Thermaltake AW360・AW420が9月11日国内発売|最大625W対応でも一般的なゲーミングPCには使えない?
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最大625W対応でも一般的なゲーミングPCには使えない?
出典:アスク公式ニュースリリース(2026年9月4日)、Thermaltake公式プレスリリース、Thermaltake公式AW360製品ページにもとづきます(2026年9月13日確認)。

Thermaltakeのワークステーション向け簡易水冷CPUクーラー「AW360 All-In-One Liquid Cooler System」と「AW420 All-In-One Liquid Cooler System」が、2026年9月11日に国内発売されました。国内代理店アスクの予想市場価格は、360mmラジエーターを採用するAW360が74,980円前後、420mmのAW420が79,980円前後です。
CPUクーラーとして約7.5万〜8万円という価格だけでもかなり特殊ですが、さらに目を引くのが冷却能力です。ThermaltakeはAW360を最大590W、AW420を最大625WのTDPに対応するとしています。一般的なゲーミングCPU向け360mm簡易水冷とは明らかに異なる数字です。
ただし、ここで「Ryzen 7 9800X3Dを625W対応水冷で徹底的に冷やせる」と考えるのは間違いです。AWシリーズが対応するのはIntel LGA4710/4677、AMD sTR5/SP6のみで、AM5やLGA1851には対応していません。では、約8万円もする625W対応AIOは何のために存在するのか。ThreadripperやXeonの消費電力、実際のAW360による冷却実測データまで確認してみます。
目次
概要AW360・AW420はゲーミング向けAIOではなくワークステーション専用品
AW360とAW420は、見た目だけなら一般的な360mm/420mm簡易水冷に見えます。しかし対応CPUが大きく違います。Thermaltake公式仕様では、Intel LGA4710/4677とAMD sTR5/SP6に対応します。大型のニッケルメッキ銅製ベースプレートを採用しており、ThreadripperやXeonなどの大型CPUを覆うことを前提としたウォーターブロックになっています。AW360には120mmのTOUGHFAN 12 Proを3基、AW420には140mmのTOUGHFAN 14 Proを3基搭載し、いずれも振動を抑える液晶ポリマー(LCP)製ファンブレードを採用しています。
| 項目 | AW360 | AW420 |
|---|---|---|
| ラジエーター | 360mm(実寸396×120×27mm) | 420mm(実寸456×138.5×27mm) |
| ファン | TOUGHFAN 12 Pro×3(120mm) | TOUGHFAN 14 Pro×3(140mm) |
| 最大風量/静圧 | 70.8CFM・3.19mmH2O/基 | 119.6CFM・3.57mmH2O/基 |
| 公称ノイズ | 22.6dBA/基 | 31.6dBA/基 |
| 対応ソケット | LGA4710/4677・sTR5/SP6 | LGA4710/4677・sTR5/SP6 |
| Thermaltake公称TDP | 590W | 625W |
| 国内予想価格(税込) | 74,980円前後 | 79,980円前後 |
特徴的なのは、ポンプをCPU側のウォーターブロックではなくラジエーター側へ統合していることです。RGB LEDや大型LCDを前面に出したゲーミングAIOとは方向性がかなり異なります。見た目よりも、数百W級のCPU負荷を長時間維持することを優先した製品と考えた方が分かりやすいでしょう。
経緯実は2026年9月に突然登場した製品ではない
今回注意したいのは、「2026年9月に新しく開発されたCPUクーラー」というわけではないことです。Thermaltakeは海外では2025年10月8日の時点ですでにAW360・AW420・WAirを発表しており、この時点で590W/625WというTDP値も公開していました。今回のニュースのポイントは、AWシリーズが2026年9月11日から日本国内で正式に流通し始めたことです。そのため「Thermaltakeが625W対応AIOを新発表」というより、「海外で先行展開されていた超高TDP対応ワークステーションAIOが国内でも買いやすくなった」と捉える方が正確です。
注意「625W対応」でもCPUが625W消費するという意味ではない
AW420でもっとも目立つ数字が「TDP 625W」です。ただし、この625WとCPUメーカーが記載するTDPを単純に比較するのはおすすめできません。CPUクーラーのTDP表記には業界共通の測定規格がありません。空冷クーラーメーカーのNoctuaも、CPUクーラーのTDP表記について、測定するCPU、ヒートスプレッダーの面積、周囲温度、許容温度、テスト環境などによって放熱可能な熱量が大きく変化するため、異なるメーカー間でTDP値をそのまま比較するのは問題があると説明しています。つまりThermaltakeの「625W」は、AW420の冷却能力を示すメーカー独自の指標として見るべきです。「625WのCPUを必ず特定温度以下にできる」という保証値ではありません。この点は後述する実測結果を見るとさらに分かりやすくなります。
