GigaCrystaが1000Hz・5K・AIモニターをTGS2026で公開|4K75Hz/FHD300HzのGDU271ADは11月上旬出荷

(更新: 2026.10.5)
GigaCrystaが1000Hz・5K・AIモニターをTGS2026で公開|4K75Hz/FHD300HzのGDU271ADは11月上旬出荷

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周辺機器・モニター/GigaCrysta・2026年9月
GigaCrystaが1000Hz・5K・AIモニターをTGS2026で公開
4K75Hz/FHD300HzのGDU271ADは11月上旬出荷
アイオーデータが東京ゲームショウ2026で、ゲーミングモニターブランド「GigaCrysta」の未発表モデルと、その先を見据えたコンセプトモデルを公開しました。24.5型フルHD・1000Hzや27型5K・5000分割Mini LEDといった派手なスペックが並ぶ一方、実際の購入候補として注目したいのは4K75Hz/FHD300Hzを切り替えられる「GDU271ADシリーズ」です。GDU271ADは10月1日に正式発表され、11月上旬に出荷されます。正式仕様で分かった注意点と、まだ価格も発売時期も未定のコンセプトモデルを分けて、それぞれのスペックが何を意味するのか整理します。
GDU271ADは11月上旬出荷300HzはDP接続、VRRはフルHDモードのみGCFXは低価格帯にDFRを持ち込む狙い

出典:アイ・オー・データ機器プレスリリース「東京ゲームショウ2026 アイオーデータブース展示商品を一挙公開」、アイオーデータ公式GDU271ADシリーズ新商品情報(2026年10月1日)、同EX-GDU271AD製品ページ、同EX-GDU271JAD製品ページ、同GCFXシリーズページ、同LCD-GDU271JLAQD製品ページ、同LCD-GDQ271RA製品ニュース、同LCD-GDQ271JLAQ製品ニュース、LG公式UltraGear 25G590B-B発表資料にもとづきます。

アイオーデータが東京ゲームショウ2026で、ゲーミングモニターブランド「GigaCrysta」の未発表モデルと、さらにその先を見据えたコンセプトモデルを公開しました。展示された中には、24.5型フルHD・1000Hzの液晶モニターや、27型5K・5000分割Mini LED、AIによる画質調整機能を搭載した4K240Hzモデルなど、2026年のゲーミングモニター市場を象徴するようなスペックが並んでいます。

ただし、今回の展示をすべて「近日発売される新製品」と見るのは適切ではありません。実際には、製品化を見据えた参考出展である「GDU271ADシリーズ」「LCD-GDQ271ULAQシリーズ」と、まだ製品化が決まっていない5種類のコンセプトモデルに分かれています。

このうちGDU271ADは、2026年10月1日に正式発表されました。オープン価格で、11月上旬に出荷されます。正式な仕様表を読むと、300HzはDisplayPort接続でしか出せず、可変リフレッシュレート(VRR)もフルHDモードでしか使えません。4Kモードを主に使うつもりの人ほど、買う前に確かめておきたい点です。

目次

注目GDU271ADは正式発表され11月上旬に出荷

今回もっとも現実的に購入候補になるのが、コストパフォーマンス重視ブランド「GCFX」の「GDU271ADシリーズ」です。27型4Kモニターで、4K時は最大75Hz、フルHDへ切り替えると最大300Hzで表示できるDual Frame Rate(DFR)機能を搭載します。パネルはAHVAの非光沢で、ブラックとホワイトの2色があります。TGS2026では参考出展でしたが、2026年10月1日に正式発表され、出荷は11月上旬です。

型番は「EX-GDU271AD」「KH-GDU271AD」「HT-GDU271AD」の3系統で、末尾がBならブラック、Wならホワイトです。いずれも特定の販路でだけ売られる「特定販路専売品」で、販路ごとに型番が分かれています。3系統の仕様表の中身は同じです。価格はオープンで、メーカー希望小売価格は設定されていません。

アイオーデータはGCFXについて、機能を意図的に絞り、高リフレッシュレートや低遅延などゲームに直接関係する部分へコストを集中させるシリーズと説明しています。GDU271ADはその考え方がかなり分かりやすく表れたモデルです。

