AM5 マザボ USB4 完全ガイド|X870/X870E で標準化した理由・Thunderbolt 4/5 との違い・ASMedia ASM4242 の中身【2026年5月】

(更新: 2026.6.30)
AM5 マザボ USB4 完全ガイド|X870/X870E で標準化した理由・Thunderbolt 4/5 との違い・ASMedia ASM4242 の中身【2026年5月】

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AM5 マザボ USB4 完全ガイド / ASMedia ASM4242 と Thunderbolt 4 認証 / 2026年5月版
AM5 マザボ USB4 完全ガイド
X870/X870E で標準化した理由 ・ Thunderbolt 4/5 との違い ・ ASMedia ASM4242 の中身
AMD X870 / X870E チップセットの登場で「USB4 必須化」が AM5 プラットフォームに到来しました。本記事では USB4(40Gbps)が AM5 マザボに標準搭載された経緯、Intel 独占だった Thunderbolt 4 認証を世界で初めて取得した non-Intel コントローラー ASMedia ASM4242 の意味、Thunderbolt 5(80Gbps)との9軸比較、M.2 Gen5 との帯域共有問題、おすすめ X870 マザボ ・ X870E 搭載ゲーミングPC まで日本語で完全解説します。
公式仕様準拠主要4社マザボ比較Thunderbolt 5 までカバー

「USB4 と Thunderbolt 4 は何が違うのか」── 2024年に AMD X870 / X870E チップセットが登場した際、最大の変更点として「USB4 必須化」が発表されました。Intel のチップセットでは Thunderbolt 4 が長らく標準でしたが、AMD 側は USB4 を標準としつつ、Thunderbolt 4 認証を取得した USB4 コントローラー(ASMedia ASM4242)でカバーする路線を選びました。

この選択は単なる技術上の分岐ではなく、Intel が独占していた Thunderbolt エコシステムを、USB-IF 標準規格として開放する転換点でもあります。ASMedia ASM4242 は2024年に「USB4 と Thunderbolt 4 のデュアル認証を世界で初めて取得した非Intel(サードパーティ製)USB4 ホストコントローラー」となり、X870 / X870E マザボに搭載されることで、AMD ユーザーも Thunderbolt 4 互換のドック ・ eGPU ・ 8K ディスプレイを利用できるようになりました。

一方で、2024年に発表された Thunderbolt 5 は80Gbps の双方向通信 ・ Bandwidth Boost で 120Gbps ・ PD 240Wという大幅な性能向上を持ち込み、USB4 v1.0(40Gbps)との性能差が再び拡大しています。本記事では、X870 / X870E マザボに搭載された USB4 の仕様と、Thunderbolt 4 / Thunderbolt 5 との9軸比較、PCIe Tunneling や帯域共有の罠、主要4社(ASUS / ASRock / GIGABYTE / MSI)の USB4 実装パターンを整理します。

結論を先に書くと、2026年5月時点で AM5 + USB4 が必要なら X870 / X870E マザボ一択です。B850 ・ B840 ではオプション扱いで、ベンダーによっては搭載されません。USB4 端子の本数は X870E が標準で 2口、X870 が1〜2口で、Thunderbolt 4 互換性は USB4 端子のうち少なくとも1口で確認できれば実用上問題ありません。Thunderbolt 5 を求める場合は2026年後半以降に登場予定の AMD X890 系(仮称)まで待つか、Intel 系プラットフォーム(Z890 + TB5 ドーターカード)に切り替える必要があります。

目次

1分で結論|USB4 と Thunderbolt の違い 早見

USB4 / Thunderbolt 4 / Thunderbolt 5 の3規格を、AM5 マザボ選びの観点で最短整理した一覧表です。X870 / X870E マザボに搭載されているのは「USB4(Thunderbolt 4 互換認証あり / なし)」のいずれかで、Thunderbolt 5 は 2026年5月時点で AM5 マザボには非搭載です。

