KB5121003適用後に『ARC Raiders』『THE FINALS』がクラッシュ|inpoutx64.sysとの関係を確認
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inpoutx64.sysとの関係と対処法を確認
出典:海外メディア、Microsoft公式サポート「KB5121003」にもとづきます。本記事の情報は2026年8月16日時点のものです。
Windows 11の2026年8月セキュリティ更新「KB5121003」をインストールした一部のPCで、『ARC Raiders』や『THE FINALS』がクラッシュするとの報告が出ています。症状はゲームがデスクトップへ落ちるだけでなく、Windowsが固まる、画面が暗転する、PCが再起動するといったケースも報告されています。
開発元のEmbark StudiosもKB5121003適用後に発生する新たなクラッシュを認識しており、原因調査と長期的な修正に取り組んでいます。さらに問題には、Windows上で動作するサードパーティ製ドライバー「inpoutx64.sys」が関係しているとして、一時的な回避策も案内されています。ただし2026年8月16日時点でMicrosoftはKB5121003の公式ページに「既知の問題は認識していない」と記載しています。
この記事では、KB5121003適用後に『ARC Raiders』『THE FINALS』がクラッシュする症状、inpoutx64.sysとの関係、確認方法と対処方法について解説します。
2026年8月11日配信のWindows 11累積更新「KB5121003」適用後、『ARC Raiders』『THE FINALS』がクラッシュするとの報告が複数出ています。Embark Studiosは公式Discordで、サードパーティ製ドライバー「inpoutx64.sys」との互換性問題としてこれを認識し、同ドライバーを停止・削除する回避策を案内しています。ただしKB5121003をインストールした全PCで発生するわけではなく、Microsoft公式のKB5121003ページには2026年8月16日時点で既知の問題として記載されていません。問題なく遊べているなら更新を削除する必要はなく、症状が出ている場合はまずC:\Windows\System32\drivers\にinpoutx64.sysが存在するか確認してください。
目次
要点まず何が起きたか
更新内容KB5121003はWindows 11の8月セキュリティ更新
KB5121003は、Microsoftが2026年8月11日付で公開したWindows 11向けの累積セキュリティ更新プログラムです。対象はWindows 11バージョン24H2と25H2で、インストール後のOSビルドは24H2が「26100.9168」、25H2が「26200.9168」になります。KB5121003には、7月28日に配信されたプレビュー更新「KB5101684」の内容も含まれています。Windows Updateから自動的に配信されるセキュリティ更新であり、単なるオプション更新ではありません。そのため、ゲームがクラッシュするからといって、症状が出ていないPCまでKB5121003を削除する必要はありません。
報告1『ARC Raiders』でクラッシュ報告
KB5121003配信後、『ARC Raiders』をプレイしている一部ユーザーから、それまで正常だったゲームが突然クラッシュするようになったとの報告が出ています。海外メディアが確認した報告では、「Hang detected on GameThread」や「EXCEPTION_ACCESS_VIOLATION」といったエラーが表示されるケースがあり、ゲームクラッシュだけでなくWindowsごと再起動したというユーザーも確認されています。Redditでも、KB5121003適用後に『ARC Raiders』が繰り返しクラッシュし、Windowsが完全に固まったりBugCheckが発生したりしたとの報告があります。ただし、同じKB5121003をインストールしていても問題なく『ARC Raiders』をプレイできているPCもあります。「KB5121003を入れると必ずARC Raidersが落ちる」という状況ではありません。
報告2『THE FINALS』でも同様の報告
同じEmbark Studiosが開発する『THE FINALS』についても、KB5121003適用後のクラッシュ報告が確認されています。海外メディアは、『ARC Raiders』と『THE FINALS』の両方について、8月のWindows Update適用後にクラッシュするとのユーザー報告が寄せられているとしています。両タイトルで同様の症状が出ていることから、ゲーム固有の描画設定やセーブデータだけでなく、Windows側と共通して利用されるドライバーとの互換性が疑われる状況になりました。そこで浮上したのが「inpoutx64.sys」です。
原因調査原因として浮上した「inpoutx64.sys」とは
Embark Studiosは公式Discordで、今回のクラッシュについて「inpoutx64.sys」というファイルに関連していると案内しています。「We’re aware of a new crash introduced with the release of a Windows update (KB5121003) that may be affecting some of you」として、Windows Updateによってinpoutx64.sysに関係する動作が変化しクラッシュにつながっていると説明されており、Embarkは現在も長期的な修正に取り組んでいます。
