理由に3万円台後半を払う段階ではないと考えます。
購入前に必ず確認したいのがAMD環境の制約です。ご注意に「AMDプラットフォームでは、横型設置のみサポートされています」とあり、Ryzenでは画面の向きを選べません。商品説明のほうには「横型と縦型を自由に切り替えられます」と書かれているので、そこだけ読むと確実に誤解します。あわせてAMDではマザーボード付属の元のバックプレートが必要です。
近い製品としてはTRYX HOLO 360があり、こちらは29,480円前後で640×480の1画面、Asetek製ポンプと最大280W対応が明示されています。画面の面積を取るか、表示の仕組みと冷却面の情報量を取るかで分かれます。なお型番が1文字違いの「DC360 Pro」は2.4インチ1画面の別製品なので、海外通販では取り違えに注意してください。



