Epic Games StoreがLinux正式対応へ|Steam DeckでHeroicは不要になる?Fortnite対応は別問題
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Steam DeckでHeroicは不要になる?Fortnite対応は別問題でした
出典:複数の海外メディアの報道、Epic Games公式サポートページ、Epic Online Services公式発表。内容は2026年8月14日時点で確認したものです。
Steam Deckをはじめとするハンドヘルド・LinuxベースのゲーミングPCが広がるなか、「SteamOSではSteam以外のPCゲームストアが使いにくい」という悩みを抱えているユーザーは少なくありません。Epic Games StoreもそのひとつでSteam Deckで利用するには、これまでHeroic Games Launcherのようなサードパーティ製ランチャーが必須でした。
その状況に変化の兆しが出ています。Epic Games Storeのコミュニティ向けDiscordで開催されたAMA(質問コーナー)で、Epic Gamesのスタッフがついに公式Linux対応を進めていることを認めました。ただし公開時期は「soon」としか説明されておらず、次のプレビュー版にも含まれません。
この記事では、今回判明した内容の詳しい中身と、Steam DeckでHeroic Games Launcherが本当に不要になるのか、そして多くの人が気になっているであろう『Fortnite』のSteam Deck対応まで期待できるのかを整理します。
目次
要点EpicスタッフがAMAでLinux対応を認める、公開時期は未定
「将来的に検討する」程度の話ではなく、Linux対応そのものが社内で進められていることを認めた形です。ただし次のプレビュー版には含まれないこと、単純にランチャーをLinux向けにビルドするだけでは終わらない作業であることも説明されています。2026年8月14日時点でEpic公式サイトが案内する対応OSはWindows 10(64bit)・Windows 11・macOS 13.5以降のみで、Linuxはまだ含まれていません。
背景ランチャー基盤そのものを刷新している最中の発表
今回のLinux対応は、Epic Games Storeが進めているランチャー全体の刷新という流れのなかで見ると分かりやすくなります。Epic Gamesは2026年2月に公開した年次報告「Epic Games Store 2025 Year in Review」で、ランチャーの基盤となるアーキテクチャを作り直していることを明らかにしており、2026年夏にかけてストアの応答性・読み込み時間・安定性の改善を投入する計画だとしていました。同じ報告では、2025年の無料ゲーム配布プログラムだけで累計6億6,200万本が獲得され、PC向けの総ユーザー数が3億1,700万人を超えたことも示されています。
今回のLinux対応が新しいアーキテクチャとどうつながっているのかはEpicから具体的に説明されていません。ただし、古いWindows・macOS中心のランチャーへ後付けするのではなく、基盤そのものを刷新している時期にLinux対応が進んでいる点は注目できます。
Steam Deck公式ランチャーだけで完結する可能性が出てきた
最も影響が大きいのがSteam Deckです。SteamOSはLinuxをベースとしているため、Windows向けのEpic Games Launcherをそのままインストールすることはできません。現在はHeroic Games Launcherなどのオープンソースランチャーを使い、Epicアカウントでログインしてライブラリへアクセスする方法が一般的です。
Linux版Epic Games StoreがSteamOSに正式対応すれば、サードパーティ製ランチャーを用意しなくてもEpicアカウントでログインし、ライブラリからゲームをインストールするところまで公式ランチャーだけで完結する可能性が出てきます。そうなれば、Steam Deckで無料配布ゲームを受け取って遊ぶまでのハードルはかなり下がりそうです。
ただし、ここで見落としやすいのが「Epic Games StoreがLinuxで動くこと」と「Epic Games StoreにあるWindows向けゲームがLinux上でそのまま動くこと」は別の話だという点です。
互換性Linux版が出てもWindowsゲームがそのまま動くわけではない
Epic Games Storeで配信されているゲームの多くはWindows向けです。Linux版Epic Games Storeが登場したとしても、それだけで各タイトルにLinuxネイティブ版が追加されるわけではありません。Steam Deckでは、こうしたWindows向けゲームをLinux上で動かすためにProtonなどの互換技術が使われており、Heroic Games LauncherもWine-GE・Wine-Lutris・Proton-GEといった互換ツールを管理する機能を備えています。
Epicのスタッフが今回、「単純にネイティブビルドを用意するだけではない」という趣旨の説明をしているのは、この周辺まで含めた対応が必要になるためとも考えられます。公式ランチャーへProton相当の互換機能を組み込むのか、それともゲームごとに別の仕組みで起動するのかは、まだ発表されていません。この部分は、正式なLinux版が公開されたときに最も注目したいポイントです。
