Arc Pro B70は949ドルから最大2,399ドルへ|R9700との価格差と日本で買うべきかを解説【2026年10月】
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R9700との差は350ドルから200ドルに縮んだ
出典:Notebookcheck(2026年10月27日)、ツクモ ASRock Arc Pro B70 Creator、同 PowerColor R9700、同 GIGABYTE R9700 AI TOPの表示価格にもとづきます。情報は2026年10月28日時点のものです。
32GBのVRAMをできるだけ安く手に入れられるカードとして注目されたIntel Arc Pro B70が、買いにくい価格になっています。2026年3月25日に949ドルで発売されたワークステーション向けGPUで、米国の大手通販サイトNewegg(ニューエッグ)には10月27日時点で最大2,399ドルの出品が並びます。
比べる相手のRadeon AI PRO R9700(発売時1,299ドル)も上がっていますが、上がり方はB70のほうが大きく、直販の最安同士で見ると発売時に350ドルあった差は200ドルまで縮みました。一方で、国内のツクモの表示価格はASRock製B70が274,980円、PowerColor製R9700が369,000円で、約9.4万円の差があります(どちらも在庫なし)。
ゲーム用ならどちらも選ぶ理由は薄く、32GBのVRAMが必要なローカルAI用途の人向けの話です。ツクモではB70が10月28日時点で在庫なしなので、入荷を待つか、在庫のあるR9700に切り替えるかが分かれ目になります。
目次
要点まず何が起きたか
Intelの希望開始価格は発売時の949ドルのままです。上がっているのは販売店の表示価格で、Newegg(ニューエッグ)の最高額2,399ドルは出品者が付けた価格です。店が直接売るカードの最安値でも、発売時より58%高くなっています。
背景B70とR9700の米国での価格比較
Arc Pro B70は32GBのGDDR6(ECC対応)を256bitで接続したカードで、発売時はR9700より350ドル安いカードでした。10月27日時点のNewegg(ニューエッグ)の主な出品は次のとおりで、大半が第三者の出品者によるものです。
| Newegg(10月27日) | 表示価格 | 発売時の949ドルとの比較 |
|---|---|---|
| ASRock Creator | 1,945.99ドル | 約2.1倍 |
| Maxsun Turbo | 2,195ドル | 約2.3倍 |
| Intel純正 | 2,394.86ドル | 約2.5倍 |
| Gunnir | 2,399ドル | 約2.5倍 |
※出典:Notebookcheck(2026年10月27日)。倍率は949ドルとの単純な比。
店が直接売る価格は、これより低めです。米国の家電量販店Micro Centerでは、SparkleのブロワーモデルのB70が1,499.99ドルで、発売時の949ドルより58%高い水準です。この最安値は10月24日に1,280ドルだったので、3日で17%上がりました。BHフォトのIntel純正は2,059ドルで、8月より280ドル高くなっています。Amazonの米国サイトは1,800ドルで「高価格」の注意書きが付いていました。ドイツの小売店は1,599ユーロ(税込)からです。
R9700は発売時の1,299ドルから、Micro Centerの1,700ドルになりました。上昇率は31%で、B70の58%より小さく、B70との差は350ドルから200ドルに縮んでいます。
| 項目 | Arc Pro B70 | Radeon AI PRO R9700 |
|---|---|---|
| 発売時の価格 | 949ドル | 1,299ドル |
| Micro Centerの最安 | 1,499.99ドル | 1,700ドル |
| 発売時からの上昇 | +58%(+551ドル) | +31%(+401ドル) |
| 2枚の価格差 | R9700より350ドル安い(発売時) | 200ドル高いまで縮小 |
※出典:Notebookcheck(2026年10月27日)。Micro Centerの店頭販売価格にもとづく。

理由メモリー代だけでは説明できない
値上がりの背景にはGDDR6の高騰があります。TrendForceが紹介したMyDriversの報道では、民生用GDDR6のスポット価格は2025年秋の1GBあたり約2.50ドルから、2026年7月には約7.50ドルに上昇しています。この価格差をB70の32GBに当てはめると、約160ドル(5ドル×32GB)の増加という単純試算になります。B70の実際のメモリー調達費を示す数値ではありません。
※出典:TrendForce(2026年7月3日、MyDriversの報道を引用)。
