個人情報の漏えいが延べ2億6,000万人分に|自分のメールやパスワードが流出したか確かめる方法とゲームアカウントの確認【2026年10月】
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10月は16日間で830件、9月の2.7倍の報告
個人情報保護委員会が2026年10月28日に公表した資料で、2026年4月1日から10月16日までの不正アクセスによる個人データの漏えい等が、延べ約2億6,000万人分に上ることが分かりました。ゲームのアカウントやPCパーツの通販で登録したメールアドレスが含まれていないか、気になっている人も多いはずです。
自分が対象かどうかを確かめられるのは、利用中のサービスの公式告知と問い合わせ窓口です。ブラウザのパスワードチェックでは保存済みのパスワードが既知の流出データに含まれるかを、ログイン履歴では不正利用の兆候を調べられます。どちらも異常が出なかったからといって、漏えいの対象外とは言い切れません。海外の漏えい検索サイト「Have I Been Pwned」も、2026年10月のCAPCOM IDやソースネクストの事案は収録していません。
対象だと分かったら、漏れた情報の種類で対処が変わります。パスワードなら使い回し先まで変更し、本人確認書類の画像なら信用情報機関への本人申告を検討します。漏えいの補償やセキュリティ確認を装ったメール・SMSは、氏名が正しく書かれていても開かないでください。
目次
集計延べ2億6,000万人は報告ベースの数字
個人情報保護委員会の資料は、事業者から委員会へ直接届いた「漏えい等報告」の速報を月ごとに数えたものです。10月は16日までで830件と、9月の303件の約2.7倍になりました。本人数が1,000万人を超える報告も、10月だけで4件あります。
| 速報を受け付けた月 | 不正アクセスの報告件数 | うち本人数1,000万人超 |
|---|---|---|
| 2026年4月 | 166件 | 0件 |
| 5月 | 163件 | 0件 |
| 6月 | 185件 | 0件 |
| 7月 | 212件 | 0件 |
| 8月 | 235件 | 1件 |
| 9月 | 303件 | 1件 |
| 10月(16日まで) | 830件 | 4件 |
| 合計 | 2,094件 | 6件 |
同じ10月には、ゲーム関連でも1社で1,000万件を超える公表が続きました。ソースネクストは流出した可能性のある顧客情報を22,519,960件(メールアドレス・パスワード・氏名・住所など)、カプコンはCAPCOM IDのメールアドレスなどの漏えいを全世界合計で11,774,247件と発表しています。
出典:個人情報保護委員会「最近の不正アクセスによる個人データの漏えい等の傾向」(第374回委員会 参考資料2)、ソースネクスト、カプコン(2026年10月31日確認)。
2億6,000万人を日本の全員と読まない
日本の人口を超える数字ですが、全員の情報が漏れたという意味ではありません。資料の注記から、次の3点を差し引いて読みます。
10月の830件のうち197件は、報告の時点で本人数が「不明」です。調査が進むと、公表される対象者の数は増える可能性があります。
確認方法対象の確認、流出パスワードの照合、不正利用の兆候は別に調べる
漏えいの対象者には事業者からメールが届くことが多いものの、迷惑メールに振り分けられたり、登録メールを使わなくなっていたりすると気づけません。次の順に、自分から確かめにいきます。
- 自分が対象かは、使っているサービスの公式告知で確かめる。メールのリンクからではなく、ブックマークや公式アプリから開き、「重要なお知らせ」「不正アクセス」の告知に自分の利用時期や登録情報が当てはまるかを読みます。判断できなければ、告知に載っている問い合わせ窓口に確認します。
- 保存済みのパスワードが既知の流出データに含まれていないかを、パスワードチェックで照合する。Chromeでは右上のその他アイコンから[パスワードと自動入力]→[Google パスワード マネージャー]を開き、左側の[チェックアップ]を選びます。Chrome以外のブラウザでは passwords.google.com を開き、[パスワード チェックアップに移動]→[パスワードを確認]の順に進みます。結果は、不正使用されたパスワード、使い回し、脆弱なパスワードの3種類に分かれて表示されます。
- 不正利用の兆候は、ゲームやメールのアカウントのログイン履歴で見る。見覚えのない端末やサインインがあれば、自分が対象かを確かめるより先にパスワード変更とログアウトを行います。
パスワードチェックで調べられるのは、Google パスワード マネージャーに保存したパスワードだけです。警告が出なくても、保存していないパスワードや、流出データとしてまだ出回っていない事案は確かめられません。ログイン履歴が正常なのも、漏れた情報がまだ使われていないだけのことがあります。
チェックアップで不正使用されたと表示されたパスワードを、ほかのサービスでも使っている場合は、変える順番を決めてから一気に変更します。順番の決め方はソースネクスト・CAPCOM ID・スクエニの通知が重なったときのパスワード変更順にまとめています。
Have I Been Pwnedで「該当なし」でも安心しない
Have I Been Pwned(HIBP)は、メールアドレスを入れると、収録済みの漏えいデータに含まれているかを無料で調べられる海外のサービスです。収録されていない漏えいは検索結果に出ません。
2026年10月31日時点で、同じ月に公表されたCAPCOM ID、ソースネクスト、スクウェア・エニックスの事案は収録されていません。HIBPで「該当なし」と出ても、これらのサービスの漏えいは否定できません。各社の告知で確かめます。
使い方は、トップページの入力欄にメールアドレスを入れて[Check]を押すだけです。パスワードを入力する必要はありません。「Good news — no pwnage found!」と出れば、通常の検索で表示される漏えいデータには見つからなかったという意味です(登録されていたこと自体が不利益になりうるとして公開検索の対象外にしている漏えいは、本人確認後のダッシュボードでだけ確認できます)。「Oh no — pwned!」と出たら、該当した漏えいが一覧で表示されるので、サービス名と漏れたデータの種類を見ます。パスワードが含まれていれば、そのサービスと、同じパスワードを使っている先を変更します。
