RX 7900 XTXは2026年でも現役か|性能もVRAMも下回る無印RX7900XTが公式要件表の常連という逆転現象
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性能もVRAMも下回る無印RX7900XTが公式要件表の常連という逆転現象
RX7900XTXは2022年12月13日に発売された、AMD RDNA3世代のフラッグシップGPUです。姉妹記事のRX7900XTと同日発表・同じNavi 31ダイのフル構成版で、96CU(6,144基のストリームプロセッサ)・24GB GDDR6を搭載し、発売時MSRPは$999でした。
結論を先に言うと、性能・VRAM容量とも姉妹記事のRX7900XTを明確に上回るにもかかわらず、2025〜2026年発売タイトルの公式要件表では一段下のRX7900XTの方が基準として名指しされ続けているという逆転現象があります。アサシン クリード シャドウズ・DOOM: The Dark Ages・Indiana Jones and the Great Circle・Forza Horizon 6のいずれも、上位ティアの基準はRX7900XT止まりで、RX7900XTX自身は名指しされていません。
この記事では、この逆転現象の具体的な内訳、VRAM24GBがRTX4090と同容量である点、そして中古購入時の判断基準まで解説します。
目次
スペックRX7900XTXの基本性能
| 項目 | RX7900XTX |
|---|---|
| 発売 | 2022年12月13日 |
| ダイ | Navi 31(フル構成) |
| CU数ストリームプロセッサ | 96CU(6,144基) |
| RTアクセラレータ | 96基(第2世代) |
| VRAM/バス幅/帯域 | 24GB GDDR6・384bit・960GB/s |
| クロックゲーム/ブースト | 2,300MHz/2,500MHz |
| TBP | 355W |
| 発売時MSRP | $999 |
※AV1のハードウェアエンコードはRDNA3世代から新規搭載され、RX7900XTXも対応しています。AMD公式の生産終了(EOL)発表は確認できませんが、AMDパートナーのSapphireが2025年2月、RX7800XT以上(RX7900XT・RX7900XTXを含む)を段階的に生産終了する方針を表明したことが複数メディアで報じられています。姉妹記事のRX7900XT(84CU・20GB)とはNavi 31ダイのフル構成/カットダウン版という関係です。
アップスケーラーFSR4.1はRX7900XTと同時に展開済み
RX7900XTXはFSR3・FSR3.1(フレーム生成含む)に対応しています。本来RDNA4(RX9000シリーズ)専用だったFSR4は、AMDが2026年に「FSR Redstone」プロジェクトの一環としてRDNA3世代へ展開すると発表しており、RX7900XTXもこの対象に含まれます。
AMDは2026年6月22日、RDNA3世代全体(RX7600クラス〜RX7900XTXまで)へFSR4.1(アップスケーリング部分のみ、INT8モデル)の正式提供を開始しました。300本以上のゲームが対象で、第三者ベンチマークでは4Kで最大50%程度のfps向上が報告されています。ただしAI推論ベースのフレーム生成や「Ray Regeneration」(NVIDIAのRay Reconstruction相当)は引き続きRDNA4専用のままです。
動作要件下位のRX7900XTが基準、RX7900XTXは名指しされず
2025〜2026年発売タイトルの公式要件表を確認したところ、姉妹記事のRX7900XTが調査した4タイトルすべてで上位ティアに公式名指しされていたのに対し、性能・VRAMとも上回るRX7900XTXはこの4タイトルのどれにも名指しされていません。
4K・60fps・High設定の「Enthusiast」ティアの基準はRX7900XT 20GB(RTX4070 Ti SUPER 16GBと並び)です。レイトレーシング有効の最上位ティアはRTX4080/4090が基準で、AMD側の記載自体がなく、RX7900XTXはどちらのティアにも登場しません。
2160p・60fpsの「Ultra 4K」ティアは「RTX4080かRX7900XT以上」が基準として公式に名指しされています。RX7900XTXは演算性能で上回るものの、公式表記が明示的に挙げているのは常にRX7900XTです。
4K(Native)・Ultraティアの基準はRX7900XT 20GBです。なおこのタイトルのフルパストレーシングは発売当初NVIDIA専用機能でしたが、2025年2月のUpdate 3でAMD・Intel製GPUにも対応が拡大されました(要件はハードウェアレイトレーシング対応かつVRAM16GB以上)。RX7900XTXはVRAM24GBでこの要件を満たします。
4K・60fps以上の「Extreme」ティアの基準はRTX4070 Tiと並んでRX7900XTです。最上位のExtreme RayTracingティアの基準はRX9070XTで、こちらにもRX7900XTXの記載はありません。
※各要件は各タイトルの公式発表をもとにした参考値です。パッチやドライバの更新で変動する場合があります。PassMark G3D MarkはRX7900XTX=31,444、RX7900XT=29,082、RTX5070Ti=32,351、RX9070XT=26,924(videocardbenchmark.net確認値)。なおCrimson Desertについては、発売前のプレスデモでRX7900XTXが4K Ultra+RT 60fpsを達成したという報道がありましたが、Pearl Abyss公式の正式ティア表(Ultra=RTX5070Ti/RX9070XT基準)にはRX7900XTX・RX7900XTのどちらも登場しないため、本記事では参考情報にとどめます。