速度
USB4 40Gbps が標準
Thunderbolt 4 と同等
X870 / X870E の USB4 は 40Gbps 標準
Thunderbolt 4 認証取得モデル(ASM4242 採用)なら TB4 互換ドックも利用可能。Thunderbolt 5 は 80Gbps だが AM5 マザボには未搭載。
40Gbps 双方向
PCIe Tunneling
USB4 オプション ・ TB4/5 必須
eGPU 利用可否の鍵
USB4 の PCIe Tunneling は規格上オプション
X870 / X870E マザボのほぼ全モデルが PCIe Tunneling 対応で、eGPU や Thunderbolt SSD の利用が可能。
eGPU 対応
PD 給電
USB4 100W ・ TB5 240W
ノートPC 充電可否
X870 / X870E の USB4 は PD 100W が標準
15インチクラスのノートPCを充電しながら使える。Thunderbolt 5 は最大240W で大型ワークステーションも対応。
PD 100W / TB5 240W
対応マザボ
X870 / X870E 全モデル
B850 は オプション
X870 と X870E は USB4 必須仕様
B850 は USB4 オプション扱いで、ベンダーによっては非搭載。USB4 が必要なら X870 / X870E を選ぶのが安全。
2口 が標準(X870E)

判断はシンプルです──「USB4 ドック / eGPU / 8K ディスプレイを使いたい」なら X870 / X870E マザボを選ぶ。「Thunderbolt 4 互換性も欲しい」なら ASMedia ASM4242 搭載モデル(ASRock X870 Steel Legend / Nova、GIGABYTE X870 AORUS、ASUS ROG Strix X870-A 等)を選ぶ。「Thunderbolt 5 必須」なら 2026年5月時点では Intel Z890 + TB5 ドーターカード一択になります。

なぜ X870 / X870E で USB4 が標準化したのか | AMD のチップセット戦略

2024年9月の AMD X870 / X870E 発表時、AMD は「USB4 を必須仕様にする」と明言しました。これは X670E / X670 / B650E / B650 など旧世代では USB4 がオプション扱いだったのと比較して大きな変更で、AMD のチップセット戦略の転換点と言えます。背景には3つの理由があります。

01
Intel Thunderbolt 独占の終焉
2011年に Thunderbolt 1 が登場してから、Intel は独自のホストコントローラーチップ + 認証ライセンスで Thunderbolt エコシステムを独占してきました。

AMD プラットフォームでは Thunderbolt 3 / 4 を使いたい場合、Intel JHL ホストコントローラーチップを搭載したドーターカード ・ アドオンボード経由が必要で、ハードルが高い状況でした。

USB-IF が USB4 を「Thunderbolt 3 の派生規格」として標準化したことで、ようやく AMD プラットフォームでも 40Gbps クラスの汎用高速 I/O が標準実装可能になり、AMD は X870 で「強制必須化」というシグナルを発信しました。
02
ASMedia ASM4242 の Thunderbolt 4 認証取得
2024年、台湾の ASMedia Technology が USB4 ホストコントローラー ASM4242 で世界初の non-Intel Thunderbolt 4 認証を取得しました。

これにより AMD マザボメーカーが ASM4242 を搭載すれば、Intel Thunderbolt 4 ドック ・ eGPU ・ ディスプレイをそのまま使えるようになり、ユーザー体験の壁が消えました。

X870 / X870E の USB4 必須化は、ASMedia の供給安定化と同時期に発表されたことから、両者は連動した戦略と見られています。
03
高速 NVMe / 8K ディスプレイ時代への準備
2024〜2025年に発売された 40Gbps クラスの USB4 SSD(OWC Envoy Ultra ・ Crucial X10 Pro 等)8K ディスプレイ(Samsung Neo G9 8K ・ LG UltraFine 8K)RTX 50 シリーズ eGPU 構成などのデバイスは、いずれも USB4 / Thunderbolt 4/5 級の帯域が必要です。

AMD は X870 で USB4 を強制必須化することで、AM5 プラットフォームが「将来の高速 I/O デバイスにそのまま対応する」ことを保証しました。

これは Ryzen 9000 シリーズ ・ X3D CPU と組んだハイエンドビルダー向けの重要なメッセージです。
04
Windows 11 / Linux カーネルの USB4 ドライバ成熟
2024年に Windows 11 24H2 ・ Linux カーネル 6.10 以降でUSB4 ・ Thunderbolt 4 ドライバが安定動作する水準に到達しました。

それ以前は Hot-Plug 不安定 ・ PCIe Tunneling のドライバ不足 ・ 認証エラーなどの問題があり、USB4 デバイスの実用性が限定的でした。

OS 側の成熟と AMD の X870 必須化が同時期に重なったことで、「買った瞬間からトラブルなく使える USB4」という体験が AMD プラットフォームでようやく実現したのが2024〜2026年です。Thunderbolt Share や Windows DDA など、新しい USB4 機能の対応も進んでいます。

