ASUS「A32 PLUS V2」は買いか|GPU対応420mmとブラケット300〜370mmの違い・旧型からの変更点を検証
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GPU対応420mmとブラケット300〜370mmの違い・旧型からの変更点を検証
出典:ASUS公式サイト「A32 PLUS V2」製品ページおよび同Tech Specページ、PC Watchの報道、ASCII.jpの記事、エルミタージュ秋葉原掲載のプレスリリース、パソコンSHOPアーク製品ページ(BLACK)にもとづきます。
ピラーレス構造のPCケースは、大型グラフィックボードを積むほど自重によるたわみが目立ちやすくなります。近年はサポートアームやブラケットを標準搭載するモデルが増えていますが、実際に支えられるカードの長さを具体的な数値で公表しているメーカーはまだ多くありません。
ASUSが2026年7月31日に発売した「A32 PLUS V2」は、この点に踏み込んだピラーレスケースです。市場想定売価は税込21,980円で、側面3基・背面1基のARGBファンを標準搭載し、最大420mmのグラフィックボードに対応します。加えて、付属のGPUサポートブラケットには「300〜370mmのGeForce RTX 50シリーズに対応」という具体的な範囲が明記されています。
気になるのは、この420mmと370mmという2つの数値の関係、旧モデル「A32 PLUS」から実際に何が変わったのか、そして直近1カ月ほどで発売が続いた同ジャンルのピラーレスケースの中でどの立ち位置にあるのかという点です。この記事では公式スペックにもとづいて順番に確認します。
要点A32 PLUS V2はどんなPCケースか
A32 PLUS V2は、旧モデル「A32 PLUS」の後継として発売された製品です。ケースタイプや対応パーツの多くは旧モデルと共通ですが、大型グラフィックボードのたわみを抑える「GPUサポートブラケット」が新たに追加されており、この点が最大の変更点になっています。詳しくは後述の比較セクションで確認します。
仕様主要スペックを一覧で確認
まずA32 PLUS V2の主要スペックを一覧で確認します。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| ケースタイプ | ミドルタワー(ピラーレス構造・デュアルチャンバー) |
| 対応マザーボード | ATX、Micro-ATX、Mini-ITX |
| 拡張スロット | 7 |
| 本体サイズ | 幅285×奥行435×高さ390mm |
| 重量 | 約7.9kg |
| ストレージベイ | 3.5インチ×2、または2.5インチ×3 |
| 対応グラフィックボード | 最大420mm |
| GPUサポートブラケット | 対応幅300〜370mm(GeForce RTX 50シリーズ想定) |
| 対応CPUクーラー | 全高最大165mm |
| 対応電源 | ATX規格、最大220mm |
| 付属ファン | 120mm ARGB×4(側面リバースブレード3基+背面1基) |
| 最大ファン搭載数 | 120mm×10基 |
| 対応ラジエーター | 天面・底面 最大360mm、背面120mm |
| フロントI/O | USB 3.2 Gen 2×1 Type-C×1、USB 3.2 Gen 1 Type-A×2、ヘッドホン/マイク端子×1 |
| ケーブルマネジメントスペース | 最大90mm |
| カラー展開 | ブラック、ホワイト |
| 国内発売日 | 2026年7月31日 |
| 市場想定売価 | 税込21,980円 |
| 販売店 | パソコンSHOPアーク、パソコン工房(専売) |
※ASUS公式サイト、パソコンSHOPアーク製品ページ、各メディアの報道(2026年7月時点)にもとづきます。最大ファン搭載数・天面/底面ラジエーターの対応値はASUSプレスリリースにもとづきます。

拡張性最大420mmのGPU対応と300〜370mmのサポートブラケット