対象CPUThreadripper PRO 9995WXでも公式TDPは350W
AWシリーズの代表的な組み合わせになるのがRyzen Threadripperです。現行上位のRyzen Threadripper PRO 9995WXは96コア192スレッドですが、AMDが定めるデフォルトTDPは350Wです。Threadripper 9000シリーズでは350W級のCPUを長時間高負荷で動かすことが前提になります。350WとAW420の625Wを比較すると275Wも余裕があるように見えますが、先ほど触れた通りCPU側のTDPとクーラー側の「対応TDP」は同一規格の数字ではないため、「約2倍の余裕がある」と単純計算することはできません。
それでも一般的なゲーミングCPUとの差はかなり大きいものがあります。Ryzen 7 9800X3DのデフォルトTDPは120W、Ryzen 9 9950X3Dは170Wです。Core Ultra 9クラスでもProcessor Base Powerは125W、Maximum Turbo Powerは250Wです。AWシリーズが狙っているのは、こうしたゲーム向けCPUとは別の領域です。Intel側を見ると、LGA4677に対応するXeon w9-3595Xは60コアを搭載し、Intel公式仕様ではProcessor Base Powerが385W、Maximum Turbo Powerが462Wです。CPU側の公式電力値だけでも400Wを大きく超える領域があり、AW360の590W・AW420の625Wという設計が一般的なゲーミングCPUに対して過剰なのは当然です。
実測AW360をThreadripper 9970Xで実測すると約445Wまで動いている
メーカーの「590W対応」という数字だけでは実力を判断しにくいため、台湾の検証メディアXFastestが行った実測テストも確認しました。XFastestはRyzen Threadripper 9970XとAW360を組み合わせ、GIGABYTE TRX50 AERO Dマザーボードを使った開放式ベンチ環境でファンとポンプを全速にし、PBO+200MHzとEXPOメモリ設定を有効にしてテストしています。
AIDA64 CPUテストでは84.8℃・5.27GHz、負荷が最も高いAIDA64 FPUでは95.2℃まで上昇し、この時のCPU消費電力は約445Wまで上昇しています。Cinebench R23でも94.9℃、CPU消費電力は約440Wで、全コアクロックは4.95GHzでした。ここで重要なのは「AW360なら445Wでも95℃になってしまうから590W対応は嘘」という話ではないことです。むしろ、これがCPUクーラーのTDP表記をそのままCPU消費電力へ置き換えられない好例です。メーカー公称590WのAW360であっても、Threadripper 9970XをPBOで約440〜445Wまで引き上げ、高負荷テストを続ければCPUは温度上限付近へ到達します。一方で、その温度域でも高い全コアクロックと400W超のCPU電力を維持できているため、ワークステーション向けAIOとしての目的は果たしています。
別の実例定格350WのThreadripper PRO 9995WXなら長時間レンダリングでも55℃以下
興味深いのは、CPUの設定やワークロードが変わると結果が大きく変わることです。ワークステーション専門メディアDEVELOP3Dがレビューした、96コアのThreadripper PRO 9995WXを搭載する「Scan 3XS GWP-B1-TR192」ワークステーションでは、冷却にAW360が採用されています。V-Rayで96コアを2時間以上フルに使用したテストでもCPU温度は55℃を超えず、DEVELOP3D自身も「このクラスのチップとしては驚くほど低い数値」と評価しています。一部コアへ負荷が集中するFEA(有限要素法)シミュレーションのテストでは一時69℃まで上昇したものの、これはプロセッサーの上限温度95℃には遠く及ばないとも報告されています。このシステムではCPU消費電力は定格の350W付近でした。
先ほどのXFastestによる9970Xの実測では約445W・95℃、こちらの9995WXでは350W・55℃以下です。CPUモデル、電力設定、負荷のかかり方、ケースや室温といった条件が違うため単純比較はできませんが、「590W対応」という1つの数字だけで実際のCPU温度を予測できないことはよく分かります。逆に言えば、定格運用のThreadripperで長時間レンダリングする用途では、AW360でもかなり大きな冷却余力を持たせられる可能性があります。
比較AW420はAW360よりどれくらい強い?
