AMD B650をPCIeカードに?M.2×4・SATA×4を増設できるPB65MX3の仕組みと注意点【2026年8月】
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M.2×4・SATA×4を増設できるPB65MX3の仕組みと注意点
出典:TechPowerUp「Lekuo Launches B650 Chipset Add-in Card for I/O Expansion」(2026年8月4日)、Hardware Busters「Lekuo Solders a B650 Chipset Onto a PCIe Card — 12 Ports for $89」(2026年8月3日)、Lekuo公式製品ページ「SouthBridge Max PB65MX3」にもとづきます。本記事の情報は2026年8月10日時点のものです。
AMD B650といえば、Ryzen 7000/8000/9000シリーズ向けAM5マザーボードで使われてきたチップセットです。ところが中国のPCパーツメーカーLekuoが、このB650をマザーボードではなくPCI Express拡張カードへ搭載した「SouthBridge Max PB65MX3」を発売しました。
PB65MX3はPCIe 4.0 x4スロットへ装着することで、M.2 NVMe SSDを最大4台、SATA 6Gbpsを4ポート、さらにUSB-A/USB-Cまでまとめて増設できるユニークな拡張カードです。最大の特徴は、一般的な4枚挿しM.2拡張カードで問題になる「PCIe bifurcation」にマザーボード側が対応していなくても利用できることです。一方で、4台のNVMe SSDを装着できるからといって、4台すべてをPCIe 4.0 x4の最大速度で同時に利用できるわけではありません。PCとの接続はPCIe 4.0 x4×1本なので、SSD・SATA・USBの通信帯域は最終的にこの1本を共有します。
この記事ではPB65MX3のスペック、AMD B650をPCIe拡張カードとして利用できる仕組み、M.2 SSDを4台搭載した場合の速度、PCIe bifurcation対応カードとの違い、ゲーミングPCやNASで使う価値があるのかを解説します。
目次
概要Lekuo PB65MX3とは?
PB65MX3は、Lekuoが発売したPCIe 4.0 x4接続の多機能I/O拡張カードです。正式名称は「Lekuo SouthBridge Max PCIe 4.0 Multi-Function Expansion Card」で、メーカー自身が「B650 AIC(Add-In Card)」と表現しています。AMD B650チップセットを、通常のマザーボードではなく拡張カードとして利用する設計です。
1枚のカードにM.2 NVMeスロット×4、SATA 6Gbps×4、USB-A 10Gbps×2、USB-C 10Gbps×1、USB-C 20Gbps×1を搭載します。PCとの接続はPCIe 4.0 x4で、物理的に対応するx8/x16スロットにも装着できます。PCIe Gen3/Gen2/Gen1への後方互換性もメーカー仕様に記載されています。
| 項目 | PB65MX3 |
|---|---|
| 搭載チップ | AMD B650(Promontory 21) |
| PC側インターフェース | PCIe 4.0 x4 |
| M.2 NVMe | 4基(2230/2242/2260/2280対応) |
| SATA | 4基、6Gbps |
| USB-A | 10Gbps×2 |
| USB-C | 10Gbps×1、20Gbps×1 |
| 対応スロット | PCIe x4/x8/x16 |
| カードサイズ | 174×69mm(ハーフハイト) |
| 対応OS | Windows 10/11、Linux、macOS |
| PCIe bifurcation | マザーボード側では不要 |
| 参考価格 | 中国599元(約89ドル)〜Lekuo公式129ドル(定価269ドル) |
海外専門メディアの報道によると、通常利用時は補助電源不要ですが、消費電力の大きいUSBデバイスを接続する場合に備えて6ピン補助電源コネクタも用意されています。価格は中国国内向けの599元(約89ドル)という報道がある一方、Lekuo公式オンラインショップでは2026年8月10日の確認時点で定価269ドルから129ドルへ値引きされた表示になっています。日本から購入できるAliExpressのLekuo公式ストアでは、2026年8月1日時点で21,870円という価格も確認されています。販売地域や購入経路によって価格差が大きいため、購入前に最新価格を確認してください。
仕組みなぜマザーボード用のB650をPCIeカードに載せられる?