HIBPは、海外のゲームやサービスで昔作ったアカウントを調べるのに向いています。たとえば2016年のEpic Gamesのフォーラムの漏えい(約25万件、メールアドレス・パスワード・ユーザー名)も収録されています。今後の漏えいに自分のメールアドレスが含まれたときに知らせる「Notify Me」も用意されています。
出典:Have I Been Pwned 収録一覧、同FAQ、Google アカウント ヘルプ「不正使用されたパスワードを変更する」(2026年10月31日確認)。
ログイン履歴Steam・Microsoft・Googleで見る場所
ログイン履歴で見るのは、見覚えのない端末やサインインといった不正利用の兆候です。漏えいの対象かどうかや、どこから情報が漏れたかは履歴からは分かりませんが、見覚えのない記録があれば被害を止めるのが先です。ゲームの購入に使うアカウントと、その登録メールのアカウントを見ておきます。
| アカウント | 見る場所 | 見覚えがないとき |
|---|---|---|
| Steam | アカウントの「承認済みデバイス」のページ(store.steampowered.com/account/authorizeddevices)で、ログインを許可した端末を確認する | すべての場所からサインアウトし、パスワードを変更する。登録メールのアカウントも確認する |
| Microsoft(Xbox・Minecraft) | セキュリティの「最近のアクティビティ」で、過去30日のサインインの日時・場所・端末を確認する | 「自分ではありません」を選び、パスワードとセキュリティ情報を更新する。信頼済みデバイスの削除もできる |
| Google(Gmailなど) | google.com/devices で、ログイン中と過去数週間にログインした端末を確認する | 覚えのない端末やセッションからログアウトし、パスワードを変更する |
Microsoftの「最近のアクティビティ」は、すべての操作ではなく、セキュリティに関わる重要なイベントだけを表示します。スマートフォンの回線は複数の場所を経由するため、自宅と違う地域からのサインインに見えることもあります。日時と端末の種類が自分の操作と合っていれば、場所の違いだけで乗っ取りと判断しなくて大丈夫です。
出典:Steamサポート「アカウントのセキュリティに関する推奨事項」、Microsoft サポート「[最近のアクティビティ] ページとは」、Google アカウント ヘルプ「アカウントにアクセスしたデバイスを確認する」(2026年10月31日確認)。
対処漏れた情報の種類で、することが変わる
対象だと分かったら、事業者の告知で「何が漏れたか」を確かめます。メールアドレスだけなのか、パスワードやカード番号まで含むのかで、優先する対処が違います。
| 漏れた情報 | 起きうること | すること |
|---|---|---|
| IDとパスワード | そのサービスや、同じパスワードを使うほかのサービスへの不正ログイン | 漏れたサービスのパスワードを変更し、使い回している先も別々のパスワードに変える |
| クレジットカード情報 | 不正な決済 | カード会社に連絡して不正利用の確認と利用停止・再発行を相談し、しばらく明細を見続ける |
| メールアドレス・電話番号・住所・氏名 | 名簿として売られ、詐欺のメール・SMS・電話・郵便物が届く | 突然届くメールやSMSのリンクを開かない。不審な着払いの郵便物は受け取らない |
| 運転免許証などの画像 | なりすましによるクレジットカードやローンの契約 | 信用情報機関(CIC・JICC・全国銀行個人信用情報センター)への本人申告を検討する |
メールアドレスだけが漏れた場合、それだけを理由にすべてのパスワードを変える必要はありません。ただ、ゲームのアカウント名とメールアドレスが同じ文字列だと、ログインに使う情報の片方がそろってしまいます。パスワードを使い回していないかは、この機会に確かめておきます。
出典:IPA「自分の個人情報等が漏えいした際の『対処』と『日頃の対策』」(2026年10月26日)(2026年10月31日確認)。
偽メール漏えいを口実にしたメールとSMSは開かない
漏えいした名簿は、詐欺のメールやSMSの送り先に使われます。文面に自分の氏名や登録したサービス名が正しく入っていても、本物の連絡だという証拠にはなりません。
Steamは、サポートやValveの社員がパスワードやモバイル認証のコードを尋ねることは絶対にないとしています。help.steampowered.com 以外から届く「Steamサポート」のメッセージや、DiscordやSteamチャットでサポート担当を名乗る相手の指示には従いません。Microsoftも、不審なアクティビティの通知メールが本物か迷ったら、メールのリンクを使わずにアカウントへサインインして確かめるよう案内しています。
IPAは、突然届くメールやSMSは基本的に詐欺だと考えて無視するよう呼びかけています。漏えいの補償やセキュリティ確認を名目にログインやカード登録を求められたら、メールを閉じて、公式アプリかブックマークからそのサービスを開き直してください。
FAQ漏えいの確認で迷う点
まとめ延べ人数より、自分が使うサービスの告知とアカウントを確かめる
2026年4月から10月16日までの不正アクセスによる漏えい等は延べ約2億6,000万人分で、10月だけで830件の報告がありました。重複や「おそれ」を含む数字なので、自分が対象かどうかは別に確かめる必要があります。
自分が対象かは、利用中のサービスの公式告知と問い合わせ窓口で確かめます。パスワードチェックは保存済みパスワードの流出、Steam・Microsoft・Googleのログイン履歴は不正利用の兆候を調べるもので、異常がなくても対象外とは限りません。2026年10月の国内3事案はHIBPに収録されていないので、「該当なし」を安全の根拠にしないでください。漏れた情報がパスワードなら使い回し先まで変え、本人確認書類なら信用情報機関への本人申告を検討します。




