『Hell Let Loose: Vietnam』SteamOS/Linuxで動作確認|Proton版はEpic Overlayに不具合
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Proton版はEasy Anti-Cheatが有効な一方、Epic Overlayに不具合
出典:Steam公式ストアページ、GamingOnLinux、Steam Deck HQにもとづきます。本記事の情報は2026年8月15日時点のものです。
Expression Gamesが開発し、Team17が発売元を務める大規模オンラインFPS『Hell Let Loose: Vietnam』が、2026年8月13日にSteamで正式発売されました。Steam公式ページの対応OSはWindowsのみですが、Valveの互換レイヤー「Proton」を使うことでSteamOS・Linux環境からもプレイできることが、海外のLinuxゲーミング専門メディアの検証で確認されています。
最大の懸念材料だったのはカーネルレベルのアンチチート「Easy Anti-Cheat」でした。発売前は開発元・PRチームから対応状況の回答が得られなかったといいますが、発売後の検証ではEasy Anti-Cheatは有効に動作しており、Proton環境でもオンライン対戦へ問題なく参加できています。一方で、Epic Online Servicesの「Epic Overlay」がProton 11・Proton Experimentalのいずれでも読み込まれないという新しい問題も見つかっています。
この記事では、SteamOS・Linuxでの動作状況、Easy Anti-CheatとEpic Overlayの違い、デスクトップ環境での実測フレームレート、Steam Deckでの動作、そして現時点の必要スペックまで、一次情報にもとづき整理します。
目次
要点まず何が起きているか
検証Proton経由でSteamOS・Linux上での動作を確認
Steam公式ページに掲載されているPC版のシステム要件はWindows 10・11のみで、SteamOS・Linuxのタブは用意されていません。公式にLinuxネイティブ版が提供されているわけではないという点は、まず押さえておく必要があります。
それでも海外のLinuxゲーミング専門メディアが2026年8月14日に公開した検証記事では、『Hell Let Loose: Vietnam』がSteamOS・Linux上で動作すると報告されています。単にタイトル画面が表示されたという話ではなく、オンライン対戦へ実際に参加できるところまで確認されている点が重要です。
懸念Easy Anti-CheatはSteamOSでも問題なく動作
『Hell Let Loose: Vietnam』のSteamストアページには「カーネルレベルのアンチチートを使用」と明記されており、採用しているのはEasy Anti-Cheatです。オンライン対戦FPSでは、Windows版がProtonで起動できてもアンチチート側がLinux環境を許可していないとサーバーへ接続できないケースがあるため、これが最大の懸念材料でした。
検証を行った海外メディアによると、発売前に開発元・PRチームへ複数回問い合わせたものの、Easy Anti-CheatがLinux向けに有効化されるかどうかの回答は得られなかったといいます。ところが実際に発売版を確認したところ、Easy Anti-Cheatは有効になっており、Proton環境でもアンチチートが原因となる問題なくプレイできています。2026年8月15日時点では、「ゲームは起動するがアンチチートで弾かれる」という状態ではありません。
不具合Proton 11・ExperimentalともEpic Overlayが起動せず
一方、現時点で残っている問題がEpic Overlayです。『Hell Let Loose: Vietnam』はEpic Online Servicesを利用していますが、正式版のProton 11と、新しい修正が先行導入されるProton Experimentalの両方で試しても、Epic Overlayが読み込まれなかったと報告されています。
Steam内だけでプレイを完結させる場合は、Epic Overlayを使わずに遊べる可能性があります。Epic関連の同期機能まで必要なユーザーは、Protonの今後の更新を確認したほうがよさそうです。
周辺起動時のイントロ映像とAMD FSRにも課題
Epic Overlay以外にも、細かい問題が2つ報告されています。ひとつは起動直後に表示される短いイントロ映像・ロゴ画面が正常に再生されない問題です。Protonでウィンドウズゲームを動かす際によく見られる動画コーデック関連の不具合とみられており、GE-Protonを使うことで改善する可能性があるとされています。ゲーム本編がプレイできなくなるほどの問題ではありません。
もうひとつはAMD FSRです。発売時点ではFSRを利用できず、ゲーム内にはすでに関連機能が組み込まれているものの有効化はされていません。開発元は今後のアップデートでの対応を予告しているとのことです。現時点ではTSRなどのアップスケーリング機能で負荷を下げる運用になります。
実測デスクトップ環境ではマップ次第で45〜60fps超
SteamOS・Linux環境でどの程度の性能が出るのかも気になるところです。検証はFedora KDE 44、Ryzen 7 5800X、Radeon RX 6800 XTというデスクトップPCで行われ、解像度2560×1440、グラフィックスはHighプリセット、TSRを100%スケーリングで使用した条件です。
