『Wild Blue Skies』8月13日発売|元『スターフォックス』開発者の新作、Switch版発表・評価は賛否両論
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元『スターフォックス』開発者の新作、Switch版発表・評価は賛否両論
90年代アーケード風のレールシューティングというジャンル自体、新作が少なくなって久しいジャンルです。そこに「元スターフォックス開発者が率いるスタジオの新作」という肩書が加われば、往年のファンなら気になるところでしょう。しかし実際に発売されてみると、単純な懐古ゲームでは終わらない、賛否の分かれる評価と、任天堂自身の新作との思わぬタイミングの重なりという、もう一つの物語も抱えていました。
Chuhai Labsは、Giles Goddard氏が率いる京都拠点のインディースタジオです。Goddard氏は、Argonaut Gamesの一員として初代『スターフォックス』のプログラミングに携わったほか、『スーパーマリオ64』のタイトル画面に登場するマリオの顔のインタラクティブ処理、『1080°スノーボーディング』のリード開発を手がけた経歴を持ちます。『Wild Blue Skies』は、この経歴を踏まえて「スターフォックス風」と評されることが多い作品ですが、Chuhai Labs自身は本作を『スターフォックス』の公式な後継作とは位置づけていません。
本記事では、開発元の経歴、主人公チームや世界観、発売直後の評価がプラットフォームで分かれている理由、そして任天堂自身の新作『スターフォックス』との時期の重なりまで、公式情報を基に整理します。
目次
概要90年代アーケード風レールシューティングの現代版
Steam公式ストアの説明によると、『Wild Blue Skies』は90年代の名作レールシューティングに着想を得て、現代風に再構築した作品です。大海原、砂漠の尾根、危険な洞窟などの戦場を戦闘機で駆け、敵軍の波状攻撃に応戦していくアーケード寄りの空中戦アクションになっています。
操作は簡単な部類に入りますが、分岐するミッションルートやスコアシステムにより、一度クリアして終わりではなく、高得点や隠しルートの発見を目指して繰り返し遊ぶ、1990年代型アーケードゲームの設計を踏襲しています。ビジュアル面では、セル画風の輪郭線を持つキャラクター・機体と、柔らかな筆致の背景を組み合わせたアニメ調の表現が特徴です。Chuhai Labsは、この背景美術についてスタジオジブリ作品を直接の参考にしたことを明らかにしています。


公式情報・スクリーンショット:Steam公式ストア「Wild Blue Skies」(2026年8月14日確認)
スタジオ紹介元スターフォックス開発者Giles Goddard氏が率いる京都のスタジオ
Chuhai Labs公式サイトの説明によると、同スタジオは任天堂発祥の地である京都を拠点とする独立系ゲームスタジオ兼パブリッシャーです。2020年に、VITEI Backroomのブランドとして設立されました。設立者のGiles Goddard氏について、公式サイトは「業界とNintendoのベテラン」と紹介しています。
Goddard氏の経歴をたどると、Argonaut Gamesの一員として、Dylan Cuthbert氏とともに初代『スターフォックス』(1993年、SNES)のプログラミングに携わったほか、『スーパーマリオ64』のタイトル画面に登場するインタラクティブなマリオの顔の実装、『1080°スノーボーディング』のリード開発を手がけた人物として知られています。2002年には、任天堂のセカンドパーティースタジオとして京都でVITEIを設立し、『鉄の潜水艦』『ロックンロールクライマー』などを手がけました。2020年にVITEI Backroomのブランドとして立ち上げたのがChuhai Labsで、VRタイトル『Carve Snowboarding』(『1080°スノーボーディング』の精神的続編)や、ゴルフアクション『Cursed to Golf』(2022年)などを発売しています。
公式情報:Chuhai Labs公式サイト(2026年8月14日確認)
関連性公式は「後継作」と明言せず、任天堂自身の新作とも時期が重なる
『Wild Blue Skies』には、分岐するミッションパス、一部の戦闘で使える全方位飛行モード、ライバル部隊との遭遇、動物をモチーフにした4人パイロット編成など、『スターフォックス』シリーズを連想させる要素が数多くあります。実際、複数のレビューアーが、本作の最初のステージ「Archipelago」の構成が、『スターフォックス64』冒頭のCorneriaステージに似ていると指摘しています。