GDU271ADシリーズの紹介スライド。27型モニターに4K75Hz⇔FHD300HzのDFR機能、AHVAパネル、Adaptive-Sync対応、ホワイト/ブラック2色展開が記載されている
TGS2026で参考出展されたときの「GDU271ADシリーズ」の紹介スライド。4K75Hz⇔FHD300HzのDFR機能を必要最低限の装備でまとめたGCFXの新モデル(画像:アイオーデータ公式プレスリリースより)

分析4K75HzとFHD300Hzの組み合わせには理由がありそう

GDU271ADで興味深いのが、「4K75Hz/フルHD300Hz」という少し変わったDFRの組み合わせです。4Kの3840×2160は約829万画素、フルHDの1920×1080は約207万画素なので、4KはフルHDのちょうど4倍の画素数です。そこで単純に「1画面の画素数×1秒間の更新回数」を計算すると、4K75Hzは約6億2208万画素/秒、フルHD300Hzも約6億2208万画素/秒になります。つまり、この2モードは表示する画素数とリフレッシュレートをちょうど4対1で交換する構成になっています。

これはアイオーデータが公式に設計理由として説明しているわけではありませんが、かなり合理的な組み合わせです。RPGやシミュレーション、MMORPGでは4Kの高精細表示を使い、VALORANTやCounter-Strike 2のような競技FPSではフルHD300Hzへ切り替える、という使い分けが想定できます。一方で注意したいのは、4Kモードが75Hzまでという点です。現在は4K120Hz以上のゲーミングモニターも珍しくないため、4K解像度のまま100fps以上でAAAゲームをプレイしたいユーザーには向きません。GDU271ADは「4K高リフレッシュレートモニターを安くする」というより、普段は4K、FPSをするときだけ300Hzという2つの用途をまとめることに意味がある製品と考えた方が分かりやすいでしょう。

仕様正式仕様で分かったGDU271ADの3つの制限

正式発表で公開された仕様表には、TGSの展示資料には無かった接続まわりの条件が載っています。まとめると、GDU271ADは「PCとDisplayPortでつなぎ、FPSはフルHDモード、4Kは75fpsを保てるゲームで使う」モニターです。同じアイオーデータの現行DFRモデル「EX-GDU271JAD」と並べると、削られた部分がはっきりします。

GCFX EX-GDU271ADBの正面。27型・AHVAパネル・4K75HzとFHD300HzのDFR・応答速度0.5msのロゴが並ぶ
製品版のEX-GDU271ADB(ブラック)。ホワイトはEX-GDU271ADW(画像:Amazon.co.jpの商品画像より)
項目GDU271ADEX-GDU271JAD
DisplayPort接続4K 75Hz/フルHD 300Hz4K 160Hz/フルHD 320Hz
HDMI接続4K 60Hz/フルHD 240Hz(1基)HDMI1は4K 160Hz/フルHD 320Hz、HDMI2は4K 120Hz/フルHD 240Hz
VRRフルHDモードのときだけ(DPはAdaptive-Sync、HDMIはHDMI 2.1 VRR)DPはG-SYNC Compatible認定、HDMIはHDMI 2.1 VRR
輝度/コントラスト300cd/㎡/1,200:1350cd/㎡/1,000:1
スピーカーなし(ヘッドホン端子のみ)2W+2W
スタンドチルトのみ(上20°/下5°)高さ120mm・スイベル・ピボット
電源/消費電力ACアダプター/通常22.8W電源内蔵/通常35.6W
質量約4.0kg(スタンド込み)約6.8kg(スタンド込み)
付属・機能DisplayPortケーブル(約1.5m)・3年保証リモコン・Focus Mode・3年保証

300HzはDisplayPort接続でしか出ない

最大300Hzが出るのはDisplayPort接続のときだけです。HDMIでつなぐと、フルHDで240Hz、4Kで60Hzが上限になります。付属するのはDisplayPortケーブル(約1.5m)なので、PCにはそのままつなげます。USB Type-Cの映像入力は無いため、ノートPCもHDMIかDisplayPortでつなぎます。グラフィックボードのDisplayPort端子をほかのモニターで使い切っている場合は、HDMIの240Hzで妥協するか、つなぎ替えを考える必要があります。

PS5やNintendo Switch 2などのゲーム機はHDMI接続になるため、4Kは60Hzまでです。モニター側はフルHDモードなら120Hzの入力も受けられるので、ゲーム機が120Hz出力に対応していれば、フルHDに切り替えて120Hzで遊べます。PS5を4K 120Hzで使いたい人には向きません。