結果として、X870 / X870E マザボは「USB4 が当然標準」という新しい AM5 の基準を確立しました。B850 ・ B840 ではコスト面から USB4 はオプション扱いとされていますが、これは「予算重視のメインストリーム」と「将来性重視のハイエンド」の差別化として機能しています。

USB4 の規格仕様 完全解説 | 40Gbps の中身

USB4 規格は USB-IF(USB Implementers Forum)が2019年に発表した、Thunderbolt 3 の仕様をベースに USB-IF 標準化したものです。X870 / X870E マザボに搭載されている USB4 は具体的に何ができるのか、規格上のスペックを整理します。

項目USB4 v1.0(X870/X870E搭載)USB4 v2.0(2026年以降)
最大速度40Gbps(双方向)80Gbps(双方向)・ asymmetric 120Gbps
コネクタ形状USB Type-C のみUSB Type-C のみ
PCIe Tunnelingオプション(X870/X870E は対応)必須
DisplayPort Alt ModeDP 2.1 対応DP 2.1 / 80Gbps 対応
USB 3.2 Tunneling10Gbps20Gbps
USB Power Delivery最大100W(PD 3.1 EPR で 240W も可)最大240W(標準)
後方互換Thunderbolt 3 ・ USB 3.2 / 2.0 / 1.1USB4 v1.0 ・ Thunderbolt 3
Intel Thunderbolt 4 認証ASMedia ASM4242 で取得可能規格未対応

※出典: USB Implementers Forum 公式 USB4 規格書 ・ ASMedia 製品ページ(2026年5月アクセス時点)。USB4 v2.0 対応 AM5 マザボは本記事公開時点で未発表で、AMD 次期チップセット(2026年後半〜2027年予測)での対応が見込まれます。

注目すべきは PCIe Tunneling がオプション扱いだった点です。USB4 規格上は必須ではありませんが、X870 / X870E マザボのほぼ全モデルが PCIe Tunneling を実装しているため、ユーザー側で気にする必要はありません。eGPU や Thunderbolt SSD など PCIe Tunneling を使うデバイスをそのまま利用できます。

Thunderbolt 4 / Thunderbolt 5 との違い 9軸比較

X870 / X870E に搭載された USB4 を、Intel が主導する Thunderbolt 4 / Thunderbolt 5 と9軸で比較します。同じ「USB Type-C コネクタ」で見た目は同じですが、規格上の能力差は大きいです。

項目USB4 v1.0(X870/X870E)Thunderbolt 4Thunderbolt 5
最大速度40Gbps40Gbps80Gbps(120Gbps Boost)
PCIe Tunnelingオプション(実装多し)必須(32Gbps)必須(64Gbps)
DisplayPort 出力4K×2 または 8K×1(DSC)4K×2 または 8K×1(圧縮なし)8K×2(圧縮なし・60Hz)
USB PD 給電100W 標準100W 標準240W 標準
ホストコントローラーASMedia ASM4242(X870/X870E)Intel JHL 系(独占)Intel Barlow Ridge JHL9540
認証コストUSB-IF 認証(オープン)Intel 専有認証Intel 専有認証
後方互換USB 3.2 / 2.0 / TB3USB 3.x / TB3USB 3.x / TB4 / TB3
AM5 標準搭載X870 / X870E で必須ASM4242 で認証取得モデルのみ未対応(2026年5月)
主要ユースケースeGPU ・ 8K ディスプレイ ・ 40Gbps SSDThunderbolt エコシステム互換マルチ8Kディスプレイ ・ 240W給電

※凡例: 緑=最良 / 黄=中程度 / 赤=該当なし。X870/X870E の USB4 は規格上は Thunderbolt 4 より少し緩い(PCIe Tunneling がオプション)が、実装上はほぼ同等の機能を持ちます。

表を見ると、X870 / X870E の USB4 は Thunderbolt 4 と実用上ほぼ同等で、認証コストの違いとホストコントローラーの違いが主な差です。Thunderbolt 5 は2026年5月時点で AM5 マザボには搭載されておらず、Intel Z890 + TB5 ドーターカードか、2026年後半以降に発表予定の AMD 次期チップセット待ちとなります。

ASMedia ASM4242 の革新性 | USB4+Thunderbolt 4 認証の非Intel コントローラー

X870 / X870E マザボの USB4 端子の実装の中核を担っているのが、台湾 ASMedia Technology のASM4242です。本コントローラーは2024年に「USB4 と Thunderbolt 4 のデュアル認証を世界で初めて取得した非Intel(サードパーティ製)USB4 ホストコントローラー」となり、AM5 プラットフォームの USB4 ・ Thunderbolt 4 互換性を支えています。

