パルワールドのDirectX 12とDirectX 11はどっちが速い?|起動オプションの違いと切り替え方【2026年版】
本記事にはアフィリエイト広告(Amazon・楽天市場等)のリンクが含まれています。
公式要件はDirectX 11、それでもDX12を選ぶ場面
-dx12という起動引数が付くかどうかだけです。公式の必要動作環境がDirectX 11表記になっている理由から、DirectX 12でしか動かない機能、切り替え方までまとめます。-dx12引数だけフレーム生成とMODはDX12が前提出典:Steam公式ストアページ「パルワールド / Palworld」必要動作環境・NVIDIA公式「Streamline SDK」導入要件にもとづきます。記事内の情報は2026年8月11日時点のものです。
パルワールドをSteamのライブラリから起動しようとすると、いきなり起動方法を選ぶ画面が出てきて戸惑うことがあります。表示されるのは「パルワールド / Palworldをプレイ」と「パルワールド / Palworld (DirectX 12)」の2つです。DirectXはWindowsのゲームが映像や音声を扱うためにマイクロソフトが提供している仕組みで、11と12は世代の違うバージョンにあたります。番号が大きいほうが新しいので、なんとなくDirectX 12を選んでおけば速くなりそうに思えます。
ただ、パルワールドの公式の必要動作環境は、最低・推奨のどちらもDirectX 11と書かれています。新しいほうが必ず快適とは限らず、実際にDirectX 12を選ぶとカクつきが増えたという報告も出ています。一方で、DLSSのフレーム生成やアップスケーリングのMODなど、DirectX 12を選ばないと動かないものもあります。
ここでは、2つの選択肢が内部的に何を切り替えているのかを確認したうえで、DirectX 12を選ぶ価値がある人・通常起動のままでよい人を切り分けます。あわせて、自分の環境でどちらが快適かを判断する手順と、あとから切り替える方法も整理します。
目次
結論迷ったら通常起動のまま、機能目的があるならDX12
先に結論をまとめます。パルワールドは公式にDirectX 11で動作環境が示されているタイトルなので、とくに理由がなければ通常起動のままで構いません。DirectX 12を選ぶ意味があるのは、そこでしか動かない機能を使いたい場合です。
つまり「新しいほうが速い」という理由だけで選ぶものではなく、使いたい機能があるかどうかで決めるのが実際的です。次の章から、この2択が内部で何をしているのかを順に確認します。
仕組み2つの違いは起動時に渡す引数ひとつだけ
Steamでは、開発元が複数の起動方法を登録していると、プレイボタンを押したときに選択画面が表示されます。パルワールドに登録されているのは次の2つです。日本語表示では「ダイレクトX12」と読み替えて探している方もいますが、ゲーム内で表記されるのは英語のままのDirectX 12です。
| 表示される選択肢 | 実際の中身 |
|---|---|
| パルワールド / Palworldをプレイ | 既定の起動方法。追加の引数なしでPalworld.exeを起動する |
| パルワールド / Palworld (DirectX 12) | 同じPalworld.exeに-dx12という引数を付けて起動する(Windows向けのみ登録) |
ポイントは、2つが別々のプログラムではないことです。ゲーム本体もセーブデータも共通で、変わるのは起動時に渡す引数ひとつだけです。この-dx12は、パルワールドが採用しているUnreal Engineで描画の土台となるAPIを切り替えるためのもので、付けなければDirectX 11、付ければDirectX 12で描画が行われます。
DirectX 11とDirectX 12の設計上の違いは、ゲームがグラフィックボードへ描画の指示を出すときの手順にあります。DirectX 11は指示を組み立てる処理がCPUの1つのコアに集中しやすいのに対し、DirectX 12は複数のコアに分散させやすい構造になっています。CPU側が処理しきれずにフレームレートが頭打ちになっている場面では、この差が効くことがあります。
逆にいえば、グラフィックボード側が限界になっている場面では、APIを変えても伸びしろはほとんどありません。パルワールドは大きな拠点やマルチプレイでCPU負荷が支配的になりやすいタイトルなので、この点は1.0で何が変わったかの解説もあわせて確認してみてください。
公式要件必要動作環境がDirectX 11表記になっている意味
Steam公式ストアページに掲載されている必要動作環境は、次のとおりです。2026年8月11日時点の日本語版ページで確認しました。
| 項目 | 最低動作環境 | 推奨環境 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10(64ビット) | Windows 11(64ビット) |
| プロセッサー | Intel Core i5-9400F | Intel Core i5-12400/AMD Ryzen 5 5600X |
| メモリー | 16GB | 32GB |