VRRが使えるのはフルHDモードだけ

見落としやすいのがVRRの条件です。DisplayPortのAdaptive-SyncもHDMI 2.1のVRRも、デュアルモードをフルHDにしているときにしか有効にできません。4K 75Hzモードでは、fpsの上下にリフレッシュレートを合わせる機能が働かないということです。

VRRが効かない状態でfpsが75を割ると、垂直同期(V-Sync)がオフなら画面の横ずれ(ティアリング)、オンならカクつき(スタッタリング)が出ます。4Kモードを快適に使えるのは、そのゲームで75fpsを下回らない場合です。75fpsを保てない重いゲームは、次のどちらかで遊ぶのが現実的です。

  • Windowsの表示設定で4K 60Hzに下げ、ゲーム側で60fpsの上限をかける
  • フルHDモードに切り替えてVRRを使い、fpsが上下しても滑らかさを保つ

4Kで60〜75fpsを出すのに必要なGPUは、4Kゲームにおすすめのグラボで実測fpsとあわせて比較しています。VRRと垂直同期、fps上限の組み合わせ方はVRR・G-Sync・FreeSync・V-Syncの違いと設定が参考になります。

スタンドとスピーカーは割り切っている

スタンドは上下の角度を変えるチルトだけで、高さ調整・左右の首振り・縦回転はできません。台座は超薄型で奥行きを取らず、上にキーボードやノートPCを載せられる設計です。高さを合わせたいなら、100×100mmのVESAマウントを使ってモニターアームに付ける前提で考えた方がよいでしょう。スピーカーも内蔵していないため、音はヘッドホン端子からイヤホンやスピーカーへ出します。

一方で、スタンド込み約4.0kgと軽く、通常時の消費電力は22.8WとEX-GDU271JADより3割以上低い数値です。内部の表示遅延はフルHD 300Hz時で約0.04フレーム(約0.12ミリ秒)とされており、GCFXが重視する「速さ」にかかわる部分は削っていません。

比較上位の4K180Hz/FHD360Hzモデルとは別物

アイオーデータにはすでに、4K180HzとフルHD360Hzを切り替えられる上位モデル「LCD-GDU271JLAQD」があります。こちらは27型4Kに加えて2304ZONEのMini LED、量子ドット、DisplayHDR 1400、リモコン、高さ調整対応スタンド、5W+5Wスピーカーなどを搭載したGigaCrysta Sのフラッグシップです。AV WatchはTGS会場記事で、このフラッグシップを約9万円前後のモデルとして紹介しています。

これに対してGDU271ADは、機能を絞るGCFXの製品です。価格はオープンですが、フラッグシップとの価格差はかなり大きくなる見込みです。その代わり4K時のリフレッシュレートは180Hzから75Hzへ下がり、Mini LEDや高機能スタンド、リモコンなどもありません。「高性能なDFRモニターを安くした」というより、DFRという機能だけを一般的な価格帯まで降ろそうとしている製品と見るべきでしょう。これまでデュアルモードは比較的高価なゲーミングモニターに採用されることが多かったため、GCFXがこの価格帯へ降りてくれば市場への影響は小さくありません。

高性能LCD-GDQ271ULAQはWQHD320Hz+2304ZONE Mini LED

もう1台の参考出展モデルが、GigaCrysta Sの「LCD-GDQ271ULAQシリーズ」です。27型・2560×1440のWQHD液晶で、量子ドットと直下型Mini LEDバックライトを採用。ローカルディミングは2304ZONE、最大リフレッシュレートは320Hz、応答速度は0.5ms[GTG]、NVIDIA G-SYNC対応とされています。ブラックとホワイトの2色があり、リモコンとスピーカーも標準搭載される予定です。発売時期・価格は10月1日時点で未発表です。

LCD-GDQ271ULAQシリーズの紹介スライド。27型WQHDモニターにNVIDIA G-SYNC、2304ZONE Mini LED、AHVAパネル、0.5ms、320Hzの表記がある
参考出展「LCD-GDQ271ULAQシリーズ」。320HzとMini LEDを両立させたGigaCrysta Sの新フラッグシップ候補(画像:アイオーデータ公式プレスリリースより)

