Steamで32GBメモリが16GBを再逆転|9月の+4.81ptは本物?中国語回答の急増と3年分の推移で検証【2026年】
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9月の+4.81ポイントは簡体字中国語の急増で説明がつく大きさ
10月初めに公開された2026年9月分のSteamハードウェア&ソフトウェア調査で、Windows PCのメモリ容量は32GBが43.28%となり、16GBの37.60%を上回りました。32GBは前月から4.81ポイント増え、16GBは3.47ポイント減っています。16GBのゲーミングPCを使っていると、「もう32GBが当たり前なのか」と気になる数字です。
9月の伸びのほとんどは、回答した人の構成が変わったことで説明がつきます。同じ月に簡体字中国語の回答が7.56ポイント増えており、2025年2月・2026年2月の急増と同じく「中国語が1ポイント増えると32GBが約0.6ポイント増える」比率に収まっているからです。偏りの小さい月だけを3年分並べると、32GBは2024年の1年で8ポイント以上伸びた一方、2025年8月からの1年間は1.15ポイントしか伸びていません。
16GBで不足を感じていないなら、この逆転を理由にメモリを増やす必要はありません。判断の材料になるのは、遊ぶゲームの推奨要件とゲーム中のメモリ使用率です。11月初めに公開される10月分で簡体字中国語が25%前後に戻れば、計算上は16GBが再び最多になります。
目次
9月分Steam 9月分のメモリ容量の内訳、32GB以上は49.77%
9月分のWindows PCのメモリ容量は次のとおりです。前月比は、調査ページに表示されている8月分との差です。
| メモリ容量 | 2026年9月分 | 前月比 |
|---|---|---|
| 8GB以下 | 7.19% | -1.20pt |
| 12GB | 2.13% | -0.30pt |
| 16GB | 37.60% | -3.47pt |
| 24GB | 2.40% | +0.36pt |
| 32GB | 43.28% | +4.81pt |
| 48GB・60GB | 2.31% | +0.22pt |
| 64GB | 3.69% | -0.28pt |
| 64GB超 | 0.49% | -0.04pt |
単独の容量では32GBが最多で、16GBとの差は5.68ポイントです。ただし32GB以上(32GB・48GB・60GB・64GB・64GB超)を合わせても49.77%で、半数にはわずかに届いていません。16GB以下は46.92%です。8月分では32GB以上が45.06%、16GB以下が51.89%でした。
「32GBが最多」と「32GB以上が過半数」は別の話です。9月分の時点でも、Steamで遊んでいるWindows PCのおよそ半分は16GB以下で動いています。
調査のトップページをそのまま開くと、9月分の32GBは42.22%(+4.77ポイント)、16GBは37.82%(-3.38ポイント)と表示されます。こちらはWindows・Mac・Linuxを合わせた集計で、43.28%と37.60%はWindowsに絞った集計です。月ごとの推移は同じ集計どうしで比べる必要があるため、以降の数字は過去の月も含めてすべてWindowsの集計です。
検証9月の+4.81ポイントは簡体字中国語の急増で説明がつく
Steam調査は、参加が任意で匿名の月例調査です。どの言語・地域のユーザーが多く回答したかで、ハードウェアの比率もそのまま動きます。9月分では、メモリ以外の項目も同じ月に大きく動きました。
同じ月にメモリ以外も一斉に動いた
| 項目(Windows) | 2026年9月分 | 前月比 |
|---|---|---|
| 簡体字中国語(言語) | 32.84% | +7.56pt |
| 英語(言語) | 31.91% | -3.78pt |
| 2560×1440(画面解像度) | 27.76% | +5.31pt |
| 1920×1080(画面解像度) | 49.10% | -3.02pt |
| 空き容量4TB超(ストレージ) | 7.64% | +4.23pt |
| 物理コア数8(CPU) | 30.05% | +2.10pt |
| GeForce RTX 5070(GPU) | 6.15% | +2.38pt |
Windowsでは、簡体字中国語の回答が英語を上回りました。画面解像度、ストレージの空き容量、CPUのコア数、GPUと、メモリとは関係のない項目まで同じ月に動いています。1カ月のうちに多くの人がメモリを増やし、同時にモニターやSSD、CPU、グラフィックボードまで替えたとは考えにくく、回答した人の顔ぶれが変わったと見るのが自然です。GPUの順位が同じ偏りでどう動いたかはSteamグラボ使用率ランキングで検証しています。
2月の急増と同じ比率で32GBが増えている
同じ形の変化は、3年続けて2月分にも出ています。2026年2月分で32GBが過半数に見えた理由と、その後の戻りはSteamハードウェア調査 2026年2月で追っています。簡体字中国語の回答が急増した月と、その翌月の戻りを並べると、32GBの増減は中国語の増減のおよそ0.6倍でそろっています。
