『WARDOGS』開発元がSteamOS・Linux向けProton対応を明言|Easy Anti-Cheat採用の100人対戦FPS
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Easy Anti-Cheat採用の100人対戦FPS、正式対応の完成時期は未定
出典:Steam公式ストアページ、Steamコミュニティ開発者投稿、GamingOnLinuxにもとづきます。本記事の情報は2026年8月15日時点のものです。
BULKHEADが開発し、Team17が発売元を務める最大100人対戦の大規模戦闘FPS『WARDOGS』が、2026年9月10日にSteam早期アクセスを開始します。この作品をめぐって、開発元がSteamコミュニティの投稿で、SteamOS・Linux向けのProton対応に取り組んでいることを明らかにしました。
開発者「KingHoward」氏は、Linux対応を尋ねるスレッドへの回答として、現時点で公式にLinuxをサポートしているわけではないとしたうえで、Proton対応に取り組んでおり確認が取れ次第スタンスを更新すると説明しています。海外のLinuxゲーミング専門メディアもこの発言を取り上げ、開発元のLinuxへの姿勢が以前より前向きになっていると伝えています。
この記事では、開発元の発言の経緯、Easy Anti-Cheatとの関係、Steam Deck上での動作映像、そして現時点でわかっている必要スペックまで、Steam公式ページとSteamコミュニティの一次情報にもとづき整理します。
目次
要点まず何が起きているか
動き開発元がSteamコミュニティでProton対応中と回答
Linux対応についての新しい動きがあったのは、Steamコミュニティのディスカッション「Linux support from the start」への投稿です。「Linux版を最初から出してほしい」という要望に対し、開発元の回答としてピン留めされているのが、開発者「KingHoward」氏によるコメントです。
“We do not officially support Linux. However, we are working on proton support and will update our stance once we have this confirmed. Thanks OP and everyone else interested in WARDOGS, hoping we can update you soon.”
日本語に訳すと、「現時点でLinuxを公式にサポートしているわけではありませんが、Proton対応に取り組んでおり、確認が取れ次第スタンスを更新します。スレッドを立ててくれた方をはじめ、『WARDOGS』に興味を持ってくれているすべての方に感謝します。近いうちにお伝えできればと思っています」という内容です。
この投稿はスレッドの「回答」として開発チームの公式な見解として扱われています。海外メディアも2026年8月13日付の記事でこの発言を取り上げ、Proton対応が実現すればSteamOS・Linuxでも遊べるようになる見込みが高まったと伝えています。
仕組みEasy Anti-CheatはWineとProtonに対応できる
SteamOS対応を考えるうえで最大の焦点になるのがアンチチートです。『WARDOGS』のSteamストアページには「カーネルレベルのアンチチートを使用」と明記されており、採用しているのはEpic Gamesが提供するEasy Anti-Cheatです。
ここで押さえておきたいのは、Easy Anti-Cheatそのものはすでに、LinuxのWine・Proton互換レイヤーに対応できる仕組みが用意されているという点です。Epic Games傘下のEpic Online Servicesは2021年9月23日、Easy Anti-CheatのLinux・Mac向けサポート開始を公式発表し、Wine・Protonコンパチビリティレイヤーへの対応もあわせて有効にしました。開発者はEpic Online Services Developer Portalから、対応SDKを使用したうえで数クリックでLinux・Proton向けのアンチチートを有効化できます。Linux上ではカーネルドライバーを使わずユーザー空間で動作するため、Windows版よりも検出能力は限定的になるとされています。
つまり、Easy Anti-Cheatを採用していること自体が『WARDOGS』のSteamOS対応を妨げているわけではありません。Proton対応がどこまで進むかは、このアンチチート設定を含めた検証がどれだけ進むかにかかっています。
経緯2月の「優先度は低い」から8月の「対応中」への変化
興味深いのは、今回が初めてのLinuxに関する回答ではないという点です。2026年2月、同じくSteamコミュニティにLinux対応を尋ねる投稿があり、開発者「Lossy」氏がこう回答していました。
“I’ve been told, it’s not a priority for the moment, BUT could slip it’s way into our development roadmap once more pressing issues have been addressed. I’ll be sure to communicate any developments to this when and if I get them!”