スペックだけなら「WQHD320Hz」というモニターはすでにアイオーデータ自身が販売しています。2026年3月に発売された「LCD-GDQ271RAシリーズ」は同じ27型WQHD・最大320Hzで、応答速度も0.2ms[GTG]と、数字だけならむしろこちらの方が高速です。ではLCD-GDQ271ULAQの狙いはどこにあるのでしょうか。大きな違いはMini LEDと量子ドットです。320Hzという速度を維持しながら、ローカルディミングによるHDR表現や広色域まで強化することがLCD-GDQ271ULAQの狙いと考えられます。純粋にFPSだけをプレイするなら既存のLCD-GDQ271RAシリーズも有力ですが、FPSだけでなくRPGやオープンワールドゲームの映像も楽しみたいユーザーには、新モデルの方が魅力的な選択肢になりそうです。

進化2025年のMini LEDモデルから1年でかなり進化している

GigaCrystaのMini LEDモデルとして比較すると、進化幅はさらに分かりやすくなります。2025年に発売された「LCD-GDQ271JLAQ」は、27型WQHD・最大200Hz・576ZONEのMini LEDを採用し、DisplayHDR 1000に対応していました。今回のLCD-GDQ271ULAQは同じ27型WQHDながら、最大リフレッシュレートが200Hzから320Hzへ上がり、ローカルディミングも576ZONEから2304ZONEへ増えています。ゾーン数だけなら4倍です。

Mini LEDでは1つのバックライト領域が担当する面積を小さくできるほど、暗い背景に小さな光源がある場面などで発生するハローを抑えやすくなります。ただし、LCD-GDQ271ULAQのHDR認証やピーク輝度については現時点で正式発表されていません。2304ZONEという数字だけを見て、既存のDisplayHDR 1000モデルや4KのDisplayHDR 1400モデルよりHDR性能が高いと判断するのはまだ早いでしょう。正式発表時には最大輝度、HDR認証、色域、Adaptive-Syncの仕様まで確認したいところです。

未来1000Hzモニターも公開、ただし製品化はまだ決まっていない

今回もっとも目を引くスペックが、24.5型フルHD・1000Hzのコンセプトモニターです。アイオーデータは「ネイティブフルHD/1000Hzモデルとして国内初展示」と説明しています。ただし、1000Hzというスペックそのものは世界初ではありません。LGは24.5型フルHD IPSでネイティブ1000Hzに対応する「UltraGear 25G590B-B」をすでに発表しており、日本では2026年10月1日から順次発売です。予想実売価格は17万9000円前後となっています。

そのため、GigaCrystaの1000Hzモデルについて重要なのは「1000Hzそのもの」より、アイオーデータがこのクラスへの参入を検討していることです。LGの25G590B-Bは約18万円という完全な競技向け製品です。GCFXで機能を削って価格を下げる戦略を進めているアイオーデータが、将来1000Hzをどのシリーズ、どの価格で製品化するのかは注目したいところです。

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1000Hzだからといって1000fpsが必須というわけではない

1000Hzモニターは1秒間に最大1000回画面を書き換えられます。その能力を最大限利用するには非常に高いフレームレートが必要ですが、「1000fpsを常時出せなければ1000Hzが完全に無意味」というわけでもありません。一方で、500Hzから1000Hzへ上がるほど改善幅は小さくなります。LG自身も、1000Hzの実際の効果はゲームのフレームレート、PC性能、ゲーム設定、プレイヤーによって異なると説明しています。一般的なゲーミングPCユーザーにとっては、1000Hzという数字だけでモニターを選ぶより、解像度、パネル方式、応答速度、VRR、残像低減機能まで含めて判断する方が重要です。今回のGigaCrysta 1000Hzモデルについても、パネルの応答速度や残像低減機能、Adaptive-Sync、入力端子、価格などが判明してから評価する必要があります。

高精細27型5K+5000ZONE Mini LEDも展示

映像品質を極端に追求したコンセプトモデルもあります。「5K 5000 Zone Mini LED」は27型で、解像度5120×2880、5000分割のMini LEDバックライトを採用します。アイオーデータは国内初展示としています。5Kの5120×2880は約1475万画素なので、約829万画素の4Kよりさらに描画負荷が高くなります。ゲーム用途だけを考えるとかなりGPUを選ぶ解像度です。その一方、27型で5Kまで高密度化すれば、ゲームだけでなく写真編集、動画編集、文字表示などにもメリットがあります。