ただし、Chuhai Labsは本作を『スターフォックス』の公式な後継作や版権作品とは位置づけていません。開発ブログでスタジオが示した方針は、『スターフォックス』を「再現」することではなく、このジャンルが面白かった理由を捉え直し、自分たちが遊びたいゲームを作るというものです。
『Wild Blue Skies』の発売に、思わぬタイミングの重なりが影響しています。任天堂は2026年6月25日、Velan Studios開発による『スターフォックス』のNintendo Switch 2向けリメイクを発売しており、Metacriticスコアは81点(「おおむね好評」)です。『Wild Blue Skies』はその7週間後に発売された形になり、複数のレビューアーが両作の比較を避けられないと指摘しています。任天堂自身の完成度の高いリメイクと同時期に評価されることになった点は、本作の評価が分かれた一因とみられます。
出典:Tech Times「Wild Blue Skies Review」、Metacritic「Star Fox」(いずれも2026年8月14日確認)
世界観主人公「ブルーボンバーズ」と敵対する「グリムクロー」
物語の主人公は、擬人化されたジャーマン・シェパードのボウイ・ストレイです。ボウイが率いる4人編成の部隊「ブルーボンバーズ」には、実直な性格の雄牛チャック、皮肉屋の鹿ロー、いつも援護が必要なトカゲのソーンが所属しています。敵対するのは、かつて軍に所属していた科学者から軍閥の指導者に転じたグリムクローで、一度敗北した後、新たなロボット部隊を率いて再び侵攻してきたという設定です。
ミッション中はブルーボンバーズ同士の軽妙な掛け合いや、ライバル部隊との遭遇が挟まれ、単純に敵を撃破するだけでなく、キャラクター同士のやり取りも物語を彩る要素として設計されています。声優にはJonah Scott、Suzie Yeung、Edward Bosco、Daman Millsが起用されており、この吹き替えの完成度はレビューでも一貫して高く評価されています。
出典:Steam公式ストア「Wild Blue Skies」、Tech Times「Wild Blue Skies Review」(いずれも2026年8月14日確認)
遊び方分岐ルートと高得点狙いの周回性、操作面には指摘も
『Wild Blue Skies』の大きな特徴は、ミッションルートの分岐です。公式は「同じプレイは二度とない」としており、進むルートによって展開が変わるほか、秘密のルートや隠しミッションも用意されています。スコアは各ステージ4種類のメダルと、空戦の精度・命中率・作戦目標の達成度を反映した累積ランキングで評価され、一度クリアした後もやり込み要素として機能します。
一方で、操作面には課題も指摘されています。誘導レーザーとチャージショットが別々の入力に割り当てられている武器の切り替え方式は、複数のレビューアーが扱いにくいと評しています。また、オープニングのカットシーンが、アニメーションではなく静止画のスライドショーで構成されている点も、演出面の物足りなさとして挙げられています。
出典:Steam公式ストア「Wild Blue Skies」、Tech Times「Wild Blue Skies Review」(いずれも2026年8月14日確認)
評価発売直後のMetacriticはプラットフォームで分裂、点数も85点から45点まで幅
2026年8月14日時点のMetacriticでは、PlayStation 5版が61点(「賛否両論」、批評家レビュー9件)、PC版が69点前後と、対応プラットフォームによってスコアに差が出ています。個別のレビューの点数にも大きな幅があり、判明している範囲は次の通りです。
| 媒体 | スコア |
|---|---|
| Checkpoint Gaming | 85/100 |
| CGMagazine | 75/100 |
| Gfinity | 70/100 |
| COGconnected | 65/100 |
| Game Informer | 50/100 |
| Finger Guns | 50/100 |
| SIFTER | 45/100 |
出典:Metacritic「Wild Blue Skies」(2026年8月14日確認)
高評価の側では、Checkpoint Gamingが「古びた印象を与えないノスタルジア」と表現し、スコアアタック構造や分岐ルートを単なるスターフォックスの引用にとどまらない強みとして評価しています。一方、低評価の側では、Game Informerが「スターフォックス64の体験を巧みに再現しているが、そこから進化させられていない」と指摘し、任天堂自身の高評価なリメイクと直接比較される不運なタイミングに触れています。
