Steam新コントローラーがUAC画面でも操作可能に|9月18日Betaで対応したLizard Mode自動切替を解説
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9月18日Betaで対応したLizard Mode自動切替を解説
新型Steam Controllerでゲームを操作していて、管理者権限を求めるWindowsのユーザーアカウント制御(UAC)画面が出た瞬間にコントローラーが反応しなくなり、マウスやキーボードに持ち替えた経験がある人は多いはずです。
2026年9月18日のSteam Client Betaで、この状況になると自動的に「Lizard Mode(トカゲモード)」へ切り替わり、コントローラーだけでUACの承認・拒否を選べるようになる変更が加わりました。
ここで誤解しやすいのが「UACを回避できる」という受け取り方です。実際にはUAC自体は従来どおり働いたままで、コントローラーの入力経路が変わるだけです。何が変わり、何が変わっていないのかを仕組みから整理します。
目次
更新内容9月18日Betaで追加された機能
Steam Client Beta 2026年9月18日版のSteam Input欄には、次の項目が追加されています。
| 変更点 | 内容 |
|---|---|
| Lizard Mode自動切替 | 新型Steam ControllerでUACウィンドウなど、WindowsがSteam Inputの入力をブロックする場面に入るとLizard Modeへ自動切替 |
| マルチバインディングページ | ボタンの組み合わせ(コンボ)を設定するコンフィギュレーター画面を新設。出力コマンドとタイミングをタイムライン表示で確認できる |
| ボタンコード反転 | ボタンの組み合わせ入力を反転させる設定に対応 |
| アクション一覧ビュー | Steam Input API対応ゲームのコンフィギュレーターに、入力からアクションを辿る従来表示に加え、アクションとその割り当てを一覧するビューを追加 |
※Steam公式のSteam Client Betaニュース(2026年9月18日付、Steam Inputの項)にもとづきます。
仕組みLizard Modeとは何か
Lizard Mode(トカゲモード)は、Steam Controllerがコンピューターとの通信内容にかかわらず、コントローラー単体でマウス・キーボードの代わりを務める組み込み動作です。Steamクライアントを介さない、コントローラーのファームウェア側の機能にあたります。
具体的には、右側のタッチパッドがマウスカーソル、両肩のボタンがマウスの左右クリック、A・Bボタンがキーボードの EnterキーとEscキーとして機能します。この名称は、Steam Controller用ドライバーのソースコードにあるコメント「lizards like to use the computer from the couch, without a proper mouse and keyboard(トカゲはソファからマウスやキーボードを使わずにパソコンを操作したがるものらしい)」に由来しています。
通常プレイ中はSteam Inputがコントローラー入力を受け取り、ゲームに対して仮想的なXInput/DirectInputデバイスとして中継します。この中継が届かない場面での代替手段がLizard Modeです。デバイスの接続・切断のタイミングでSteamクライアントが自動的に切り替えており、手動での切替は不要です。
背景なぜUAC画面でSteam Inputが効かないのか
WindowsのUAC昇格プロンプトは、既定で「セキュリティで保護されたデスクトップ」という別画面に表示されます。Microsoftの説明によれば、このセキュリティで保護されたデスクトップにアクセスできるのはWindowsのプロセスだけです。
Steam Inputはユーザー権限で動くアプリケーションであり、Windowsのプロセスではありません。そのためUACプロンプトが表示されている間、Steam Inputが作り出す仮想デバイス経由の入力はこの画面に届かず、コントローラーの操作を受け付けなくなります。
Lizard Modeはコントローラー自身がハードウェアレベルの標準的なマウス・キーボードとして振る舞う動作のため、Windows側からは通常の入力デバイスとして認識され、セキュリティで保護されたデスクトップ上でも操作できます。9月18日Betaの自動切替は、この技術的な制約を回避するのではなく、状況に応じて入力経路をSteam Inputからハードウェア標準の経路へ切り替えているだけです。
誤解注意UACを回避する機能ではない
今回の変更は、UACの確認自体を省略したり無効化したりするものではありません。管理者権限を必要とする操作が実行されようとしていることを示す昇格プロンプト自体は、従来どおり毎回表示されます。変わるのは「その画面をコントローラーだけで操作できるかどうか」という一点です。
Microsoftはセキュリティで保護されたデスクトップについて、有効な状態を維持することを推奨しています。今回のSteam側の対応も、この仕組み自体には手を加えず、コントローラーの入力方式を切り替えることで両立させる形になっています。
関連更新9月10日のコントローラーファームウェア更新
Lizard Mode自動切替に先立つ2026年9月10日のBetaでは、新型Steam Controller本体のファームウェアも更新されています。ランブル(振動)エミュレーションの改善と強度レベルの設定機能、2つ目のBluetoothペアリングスロット(電源投入時にL1+B+Steamボタン、または切替時にR1+B+Steamボタンの同時押しで対応)、一部個体でスティックの可動域が最大まで届かなくなる不具合の修正が含まれます。
※Steam公式のSteam Client Betaニュース(2026年9月10日付)にもとづきます。
経緯コントローラーがUAC画面で固まる不満は以前からある
Steam Controllerのシリーズでは、Lizard Modeへの切替・復帰にまつわる不具合報告がこれまでも繰り返し寄せられてきました。昇格プロンプトやタスクマネージャーを閉じたあとにデスクトップ用の設定へ正常に戻らず、クリックが二重に反応したりまったく反応しなくなったりする症状などが、Steam Client Betaのコミュニティ掲示板で複数報告されています。今回の自動切替対応は、こうした「管理者権限がからむ場面での操作性」という積年の課題に手を入れたものといえます。
FAQよくある質問
まとめまとめ|UACは変わらず、入力経路だけが自動で切り替わる
2026年9月18日のSteam Client Betaは、新型Steam ControllerがUACプロンプトなどWindowsがSteam Inputをブロックする場面に入ると、ハードウェア標準の入力として振る舞うLizard Modeへ自動的に切り替わる対応を追加しました。UACの昇格プロンプト自体はこれまでどおり毎回表示され、セキュリティの仕組みには変更がありません。マウスやキーボードに持ち替える手間が減るだけの、操作性の改善と捉えるのが実態に近い受け止め方です。
Lizard Mode自動切替はUACを回避する機能ではなく、UAC画面でのコントローラー操作性を改善する変更です。対象は新型Steam Controllerで、現時点ではBeta限定です。