A32 PLUS V2は、最大420mmまでのグラフィックボードを搭載できます。近年の大型グラフィックボードは3連ファンクーラーの採用で全長330〜360mm前後に達するモデルが珍しくなく、420mm対応であれば多くの大型モデルが候補に入ります。
実際のところ、GeForce RTX 5090のフラグシップ空冷モデルの多くは全長300mm台後半に収まっており、ブラケットの対応範囲内に入るケースが目立ちます。一方でトリプルスロット厚の大型カードや簡易水冷一体型のカードでは、全長がブラケットの上限に近づく、あるいは超える可能性もあります。購入前には「ケースに入るか」だけでなく「ブラケットで支えられるか」も分けて確認するのが安全です。
エアフロー標準ARGBファン4基と天面・底面360mm対応の冷却構成
A32 PLUS V2が標準搭載するファンは、側面のリバースブレード仕様ARGBファン3基と、背面ARGBファン1基の合計4基です。羽根の向きを反転させたリバースブレード仕様のため、吸気方向を保ったまま見栄えの良い面をケース内側へ向けられる点が特徴です。
| 設置箇所 | 対応ファン | 対応ラジエーター |
|---|---|---|
| 天面 | 120mm×3 | 最大360mm |
| 側面 | 120mm×3 標準搭載(リバースブレードARGB) | 記載なし |
| 底面 | 120mm×3 | 最大360mm |
| 背面 | 120mm×1 標準搭載(ARGB) | 120mm |
※ASUS公式サイトおよびASUSプレスリリースにもとづきます。全位置を合計すると120mmファンを最大10基搭載できます。
互換性対応マザーボードとフロントI/Oの仕様
対応マザーボードはATX、Micro-ATX、Mini-ITXで、拡張スロットは7基です。同価格帯のMicro-ATX専用ケースとは異なり、ATXマザーボードをそのまま組み込める点は選択肢の広さにつながります。ストレージベイは3.5インチ×2、または2.5インチ×3までです。
フロントI/Oには、USB 3.2 Gen 2×1 Type-Cを1基、USB 3.2 Gen 1 Type-Aを2基、ヘッドホン・マイク端子を1基備えています。マザーボード裏側のケーブルマネジメントスペースは最大90mmで、デュアルチャンバー構造ならではの余裕があります。同価格帯のATXケースでは30〜35mm程度にとどまる製品も多く、太いケーブルや複数のARGB配線をまとめやすい数値です。
比較CORSAIR「2800X RS-R ARGB」との違い—ATX対応とブラケットの精度
直近に国内発売されたピラーレスケースの中では、CORSAIR「2800X RS-R ARGB」が価格帯の近い存在です。2800XはMicro-ATXとMini-ITX専用のタワー型ピラーレスケースで、リバースブレードARGBファンを側面に3基標準搭載し、調整式のGPUサポートアームも備えています。予想売価は税込13,980円前後で、A32 PLUS V2より8,000円ほど安価です。
| 比較項目 | A32 PLUS V2 | 2800X RS-R ARGB |
|---|---|---|
| 対応マザーボード | ATX、Micro-ATX、Mini-ITX | Micro-ATX、Mini-ITX |
| 対応GPU長 | 最大420mm | 最大410mm |
| GPU支持機構 | ブラケット対応幅300〜370mmを明記 | 調整式サポートアーム標準(対応幅の数値表記なし) |
| 標準搭載ファン | ARGB4基(側面3+背面1) | ARGB3基(側面のみ) |
| ケーブルマネジメント | 最大90mm | 最大24mm |
| 市場想定価格(税込) | 21,980円 | 13,980円前後 |
※CORSAIR公式サイト・ASUS公式サイトの各製品ページ(2026年7月時点)にもとづきます。
ATXマザーボードを使いたい場合、選択肢に入るのはA32 PLUS V2です。2800XはMicro-ATXまでの対応で、拡張性よりも設置面積の小ささを優先した設計になっています。一方でGPUサポート機構は、2800Xも調整式アームを標準装備しているため「A32 PLUS V2だけの機能」ではありません。違いは、A32 PLUS V2が対応幅を300〜370mmという具体的な数値で示している点です。手持ちのグラフィックボードの全長を確認しながら選びたい人には、この数値の有無が判断材料になります。
