OLEDゲーミングモニター出荷が前年比98%増|主戦場は27型WQHD、ASUSが23.1%でシェア首位【2026年8月】
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主戦場は27型WQHD、ASUSが23.1%でシェア首位
出典:TrendForce発表(TechPowerUp報道)、TrendForce公式(2025年通年データ)、TrendForce公式(2026年Q1データ)にもとづきます。本記事の情報は2026年8月15日時点のものです。
OLEDゲーミングモニターの普及が、一段と加速しています。市場調査会社TrendForceが2026年8月13日に発表したデータによると、2026年第2四半期の世界OLEDモニター出荷台数は前四半期比26.1%増、前年同期比では98%増と、わずか1年で出荷規模がほぼ2倍になりました。
成長をけん引しているのが、ゲーミングモニターでも定番のサイズになっている27型・WQHD(2560×1440)です。かつてOLEDモニターは30万円前後の大型・高級モデルが中心でしたが、現在は27型WQHD・240Hz以上の製品が増え、メーカー間の価格競争も激しくなっています。メーカー別ではASUSが23.1%のシェアで首位を維持し、Samsung・MSIが僅差で続いています。
この記事では、出荷台数の推移、27型WQHDが主戦場になっている理由、リフレッシュレート競争の状況、メーカー別シェアの順位争い、そして今後の価格動向まで、TrendForceの一次データにもとづき整理します。
目次
要点まず何が起きているか
動向2026年Q2の出荷台数は前年比98%増
TrendForceによると、2026年第2四半期の世界OLEDモニター出荷台数は前四半期比26.1%増加し、前年同期比では98%増、ほぼ2倍の規模となりました。成長要因として、新製品の投入、中国の大型セール「618」による需要、そして27型QHDモデルの普及が挙げられています。
今回だけ突然伸びたわけではありません。TrendForceによると、2025年の世界OLEDモニター出荷台数は273万5,000台で前年比92%増を記録し、2026年第1四半期も前年同期比78%増と大幅な成長が続いていました。第2四半期にはその伸び率が98%まで拡大しており、2025年から2026年にかけて継続的な急成長が続いていることが分かります。TrendForceは2026年通年についても、OLEDモニター出荷台数が前年比51%増になるとの予測を示しています。
主戦場成長をけん引する27型WQHD
現在のOLED市場で特に重要なのが、27型・WQHDという組み合わせです。TrendForceは2025年の市場について、27型・QHD・240Hzモデルが価格と性能のバランスの良さから人気を集め、出荷増加に大きく貢献したと説明しており、2026年第2四半期についても27型QHDモデルを市場の「中心的な製品セグメント」と位置付けています。
27型WQHDは、PCゲーマーにとって扱いやすいサイズと解像度です。4KほどGPU負荷が高くなく、フルHDより高精細で、240Hz以上の高リフレッシュレートも活用しやすいため、ミドル〜ハイエンドクラスのゲーミングPCとも組み合わせやすいカテゴリーといえます。OLEDの高速応答性能と高リフレッシュレートをゲームで生かすという意味でも、27型WQHDは相性の良い構成です。
高速化240Hzから280Hz・320Hz・540Hzへ加速するリフレッシュレート競争
27型WQHD OLEDは、単に価格が下がっているだけではありません。TrendForceが2025年の成長要因として挙げていたのは240Hzモデルと280Hzモデルでしたが、2026年にはさらに高速な製品が登場しています。
例えばMSIは2026年、27型WQHDで新世代のPenta Tandem QD-OLEDパネル(5層構造)を採用した「MAG OLED 271QPX32」を発表しました。2560×1440で320Hzに対応し、世界初の27型WQHD Penta Tandem QD-OLEDモニターとされています。ASUSの「ROG Swift PG27AQWP-W」は、27型WQHDながら540Hzに対応し、解像度をフルHDへ切り替えるデュアルモードでは最大720Hzまで引き上げられるモデルです。OLEDモニター市場では現在、「OLEDだから高画質」というだけでは差別化しにくくなりつつあり、リフレッシュレートやパネル世代、表面処理などでメーカーが競争する段階に入っています。
順位ASUSが23.1%で世界シェア首位、上位争いは僅差
メーカー別では、ASUSが引き続きOLEDモニター市場のトップです。2025年通年でも21.6%のシェアで首位となっており、2026年第1四半期には24%、第2四半期も23.1%を維持するなど、一時的な首位ではなく継続的にトップグループを形成しています。
特に注目したいのがSamsungとMSIの差です。2025年通年ではSamsungが19.3%で2位、MSIとの差は大きく開いていましたが、2026年第2四半期にはその差がわずか0.3ポイントまで縮まっています。今後、OLEDモニター世界2位の順位が入れ替わる可能性にも注目が集まりそうです。
背景QD-OLEDパネルの供給増加が新興ブランドの参入を後押し
OLEDモニターが増えている背景には、完成品メーカーだけでなくパネル供給の改善もあります。TrendForceは2026年第1四半期の市場拡大について、QD-OLEDパネルの供給量が増えたことが重要な成長要因だったとしており、第2四半期についても、パネル供給の改善によって新興ブランドが出荷を急速に伸ばし、市場上位メーカーとの差が縮小していると指摘しています。
パネルを確保できるメーカーが増えれば、新規ブランドもOLEDモニターへ参入しやすくなります。OLEDモニターが少数メーカーだけの商品ではなくなりつつあることは、ユーザー側にとって大きな変化です。製品数が増えれば、価格だけでなく保証・端子構成・USB-C・KVM・表面処理・焼き付き対策などでも競争が起こります。
価格OLEDゲーミングモニターは安くなる?