実際のB70の最安値は発売時から551ドル上がっていて、メモリー代の増加分だけでは足りません。同じ32GBのR9700と比べても、B70の最安値の上昇は約150ドル大きく、メモリー代だけでは差を説明できません。残りは品薄による上乗せと見られますが、Intel、ボードメーカー、卸、小売のどこで上乗せされたのかは、公開データからは分かりません。
この状況は短期では終わりそうにありません。PC Partnerは8月に、グラフィックスメモリーの値上がりで2026年後半にカードのコストが大幅に上がると述べています。メモリー不足は2028年まで続くという予測も出ています。
Arc Pro B70の値上がりの流れは、8月の米国・韓国の値上がりの記事でも追っています。
国内国内ショップの表示価格はB70が約9万円安い
ツクモの通販ページで10月28日に確認できた税込の表示価格と在庫表示は次のとおりです。
| 製品(ツクモ) | 税込価格 | B70との差 |
|---|---|---|
| ASRock Arc Pro B70 Creator 32GB | 274,980円(在庫なし) | 基準 |
| PowerColor Radeon AI PRO R9700 32G-B | 369,000円(在庫なし) | +94,020円 |
| GIGABYTE Radeon AI PRO R9700 AI TOP 32G | 399,800円(在庫あり) | +124,820円 |
※出典:ツクモネットショップ各製品ページの表示価格・在庫表示(2026年10月28日確認)。在庫は日々変わります。
国内では、米国のように価格差が縮まった状態にはなっていません。同じ店で比べると、B70のほうが9万円以上安く、32GBを安く確保できる点は今も変わりません。ただし10月28日時点では、B70もPowerColor製R9700も在庫なしで、買えるのは399,800円のGIGABYTE製R9700だけです。B70が安くても、入荷を待つ必要があります。
ASUS製の「UGen」が日本で買えるかどうかは、ASUS UGen Arc Pro B70の日本発売日と価格の記事で整理しています。10月17日時点ではASUS Japanの公式サイトに価格も発売日もありませんでした。
判断買うか待つか、条件別に整理
- 1枚で32GBに収まる大きめのモデルを、ローカルで動かす予定が決まっている
- Intel GPU向けの環境(llama.cppのVulkan/SYCLやOpenVINOなど)を自分で整えられる
- B70が入荷した時点で、R9700との9万円以上の差を予算に回したい
- 主な用途がゲーム(B70のゲーム性能はRX 9060 XT 16GBとほぼ同じで、価格に見合わない)
- CUDA前提のソフトを使う、または環境構築に時間をかけたくない
- 16GBや24GBで足りるモデルしか動かさない
- 米国の最高額を見て焦って、保証やサポートの条件を確かめずに海外から買おうとしている
待つ場合の見通しは厳しいです。メモリーの供給不足が2028年まで続くという予測があり、PC Partnerもカードのコスト増を示しています。元の949ドルの水準に戻る前提で待つのは勧めません。必要な時期が決まっていないなら、国内の在庫と価格を数週間見てから決める選択もあります。
R9700は、B70より9万円以上高い代わりに、AMDのRadeon向けの環境を使えます。使うAIソフトがRadeonのほうで安定して動くと分かっている人は、価格差を払う理由になります。逆に、環境が決まっていなければ、B70の動作報告が自分のソフトにあるかを先に確認してください。
B70より下位のArc Pro B65(20 Xeコア)は、米国のASRock版が909.99ドルから1,199.99ドルに上がっています。それでもNewegg上のB70の表示価格より約750ドル安い水準です。国内での取り扱いは発表されていません。
おすすめゲーム用ならこの2枚
ゲーム目的でB70やR9700の価格を調べている人は、16GBのカードのほうが少ない予算で済みます。B70のゲーム性能はRX 9060 XT 16GBとほぼ同じで、RTX 5060 Tiよりやや下です。
※出典:TechSpot(2026年7月1日、ASRock製B70の12本平均計測)。
FAQよくある質問
まとめまとめ|32GBが要るなら国内のB70、ゲームなら別のカード
Arc Pro B70は発売7か月で、米国の直販最安でも58%、第三者出品では2倍以上に上がりました。R9700との差は米国で350ドルから200ドルに縮みましたが、国内のツクモでは9万円以上の差が残っています。ただしB70は在庫なしです。
32GBのVRAMが必要で、使うソフトがIntel GPUで動くと確認できているなら、入荷を待ってB70を選ぶのが現実的です。すぐ必要ならR9700です。ゲーム用や環境が決まっていない人は、無理に買わず、16GBのカードか国内価格の推移を待つほうが安全です。