Heroic不要になるとは限らない、独自の強みが残る
Epic Games Storeだけを利用しているSteam Deckユーザーにとっては、公式Linux版の完成度次第でHeroic Games Launcherを使う必要性は下がりそうです。しかし、Heroic自体が不要になるとは限りません。
- デスクトップモードへの切り替えやFlatpak導入といった準備が不要になる可能性
- SteamOSのゲームモードから自然に利用できる最適化が期待できる
- 初めてEpicのゲームを遊ぶ人にとっての導入ハードルが下がる
- Epic専用ではなく、GOGやAmazon Gamesのライブラリも同じランチャーから管理できる
- Wine・Proton系ツールの管理機能を備え、互換設定を細かく調整できる
- インストールしたゲームをSteamへ「非Steamゲーム」として追加する機能がある
- コントローラー操作を前提にしたConsole Modeを搭載
そのため、Epic公式Linux版が登場した後も「Epicのゲームだけ公式環境で遊びたい人」には公式版が便利になり、「GOGやAmazon Gamesまでまとめて管理したい人」にはHeroicが残るという形が現実的です。現時点でHeroicをすでに導入している場合、今回のニュースを理由に削除する必要はありません。公式版が公開されてから、起動速度・ゲーム互換性・ゲームモードとの連携・クラウドセーブなどを比較して移行を判断すれば十分です。
FortniteランチャーのLinux対応とは切り分けて考える必要がある
今回の発表で期待されやすいのが『Fortnite』のSteam Deck対応です。しかし、Epic Games StoreのLinux対応と『Fortnite』のSteam Deck対応は別の問題です。Epic Gamesの公式サポートは2026年8月14日時点でも、Steam Deckで『Fortnite』を直接プレイすることはできないと案内しており、代替手段としてXbox Cloud Gamingの利用を挙げています。
ランチャーがLinuxへ対応しても、ゲーム側がLinux・Proton環境でのプレイを許可しなければ起動できません。『Fortnite』にはオンライン対戦での不正行為を防ぐアンチチートシステムが関わっており、これがSteam Deck対応の大きな壁になっています。過去にはEpic Games創業者のTim Sweeney氏本人が、Linuxの多様なカーネル構成のもとで大規模な不正対策を確実に行える確信が持てないという趣旨の説明をしたこともあります。
アンチチートEasy Anti-Cheat自体はLinux・Proton対応済み
ここで少し複雑なのが、『Fortnite』でも使われているEasy Anti-Cheat自体には、Linux対応の仕組みがすでに存在することです。Epic Gamesは2021年9月、Epic Online ServicesのEasy Anti-CheatについてLinuxとmacOSへの対応を発表し、LinuxのWine・Protonにも対応しています。開発者はEpic Online Services Developer Portalから、ゲームごとにLinux向けアンチチート対応を有効化できる仕組みが用意されています。
つまり「Easy Anti-Cheatを使っているから絶対にLinuxで動かない」わけではありません。実際に、2026年4月のシーズン22アップデートでEasy Anti-Cheatを導入した『Rocket League』は、SteamOS・Linux向けのProton対応を維持したまま運用されています。問題はEasy Anti-Cheat自体の対応状況ではなく、ゲームごとに開発元がLinux・Proton環境でのプレイを許可するかどうかです。『Fortnite』については、Epic自身が現在もSteam Deckで直接プレイできないと案内しているため、今回のEpic Games Store Linux版の発表だけを根拠に「Fortniteが対応した」と判断することはできません。
今後正式リリース時に確認したいポイント
FAQよくある質問
まとめまとめ|前進は確かだが、公開日とFortnite対応は依然として未確定
Epic Games StoreのLinux正式対応が進められていることが、コミュニティDiscordのAMAでEpic Gamesのスタッフから明らかになりました。ただし公開時期は「soon」としか説明されておらず、次のプレビュー版にも含まれません。Steam Deckユーザーにとっては公式ランチャーだけでライブラリへアクセスできるようになる可能性がある一方、GOG・Amazon Gamesの統合やWine・Proton管理といったHeroic独自の機能が消えるわけではありません。
Epic Games StoreのLinux対応は、Steam Deckユーザーにとって前進であるのは確かです。ただし公開日はまだ発表されておらず、Windows向けゲームの起動方式やSteamOSへの最適化範囲も未確定です。そして『Fortnite』のSteam Deck対応は今回の発表とは別問題で、2026年8月14日時点でもEpic自身がプレイできないと案内しています。当面はHeroic Games Launcherを使いながら、公式版の詳細発表を待つのが現実的です。
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