Steamのユーザーレビューは、批評家評価とは異なる傾向を示しています。2026年8月14日時点で「やや好評」(68件中約72%が好評)となっており、価格が1,900円前後に抑えられている点を考慮したうえで、往年のレールシューティングファン向けに好意的な評価をつけているユーザーが多いとみられます。
出典:Steam公式ストア「Wild Blue Skies」(2026年8月14日確認)
対応環境PC・PS5・Xboxで同時発売、Switch版は今秋に発表
『Wild Blue Skies』は、2026年8月13日にPC(Steam)、PlayStation 5、Xbox Series X|Sで同時発売されました。加えて、Nintendo Switch版(現行の初代Switch向け、Switch 2版ではありません)の発売が2026年秋に予定されていることが明らかにされています。Chuhai Labsは、Switch版も他機種と同じ価格・同じ内容量で提供するとしていますが、具体的な発売日はまだ発表されていません。
価格はストアによってわずかな差があります。SteamとXboxストアはいずれも1,900円、PlayStation Storeは1,870円です。米国ではいずれのプラットフォームも14.99ドルで統一されており、日本国内の価格差はストアごとの為替・端数処理によるものとみられます。
| ストア | 価格(税込) |
|---|---|
| Steam | 1,900円 |
| Xbox公式ストア | 1,900円 |
| PlayStation Store | 1,870円 |
言語対応も充実しており、Steam版は日本語インターフェース・字幕に加えて、日本語フル音声にも対応しています。フル音声対応言語は英語と日本語の2つのみで、フランス語・ドイツ語・簡体字中国語・ラテンアメリカスペイン語は字幕のみの対応です。
出典:Steam公式ストア「Wild Blue Skies」、Xbox公式ストア、PlayStation Store公式、Nintendo Life(いずれも2026年8月14日確認)
動作環境最低・推奨ともにGTX 1080相当、必要容量はわずか2GB
PC版(Steam)の動作環境は次の通りです。最低・推奨ともにCPUとGPUの要求は同じで、メモリ容量のみ増えます。見た目のカジュアルさに対して、最低動作環境でもGeForce GTX 1080相当を要求する点はやや特徴的です。
| 項目 | 最低 | 推奨 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10(64bit) | Windows 10(64bit) |
| CPU | Core i7-7700K相当 | Core i7-7700K相当 |
| メモリ | 6GB | 8GB |
| GPU | GeForce GTX 1080相当 | GeForce GTX 1080相当 |
| ストレージ | 2GB | 2GB |
出典:Steam公式ストア「Wild Blue Skies」(2026年8月14日確認)
FAQよくある質問
総括まとめ|懐古だけでは終わらない、評価が分かれる新作
『Wild Blue Skies』は、元スターフォックス開発者Giles Goddard氏が率いるChuhai Labsによる、90年代アーケード風レールシューティングの新作です。分岐ルートやスコアアタックといった要素で往年のジャンルファンを意識しつつ、任天堂自身の高評価な『スターフォックス』リメイクとほぼ同時期の発売になったことで、批評家の評価はプラットフォームによって分裂しています。
一方で、Steamのユーザーレビューは「やや好評」で、1,900円前後という価格を踏まえれば、ジャンルファンには手に取りやすい選択肢といえそうです。Nintendo Switch版は2026年秋に発売予定で、具体的な日付は今後の発表を待つ必要があります。
『Wild Blue Skies』は、元スターフォックス開発者Giles Goddard氏率いるChuhai Labsが手がけた新作レールシューティングで、2026年8月13日にPC・PS5・Xbox Series X|Sで同時発売されました。任天堂自身の新作『スターフォックス』リメイク(Metacritic 81点)とほぼ同時期の発売になり、批評家評価はPS5版61点・PC版69点前後と分裂していますが、Steamユーザーレビューは「やや好評」です。日本語フル音声に対応し、価格は1,870円〜1,900円。Nintendo Switch版は2026年秋に発売予定です。