比較同じASUSの「PRIME AP304 TG」との違い—どちらが得か
もう一つ見ておきたいのが、同じASUSブランドの「PRIME AP304 TG」シリーズです。こちらは曲面強化ガラスを採用したATXケースで、ファン非搭載の通常モデル(市場想定価格2万1,980円前後)と、120mm ARGBファンを側面3基・背面1基の合計4基標準搭載する「PRIME AP304 TG ARGB」(同2万6,480円前後)の2系統があります。
| 比較項目 | A32 PLUS V2 | PRIME AP304 TG ARGB |
|---|---|---|
| 対応マザーボード | ATX、Micro-ATX、Mini-ITX | ATX、Micro-ATX、Mini-ITX |
| 対応GPU長 | 最大420mm | 最大420mm |
| 標準搭載ファン | ARGB4基(側面3+背面1) | ARGB4基(側面3+背面1) |
| GPU支持機構 | ブラケット対応幅300〜370mmを明記 | 補強ブラケット内蔵(対応幅の記載なし) |
| ケーブルマネジメント | 最大90mm | 最大33mm |
| ガラス構造 | 正面・側面の平面ガラス(270°) | 正面から側面へ続く曲面ガラス |
| 市場想定価格(税込) | 21,980円 | 26,480円前後 |
※ASUS公式サイト、国内正規代理店アユートの製品情報(2026年7月時点)にもとづきます。
ファン構成だけを見ると、A32 PLUS V2とPRIME AP304 TG ARGBはどちらも側面3基・背面1基のARGB4基標準搭載で共通しています。ところが価格は、A32 PLUS V2が21,980円、AP304 TG ARGBが26,480円前後と4,500円の差があります。しかもAP304 TGの無印モデル(ファン非搭載・21,980円前後)と比べると、A32 PLUS V2は同じ価格帯でファン4基とGPUサポートブラケットまで含んでいる計算になります。ケーブルマネジメントスペースもA32 PLUS V2の90mmに対しAP304 TG ARGBは33mmと差が大きく、配線の余裕を重視するならA32 PLUS V2に分があります。一方、フロントから側面まで継ぎ目なく続く曲面ガラスの見た目を優先するなら、AP304 TGのデザインに軍配が上がります。同じ社内シリーズでも狙っているユーザー層が異なる点は意識しておきたいところです。
比較直近発売のピラーレス系ケースを横並びで確認
ここまでの2製品に加え、直近1カ月ほどで国内発売が続いた同ジャンルのケースを一覧にまとめました。設計思想はそれぞれ異なりますが、価格帯とファン標準搭載数の目安として参考にしてください。
| 比較項目 | A32 PLUS V2 | 2800X RS-R ARGB | AP304 TG ARGB | H6 RGB+ | CG590 MESH 2F |
|---|---|---|---|---|---|
| 対応マザーボード | ATX/mATX/ITX | mATX/ITX | ATX/mATX/ITX | ATX/mATX/ITX | ATX/mATX/ITX |
| 対応GPU長 | 最大420mm | 最大410mm | 最大420mm | 360〜390mm(資料により差あり) | 最大410mm |
| 標準搭載ファン | ARGB4基 | ARGB3基 | ARGB4基 | RGB相当7基 | 160mm ARGB2基 |
| GPU支持機構の数値表記 | 300〜370mmを明記 | 記載なし | 記載なし | 記載なし | 機構自体の言及なし |
| 市場想定価格(税込) | 21,980円 | 13,980円前後 | 26,480円前後 | 32,980円(黒) | 14,580円(店頭) |
※各社公式サイト・国内代理店の製品情報(2026年7月時点)にもとづきます。H6 RGB+の対応GPU長はNZXT公式資料同士で360mmと390mmの表記が分かれている点に注意してください。