PB65MX3で最も疑問に感じるのが、「B650はRyzen用マザーボードのチップセットなのに、なぜPCIeカードとして使えるのか」という点でしょう。
現在のRyzenでは、メモリコントローラーやCPU直結PCIeなどPCを動作させるための主要機能の多くをCPU側が持っています。一方、B650などのチップセットの正体は「Promontory 21」と呼ばれるダイで、CPUとPCI Expressで接続され、その先にPCIe、USB、SATAなどの追加I/Oを提供する役割を持っています。PB65MX3では、この構造を利用してPromontory 21をPCのPCIeスロットへ接続し、M.2、SATA、USBを増設するI/Oハブとして動作させています。
つまりPB65MX3は「B650マザーボードをPCIeカード化した製品」ではありません。CPUソケットもDDR5スロットもありません。B650が持つPCIe・SATA・USBの拡張能力だけをPCIeカードとして利用していると考えると分かりやすいでしょう。海外専門メディアも、チップセット自体がすでに何年も成熟したドライバーサポートを持つ「PCIeスイッチ」であることに着目した設計と評しています。
先行製品B650を拡張カードに使うアイデア自体は初めてではない
B650チップセットをPCIe拡張カードへ転用するという発想そのものはPB65MX3が初めてではありません。海外専門メディアによると、同様のDIYプロジェクトは2026年1月ごろから登場していました。市販品としては、WisdPiの「PROM21 All In Expansion Card」が先行しており、価格は199ドルからでした。ASRockも2023年に、追加のPromontory 21チップセットを載せてB650マザーボードをX670相当に拡張する「X670 Xpansion Kit」という構想を披露していましたが、広く市販された製品ではありませんでした。
今回PB65MX3が注目された理由の一つは価格です。海外専門メディアは、中国での価格を599人民元、約89ドルとして報じています。先行して販売されていた同種のB650拡張カードには199ドル前後からの製品もあったため、大幅に安い価格帯へ入ってきました。同メディアは、AMDがB650からB850へ主力を移しつつある中で、Promontory 21のダイに新たな用途を見出した動きではないかとも指摘しています。
搭載数M.2 NVMe SSDを最大4台増設できる
PB65MX3にはM.2 NVMe SSD用スロットが4基搭載されています。M.2 2230、2242、2260、2280のM Key SSDに対応しているため、一般的なデスクトップPC向けM.2 2280 NVMe SSDも装着できます。
最近のゲーミングPCではゲーム容量の大型化によって、1TBや2TBのSSDだけでは足りなくなるケースがあります。マザーボード上のM.2スロットをすべて使用している場合でも、空いているPCIe x4以上のスロットへPB65MX3を装着できればNVMe SSDをさらに4台追加できます。ただし、容量を増やせることと、4台すべてを最高速度で動かせることは別問題です。
レーン変化4台のM.2 SSDを挿すとすべてPCIe 4.0 x2になる
PB65MX3のM.2スロットは、使用するSSDの台数によってレーン構成が変化します。カード表面にある2基のM.2スロットは、2台だけ使用する場合にはそれぞれPCIe 4.0 x4で接続できます。一方、4つすべてのM.2スロットへSSDを装着すると、4基ともPCIe 4.0 x2へ切り替わります。カード裏面に配置されている2基は、単独で使用した場合でもx2接続です。これはLekuo自身が公式仕様で明記しており、海外専門メディアも同様に伝えています。
つまり、「M.2×4搭載だからPCIe 4.0 x4 SSDを4台フル速度で使える」という製品ではありません。大量のSSDを接続できることがPB65MX3の強みであり、最大シーケンシャル速度を4台同時に引き出すことを目的にしたカードではありません。
ボトルネック4台のSSDはPCIe 4.0 x4アップリンクを共有する
ここがPB65MX3で最も重要なポイントです。カード内部では複数のM.2スロットへPCIeレーンを割り当てていますが、PB65MX3からPC側へつながるインターフェースはPCIe 4.0 x4×1本だけです。海外専門メディアは、このアップリンク全体の理論帯域を約7.9GB/sと説明しています。M.2 SSDだけでなく、SATAとUSBも最終的にはこのPCIe 4.0 x4接続を共有します。
そのため、高速なPCIe 4.0 NVMe SSDを4台搭載して同時に連続読み込みを実行したとしても、それぞれが7GB/s前後で同時動作するわけではありません。最近の高速PCIe 4.0 SSDでは1台だけでも7GB/s前後に達するモデルがあります。PB65MX3は1台のSSDを最高速度で動かす用途より、多数のSSDを1枚の拡張カードへ集約する容量重視の製品と考えた方が適切です。
実用面ゲーム用途では帯域共有を気にする必要がある?