AW420はAW360よりラジエーターが大きく、140mmファンを3基搭載します。外形寸法から単純に前面投影面積を計算すると、AW360の396×120mmに対し、AW420は456×138.5mmです。ラジエーター外形ベースではAW420の方が約33%大きくなります。一方でThermaltakeのTDP表記は590Wから625Wへの増加なので、差は約6%です。つまり「ラジエーターが33%大きいから33%冷える」という関係ではありません。冷却性能はウォーターブロック、ポンプ、水量、フィン密度、ファン、CPUの発熱密度など複数の要素で決まります。現時点ではAW420についてAW360と同条件で直接比較した実測データが十分に見つからないため、「AW420ならAW360より何℃下がる」とまでは断定できません。
ただし価格差は5,000円です。すでに7万円以上をCPUクーラーへ投資するユーザーにとっては、420mmラジエーターを搭載できるケースを使っているならAW420の方を選ぶ理由は作りやすいでしょう。特にPBOや長時間のCPUレンダリング、コンパイル、シミュレーションなどでCPUを継続的に400W前後へ押し上げる環境では、ラジエーター容量を増やしておく意味があります。反対に、420mm対応ケースへ買い替えてまでAW420を選ぶ必要があるかは別問題です。
「420mmラジエーター」という名称から長さ420mmだと思われがちですが、実際のラジエーターサイズは456×138.5×27mmです。ファンは厚さ25mmなので、ラジエーターとファンを重ねると単純計算で約52mmの厚みになります。チューブやネジ、ケース内部のクリアランスも別途必要です。「140mmファンを3基付けられるからAW420も入るだろう」と判断するのではなく、ケースメーカーが420mmラジエーター対応を正式に明記しているか確認した方が安全です。特にThreadripper用マザーボードは一般的なATXより大型になることがあり、上面ラジエーターとマザーボード、メモリ、VRMヒートシンクが干渉する可能性も考える必要があります。ThermaltakeはAWシリーズと同社AXシリーズの組み合わせを想定していますが、マザーボードサイズまで含めた互換性確認は必要です。
比較製品同じThermaltakeのWAirは約1.8万円でTDP 500W対応
AWシリーズを検討するなら、Thermaltakeが同時発表した空冷クーラー「WAir」との比較も重要です。WAirはワークステーション向けの大型空冷CPUクーラーで、LGA4677とsTR5/SP6に対応します。シングルタワー設計に140mmのTOUGHFAN 14 Proを2基(吸気・排気)搭載し、6mm径ヒートパイプ6本をハンダ付けした大型ニッケルメッキ銅ベースと組み合わせています。ThermaltakeはWAirを最大TDP 500W対応としており、国内発売時の予想市場価格は17,980円でした。AW360の74,980円とは約5万7,000円もの差があります。
それだけを見ると「500W対応の空冷が約1.8万円ならAW360は高すぎる」と感じます。しかし、AW360と同じくXFastestが同一のThreadripper 9970X・PBO+200MHz環境でWAirをテストしたところ、Cinebench R23実行時は約400W・95.2℃・全コア4.62GHzという結果でした。CPU温度自体はAW360(94.9℃)とほぼ同じ95℃前後ですが、AW360ではCPUがより多くの電力(約440W)を使いながら、より高いクロック(4.95GHz)を維持しています。つまりこのテストでは、水冷化によって単純に「温度を大きく下げる」のではなく、Threadripper側が冷却余力を利用してより高い全コアクロックを引き出しています。Ryzenのブースト制御を考えると、CPU温度だけ見て「空冷と水冷で差がない」と判断しない方がよいケースです。