inpoutx64.sysはWindows 11そのものに含まれるGPUドライバーではありません。InpOut32/InpOutx64は、ユーザーランドのアプリケーションからハードウェアのI/Oポートへ直接アクセスするために利用されるWindows向けのDLL/ドライバーです。元のInpOut32プロジェクトでも、パラレルポートやシリアルポートなどのハードウェアポートへアクセスするためのオープンソースドライバーとして説明されています。つまり、NVIDIA GeForceやAMD Radeonのグラフィックスドライバーとは別物です。
経路なぜPCにinpoutx64.sysが入っているのか
inpoutx64.sysをユーザー自身が直接インストールした覚えがなくても、ハードウェア制御や監視、ファームウェア更新などを行うユーティリティに付属している場合があります。実際に今回の問題を調査したユーザーの一例では、Razerのアップデートツール内にInpOut関連ファイルが存在し、そこからinpoutx64.sysが導入されたと報告されています。ただし、これはあくまで個別環境で確認された事例です。「Razer製品を使っていると必ずinpoutx64.sysが入る」「Razerが今回の不具合の原因」という意味ではありません。inpoutx64.sysはさまざまなハードウェア関連ツール(RGB制御・ファン制御・センサー監視・マザーボードのチューニングツールなど)から利用される可能性があるため、ファイルが存在する場合はどのソフトウェアが導入したのかを確認した方がよいでしょう。
確認方法自分のPCにinpoutx64.sysがあるか確認する
KB5121003をインストールしてから『ARC Raiders』や『THE FINALS』が落ちるようになった場合は、まずinpoutx64.sysがPCに存在するか確認できます。ファイルエクスプローラーで次のフォルダーを開いてください。
C:\Windows\System32\drivers\
ここに「inpoutx64.sys」が存在するか確認してください。ただし、ファイルがあるという理由だけでいきなり削除するのはおすすめしません。Windowsではsc.exe queryコマンドを利用して、指定したサービスやドライバーの状態を確認できます。管理者権限のコマンドプロンプトから確認する場合は、次のように入力できます。
sc query inpoutx64
サービス情報が表示される場合は、inpoutx64がWindowsへ登録されています。
対処手順Embarkが案内する一時的な回避策
Embark Studiosは、影響を受けているユーザー向けにinpoutx64.sysを停止・削除する一時的な回避策を案内しています。管理者としてコマンドプロンプトを起動し、最初に次のコマンドを実行します。
sc stop inpoutx64
続いてサービス登録を削除します。
sc delete inpoutx64
その後、C:\Windows\System32\drivers\を開き、「inpoutx64.sys」を削除します。Embarkの案内では、必要に応じてinpoutx64に関連するサービスのレジストリエントリも削除し、最後にWindowsを再起動する手順まで示されています。ただし、レジストリ操作まで含むため、PC操作に慣れていない場合は無理に行う必要はありません。
注意点削除すると別のソフトが動かなくなる可能性がある
inpoutx64.sysはWindowsの標準起動に必須のGPUドライバーではありませんが、ハードウェアへ直接アクセスする目的で別のアプリケーションから利用されている可能性があります。そのため、ファイルだけを削除すると、それを利用していたハードウェア監視ツールや制御ツール、ファームウェア更新ツールなどが正常に動作しなくなる可能性があります。RGBコントロール、ファン設定、周辺機器マクロ、センサー監視、マザーボードのチューニング機能などが対象になり得ます。
実際に今回のユーザー報告では、inpoutx64サービスを停止しただけで『ARC Raiders』のクラッシュが発生しなくなったというケースもあります。そのため、原因切り分けだけが目的なら、いきなりファイルやレジストリまで削除するより、どのアプリがinpoutx64.sysを利用しているのか確認してから対応した方が安全です。
別の手段KB5121003のアンインストールでも改善報告あり
KB5121003をアンインストールしたところ、『ARC Raiders』などのクラッシュが発生しなくなったというユーザー報告もあります。海外メディアも、更新を削除すると症状が改善したとの複数の報告を確認しています。ただし、KB5121003はセキュリティ更新です。Microsoftも、インストール済みWindows Updateの削除は必要な場合を除いて推奨していません。更新プログラムにはセキュリティ修正が含まれるため、ゲームが問題なく動いているPCで予防的にアンインストールするメリットはありません。症状が深刻で、inpoutx64.sys側を変更できない場合の一時的な切り分け手段として考えるのがよいでしょう。
アンインストールする場合は、「設定」から「Windows Update」を開き、「更新の履歴」へ進むことでインストール済みの更新を確認できます。さらに「更新プログラムをアンインストール」を開き、対象となるKB5121003を選択するとアンインストールできます。アンインストール後はPCを再起動し、『ARC Raiders』または『THE FINALS』を同じ条件で起動して、クラッシュが再発するか確認します。KB5121003を削除するとセキュリティ更新も外れるため、恒久的な対処として更新を止め続けるのではなく、EmbarkまたはMicrosoftから修正版が提供されたら最新状態へ戻すことをおすすめします。
適用確認KB5121003が入っているか確認する