5000ZONEというバックライトも、現在のGigaCrysta S「LCD-GDU271JLAQD」が採用する2304ZONEを大きく上回ります。ただし、リフレッシュレートやHDR認証、最大輝度などはまだ正式発表されていません。現段階では「5Kゲーミングモニターが発売される」と考えるより、アイオーデータが高画素密度とMini LEDを次世代GigaCrystaの方向性として研究していることに意味があります。

技術4K240Hzの「AIモニター」はGPUとは別に映像を処理

1000Hz以上に技術的な面白さがあるのが「AIモニター」です。公式発表では27型・4K・240Hzで、DSPを搭載した2Way 2.1chスピーカーも組み合わせています。AV Watchによると、モニター内部にAIエンジンを持ち、入力映像を解析して超解像処理や画像調整を行うことで、PC側のGPU負荷を抑えながら高精細な表示を実現することを目指しているとのことです。

ここはDLSSやFSRなどとは考え方が異なります。DLSSなどはゲーム側とGPU側でレンダリング処理に介入しますが、ディスプレイ側の処理であれば、原理的には入力された映像をモニター側で処理することになります。ただし、ゲーム用途では画質だけでなく処理遅延が非常に重要です。AI処理による超解像や画像解析を行いながら、どの程度の表示遅延に抑えられるのか、ゲームモードでは処理をどこまで無効化できるのかといった点はまだ分かっていません。製品化された場合は、単純な「AIで画質が良くなるモニター」ではなく、入力遅延まで含めて検証する必要がありそうです。

その他49型QD-OLED 240Hzと16型WQHD 144Hzも展示

コンセプトモデルはほかにもあります。49型モデルは5120×1440のDQHD、アスペクト比32:9、湾曲QD-OLED、最大240Hzという構成です。AV Watchでは応答速度0.03msとされています。レーシングゲームやフライトシミュレーターなど、視野を横方向へ大きく広げたい用途を想定したモデルです。

もう1台は16型WQHD・144Hzのゲーミングモバイルモニターです。横置きのモバイルゲーミングモニターとしてだけでなく、縦置きしてDiscordやWebブラウザを表示するサブモニターとしての利用も想定されています。モバイルモニターは1000Hzや5Kほど派手ではありませんが、実際の利用者が広そうなのはこちらです。WQHD144Hzなら、ゲーミングノートと持ち運んでデュアルディスプレイ環境を作ったり、デスクトップPCで縦型サブモニターとして使ったりと用途を作りやすいため、製品化されれば価格次第で面白い存在になりそうです。

価格観測5つのコンセプトモデルは「発売予定」と考えない方がいい

TGS2026アイオーデータブースの実機展示写真。1000Hzゲーミングモニター、5K 5000 Zone Mini LED、AIモニター、DQHD OLEDゲーミングモニター、ゲーミングモバイルディスプレイの5台が並ぶ
TGS2026会場の実機展示。左から時計回りにモバイルディスプレイ、1000Hzモニター(奥)、5K 5000 Zone Mini LED、DQHD OLED、中央にAIモニターが並ぶ(画像:アイオーデータ公式プレスリリースより)

注意したいのは、1000Hz、5K5000ZONE、49型QD-OLED、AIモニター、16型WQHD144Hzの5モデルについて、アイオーデータはあくまで「コンセプトモデル」として発表している点です。公式リリースでも「GigaCrystaの未来やチャレンジする方向性」と説明されており、発売日や正式な製品型番は発表されていません。

参考出展だった2モデルのうち、GDU271ADは10月1日に正式発表され、11月上旬の出荷が決まりました。もう一方のLCD-GDQ271ULAQは、10月1日時点でまだ正式発表がなく、価格も発売時期も公開されていません。

戦略2026年のGigaCrystaは「最速」だけを狙っていない

今回の展示で興味深いのは、1000Hz競争へ参加する一方で、アイオーデータがまったく違う方向のモニターも同時に開発していることです。2026年1月からGigaCrystaは、最上位の「GigaCrysta S」、標準の「GigaCrysta」、機能を絞ってコストパフォーマンスを重視する「GCFX」という3シリーズ体制へ移行しています。GigaCrystaシリーズは2026年7月時点で累計出荷100万台を突破しています。