| グラフィック | GeForce GTX 1660 | GeForce RTX 3060 Ti/Radeon RX 6700 XT |
| DirectX | Version 11 | Version 11 |
| ストレージ | 40GBの空き容量(SSD必須) | 40GBの空き容量(SSD必須) |
注目したいのは、推奨環境の欄までDirectX 11のままである点です。推奨環境にRTX 3060 TiやRX 6700 XTというDirectX 12に十分対応したグラフィックボードが挙げられているにもかかわらず、要求されるDirectXのバージョンは引き上げられていません。
これは公式が動作の前提としているのがDirectX 11側だという意味になります。DirectX 12は、動く人は使ってもよい追加の選択肢という位置づけです。そのため、DirectX 12を選んで挙動がおかしくなった場合、それは環境側の異常ではなく単純に相性の問題ということもあり得ます。困ったときに通常起動へ戻す判断は、いつでも正解になり得ると考えて構いません。
ここ10年ほどに発売されたグラフィックボードは、ほとんどがDirectX 12に対応しています。つまり「自分のPCがDirectX 12に対応しているか」で悩む必要はほぼありません。判断すべきなのは対応の可否ではなく、パルワールドというタイトルにおいてDirectX 12を選ぶ利点があるかどうかです。
機能差DirectX 12を選んだときだけ動くもの
フレームレートの数字以上に判断材料になるのが、こちらです。DirectX 11では原理的に動かせない機能がいくつかあります。
DLSSのフレーム生成
フレーム生成は、AIで中間のフレームを作り出して表示上のフレームレートを増やす機能です。NVIDIAが開発者向けに公開しているStreamline SDKの導入要件には、DLSSフレーム生成についてDirectX 12が必要であると明記されています。DirectX 11で起動している限り、この機能は使えません。
ただしパルワールド側の対応状況には注意が必要です。フレーム生成に対応するのはGeForce RTX 40シリーズ以降で、なおかつ早期アクセス期からメニューに項目が出ない、表示されていた項目が消えるといった不安定な報告が続いています。DirectX 12で起動したからといって必ず使えるようになるとは限りません。
FSR・XeSSを追加するアップスケーリングMOD
パルワールドは1.0の時点でもDLSSにはネイティブ対応している一方、AMDのFSRとIntelのXeSSには公式対応していません。これらを使いたい場合はMODを導入することになりますが、代表的なMODはDirectX 12モードでの動作を前提としており、導入手順にも起動オプションへ-dx12を追加する工程が含まれます。おすすめ設定ガイドで導入の流れをまとめているので、MOD目的でDirectX 12を検討している方はあわせてご覧ください。
レイトレーシングを有効にするMOD
1.0の配信後、Unreal Engineの大域照明機能であるLumenを有効化して、光の回り込みや影の質を大きく引き上げるMODが登場しています。ここで効いてくるのがAPIの制約です。Epic Gamesの公式ドキュメントによると、Lumenはソフトウェアレイトレーシングの場合でシェーダーモデル6に対応したDirectX 12、ハードウェアレイトレーシングの場合でDirectX 12を備えたWindows 10が要件とされています。つまりレイトレーシング系のMODを使うなら、DirectX 12での起動が前提になります。
ただし描画負荷は相当なもので、ハイエンドのグラフィックボードでもフレームレートは大きく落ちます。フレームレートを上げるためにDirectX 12を選ぶのとは方向性が逆で、こちらは見た目を優先する人向けの選択肢です。
アップスケーリング系のMODはゲーム本体のバージョンに依存するため、パルワールドが更新されるたびに動作しなくなる可能性があります。ポケットペアも1.0の配信前に、古いMODを削除するよう案内していました。更新のたびに入れ直す手間が発生する点は、DirectX 12へ切り替える前に理解しておいたほうがよい部分です。
弱点シェーダーコンパイルによる一瞬のフリーズ
DirectX 12を選んだときに引き換えとして出やすいのが、シェーダーコンパイルによるカクつきです。Unreal Engineを採用したタイトルでは、新しい場所や新しいエフェクトが初めて表示されるタイミングでシェーダーの処理が走り、そのあいだ一瞬だけ画面が止まります。パルワールドでも、DirectX 12を選んだときに顕著になりやすい症状です。
Steamの公式コミュニティにも、「性能に余裕のあるPCなのにDirectX 12だとシェーダーコンパイル由来のカクつきが多発し、DirectX 11では起きない」という趣旨の報告が投稿されています。平均フレームレートの数字だけを見ると差が小さくても、実際にプレイしたときの引っかかりの回数はこの部分で大きく変わります。
対処としては、初回プレイ時に初期拠点まわりのような負荷の軽いエリアを30分から1時間ほど歩き回り、先にシェーダーを一通り処理させておく方法が有効です。症状のタイプ別の切り分けはシェーダーコンパイル・スタッタリング対処ガイドで詳しく扱っています。