出荷量の急増が、そのまますぐ大幅な値下げにつながるとは限りません。一方、27型WQHDを中心に複数メーカーが販売数量を競う状況になっているため、以前より価格競争が起こりやすい市場になっていることは確かです。TrendForceが2025年の27型QHD 240Hzモデルについて価格性能比の高さを成長要因として挙げ、AOCが価格競争力の高い27型QHDモデルで市場を伸ばしていると分析していることからも、価格が販売数量に大きな影響を与えていることがうかがえます。
今後メーカーがさらに増えれば、同じ27型WQHD・240〜360Hzクラスの中で値下げ競争が進む可能性があります。一方、540Hz超や新世代Tandem OLEDなどを採用する最上位モデルは、従来通りプレミアム価格になると考えられます。OLED市場の中でも「手頃な27型WQHD」と「最新パネルを使った超高速モデル」の二極化が進みそうです。
比較液晶ゲーミングモニターは不要になる?
OLEDが前年比98%増と聞くと、IPSやVAなどの液晶ゲーミングモニターがすぐに置き換わるようにも見えます。しかし、現時点でOLEDがすべての用途に最適というわけではありません。OLEDは黒表示・コントラスト・応答速度で大きなメリットがある一方、価格や焼き付きへの配慮、全画面を高輝度表示した場合の特性など、液晶とは異なるポイントもあります。低価格なフルHD・WQHDゲーミングモニターでは、依然としてIPSやVA製品の選択肢も豊富です。
今回のTrendForceのデータが示しているのは「液晶がなくなる」ということよりも、これまで高価格帯に限定されていたOLEDが、ゲーミングモニターの一般的な選択肢へ近づいているということだと見るのが適切でしょう。
選び方今からOLEDゲーミングモニターを買うなら27型WQHDが有力
現在OLEDゲーミングモニターを検討しているなら、27型WQHDは最も比較しやすいカテゴリーのひとつです。TrendForceが市場の中心セグメントとして27型QHDを挙げている通り、メーカーの参入が多く、240Hz・280Hz・320Hz・540Hz以上など選択肢も増えています。
製品数が増えたことで「OLEDかどうか」だけで選ぶ時代ではなくなりつつあります。WOLEDかQD-OLEDか、画面がグレアかアンチグレアか、HDMI 2.1やDisplayPortの仕様、USB-C・KVM対応、保証期間・焼き付き保証まで比較することが重要です。
画質を最優先するなら32型4Kや27型4K OLEDも有力です。一方、ゲーム用途ではWQHDの方がGPU負荷を抑えられるため、高リフレッシュレートを維持しやすいメリットがあります。特に240Hz以上を実際に生かそうとすると、4Kでは非常に高いGPU性能が必要になるため、画質とGPU負荷、高リフレッシュレートのバランスを取りやすい27型WQHDが普及価格帯として定着したのは自然な流れともいえます。市場競争が激しくなったことで、ユーザー側が製品を選べる時代になってきたともいえそうです。
今回の記事のテーマである27型WQHD OLEDのなかから、リフレッシュレート違いの2機種を紹介します。
Q&Aよくある質問
総括まとめ|27型WQHD OLEDの価格競争が今後のカギ
TrendForceによると、2026年第2四半期の世界OLEDモニター出荷台数は前四半期比26.1%増、前年同期比では98%増となりました。市場をけん引しているのが27型WQHDで、TrendForceは市場の中心的な製品セグメントと位置付けています。メーカー別ではASUSが23.1%で首位、Samsungが13.1%、MSIが12.8%で続き、SamsungとMSIの差はわずか0.3ポイントまで縮まりました。AOCは27型WQHDのエントリーモデルを武器に8.6%で4位に入っています。
QD-OLEDパネルの供給増加によって参入メーカーも増えており、OLEDモニター市場はこれまで以上に競争の激しい市場へ変わりつつあります。今後の注目点は、OLEDが売れるかどうかではなく、27型WQHD OLEDがどこまで安くなるかでしょう。240Hz以上のOLEDが当たり前になり、メーカー間の価格競争がさらに進めば、OLEDゲーミングモニターは一部のハイエンドユーザー向け製品から、一般的なゲーミングPCでも選ばれる標準的な選択肢へ近づいていきそうです。
TrendForceによると、2026年第2四半期の世界OLEDモニター出荷台数は前年同期比98%増、前四半期比26.1%増となりました。成長をけん引しているのは27型WQHDで、TrendForceは市場の中心的な製品セグメントと位置付けています。メーカー別シェアはASUS23.1%・Samsung13.1%・MSI12.8%・AOC8.6%・LG8.4%で、SamsungとMSIの差は0.3ポイントまで縮小。2026年通年の出荷は前年比51%増と予測されています。