今回の展示は、この3シリーズ体制の役割をかなり分かりやすく示しています。LCD-GDQ271ULAQは320Hzと2304ZONE Mini LEDを組み合わせた高性能モデル、GDU271ADは4K/300HzのDFRを必要最低限の装備で提供するモデルです。さらに将来向けとして1000Hz、5K Mini LED、AI、超ウルトラワイド、モバイルという別々の方向を試しています。リフレッシュレートだけを引き上げ続けるのではなく、「速さ」「映像美」「価格」「AI」「携帯性」にゲーミングモニターを分岐させようとしているように見えます。

選択肢GDU271ADと現行モデルの選び分け

GDU271ADを選ぶかどうかは、4K側に何を求めるかで決まります。4Kは作業や動画、軽めのゲームに使い、本気で遊ぶFPSはフルHD 300Hzという使い方なら、GDU271ADの割り切りはほとんど気になりません。

  • PCとDisplayPortでつなぎ、FPSはフルHD 300Hz、4Kは作業や軽いゲームに使う人は、GDU271AD
  • 4Kでもゲームを120Hz以上で遊びたい人や、PS5を4K 120Hzでつなぎたい人は、EX-GDU271JADかEX-GCU271HXAB
  • 4Kにこだわらず、WQHDで速さを優先したい人は、EX-GDQ271UA

同じDFRのEX-GDU271JADと迷う場合は、販売価格の差を見て決めるのが分かりやすい方法です。GDU271ADを選ぶと、4K時の85Hz分のリフレッシュレート、2基目のHDMI、スピーカー、高さ調整できるスタンド、リモコンをあきらめることになります。差額が小さいなら、EX-GDU271JADを選んだ方が後悔は少ないはずです。GDU271ADの予約価格が上位機や他社のデュアルモード機と比べて得かどうかは、GDU271ADは32,980円で買いか、上位モデルとの差を検証で詳しく比べています。

IODATA GCFX EX-GDU271ADB 27型4K75Hz/FHD300Hz DFR対応ゲーミングモニター
PCでFHD 300Hzと4Kを使い分けたい人向けIODATA GCFX EX-GDU271ADB(27型・4K 75Hz/FHD 300Hz・DFR・AHVA)4K 75HzとフルHD 300HzのDFRを、装備を絞って手に入れるGCFXの新モデル。PCとDisplayPortでつなぎ、FPSをフルHDで遊ぶ人に向いています。11月上旬出荷予定です。Amazonで価格を見る
IODATA GigaCrysta EX-GDU271JAD(27型・4K 160Hz/FHD 320Hz・二刀流DFR)
4Kでも160Hzで遊びたい人向けIODATA GigaCrysta EX-GDU271JAD(27型・4K 160Hz/FHD 320Hz・二刀流DFR)4K160Hz/FHD320Hzを切り替えられる現行のDFRモデル。スピーカー・リモコン・高さ調整スタンドまで備え、4K側の速さも妥協したくない人向けです。Amazonで価格を見る
IODATA GigaCrysta EX-GCU271HXAB 27型4K 160Hzゲーミングモニター
4K 160Hz一本で使いたい人向けIODATA GigaCrysta EX-GCU271HXAB(27型・4K 160Hz・AHVA・USB-C)DFRを持たない代わりに、4Kのまま160Hzで使える27型モデル。HDMI 2.1を2基備え、PS5を4K 120Hzでつなぎたい人に向いています。Amazonで価格を見る
I-O DATA GigaCrysta EX-GDQ271UA WQHD 275Hz
WQHDで速度を優先したい人向けI-O DATA GigaCrysta EX-GDQ271UA(27型 WQHD 275Hz・AHVAパネル)27型WQHD・275Hzのシンプルな高速モデル。Mini LEDや量子ドットは省き、価格と速度のバランスを重視したい人向けです。Amazonで価格を見る

※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。

結論注目したいのは1000Hzより低価格帯のDFRモデル

TGS2026の展示で最もインパクトがある数字は間違いなく1000Hzです。しかし、実際のゲーミングPCユーザーへの影響という意味では、GDU271ADシリーズの方が重要な製品になる可能性があります。ネイティブ1000HzのLG UltraGear 25G590B-Bは予想実売17万9000円前後で、完全に競技プレイヤー向けの価格です。対してGDU271ADは、GCFXという「機能を絞って価格を下げる」ブランドの製品で、一般的なゲーミングモニターの価格帯で4Kと300Hzを1台にまとめています。