一方、すべてのThreadripperユーザーに8万円のAIOが必要というわけではありません。XFastestのテストでもWAirはAIDA64 CPUテスト(日常利用に近い負荷)ではAW360に近い冷却性能を示しており、Cinebench R23のような高強度負荷でのみAW360が優位という結果でした。PBOや長時間の最大性能よりも、コスト、構造の単純さ、ポンプ故障リスクの少なさを優先するなら、WAirのような大型空冷を検討する余地があります。反対に、数十万円から100万円を超えるThreadripper CPUを使い、レンダリングやAI、ソフトウェアコンパイルで毎日長時間CPUを使い切るなら、約6万円の追加コストでCPUクロックを維持しやすくする価値は出てきます。一般的なゲーミングPCのCPUクーラー選びとは、コストの基準そのものが違います。
比較同じ用途のCPS「LR480S」との違いは?
ThreadripperやXeon向けの大型AIO水冷は、AWシリーズだけではありません。CPSが2026年7月24日に国内発売した480mmモデル「LR480S」(税込54,980円)も同じ用途の製品です。AW360・AW420より安価な一方、対応ソケットの幅と仕様の考え方が異なります。

| 比較項目 | AW360 | AW420 | CPS LR480S |
|---|---|---|---|
| ラジエーター実寸 | 396×120×27mm | 456×138.5×27mm | 517×120×38mm |
| ファン | 120mm×3 (TOUGHFAN 12 Pro) | 140mm×3 (TOUGHFAN 14 Pro) | 120mm×4 (最大3,000rpm) |
| 対応ソケット(Intel) | LGA4710/4677 | LGA4710/4677 | LGA3647/4677 |
| 対応ソケット(AMD) | sTR5/SP6 | sTR5/SP6 | sTRX4/sWRX8/TR4/TR5 /SP3/SP5/SP6 |
| メーカー公称TDP | 590W | 625W | 非公開(数値表記なし) |
| 価格(税込) | 74,980円前後 | 79,980円前後 | 54,980円 |
最も大きな違いは対応ソケットの世代です。AWシリーズはIntel LGA4710/4677、AMD sTR5/SP6という最新世代のみに対応します。一方LR480Sは、AMD側でsTRX4・sWRX8・TR4・SP3・SP5まで含む旧世代のThreadripper PRO/EPYCも対象になります。すでに旧世代のワークステーションを運用していて水冷化したいなら、AWシリーズではなくLR480Sしか選択肢がないケースもあります。逆に最新のThreadripper 9000シリーズやXeon w9シリーズが対象なら、両方とも候補になります。
もう一つの違いは、ThermaltakeがAW360・AW420について590W・625Wという具体的なTDP対応数値を公表しているのに対し、CPSはLR480Sの対応TDPを数値では公表していないことです。前述の通りクーラーのTDP表記に業界統一規格はないため、数値の有無だけで冷却性能の優劣を判断することはできません。ラジエーターの実寸ではLR480Sが517mmと最も長く、厚さも38mmとAWシリーズの27mmより厚いため、対応ケースの確認はAW420以上に重要になります。
重要Ryzen 7 9800X3Dや9950X3Dには使えない
ゲーミングPCユーザーにとって最も重要なのはここです。AW360やAW420を「最強のゲーミングCPUクーラー」として買うことはできません。Ryzen 7 9800X3DとRyzen 9 9950X3DはAM5、Core Ultra 9 285KなどのCore UltraデスクトップはLGA1851です。AWシリーズの対応ソケットには含まれていません。9800X3Dは120W、9950X3Dでも170Wなので、そもそも625W級を想定したワークステーション用冷却システムを使う必要もありません。
一般的なゲーミングPC用なら、CPUクーラーおすすめ比較や240mm・280mm・360mm簡易水冷の比較で紹介している製品群の方が価格と冷却性能のバランスを取りやすくなります。9800X3Dについては、Ryzen 7 9800X3D用CPUクーラーの選び方でも詳しく解説しています。