ゲーム用途だけなら、4台のNVMe SSDを同時にシーケンシャル最大速度で読み書きするケースは多くありません。ゲームを起動しているSSDへアクセスしていても、別の3台が常時数GB/sで通信するとは限らないため、PCIe 4.0 x4を共有する構成でも実用上問題にならないケースはあります。Steam、Epic Games Store、Xbox PCアプリなど複数のゲームライブラリをSSDごとに分けて大量保存したい場合には、PB65MX3の「最大速度より容量」という設計は比較的合理的です。
一方、複数SSDを同時に使用する動画編集用スクラッチディスク、大量データコピー、RAID、仮想マシンなどではアップリンクの共有帯域がボトルネックになりやすくなります。海外専門メディアもPB65MX3について、4台のドライブを同時に高負荷で使用する性能重視用途より、バルクストレージやアーカイブのような容量重視用途に向くと評価しています。
強みPCIe bifurcationが不要なのが最大のメリット
一般的な安価な4枚挿しM.2拡張カードでは、「PCIe bifurcation」が必要になることがあります。たとえばPCIe x16スロットへM.2 NVMe SSDを4台搭載したカードを装着する場合、マザーボード側でx16をx4/x4/x4/x4へ分割して認識させる必要があります。しかし、すべてのマザーボードがx4×4へのPCIe bifurcationに対応しているわけではなく、特にMini-ITXや廉価マザーボード、古いPCでは設定そのものが存在しないケースがあります。
安価なM.2×4拡張カードの中には、基板上に高度なPCIeスイッチを搭載せず、PCから来たPCIeレーンをそのまま4つのM.2へ配線している製品があります。この場合、カード自身には1本のPCIe接続を4台のSSDへ振り分ける能力がなく、マザーボード/CPU側でのPCIe bifurcationが必須になります。対応していないと、4枚SSDを挿しても1台しか認識しないといった問題が発生します。
一方PB65MX3では、B650(Promontory 21)自体がPCIe・SATA・USBのI/Oを提供するため、ホストPC側から見るとPCIe 4.0 x4で接続された1つのI/Oデバイスとして扱える構造になっています。マザーボード側でPCIe bifurcationを設定する必要がありません。LekuoもPB65MX3の主要な特徴として「No Motherboard Bifurcation Required」を掲げており、これがPB65MX3最大のメリットといえます。
互換性Intelマザーボードでも使える?
PB65MX3がAMD B650を搭載しているため、「AMD Ryzen+AM5マザーボード専用なのでは?」と思うかもしれません。しかし、PB65MX3はCPUを接続するためのB650マザーボードとして使うわけではありません。PC側とのインターフェースは標準的なPCIeなので、AMD CPU専用という構造ではありません。海外専門メディアは、以前登場したDIY版の実例からもIntel環境で動作することが確認できるとしています。つまり、適切なPCIeスロットとOS環境があればIntelゲーミングPCでも利用候補になります。
ただし、実際に購入する場合はマザーボードのスロットが物理的に空いているか、GPU装着時に塞がれていないか、対象スロットが電気的に何レーンで接続されているかを確認した方がよいでしょう。
接続速度x16スロットに挿してもx16にはならない
PB65MX3はPCIe x8やx16サイズのスロットへ装着できますが、カード自身のホストインターフェースはPCIe 4.0 x4です。そのため、PCIe x16スロットへ装着したからといって通信帯域がPCIe 4.0 x16になるわけではなく、最大でもPCIe 4.0 x4です。またPCIe 3.0スロットでも後方互換性によって使用できますが、その場合はPCとのアップリンク自体がPCIe 3.0世代へ低下します。
ゲーミングPCへ搭載する場合は、マザーボード側のPCIeレーン構成にも注意が必要です。見た目がx16サイズの2本目、3本目のPCIeスロットでも、実際にはチップセット経由のPCIe x4やx1で接続されているマザーボードがあります。また、CPU直結レーンをGPUと2本目のPCIeスロットで共有するマザーボードでは、拡張カードを装着したことでGPU側がx16からx8へ変更される場合もあります。これはPB65MX3自体の問題ではなく、どのPCIeカードを増設するときにも発生し得るマザーボード側の仕様です。購入前にはマザーボードの仕様表だけでなく、マニュアルにあるPCIeレーン共有表も確認するのがおすすめです。
拡張機能SATA・USB・補助電源もまとめて増設できる
PB65MX3はNVMe専用カードではありません。SATA 6Gbpsポートを4基備え、M.2 NVMe SSDとSATA HDD/SSDを同時に接続できます。メーカー仕様ではAHCI 1.3.1、NCQ、ホットプラグ検出などにも対応しています。最近のマザーボードではM.2スロットが増えた一方、SATAポート数は以前より少ない製品もあるため、大量の3.5インチHDDを搭載するNASやホームサーバーへ転用する場合はM.2×4とSATA×4を1枚で増設できる構成が特に便利です。ただしSATAドライブへは別途電源ユニット側から電源供給が必要です。