| 調査月 | 簡体字中国語 | 32GB | 16GB | 32GB÷中国語 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年2月 | +7.77pt | +3.55pt | -0.58pt | 0.46 |
| 2025年2月 | +21.14pt | +13.88pt | -8.20pt | 0.66 |
| 2025年3月 | -25.32pt | -14.18pt | +7.86pt | 0.56 |
| 2026年2月 | +31.28pt | +19.08pt | -13.09pt | 0.61 |
| 2026年3月 | -32.29pt | -20.42pt | +13.82pt | 0.63 |
| 2026年9月 | +7.56pt | +4.81pt | -3.47pt | 0.64 |
2025年以降の急増と戻りでは、比率が0.56〜0.66の範囲に入っています。この範囲を9月の+7.56ポイントに当てはめると、32GBは4.2〜5.0ポイント増える計算になり、実際の+4.81ポイントはちょうどその中に収まります。16GBの減り方も、2025年・2026年の2月と3月が中国語の増減の0.31〜0.43倍、9月が0.46倍で、ほぼ同じ水準です。
中国語の回答が急増した月に32GBがほぼ決まった比率で増え、翌月に戻る形は3年続いています。9月の伸びのうち買い替えや増設による分は、偏りの小さい月の増減(2026年4〜8月分の前月比は-0.60〜+0.81ポイント)と同じ程度と見ておくのが無難です。
推移偏りの小さい月で見ると32GBの伸びは2025年夏から鈍っている
簡体字中国語が跳ねた月を除いて並べると、32GBへの移行がはっきり進んだのは2024年から2025年夏までです。
| 調査月 | 16GB | 32GB | 16GBとの差 |
|---|---|---|---|
| 2023年12月 | 48.51% | 24.41% | 24.10pt |
| 2024年12月 | 45.01% | 32.71% | 12.30pt |
| 2025年8月 | 41.77% | 37.32% | 4.45pt |
| 2025年12月 | 40.53% | 37.66% | 2.87pt |
| 2026年1月 | 40.02% | 39.06% | 0.96pt |
| 2026年8月 | 41.07% | 38.47% | 2.60pt |
| 2026年9月 | 37.60% | 43.28% | -5.68pt |
32GBは2024年の1年で8.30ポイント、2025年は8月までに4.61ポイント伸びました。ところが2025年8月から2026年8月までの1年間では1.15ポイントしか伸びていません。2026年3〜8月の32GBは37.72〜38.53%、16GBは40.72〜41.43%の範囲で、ほぼ横ばいです。2026年1月分では差が0.96ポイントまで縮まりましたが、3月以降は2.19〜3.61ポイントに開いています。
減り続けているのは8GBです。2023年12月の13.71%から、2025年12月は7.73%、2026年8月は7.00%まで下がりました。この間に16GBも7ポイント余り減っており、8GBと16GBから32GBへ移る流れそのものは3年分のデータではっきりしています。
伸びが鈍った理由は、Steam調査からは分かりません。メモリ不足によるゲーミングPCの値上がりは2025年末から目立ち始め、国内のBTOメーカーでも受注の一時停止や値上げが相次ぎました。TrendForceは、一般的なDRAMの契約価格が2026年7〜9月期に前期比13〜18%、10〜12月期に10〜15%上がると予測しています。メモリを増やす費用が上がり続けていることが、2026年に入っても32GBの伸びが戻らない一因になっている可能性はあります。
2025年8月からの1年で縮まった16GBとの差は1.85ポイントです。このペースが続くと仮定すると、残る2.60ポイントが埋まるのは2028年初めごろの計算になります。メモリの価格が落ち着けば早まる可能性がありますし、それより前にも2月分のように偏りで32GBが上に出る月は出てくるでしょう。
10月分10月分は簡体字中国語と32GBを組み合わせて見る
10月分は、例年どおりなら11月初めに公開されます。9月の逆転が偏りだったかどうかは、簡体字中国語の比率と32GBの比率を組み合わせると見分けられます。
ゲーム2026年の新作は最低16GBが標準、推奨32GBは一部のタイトル
ゲーム側では、2026年に発売されたタイトルの中に、推奨要件でメモリ32GBを指定するものが出てきました。Steamストアの動作環境では、次の6本が最低16GB・推奨32GBです。
| タイトル | 発売日(Steam) | メモリ 最低/推奨 |
|---|---|---|
| Gothic 1 Remake | 2026年6月5日 | 16GB/32GB |
| NTE: Neverness to Everness | 2026年7月7日 | 16GB/32GB |
| パルワールド(1.0) | 2026年7月9日 | 16GB/32GB |
| Halo: Campaign Evolved | 2026年7月28日 | 16GB/32GB |
| STAR WARS ゼロ・カンパニー | 2026年8月27日 | 16GB/32GB |