この環境ではマップによってパフォーマンスがかなり変わっています。砂漠系のマップでは、大人数が同じ場所に集まり銃撃・爆発・ヘリコプターが入り乱れる場面でも60fpsを下回らず、目立ったスタッターも確認されなかったと報告されています。一方、植物の多い「Quang Ngai」では負荷が大きくなり、同じHigh設定でも45fps程度まで低下し、60fpsへは届かなかったとのことです。Proton経由という理由だけで大きなカクつきが出ているわけではない一方、マップによってはグラフィックス設定やアップスケーリングの調整が必要になりそうです。
携帯機Steam Deckは動くが快適とは言い切れない
デスクトップでの検証とは別に、Steam Deckでの動作も海外メディアによって個別に確認されています。カーネルレベルのアンチチートが必要な時点でプレイできない可能性も懸念されていましたが、実際にはチュートリアルを経てオンライン対戦へ参加でき、試合を最後までプレイできたと報告されています。
Steam Deckでは最低設定・TSR35%スケーリングでも、歩き回るだけで30fpsを下回る場面があったと報告されています。フレームレートは30fps付近に張り付きやすく、100人規模の戦闘を快適な操作感で遊べる水準とは言いにくい状況です。
この結果から、Steam Deck単体で本格的に遊ぶタイトルというより、SteamOSでオンライン対戦自体は成立するタイトル、と捉えるのが妥当です。一方で、Steam Deckより高いGPU性能を持つSteamOS搭載デスクトップPCや、高性能な携帯型ゲーミングPCであれば、1080p前後の解像度でより快適に遊べる余地があるとみられています。
注意SteamOS対応は公式サポートではない
ここまでの内容は好材料が多いものの、『Hell Let Loose: Vietnam』が「Linux版として発売された」わけではない点は改めて注意が必要です。Steam公式ページのシステム要件はWindows 10・11のみで、SteamOS・Linux向けの公式サポートは案内されていません。今回確認されているのは、あくまでProtonという互換レイヤーを介した動作です。
そのため、ゲーム本体・Epic Online Services・Easy Anti-Cheat・Protonのいずれかがアップデートされた結果、動作状況が変化する可能性は残ります。現時点の動作確認は良いニュースですが、「公式Linux対応」とは分けて考えるのが安全です。
動作環境必要スペックの目安
Steam公式ページの最低要件はCore i5-10600KまたはRyzen 5 3600X、メモリ16GB、GeForce RTX 2060 SuperまたはRadeon RX 6600 XT、ストレージ30GBで、DirectX 12を使用します。目安は「1080p・60fps、TSR 71%またはDLSS Ultra Performance」です。推奨環境はCore i5-12600KまたはRyzen 5 7600X、メモリ16GB、GeForce RTX 3060 TiまたはRadeon RX 6900 XTで、「1080p・60fps、High設定でTSR 100%またはDLSS Balanced」が目安とされています。これらの数値はWindows版を前提としたもので、Proton経由で遊ぶ場合はオーバーヘッドの分だけ余裕を見ておくのが安全です。
本作の発売延期の経緯やゲームシステムの変更点は、延期期間中の変更点を整理した既存記事で、発売前時点のスペック解説は必要スペック・おすすめ設定の既存記事で詳しく解説しています。
Q&Aよくある質問
総括まとめ|Epic Overlayの修正とSteam Deck性能が今後の焦点
『Hell Let Loose: Vietnam』は、Steam公式には非対応のSteamOS・Linux環境でも、Proton経由でオンライン対戦まで動作するタイトルであることが発売直後の検証で確認されました。最大の懸念だったEasy Anti-Cheatが問題なく動作している点は、Linuxでオンライン対戦FPSを遊びたいユーザーにとって好材料です。
一方で、Epic OverlayがProton 11・Experimentalのいずれでも読み込まれない問題、起動時のイントロ映像の不具合、AMD FSR未対応など、細部の互換性はまだ完全ではありません。デスクトップ環境ではマップによって45〜60fps超と性能差があり、Steam Deckでは最低設定でも30fpsを下回る場面が報告されるなど、遊ぶ環境によって快適さは大きく変わります。SteamOSで本作を検討する場合は、Epic Overlayの修正状況とあわせて、自分の環境でのフレームレートを慎重に見極めたいところです。
2026年8月13日発売の大規模FPS『Hell Let Loose: Vietnam』は、公式にはWindows版のみですが、Proton経由でSteamOS・Linux上から動作し、Easy Anti-Cheatも有効に機能することが確認されました。一方、Epic Online ServicesのEpic OverlayはProton 11・Proton Experimentalのいずれでも起動せず、他環境との進行同期ができません。デスクトップ環境(Ryzen 7 5800X・RX 6800 XT)ではマップにより45〜60fps超、Steam Deckでは最低設定でも30fpsを下回る場面があると報告されています。必要スペックは最低GeForce RTX 2060 Super、推奨GeForce RTX 3060 Tiです。