USB-A 10Gbpsを2ポート、USB-C 10Gbpsを1ポート、USB-C 20Gbpsを1ポートも搭載しており、古いマザーボードでUSB 20Gbpsポートがない場合でも高速USB-Cを追加できます。ただしUSBもM.2 SSDやSATAと同じPCIe 4.0 x4アップリンクを共有するため、複数の高速デバイスを同時に最大負荷で使えば帯域の取り合いが発生します。補助電源用の6ピンコネクタも用意されており、通常利用では不要なものの、消費電力の大きいUSBデバイスを接続する場合に活用します。NASやワークステーションとして24時間稼働させる場合は、単純に「PCIeスロットへ挿すだけ」ではなく、SSDの消費電力や冷却も含めて構成を考える必要があります。
発熱対策SSDの冷却には注意したい
PB65MX3は4台のM.2 SSDを搭載できますが、カードサイズは174×69mmと比較的コンパクトです。2台のSSDはカード表面、残り2台は裏面に配置されます。特に裏面側のSSDはグラフィックボードやほかの拡張カードとの距離が近くなる可能性があり、冷却条件が良いとは限りません。海外専門メディアも、背面側M.2の冷却は持続的な高負荷時の注意点になると指摘しています。
ゲーム保存用SSDのように断続的なアクセスが中心なら問題になりにくい可能性がありますが、大量のデータコピーを長時間続ける用途ではSSD温度を確認した方がよいでしょう。PCIe 4.0 NVMe SSDは高温になるとサーマルスロットリングによって転送速度が低下する製品もあるため、ケース内エアフローやM.2ヒートシンクも重要になります。
向き不向きゲーミングPC・Mini-ITX・NASでの使い勝手
一般的なゲーミングPCで、SSDを1〜2台しか使わないのであればPB65MX3は必要ありません。現在のATXやmicroATXマザーボードには複数のM.2スロットが搭載されている製品が多いため、空きM.2スロットが残っているならマザーボードへ直接取り付けた方が構成はシンプルです。PB65MX3が面白くなるのは、マザーボード上のM.2スロットをすべて使い切ったあとです。Steamライブラリを複数の大容量SSDへ保存している、ゲーム録画データが大量にある、SATA HDDも増やしたい、さらに高速USB-Cも欲しいという環境なら、1枚のカードでまとめて増設できます。特にPCIe bifurcation非対応マザーボードを使用している場合には、普通の4枚挿しM.2カードよりPB65MX3のメリットが大きくなります。
LekuoはPB65MX3をITXシステムなどでも使える製品として案内しており、M.2やSATAポートが少ないMini-ITXマザーボードを一気に拡張できる点だけを見ると相性は良さそうです。しかし一般的なMini-ITXマザーボードにはPCIeスロットが1本しかなく、ゲーミングPCではそのスロットをグラフィックボードが使用するため、GPUを搭載した普通のMini-ITXゲーミングPCではそもそも挿す空きスロットがありません。ライザーやPCIe分岐を利用する特殊構成、GPUを搭載しないNAS/ホームサーバー、小型ワークステーションなどでは有効です。
PB65MX3が最も活躍しそうなのは、ゲーミングPCよりNASやホームサーバーです。M.2 NVMe SSD×4とSATA×4を同時に増設できるため、1枚で最大8台のストレージ用インターフェースとUSBまで追加できます。PCIe bifurcationが不要なので、サーバー向けではない一般的なマザーボードをNASへ転用するときにも使いやすい構成です。ただし、高性能NVMe RAIDを構築して4台のSSDから同時に最大速度を引き出す用途には、PCIe 4.0 x4アップリンクが制約になります。
代替製品比較bifurcation対応カード・PCIeスイッチ搭載カードとの違い
PCIe bifurcationに対応したマザーボードを使用しており、CPU直結PCIe x16をx4×4へ分割できるのであれば、単純なM.2×4カードにもメリットがあります。CPUと各SSDを直接接続できる構成なら、PB65MX3のようなPCIe 4.0 x4アップリンク1本を全ドライブで共有する必要がありません。つまり最大性能を重視するなら、適切なPCIeレーン数を持つ環境+bifurcation対応カードの方が有利になる可能性があります。
PCIe bifurcationを必要としないM.2×4カードはPB65MX3だけではありません。Broadcom/PLX系などのPCIeスイッチをカード上に搭載し、1本のPCIe接続から複数のSSDを認識させる高級拡張カードも以前から存在します。しかしPCIeスイッチ搭載カードは回路が複雑になり、製品価格も上がりやすいのが弱点です。PB65MX3は専用の高価なPCIeスイッチだけに頼るのではなく、もともとPCIe、SATA、USBなど多数のI/Oを提供する目的で作られたAMD B650を利用することで、多機能I/Oカードとして成立させている点が面白いところです。PB65MX3の価値は「最速の4枚挿しM.2カード」ではなく、マザーボードがbifurcation非対応でも、1本のPCIe x4からM.2×4、SATA×4、USB×4をまとめて増設できるところにあります。
世代注意B650だからPCIe 5.0 SSDがGen5で動くわけではない
製品名にAMD B650が入っているため、PCIe 5.0対応を期待する人もいるかもしれません。しかしPB65MX3のホストインターフェースとM.2側インターフェースはPCIe 4.0です。メーカー仕様でもPCI Express Base Specification Version 4.0への対応が記載されています。そのためPCIe 5.0 NVMe SSDを取り付けても、Gen5の最大速度で利用するためのカードではありません。高速なGen5 SSDを1台最大性能で使いたいなら、CPU直結のPCIe 5.0対応M.2スロットへ装着する方が適しています。PB65MX3はGen5の速度を狙う製品ではなく、Gen4世代でストレージ数を増やす製品です。
結論PB65MX3は買いなのか?