| iRacing Studios NASCAR 26 | 2026年9月17日 | 16GB/32GB |
一方で、『仁王3』(2月5日)、『BIOHAZARD requiem』(2月26日)、『紅の砂漠』(3月19日)、『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』(3月19日)、『PRAGMATA』(4月16日)、『Forza Horizon 6』(5月18日)、『鬼武者 Way of the Sword』(9月3日)は、最低も推奨も16GBです。2026年の大作でも、推奨16GBのものが多く残っています。
挙げた13本は、いずれも最低要件が16GBです。8GBのPCは最低要件の時点で外れますが、16GBなら13本すべての最低要件を満たし、推奨16GBの7本は推奨も満たします。推奨32GBのタイトルを遊ぶ予定があるか、ゲームと同時に配信や録画、多くのブラウザのタブを開くかが、32GBを考える分かれ目です。
判断16GBのゲーミングPCは今すぐ増設しなくてよい
9月の逆転を理由にメモリを買い足す必要はありません。DDR5は値上がりが続いており、32GBキット(16GB×2枚)は10月5日時点の最安でも7万円台です。増設を考えるのは、次のような症状や予定があるときです。
- ゲーム中にタスクマネージャーのメモリ使用率が90%前後に張り付く
- ブラウザやDiscordを閉じるとカクつきが減る
- 推奨32GBのゲームを遊ぶ、または配信・録画をしながら遊ぶ
- 16GBが1枚挿しで、デュアルチャネルになっていない
- 遊んでいるゲームでカクつきや強制終了が起きていない
- 遊ぶゲームの推奨要件が16GB
- ゲーム中のメモリ使用率に余裕がある
- 「Steamで32GBが1位」という理由だけで迷っている
症状からメモリ不足かどうかを切り分ける手順はPCゲームがカクつく・フリーズする原因はメモリ不足?で確認できます。16GBが1枚挿しのPCは、容量を増やすより先に2枚組のデュアルチャネルにするだけで改善するゲームもあります。
これから買うなら32GBが基本、ただしRTX 5060クラスは16GBが中心
国内のBTOでは、2026年10月6日時点でもRTX 5060搭載機の多くが16GBです。マウスコンピューターのNEXTGEARでRTX 5060搭載モデルの一覧に並ぶのは16GB(8GB×2枚または16GB×1枚)の構成で、FRONTIERのRyzen 7 5700X+RTX 5060のモデル(FRGHLB550/5060)も16GB(16GB×1枚、DDR4)です。同じシリーズでもRTX 5060 Tiのモデル(FRGHLB550/5060T)になると32GB(16GB×2枚)に変わります。
予算に余裕があるなら、最初から32GB(16GB×2枚)を選ぶのが確実です。16GBのモデルを選ぶなら、2枚組のデュアルチャネルかどうかを確かめ、1枚挿しなら空きスロットに同じ規格を1枚足せるかも見ておくと安心です。16GBと32GBのfpsの差と価格差はゲーミングPCのメモリは16GBで足りる?で比べています。
おすすめ32GBに増やすなら16GB×2枚のキット
増設や交換で32GBにするなら、16GB×2枚のキットを選びます。DDR5とDDR4は差し替えられないので、今のPCのメモリの規格に合わせてください。
FAQよくある質問
まとめ9月の32GB逆転は偏り込み、移行のペースは2025年夏から鈍化
2026年9月分のSteam調査では、Windows PCの32GBが43.28%となり、16GBの37.60%を上回りました。ただし同じ月に簡体字中国語の回答が7.56ポイント増えており、32GBの伸びは2025年・2026年の2月の急増と同じ比率に収まっています。9月の逆転は、32GBへの移行が1カ月で一気に進んだ結果ではありません。
3年分の推移では、8GB・16GBから32GBへの移行は確かに進んでいます。ただし伸びたのは2025年夏までで、その後の1年は32GBが1.15ポイントしか増えていません。偏りの小さい月で32GBが16GBを上回るのは、今のペースのままなら2028年初めごろの計算です。
9月分の32GB 43.28%は、簡体字中国語の回答が7.56ポイント増えた偏りを含む数字です。2月の急増と同じく「中国語1ポイントにつき32GBが約0.6ポイント」の比率で増えており、偏りの小さかった8月分では16GBが41.07%で最多でした。10月分で中国語が25%前後に戻っても32GBが40%以上を保つかが、移行が本当に進んだかの分かれ目です。
16GBのPCは、遊ぶゲームの推奨要件とゲーム中のメモリ使用率で判断し、Steamの順位を理由に増設を急ぐ必要はありません。
出典:Steam Hardware & Software Survey(Windows、2026年9月分)/同 全OS合算/同 GPU別/Internet Archiveの保存版(Windows):2023年12月分・2025年2月分・2026年2月分・2026年8月分(ほかの月も同じページの保存版)/TrendForce(2026年9月30日)/Steamストア『Halo: Campaign Evolved』ほか各タイトルのストアページ/FRONTIER FRGHLB550/5060/マウスコンピューター NEXTGEAR RTX 5060搭載モデル一覧