世界初の non-Intel Thunderbolt 4 認証2011年の Thunderbolt 1 から続いていた「Thunderbolt は Intel 独占」という構造を、ASM4242 が技術的に破りました。USB4 と Thunderbolt 4 のデュアル認証を取得し、Intel JHL 系コントローラーと同等の機能を AMD プラットフォームに提供することで、AMD ユーザーも Thunderbolt エコシステム(ドック ・ eGPU ・ ディスプレイ)をネイティブに使えるようになりました。
40Gbps 双方向 + PCIe Tunneling 対応ASM4242 は USB4 の最大速度 40Gbps を双方向で実現し、PCIe Tunneling を実装することで eGPU ・ Thunderbolt SSD ・ 8K ディスプレイの利用を可能にします。ASMedia は2025年の COMPUTEX で「Best Choice Award」を受賞し、業界からの評価も高い製品です。
X870 / X870E 全モデルの USB4 実装の標準化AMD は X870 / X870E のチップセット仕様で USB4 必須化を決めた際、現実的な選択肢として ASM4242 を採用する形で各マザボメーカー(ASUS / ASRock / GIGABYTE / MSI)に展開しました。これにより「X870 / X870E = USB4 + Thunderbolt 4 互換」という新しい標準が確立されています。

ASMedia ASM4242 搭載モデルを確認する方法──マザボの仕様欄に「USB4 (40Gbps)」と書かれているだけでなく、「Thunderbolt 4 認証」「TB4 互換」の記載があれば ASM4242 採用機種です。明示されていない場合は、メーカーサポートに問い合わせるのが確実です。本記事おすすめの ASRock X870 Steel Legend / Nova、GIGABYTE X870 AORUS Elite WIFI7、MSI MAG X870 TOMAHAWK WiFi はいずれも ASM4242 搭載モデルです。

USB4 と M.2 Gen5 の帯域共有問題 | PCIe レーン分配の罠

X870 / X870E マザボで気をつけたいのが、USB4 と M.2 Gen5 SSD が同じ PCIe レーンを共有するケースです。これは AM5 チップセットが CPU 側から引き出せる PCIe 5.0 レーン数に限りがあるため、メーカー設計によっては「USB4 を使うと M.2 Gen5 スロットの一部が無効化」「M.2 Gen5 を増設すると USB4 端子の片方が無効化」という挙動が発生します。

Ryzen 9000 シリーズの CPU レーン
PCIe 5.0 ×16 + ×4
GPU と M.2 Gen5 SSD 1本で消費
X870E チップセット側
PCIe 4.0 最大12レーン(dual chipset)
USB4 ・ 追加 M.2 ・ 拡張カード で分配
USB4 2口の帯域
PCIe 4.0 ×4 = 約16Gbps
M.2 Gen4 と帯域競合する場合あり
回避策
マザボ仕様の M.2 表確認
「USB4 占有時 M.2_3 無効」等の注記必読

例えば ASUS ROG Strix X870-A Gaming WiFi では、USB4 端子を両方使うと M.2_3 スロット(Gen4 ×4)が無効化される仕様になっています。ASRock X870 Steel Legend WiFi は USB4 を使っても M.2_2 / M.2_3 が独立して動作する設計で、こちらの方が拡張性が高いです。マザボ選びの際は、仕様書の「M.2 配線表 ・ レーン共有表」を必ず確認してください。

USB4 と M.2 の共有|設計タイプ別 早見表

USB4 を有効にしたときにどの M.2 スロットが影響を受けるかは、ボードの配線設計で決まります。大きく2タイプに分かれます。

設計タイプUSB4 と M.2 の関係同時使用時の影響
共有タイプ
例:MSI X870 / X870E
背面 USB4 と M.2_2 が CPU の PCIe 5.0 x4 を共有両方使うと各 x2 動作(M.2_2 が Gen5 x2 へ半減)。BIOS で M.2_2 を x4 固定にすると USB4 が無効化
独立タイプ
例:M.2_3 を独立配線するボード
USB4 と M.2 が別レーン(非共有)両方フル速度で併用可・拡張性が高い

同じ X870 / X870E でも、ボードによって該当スロットや x2 分割の有無が異なります。購入前に各社マニュアルの「M.2 配線表 / レーン共有表」で、USB4 を使うと速度が落ちる・無効になるスロットを必ず確認しておくと、組んでから「片方が動かない」を避けられます。