RX7900XTXはPassMarkでRX7900XTを約8%上回り、VRAMも4GB多い24GBを搭載しています。それにもかかわらず、パブリッシャー各社が公式要件表で基準として挙げるのは一貫してRX7900XTです。これは性能が足りていないという意味ではなく、各社の要件表がRX7900XTを「上位帯の代表的な1枚」として扱う慣習になっており、それを上回るRX7900XTXは個別に名指しする必要がないと判断されているためと考えられます。姉妹記事のRX7900XTとは対照的に、公式要件表という物差しではRX7900XTXの立ち位置が見えにくいのが実態です。
VRAM24GBはRTX4090と同容量
中古価格新品はほぼ流通なし、中古が中心
新品はほぼ流通しておらず、あっても価格のばらつきが大きい状態です。中古はヤフオク落札の平均価格が約11.5万円という水準です。中古ショップでは下は約7万円台から、状態の良い個体では17万円前後まで幅があります。姉妹記事のRX7900XT(約8.3万円〜9.8万円)より2〜3割高く、フラッグシップらしい価格差がついています。メモリ価格の高騰やRTX50・RX9000シリーズの品薄を背景に、他の中古GPUと同様に高騰局面にあります。
判断基準買い替えるべきか、使い続けるべきか
乗り換え先買い替え先のGPU候補
RX7900XTXからの買い替えでは、同じAMD環境で留まるか、NVIDIA環境に切り替えるかが分かれ目になります。
| GPU | 相対性能(PassMark G3D Mark、RTX 5080=100%換算) |
|---|---|
| RX 9070 XT | 75.4% |
| RX 7900 XTX現在 | 88.1% |
| RTX 5070 Ti | 90.6% |
| RTX 5080 | 100% |
※PassMarkの合成ベンチマーク「G3D Mark」スコアをもとに、この表内で最も高いRTX 5080を100%として換算した相対値です。RX 9070 XTはRX7900XTXよりPassMarkスコアでは下回りますが、RDNA4世代のFSR4をネイティブ性能で利用できる点が主な訴求点です。レイトレーシングを多用する場面や、DLSS4.5・MFGの有無が効く場面では、この合成スコア以上に体感差が広がる点にご注意ください。
| 候補GPU | 実売の目安 | どんな乗り換えか |
|---|---|---|
| RX 9070 XT | 約11万円〜 | 同じAMD環境のままFSR4をネイティブ性能で利用可能。VRAMは16GBに減るが省電力性は大幅向上 |
| RTX 5070 Ti | 約18万円〜 | NVIDIA環境へ切り替え。DLSS4.5・第4世代RTコアでレイトレーシング性能を底上げ |
| RTX 5080 | 約24.4万円〜 | VRAMは16GBに減るが、演算性能・MFG対応とも大幅に上回る最上位の乗り換え先 |
※実売の目安は2026年8月頭時点の価格比較サイト掲載価格をもとにした参考値です。メモリ価格の高騰でGPU価格は上昇局面にあり、変動が大きい点にご注意ください。最新は各リンク先で確認してください。
結論から言うと、予算重視でAMD環境を維持したいならRX9070XTをおすすめします。同じAMD環境のままFSR4をネイティブ性能で利用でき、省電力性も底上げできます。レイトレーシング性能を重視するなら、DLSS4.5・第4世代RTコアを持つRTX5070Tiへの切り替えも有力な選択肢です。より高い演算性能を求めるならRTX5080も表内の候補に入りますが、いずれの候補もVRAMは24GBから16GBへ減る点は共通の注意点です。
この中から、2枚挙げておきます。
FAQよくある質問
まとめ性能では上回るが、公式要件表では見えにくい立ち位置
RX7900XTXは、4K解像度のゲーミング用途では今も実用的なAMD RDNA3世代のフラッグシップGPUです。姉妹記事のRX7900XTが公式要件表の常連であることを踏まえれば、演算性能・VRAM容量とも上回るRX7900XTXの現役性は疑いようがありません。
一方で、2025〜2026年発売タイトルの公式要件表では一貫してRX7900XTが基準として名指しされ、RX7900XTX自身は登場しないという逆転現象があります。VRAM24GBはRTX4090と同容量で、高解像度テクスチャMODや生成AI用途でも活きる容量です。買い替えを検討する際は、AMD環境を維持するならRX9070XT、VRAMの余裕を維持しつつ性能を大きく上げたいならRTX5080を軸に検討してください。
RX7900XTXは、演算性能・VRAM容量とも姉妹記事のRX7900XTを上回るAMD RDNA3世代のフラッグシップです。しかし2025〜2026年発売タイトルの公式要件表では、上回るはずのRX7900XTXではなく下位のRX7900XTが一貫して基準として名指しされるという逆転現象があります。VRAM24GBはRTX4090と同容量で4Kゲーミング・生成AI用途とも余裕があり、新品がほぼ流通しなくなった今も中古で狙う価値のあるGPUです。買い替え先を選ぶ際はAMD環境を維持するかNVIDIA環境に切り替えるか、用途に応じて判断してください。