PB65MX3は万人向けのPCパーツではありません。マザーボード上にM.2スロットが余っている一般的なゲーミングPCなら、わざわざ追加する必要性は低いでしょう。一方で、すでにM.2スロットを使い切っており、さらにNVMe SSDを複数追加したい場合には非常にユニークな選択肢です。特にマザーボードがPCIe bifurcationに対応していない、NVMeだけでなくSATAも増やしたい、USB 20Gbpsも追加したいという条件が重なるほどPB65MX3のメリットは大きくなります。逆に、4台のSSDから同時に最大速度を引き出したい場合は向いていません。PB65MX3のすべてのI/Oは最終的にPCIe 4.0 x4アップリンクを共有するため、性能よりポート数を優先した製品です。
- マザーボードのM.2スロットを使い切り、さらにNVMe SSDを増やしたい人
- マザーボードがPCIe bifurcation非対応で、安価な4枚挿しM.2カードが使えない人
- NAS・ホームサーバー用にM.2・SATA・USBをまとめて増設したい人
- 4台のSSDから同時に最大速度を引き出したいRAID・動画編集用途の人
- SSDを1〜2台増設したいだけで、マザーボードにM.2スロットが余っている人
- PCIe 5.0 SSDをGen5フル速度で使いたい人
総括まとめ|速度ではなくポート数を最大化するカード
Lekuo SouthBridge Max PB65MX3は、AMD B650チップセットをPCIe 4.0 x4拡張カードへ搭載した珍しいI/O拡張カードです。M.2 NVMe SSD×4、SATA 6Gbps×4、USB-A 10Gbps×2、USB-C 10Gbps×1、USB-C 20Gbps×1を1枚のカードから追加でき、B650をカード上のI/Oハブとして利用することで、マザーボード側のPCIe bifurcationを必要としません。AMD B650搭載といってもRyzen/AM5専用のマザーボードではなく標準PCIeを使った拡張カードなので、Intel環境でも利用できます。
ただし性能面では注意が必要です。4台すべてのM.2 SSDを使用すると各スロットはPCIe 4.0 x2となり、さらにM.2・SATA・USBを含むカード全体がPCとのPCIe 4.0 x4アップリンクを共有します。そのためPB65MX3は「4枚の高速NVMe SSDを同時にフル速度で動かすカード」ではなく、「空いているPCIe x4スロット1本から、できるだけ多くのストレージとUSBを増設するカード」と考えると製品の狙いが分かりやすくなります。ゲーミングPCではM.2スロットを使い切ったユーザー向けのニッチな製品ですが、Steamライブラリを大量保存したいPC、ゲーム録画用ストレージを増やしたい環境、NAS、ホームサーバー、ワークステーションでは面白い選択肢です。
Lekuo「SouthBridge Max PB65MX3」はAMD B650(Promontory 21)をPCIe 4.0 x4拡張カードへ搭載した製品。M.2 NVMe×4・SATA×4・USB-A/C×4を増設でき、マザーボード側のPCIe bifurcationが不要な点が最大のメリット。ただし4台使用時は各M.2がPCIe 4.0 x2に低下し、全I/OがPCIe 4.0 x4アップリンク(理論値約7.9GB/s)を共有するため、速度より容量・ポート数を重視する製品。価格は中国599元(約89ドル)〜Lekuo公式129ドル(定価269ドル、要現地価格確認)。Intel環境でも利用可能。