自分のPCが今回の条件に該当するか分からない場合は、Windows Updateの履歴を確認します。「設定」から「Windows Update」、「更新の履歴」と進み、KB5121003がインストールされているか確認してください。OSビルドから判断する方法もあります。KB5121003適用後はWindows 11 24H2がBuild 26100.9168、25H2がBuild 26200.9168になります。「Windowsキー+R」を押して、次のように入力すると現在のWindowsバージョンとOSビルドを確認できます。
winver
判断GPUドライバーの入れ直しは優先度低い
今回確認されているinpoutx64.sysは、NVIDIAやAMDのGPUドライバーそのものではありません。そのため、「KB5121003を入れたらARC Raidersが落ちる」という条件だけで、GeForce DriverやAMD Softwareを何度もクリーンインストールする必要性は高くありません。KB5121003をインストールした時期とクラッシュが始まった時期が一致している場合は、まずWindows Update履歴とinpoutx64.sysの有無を確認した方が原因を絞り込みやすくなります。一方、inpoutx64.sysが存在せず、KB5121003を削除しても改善しない場合は、GPUドライバー、オーバークロック、VRAM不足、ゲームファイル破損など別のクラッシュ原因を調査する必要があります。ゲームデータの破損だけが原因として疑われている問題ではなく、Steamのゲームファイル整合性確認だけを何度繰り返しても改善しない可能性がある点にも注意してください。
別症状黒画面やPC再起動まで起きる場合の注意
今回の報告では、単純にゲームだけが終了するケースだけでなく、Windowsがハングしたり、PCが再起動したりした例も確認されています。あるユーザーはKB5121003適用後に複数回のクラッシュとWindowsハング、BugCheckを経験したと報告しています。海外メディアでは、『Marvel Tōkon: Fighting Souls』など他のゲームでも同様のクラッシュ報告が確認されているほか、KB5121003適用後に黒画面やリフレッシュレート、HDR関連の問題を訴える別の報告もあります。ただし、これらすべてがinpoutx64.sysや『ARC Raiders』と同じ原因であることまでは確認されていません。そのため、黒画面が出たからといって「KB5121003+inpoutx64.sysが原因」と決めつけるのは避けた方がよいでしょう。ゲーム以外でも黒画面や再起動が発生する場合は、GPUドライバーや電源、メモリ、GPUの不安定動作なども確認する必要があります。
温度差Microsoftは現時点で「既知の問題なし」
注意したいのが、MicrosoftとEmbark側で現在の認識が一致していない点です。Embark StudiosはKB5121003配信後に発生するクラッシュを認識し、inpoutx64.sysを対象とした回避策まで案内しています。一方、MicrosoftのKB5121003公式サポートページでは、2026年8月16日時点で「Microsoft is not currently aware of any issues with this update.」とされています。したがって現段階では、MicrosoftがKB5121003全体の既知の不具合として認定した状態ではありません。記事公開後にMicrosoftの既知の問題へ追加されたり、Embarkからゲーム側のHotfixが配信されたりする可能性があるため、今後の更新情報には注意が必要です。
KB5121003をインストール済みでも『ARC Raiders』や『THE FINALS』が正常に動いているなら、今回の報告だけを理由に更新をアンインストールしたり、inpoutx64.sysを削除したりする必要はありません。対処が必要なのは、KB5121003適用後から実際に症状が発生しているPCです。特に「更新するまでは正常だった」「更新直後からARC RaidersまたはTHE FINALSが落ちる」「inpoutx64.sysがPCに存在する」という条件が重なる場合は、今回の問題に該当する可能性が高くなります。
FAQよくある質問
Windows 11の2026年8月セキュリティ更新「KB5121003」を適用した一部PCで、『ARC Raiders』や『THE FINALS』がクラッシュするとの報告が出ています。Embark Studiosも問題を認識しており、Windows Update後のinpoutx64.sysに関連したクラッシュとして、同ドライバーを停止・削除する一時的な回避策を案内しています。ただし、KB5121003をインストールしたすべてのPCで起きる不具合ではなく、Microsoftも2026年8月16日時点ではKB5121003について既知の問題を掲載していません。
『ARC Raiders』や『THE FINALS』が問題なく動いている場合は、KB5121003をアンインストールする必要はありません。更新後から急にクラッシュするようになった場合は、まずKB5121003のインストール日時を確認し、C:\Windows\System32\drivers\にinpoutx64.sysが存在するかを確認してください。該当する場合はEmbarkが案内している回避策を検討できますが、inpoutx64.sysを利用する別のハードウェアツールへ影響する可能性があるため、原因を確認せず削除するのは避けた方が安全です。「KB5121003自体がすべてのゲームを壊す」というより、KB5121003による変更とinpoutx64.sysを利用する一部環境との互換性問題が、『ARC Raiders』『THE FINALS』のクラッシュとして表面化していると考えるのが最も実態に近い状況です。