日本語に訳すと、「今のところ優先事項ではないと聞いていますが、より重要な問題への対応が終わり次第、開発ロードマップに入ってくる可能性はあります。進展があれば必ずお伝えします」という内容です。同じ開発者Lossy氏は5月にも別のスレッドで「Linux support is on the development pipeline, but not a priority for Early Access.」(Linux対応は開発パイプラインに入っていますが、早期アクセス時点での優先事項ではありません)と、ほぼ同じ趣旨の回答を繰り返しています。
それから約3か月後となる8月の回答では、「優先事項ではない」という段階から、「Proton対応に取り組んでいる」という一歩踏み込んだ説明に変わりました。早期アクセス開始を9月10日に控え、Linuxユーザーからの要望が積み重なってきたことが、この変化の背景にあるとみられます。
実演Steam Deck上で動作させる映像も7月末に投稿
BULKHEADは2026年7月下旬、公式X(旧Twitter)アカウントでSteam Deck上で『WARDOGS』を動かしている映像を投稿しています。海外メディアはこの投稿を「見落としていた」としたうえで、8月の記事で改めて取り上げました。
ただし、この映像だけでSteam Deckの公式対応が決まったわけではありません。Steamストアページには、Steam Deck互換性の評価(Verified・Playable・Unsupportedの表示)はまだ用意されておらず、映像は開発中の動作確認にとどまるとみるのが妥当です。ゲーム本体が動くことと、Easy Anti-Cheatを有効にしたオンライン対戦へ正常に参加できることは別の問題だからです。
現状Steamページの対応OSはまだWindowsのみ
「Proton対応を開発中」というニュースだけを見ると、すでにSteamOSでプレイできると誤解してしまうかもしれません。しかし2026年8月15日時点で、Steam公式ストアページに掲載されているシステム要件はWindows版のみで、Linux・SteamOS向けのタブは用意されていません。最低環境はWindows 10、推奨環境はWindows 11です。
BULKHEADは現時点でLinuxを公式サポートしていないと繰り返し説明しています。Steam Deck上で動作する映像が公開されていても、Easy Anti-Cheatを含めたオンライン対戦への正式対応が確認できるまでは、SteamOSでの購入判断は慎重に行うことをおすすめします。
動作環境必要スペックの目安
Steam公式ページの最低要件はCore i5-8600またはRyzen 5 3500、メモリ16GB、GeForce GTX 1660またはRadeon RX 590、ストレージ50GBで、「1080p・低設定・アップスケール使用で60fps」が目安です。推奨環境はCore i7-12700KまたはRyzen 7 5700X、メモリ16GB、GeForce RTX 3070またはRadeon RX 6700 XTで、「1440p・中設定・ネイティブで70fps以上」または「4K・中設定・アップスケール使用で60fps以上」が目安とされています。これらの数値はWindows版を前提としたもので、Proton経由で遊ぶ場合はオーバーヘッドの分だけ余裕を見ておくのが安全です。
より詳しい動作環境の内訳や、旧世代PC向け「Potato」設定・ハイエンドPC向け「Overkill」設定の違いについては、『WARDOGS』の必要スペックを整理した既存記事で解説しています。日本語はインターフェースのみ対応で、フル音声は英語のみという点もあわせて確認しておきたいところです。
Q&Aよくある質問
総括まとめ|Proton対応の完成度が今後のカギ
『WARDOGS』をめぐるSteamOS・Linux対応は、2月の「優先事項ではない」という消極的な回答から、8月の「Proton対応に取り組んでいる」という一歩踏み込んだ説明へと変化しました。Steam Deck上で動作する映像も公開され、開発元のLinuxへの姿勢は以前より前向きになっています。
一方で、2026年8月15日時点でSteam公式ページの対応OSはWindowsのみで、Linux正式対応は決まっていません。Easy Anti-Cheat自体はWine・Protonに対応できる仕組みが用意されているものの、ベータでは現時点でLinux向けに有効化されていないとの報告もあります。SteamOSで本格的な大規模FPSを遊びたいユーザーにとっては、9月10日の早期アクセス開始そのものよりも、Proton対応とアンチチートの検証がいつ完了するかが今後の焦点になりそうです。
BULKHEADが開発する最大100人対戦の大規模FPS『WARDOGS』について、開発元がSteamコミュニティでSteamOS・Linux向けのProton対応に取り組んでいると明らかにしました。2月時点では「優先事項ではない」としていた姿勢からの変化で、7月末にはSteam Deck上での動作映像も投稿されています。ただし2026年8月15日時点でSteamページの対応OSはWindowsのみで、Linux正式対応・Easy AntiCheatのLinux向け有効化は確認されていません。早期アクセスは2026年9月10日開始予定です。