X870 / X870E マザボ USB4 実装パターン 4社比較

主要4社(ASUS / ASRock / GIGABYTE / MSI)の代表的な X870 / X870E モデルで、USB4 実装パターンを整理します。USB4 端子の本数 ・ 配置 ・ PD 給電量 ・ Display Output 対応の違いを把握しておくと、用途別の選び方が見えやすくなります。

メーカー / モデルUSB4 端子数PD 給電DP-Alt備考
ASUS Prime X870-P WiFi2口(背面)100WDP-Alt 対応14+2+1 80A DrMOS ・ PCIe 5.0 ・ Wi-Fi 7
ASUS ROG Strix X870-A Gaming WiFi2口(背面)100WDP-Alt 対応USB4 占有時 M.2_3 無効化に注意
ASRock X870 Steel Legend WiFi2口(背面 Type-C)100WDP-Alt 対応M.2 配線独立性が高い ・ 白基板
ASRock X870E Nova WiFi2口(背面 Type-C)100WDP-Alt 対応X870E フラグシップ ・ 18+2+1 VRM ・ 5GbE LAN
GIGABYTE X870 GAMING X WiFi72口(Type-C + HDMI/DP)100WDP-Alt 対応HDMI と DP も背面に搭載
GIGABYTE X870E AORUS Elite WIFI72口(Type-C)100WDP-Alt 対応16+2+2 VRM ・ DDR5-8000 OC ・ 5年保証
MSI MAG X870 TOMAHAWK WiFi2口(背面)100WDP-Alt 対応14+2+1 80A SPS ・ 5GbE LAN ・ AI ゲーミング機能
MSI MAG X870E TOMAHAWK WiFi2口(背面)100WDP-Alt 対応80A SPS VRM ・ Wi-Fi 7 ・ 5G LAN

※凡例: ◎ 標準実装 / ○ 規格通り / △ 一部制限。USB4 端子の M.2 / PCIe レーン共有仕様はマザボごとに異なるため、購入前に必ず公式仕様書を確認してください。VRM フェーズ数の詳細な比較は「AM5 マザボ VRM 完全比較ガイド」を参照ください。

主要4社すべての X870 / X870E モデルがUSB4 を背面に2口配置するパターンに揃っており、PD 100W ・ DP-Alt 対応も共通です。差別化ポイントは「M.2 レーン分配の設計」「VRM フェーズ数」「Wi-Fi / LAN 仕様」「価格」の4軸で、USB4 自体の機能差はほぼありません。

USB4 の活用ユースケース | eGPU ・ 8K ディスプレイ ・ 40Gbps SSD

「USB4 を実際に何に使うのか」── ハイエンド AM5 ビルダーが USB4 を活用する代表的な3つのユースケースを整理します。

01
eGPU(外付けGPU)接続
USB4 の PCIe Tunneling 機能で、外付け筐体に入れた RTX 5060 / RTX 4070 などの GPU を AM5 デスクトップに接続できます。

実装上の帯域は約 32Gbps(PCIe 4.0 ×4 相当)で、内蔵 PCIe 5.0 ×16 接続より2割〜3割性能が下がりますが、ノートPC やコンパクトPC では現実的な GPU 拡張手段です。

デスクトップ側でも、ケース容量が小さい Mini-ITX 構成で大型 GPU を外置きにする用途で重宝されます。
02
8K ディスプレイ ・ ウルトラワイド出力
USB4 の DisplayPort Alt Mode で、8K 60Hz HDR ディスプレイ(Samsung Neo G9 8K ・ LG UltraFine 8K)や5120×1440 240Hz ウルトラワイドを1本のケーブルで接続できます。

GPU 側の DP 出力に余裕がない場合や、マザボ側の DP-Alt を活用してケーブルを集約したい場合に便利です。

Thunderbolt 4 ドック経由なら同時にネットワーク・ストレージ・電源もまとめられます。
03
40Gbps 外付け SSD
2024〜2025年に登場した OWC Envoy Ultra ・ Crucial X10 Pro ・ Samsung T9 Plus などの USB4 SSD は、実測 3,000〜3,800 MB/s の超高速読み書きを実現します。

NVMe Gen4 内蔵 SSD に近い速度で、動画編集の外付け作業領域 ・ Steam ゲームライブラリの外付け運用 ・ 高解像度 RAW 写真のバックアップなどで威力を発揮します。