用途ゲーム+AI・制作を1台でこなすPCなら話は変わる
ただし、「ゲーム用ではない」からゲーミング用途と完全に無関係というわけでもありません。Threadripper 9000シリーズは大量のCPUコアに加えて多数のPCIe 5.0レーンを備えているため、複数GPU、動画制作、3Dレンダリング、ローカルAI、仮想マシン、大規模コンパイルなどを1台で処理する用途に向いています。AMDもThreadripper 9000シリーズについて、コンテンツ制作、コンパイル、ローカルAIなどを用途として挙げています。そのワークステーションでゲームもプレイするのであれば、AW360やAW420を搭載した「ゲームもできる超高性能ワークステーション」は成立します。ただし、ゲーム性能だけを目的にThreadripper+AW420へ投資する合理性はほとんどありません。同じ予算なら、AM5のX3D CPUと高性能GPUへ予算を集中させた方が一般的なPCゲームでは効率的です。
結論AW360とAW420ならどちらを選ぶべき?
ケースが420mmラジエーターに対応しており、価格差5,000円を問題にしないのであれば、長時間の高負荷を前提とする用途ではAW420を選びやすいでしょう。420mmラジエーターと140mmファン3基を使えるため、CPU負荷が数時間続くレンダリングや計算処理では冷却容量に余裕を持たせられます。ただしAW420のTOUGHFAN 14 Proは最大31.6dBA/基、AW360のTOUGHFAN 12 Proは22.6dBA/基というメーカー仕様です。これはファン単体の公称値なのでシステム全体の騒音として直接比較はできませんが、AW420が「大きいから必ず静か」とは考えない方がよいでしょう。
ケース互換性を優先するならAW360です。396mm長の360mmラジエーターなので420mmより導入しやすく、実際にThreadripper PRO 9995WXや9970Xで高負荷を処理している実例も確認できます。現時点ではAW420の同条件比較ベンチマークが少ないため、「5,000円高いAW420なら必ず何℃下がる」とまでは判断できません。
入手先AW360・AW420・LR480Sの購入先
FAQよくある質問
まとめAWシリーズは「最高級ゲーミング水冷」ではなく、CPUを仕事で使い切る人向け
Thermaltake AW360とAW420は、2026年9月11日に国内発売されたワークステーション向けAIO水冷CPUクーラーです。AW360は360mmラジエーターで最大TDP590W、AW420は420mmで最大625Wをうたい、国内予想市場価格はそれぞれ74,980円と79,980円です。ただし、この「590W」「625W」はCPUメーカーのTDPとそのまま比較できる数字ではありません。実際、AW360とThreadripper 9970Xを組み合わせた高負荷テストでは、CPU消費電力が約440〜445Wになると95℃前後まで上昇しています。一方、定格350WのThreadripper PRO 9995WXを使った別のワークステーションでは、2時間を超えるCPUレンダリングでも55℃以下という結果が確認されています。
また、AWシリーズはLGA4710/4677、sTR5/SP6専用です。AM5のRyzen 7 9800X3Dや9950X3D、LGA1851のCore Ultraシリーズには取り付けられません。一般的なゲーミングPC用の「最強水冷」ではなく、ThreadripperやXeonをレンダリング、AI、解析、コンパイルなどで長時間使い切るための製品です。特に興味深いのは、同じThermaltakeに約1.8万円でTDP500W対応をうたうWAirが存在することです。空冷でも動かせるCPUに対して約8万円の水冷を選ぶ意味は、単純なCPU温度ではなく、400Wを超える高負荷時にもCPUのブーストクロックを維持しやすくすることにあります。