標準搭載ファンの数だけで比べるとH6 RGB+が最多ですが、価格も最も高くなります。逆にCG590 MESH 2Fは前面の160mmファン2基のみとシンプルな構成で、価格を抑えたい人向けです。A32 PLUS V2は、ファン4基とGPUサポート機構の具体的な数値表記を、21,980円という中間的な価格でまとめている点が立ち位置になります。
変更点旧モデル「A32 PLUS」との違いはブラケット追加が中心
A32 PLUS V2は、旧モデル「A32 PLUS」の後継製品です。ASUS公式サイトのTech Specを比べると、本体サイズ(幅285×奥行435×高さ390mm)、対応GPU長(最大420mm)、対応CPUクーラー高さ(最大165mm)、対応電源長(最大220mm)、ケーブルマネジメントスペース(最大90mm)、標準搭載ファン構成(側面リバースブレード3基+背面1基)は、いずれも旧モデルと共通です。
両モデルの違いとして確認できるのは、GPUサポートブラケットの有無です。旧モデル「A32 PLUS」のTech Specにはブラケットに関する記載がなく、A32 PLUS V2で新たに「Graphics Card Bracket」として300〜370mm対応のGeForce RTX 50シリーズ向け機構が追加されています。すでに旧モデルの「A32 PLUS」を所有していて、大型グラフィックボードのたわみだけが気になっている場合は、別売りのGPUサポートステイを追加する方法もあります。逆に言えば、A32 PLUS V2はこの1点のためだけに買い替える製品ではなく、これから新規にケースを選ぶ人にとって「ブラケットが最初から付いてくる」という位置づけの製品です。
判断向いている人・様子見でよい人
- ATXマザーボード対応のピラーレスケースをこの価格帯で組みたい人
- GPUサポートブラケットの対応幅(300〜370mm)が明記されている安心感を重視する人
- ARGBファン4基とケーブルマネジメント90mmをまとめて欲しい人
- 同ブランドのAP304 TG ARGBより価格を抑えたい人
- 全長370mmを超える大型グラフィックボードを積む予定の人(ブラケットの対応範囲外)
- 背面コネクター対応マザーボードを使いたい人(対応の記載が見当たらない)
- フロントから側面へ続く曲面ガラスの見た目を優先したい人(AP304 TGが候補)
- パソコンSHOPアーク・パソコン工房以外で購入したい人(専売のため)
おすすめあわせて検討したい周辺パーツ
A32 PLUS V2はARGBファン4基とGPUサポートブラケットが標準で付属しますが、天面・底面のファンや冷却パーツは別途用意が必要です。ここでは天面・底面への増設用ファン、360mmラジエーター対応を活かす簡易水冷、165mmの制限に収まる空冷、220mmの制限に収まるATX電源という、A32 PLUS V2と組み合わせやすい周辺パーツを紹介します。


※価格は変動します。最新の価格はAmazonでご確認ください。
疑問解消A32 PLUS V2でよくある質問
総括まとめ|GPUサポートブラケットを追加した21,980円のピラーレスケース
A32 PLUS V2は、ATX対応のピラーレスケースにARGBファン4基とGPUサポートブラケットをまとめて詰め込みつつ、税込21,980円という価格に収めた製品です。同じASUSブランドのPRIME AP304 TG ARGBと比べても、ファン構成をほぼ同等に保ちながら4,500円安いという点は、購入判断の分かりやすい材料になります。
ATX対応・ファン4基標準搭載・GPUサポートブラケットの数値表記という3点を21,980円でまとめている点がA32 PLUS V2の強みです。旧モデル「A32 PLUS」からの変更点もブラケット追加に絞られており、既存のパーツ構成をそのまま流用しやすい設計になっています。
一方で、ブラケットが支えられるのは300〜370mmまでで、ケースの対応GPU長420mmとは別の数値です。背面コネクター対応マザーボードへの言及もなく、購入できるのはパソコンSHOPアークとパソコン工房に限られます。搭載予定のグラフィックボードの全長と、購入先の在庫状況は事前に確認してから選んでください。