USB 3.2 Gen2x2(20Gbps)の倍速で、ゲーム読み込みもストレスがありません。

Thunderbolt 5 と USB4 v2.0(80Gbps)の将来予測

2024年に Intel が発表した Thunderbolt 5 は80Gbps 双方向 ・ Bandwidth Boost で 120Gbps ・ PD 240Wという、USB4 v1.0 を一気に超える性能を持ちます。一方、USB-IF も 2022年に USB4 v2.0(80Gbps)を発表しており、Thunderbolt 5 と同等の速度を USB4 標準として規格化しています。2026年5月時点での状況を整理します。

規格対応プラットフォーム(2026年5月)登場時期見込み
USB4 v1.0(40Gbps)AMD X870 / X870E(必須)2024年9月〜 普及済み
Thunderbolt 4Intel Z890 / Z790 ・ AMD は ASM4242 認証取得普及済み
Thunderbolt 5Intel Z890 一部モデル ・ Core Ultra 200 機2024年末〜 順次拡大
USB4 v2.0(80Gbps)2026年5月時点で AM5 マザボには未搭載2026年後半〜2027年予測

AM5 プラットフォームで Thunderbolt 5 / USB4 v2.0 が登場するのは、AMD の次期チップセット(X890 仮称・2026年後半〜2027年予測)のタイミングと予想されます。現時点で 80Gbps クラスを要求するユースケース(マルチ8K ・ 240W給電 ・ 外付け GPU の帯域余裕)は限定的なため、X870 / X870E の USB4 v1.0(40Gbps)で2027〜2028年まで実用上の問題は出にくいと考えられます。

おすすめ X870 USB4 対応マザボ 2選

本記事の基準(USB4 ・ ATX 3.1 / 12V-2×6 対応 ・ Wi-Fi 7 / 高速LAN ・ DDR5-6000 EXPO 対応)を満たす X870 マザボから、価格帯の異なる2モデルを厳選しました。価格は2026年5月時点の Amazon 実勢で、変動するため購入直前に再確認してください。

ASRock X870 Steel Legend WiFi
コスパ枠 ・ USB4 ×2 ・ M.2 配線独立性高
ASRock X870 Steel Legend WiFi
背面 USB4(Thunderbolt 4 認証)×2口 + ATX 3.1 / PCIe 5.0 + Wi-Fi 7 + 2.5GbE LAN + DDR5 8000 OC 対応を ¥34,000〜 で。M.2 レーン分配が独立しており、USB4 を両方使っても M.2_2 / M.2_3 が動作する設計が利点。白基板のデザインで、白色PC ビルドにも合わせやすい。Ryzen 7 9800X3D / 9950X3D の中堅構成に最適。
約34,000円〜※2026年7月時点の目安・変動あり
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MSI MAG X870 TOMAHAWK WiFi
本命枠 ・ 14+2+1 80A SPS VRM ・ 5GbE LAN
MSI MAG X870 TOMAHAWK WiFi
背面 USB4(Thunderbolt 4 認証)×2口 + ATX 3.1 / PCIe 5.0 + Wi-Fi 7 + 5GbE LAN + DDR5-8400 OC 対応を ¥38,000〜 で。14+2+1 フェーズ 80A SPS の堅実な VRM 設計と 5GbE LAN が魅力。AI ゲーミング機能(MSI Memory Try It! 等)も充実しており、9800X3D / 9950X3D / 9950X3D2 までの幅広い CPU に対応する本命構成。M.2 レーン分配の独立性も高め。
約43,000円〜※2026年7月時点の目安・変動あり
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※価格は2026年5月時点のAmazon実勢価格。Amazon は動的価格制のため、購入時に再確認してください。USB4 ・ Thunderbolt 4 認証の有無は公式仕様書で再確認をお願いします。

USB4 標準搭載 ハイエンド ゲーミングPC 2選

「自作は面倒・完成品で USB4 を最初から備えたハイエンド機が欲しい」方向けに、X870E チップセット搭載 + USB4 標準装備の BTO フラグシップを2機種紹介します。どちらも Ryzen 9 9950X3D2 + RTX 5090 の最上位構成で、USB4 経由の eGPU ・ 8K ディスプレイ ・ 40Gbps SSD をフルに活かせます。コストを抑えたい場合は、上記のおすすめマザボ(X870)で自作するか、中位構成の BTO を各社で比較するのが現実的です。