もう1つ、フレーム生成を有効にしたことで逆に重くなったという報告もあります。フレームレートの上限を設けないまま動かした結果、必要以上のフレームを生成しようとしてPC全体の余力を使い切ってしまうケースです。フレーム生成を使う場合は、ゲーム内やドライバー側でフレームレートの上限を設定しておくと安定しやすくなります。
見極め方自分の環境でどちらが快適かを判断する
環境ごとに結果が変わるため、最終的には両方試すのがいちばん確実です。ただ、やみくもに切り替えても違いは分かりにくいので、次の手順で比べてみてください。
DirectXの選択で得られる差より、シャドウ品質や描画距離を1段下げたときの効果のほうが大きい場面は少なくありません。目標のフレームレートに届いていない場合は、APIの切り替えだけで解決しようとせず、設定側の見直しも並行して進めるほうが近道です。
変更方法あとから切り替える手順とショートカットの注意
一度選んだあとでも、いつでも変更できます。方法は2つあります。
-dx12と入力します。以降はどの起動方法を選んでもDirectX 12が使われます。DirectX 11へ戻すときは、この欄を空にしてください。気をつけたいのが、デスクトップに作ったショートカットからの起動です。Steamのコミュニティでも指摘されているとおり、ショートカットから起動すると選択画面が出ずに既定の起動方法、つまりDirectX 11側で立ち上がります。DirectX 12でプレイしているつもりが実はDirectX 11だった、という取り違えはここで起こります。ショートカットを使いたい場合は、先ほどの起動オプション欄に-dx12を入れて固定しておくと確実です。
不具合時切り替えたあとにクラッシュや表示崩れが出たら
DirectX 12を選んでから調子が悪くなった場合は、次の順番で確認すると原因を絞り込みやすくなります。
| 確認する順番 | 内容 |
|---|---|
| 1. 通常起動に戻して再現するか見る | 戻して症状が消えるならDirectX 12側が原因。消えないなら別の要因を疑う |
| 2. グラフィックドライバーを更新する | DirectX 12側の不具合はドライバーの更新で解消することがある |
| 3. MODを外す | アップスケーリング系MODは本体更新で壊れやすい。入れているなら一度すべて外す |
| 4. ゲームファイルの整合性を確認する | プロパティのインストール済みファイルから実行する |
1番目を先に持ってきているのは、切り分けのためです。通常起動でも同じ症状が出るなら、DirectX 12は無関係ということになり、探す場所がまったく変わります。世代の古いグラフィックボードを使っている場合はDirectX 12側で不安定になりやすいので、原因追及にこだわらず通常起動で運用してしまうのも現実的な判断です。
FAQよくある質問
Palworld.exeを起動していて、違いは-dx12という引数の有無だけです。ワールドもセーブデータもそのまま引き継がれます。-dx12が付いており、引数の付かない既定の起動方法がDirectX 11で動きます。公式の必要動作環境も最低・推奨ともDirectX 11表記です。-dx12と入力しておけば、常にDirectX 12で起動します。DirectX 11に固定したい場合は、デスクトップのショートカットから起動すると既定の方法で立ち上がります。Steamでパルワールドを起動したときに出る2択は、別々のプログラムではありません。同じPalworld.exeに-dx12という引数を付けるかどうかの違いだけで、セーブデータもマルチプレイの互換性も共通です。
Steam公式ストアページの必要動作環境は、最低・推奨のどちらもDirectX 11と表記されています。推奨環境にRTX 3060 TiやRX 6700 XTが挙がっていてもこの表記は変わらないため、公式が動作の前提としているのはDirectX 11側だと判断できます。今の状態で不満がなければ、通常起動のままで構いません。
DirectX 12を選ぶ意味があるのは、NVIDIA公式がDirectX 12を必須としているDLSSのフレーム生成を使いたい場合と、FSR・XeSSを追加するアップスケーリングMODや、Epic公式がDirectX 12を要件としているLumenを有効化するレイトレーシングMODを導入したい場合です。逆に、DirectX 12ではUnreal Engine特有のシェーダーコンパイルによる一瞬のフリーズが目立ちやすくなります。比較するときは切り替えた直後ではなく、ひととおり歩き回ってシェーダーの処理が済んだあとで判断してください。
出典一覧:Steam公式ストアページ「パルワールド / Palworld」/NVIDIA公式「Streamline SDK — Get Started」/Epic Games公式「Lumen Technical Details」/Steam公式コミュニティ「DX11 or DX12」/Steam公式コミュニティ「What different between direct X?」/Steam公式ニュース「パルワールド / Palworld」