もちろん4Kは75Hzまでで、VRRはフルHDモードでしか使えず、高さ調整やリモコン、スピーカーも削られています。それでも「普段は4K、FPSはフルHD 300Hz」という使い方が手頃な価格帯で可能になったことで、DFRはハイエンドモデルだけの機能ではなくなりつつあります。もう一方のLCD-GDQ271ULAQも、WQHD320Hz・量子ドット・2304ZONE Mini LEDが実現すれば、速度とHDR画質を両方求めるユーザーにとって有力なモデルになりそうです。こちらはまだ正式発表前なので、価格やHDR仕様、入力端子は今後の発表を待つ必要があります。

FAQよくある質問

GDU271ADはいつ発売されますか
2026年11月上旬に出荷されます。2026年10月1日に正式発表され、EX-GDU271AD・KH-GDU271AD・HT-GDU271ADの3系統(それぞれブラックとホワイト)が11月上旬出荷予定です。価格はオープンです。
GDU271ADはPS5やSwitch 2でも使えますか
使えますが、HDMI接続なので4Kは60Hzまでです。アイオーデータはPS5・PS5 Pro・Nintendo Switch 2などとの動作確認を公表しています。HDMIでの上限は4K 60Hz・フルHD 240Hzで、4K 120Hzには対応していません。VRRもフルHDモードのときだけ使えます。
1000Hzモニターはもう買えますか
GigaCrystaの1000Hzモデルはコンセプト展示の段階で、製品化は未定です。実際に購入できるネイティブ1000Hzモニターとしては、LG UltraGear 25G590B-B(予想実売17万9000円前後・2026年10月1日発売)があります。
GDU271ADとLCD-GDU271JLAQDはどちらを選ぶべきですか
用途によって変わります。LCD-GDU271JLAQDは4K180Hz・Mini LED 2304ZONE・DisplayHDR 1400を備えたフラッグシップで、GDU271ADは4K75Hz/FHD300HzのDFR機能を必要最低限の装備で提供する普及帯モデルです。画質と機能を重視するならJLAQD、価格を抑えつつDFRだけを使いたいならGDU271ADが候補になります。
AIモニターはDLSSやFSRと同じ機能ですか
仕組みが異なります。DLSSやFSRはゲーム側・GPU側でレンダリングに介入する技術ですが、AIモニターはディスプレイ内部のAIエンジンが入力された映像を解析・処理する仕組みです。処理遅延がどの程度になるかは、製品化された際に別途検証が必要です。

まとめまとめ|GigaCrystaは高性能路線と低価格路線を両方強化

まとめ

アイオーデータはTGS2026で、GigaCrystaの参考出展2モデルとコンセプト5モデルを公開しました。このうちGDU271AD(4K75Hz/FHD300Hz DFR)は10月1日に正式発表され、11月上旬に出荷されます。DFR機能を手頃な価格帯へ持ち込むモデルですが、300HzはDisplayPort接続だけ、VRRはフルHDモードだけという条件があり、PCでFPSをフルHD 300Hzで遊び、4Kは作業や軽いゲームに使う人に向いています。LCD-GDQ271ULAQ(WQHD320Hz・2304ZONE Mini LED)は価格・発売時期とも未発表で、既存のWQHD320HzモデルにMini LEDと量子ドットを組み合わせた上位モデルと位置付けられそうです。

1000Hz、5K5000ZONE Mini LED、49型QD-OLED、AIモニター、16型WQHD144Hzの5モデルはあくまでコンセプト展示で、製品化の時期も価格も未定です。今回のTGS2026で見えたのは「GigaCrystaも1000Hzへ向かっている」ということだけではありません。高価格な最先端スペックを追うGigaCrysta Sと、必要な性能だけを残して価格を下げるGCFXの両方を強化していることの方が、今後モニターを購入するユーザーには重要な変化といえそうです。LCD-GDQ271ULAQとコンセプトモデルは正式発表前のため、購入を検討する場合は今後のアイオーデータ公式発表を確認してください。

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ゲーミングスタイル管理人

自作PC愛好家・ゲーム歴15年超

ゲーミングPC歴は15年以上。毎年パーツを更新しながら最新トレンドを追いかけています。初心者にもわかりやすく、上級者も満足できる情報発信を心がけています。