ツクモ G-GEAR GE9A-X261/XBH ゲーミングPC
10GbE 玄人枠 ・ ASUS ProArt X870E-CREATOR
ツクモ G-GEAR GE9A-X261/XBH
Ryzen 9 9950X3D2 + GeForce RTX 5090 32GB + DDR5-5600 64GB + 2TB NVMe Gen4 + 1200W ATX 3.1 Platinum + ASUS ProArt X870E-CREATOR WIFI(USB4 ×2 ・ 10GbE デュアル LAN ・ Wi-Fi 7)を ¥1,199,800(税込)で。ProArt X870E-CREATOR は USB4 + 10GbE デュアル LAN + Wi-Fi 7 という配信 ・ クリエイター業務にも対応する玄人向け仕様。eGPU 拡張 ・ 8K ディスプレイ ・ Thunderbolt 4 ドック との接続が標準で可能。
¥1,199,800〜(税込)※2026年7月時点・構成により変動
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SEVEN ZEFT R65XS ゲーミングPC
フラグシップ枠 ・ ASRock X870E Nova WiFi
SEVEN ZEFT R65XS
Ryzen 9 9950X3D2 + GeForce RTX 5090 + DDR5-5600 64GB + 1TB WD NVMe Gen4 + 1300W 80+ Platinum + ASRock X870E Nova WiFi(USB4 ×2 ・ 5GbE LAN ・ Wi-Fi 7)+ CoolerMaster HAF 700 EVO 特別仕様 + Windows 11 Pro。基本構成 ¥1,099,800(税込)から。X870E Nova WiFi は 18+2+1 VRM + USB4 ×2 + 5GbE LAN を備える X870E フラグシップで、本作おすすめの完成品ハイエンド構成。
¥1,099,800〜(税込)※2026年7月時点・構成により変動
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※価格は2026年5月時点の各社公式実勢価格(税込)。BTO の価格・在庫・構成は頻繁に変動するため、購入前に必ず公式で再確認してください。ValueCommerce 経由のアフィリエイトリンクを採用しています。他のBTO各社比較は 「RTX 5090 + 9950X3D2 ハイエンドBTO おすすめ完全ガイド」 もあわせてご覧ください。

よくある質問 8問

Q1. USB4 と Thunderbolt 4 は同じ規格ですか?
ほぼ同じですが、認証の枠組みが異なります。USB4 は USB-IF(USB Implementers Forum)が標準化したオープン規格で、最大速度40Gbps ・ DisplayPort Alt Mode ・ PCIe Tunneling(オプション)を持ちます。Thunderbolt 4 は Intel が認証する規格で、USB4 の機能をベースに「PCIe Tunneling 必須 ・ 4K×2 ディスプレイ必須」など要件を厳しく定めています。X870 / X870E の USB4 は ASMedia ASM4242 経由で Thunderbolt 4 認証を取得しているため、実用上はほぼ同等です。
Q2. X870 / X870E のどちらを選ぶべきですか?
USB4 機能は両方とも標準で2口備えており、USB4 視点では大差ありません。違いはX870E が PCIe 5.0 を 2スロット(×8 + ×8 分割可)持つのに対し、X870 は1スロットのみ、またX870E が CPU との PCIe レーン数が多く M.2 拡張性が高い点です。デュアル GPU やストレージ拡張を考慮するなら X870E、シングル GPU で予算重視なら X870 が現実的な選択になります。VRM フェーズ数の詳細は「AM5 マザボ VRM 完全比較ガイド」をご覧ください。
Q3. B850 で USB4 は使えますか?
B850 では USB4 はオプション扱いで、ベンダーによって搭載される場合とされない場合があります。例えば ASUS TUF GAMING B850-PLUS WiFi では USB4 非搭載ですが、一部の上位 B850 モデル(MSI MPG B850 Carbon WiFi 等)では USB4 が実装されています。確実に USB4 が欲しいなら X870 / X870E を選ぶのが安全です。B850 で USB4 を期待するなら、購入前に公式仕様書で確認してください。
Q4. eGPU を USB4 で使うと性能は落ちますか?
落ちます。USB4 の eGPU 接続は PCIe Tunneling で PCIe 4.0 ×4 相当(約32Gbps)の帯域となり、内蔵 PCIe 5.0 ×16(128Gbps)の約4分の1です。GPU の本来性能の 70〜80% 程度しか出ない傾向があります。ただし、コンパクトPC で大型 GPU を外置きにできる ・ ノートPC で RTX 4070 級を後付けできる、という拡張性のメリットは大きく、性能完璧主義でなければ十分実用的です。
Q5. USB4 ケーブルは何を買えばいいですか?
「USB4 認証ケーブル ・ 40Gbps ・ PD 100W 対応」のものを選んでください。USB-IF の USB4 ロゴが印刷されたケーブルなら間違いありません。ケーブル長は0.8m 以下が推奨で、それを超えると 40Gbps が出ない場合があります。Anker ・ Cable Matters ・ OWC ・ サンワサプライ などのメジャーメーカーが信頼できる選択肢です。Thunderbolt 4 認証ケーブルは USB4 にも使えますが、価格が3〜4倍高いことが多いです。
Q6. Thunderbolt 5 が AM5 で使えるのはいつですか?
2026年5月時点では未対応で、AMD の次期チップセット(X890 仮称・2026年後半〜2027年予測)での対応が見込まれています。Intel 側では Z890 + Core Ultra 200 の一部マザボで Thunderbolt 5 が搭載されており、80Gbps + PD 240W + 8K×2 ディスプレイ対応を求めるなら Intel プラットフォームへの切り替えが現実的です。AM5 + 高速 I/O を待つなら2026年後半以降の AMD 新チップセット発表まで様子見も選択肢です。
Q7. USB4 で 8K ディスプレイは出力できますか?
できます。USB4 の DisplayPort Alt Mode(DP 2.1 対応)で、8K 60Hz HDR ディスプレイを1台または4K 240Hz ・ ウルトラワイド 5120×1440 240Hzを出力可能です。ただし圧縮(DSC)が前提となり、Thunderbolt 5(無圧縮 8K×2)には敵いません。8K プロ向けの大画面用途なら Thunderbolt 5、一般的な高解像度ゲーミングなら USB4 で十分実用範囲です。
Q8. USB4 経由で電源(PD)給電は何W まで使えますか?
X870 / X870E マザボの USB4 端子はPD 3.0 対応で最大100Wが標準です。これは15インチクラスのノートPC(MacBook Pro 14 / Dell XPS 15 等)を充電しながら使うのに十分な容量です。Thunderbolt 5 の240W 給電(PD 3.1 EPR)は USB4 マザボでは対応していないため、ハイエンドノートPC(17インチ ゲーミングノート等)の高速充電は別途給電ポートを使うか、Thunderbolt 5 環境への移行が必要になります。

まとめ|USB4 マザボ選びの正解

X870 / X870E チップセットで USB4 が必須化された2024年以降、AM5 プラットフォームは「USB4 + Thunderbolt 4 互換」を標準装備で持つようになりました。本記事の結論を整理すると次の通り。

基準USB4 マザボ選びの正解パターン

  • USB4 端子 2口(X870 / X870E 標準)
  • Thunderbolt 4 認証取得(ASMedia ASM4242 搭載モデル)
  • PD 100W ・ DP-Alt 対応(マザボ仕様欄で確認)
  • M.2 レーン分配が独立した設計(USB4 占有時の制限が少ないもの)

推奨本命2選

  • ASRock X870 Steel Legend WiFi(¥34,000〜・コスパ枠)
  • MSI MAG X870 TOMAHAWK WiFi(¥38,000〜・本命枠)
  • 完成品BTOなら ツクモ G-GEAR GE9A-X261/XBH(X870E ProArt CREATOR)が玄人向け本命
総評

X870 / X870E マザボへの USB4 必須化は、AMD プラットフォームのハイエンド I/O 機能をようやく Intel と並ぶ水準に引き上げる転換点となりました。ASMedia ASM4242 が Thunderbolt 4 認証を取得したことで「AMD で Thunderbolt 4 互換ドック ・ eGPU ・ 8K ディスプレイがネイティブに使える」という新時代が到来しています。一方、Thunderbolt 5(80Gbps)と USB4 v2.0 への対応は AMD の次期チップセット(2026年後半〜2027年予測)まで待つ必要があり、今すぐ 80Gbps 級の高速 I/O を求めるなら Intel Z890 + TB5 環境への切り替えが現実的です。本記事で紹介したATX 3.1 電源ガイドCybenetics ETA Platinum 完全ガイドAM5 マザボ VRM 完全比較 とあわせて、X870 / X870E ハイエンドビルドの全体最適化にお役立てください。

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ゲーミングPC歴は15年以上。毎年パーツを更新しながら最新トレンドを追いかけています。初心者にもわかりやすく、上級者も満足できる情報発信を心がけています。