RTXとは?GTXとの違いとRT・Tensorコアの役割|レイトレーシング必須ゲームで起動できない世代を解説【2026年版】
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その差が、ゲームが起動するかどうかを分けるところまで来ています
グラフィックボードを調べていると「RTX 5060」「GTX 1660」のように、型番の頭が違う2種類が出てきます。どちらもNVIDIAのGeForceですが、RTXとGTXは単なる新旧の呼び分けではありません。中身に決定的な差があります。
RTXは、レイトレーシング(光の反射や影を物理法則に近い形で計算する描画技術)専用のRTコアと、AI処理を担うTensorコアを搭載した世代です。GTXにはこの2つが載っていません。だからGTXではレイトレーシングが実用的な速度で動かず、DLSSも使えません。
この記事では、NVIDIA公式の仕様に沿って両者の違いを整理し、RTX 20から50までの世代ごとに何が使えるのかを表にまとめます。あわせて、GTXでは起動できない実在のゲームと、RTXが必須だと誤解されやすいゲームの見分け方も扱います。
目次
結論違いはRTコアとTensorコアの有無、実害は3つ
先に結論をまとめます。RTXとGTXの技術的な違いは、専用コアを2種類持っているかどうかの一点です。NVIDIAはRTXを「パストレーシングとニューラルレンダリング技術のための最も先進的なプラットフォーム」と位置づけており、2018年8月に発表されたGeForce RTX 20シリーズが最初の製品です。
この差が実際の使用で表れるのは、次の3点です。
- レイトレーシングが専用コアで処理され、実用的な速度で動く
- DLSSでフレームレートを底上げできる
- レイトレーシング必須のゲームが起動する
- レイトレーシングは動くものの、汎用の演算部で肩代わりするため極端に遅い
- DLSSは世代を問わず使えない
- レイトレーシング必須のゲームは型番に関係なく起動できない
3つ目が2026年に効いてきます。かつては「レイトレーシングは重いから切ればいい」で済みましたが、レイトレーシングを前提に設計され、オフにできないゲームが実際に出てきました。
比較GTXとRTXの違いを世代ごとに整理する
NVIDIAは公式にGTXとRTXの比較表を公開しています。以下はそこから、ゲーム用途に関わる項目を抜き出したものです。GTXの列にある「なし」は、その機能が非搭載または非対応であることを示します。
| 項目 | RTX 50 | RTX 40 | RTX 30 | RTX 20 | GTX 16 | GTX 10 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| アーキテクチャ | Blackwell | Ada Lovelace | Ampere | Turing | Turing | Pascal |
| RTコアレイトレーシング専用 | 第4世代 | 第3世代 | 第2世代 | 第1世代 | なし | なし |
| TensorコアAI処理用 | 第5世代 | 第4世代 | 第3世代 | 第2世代 | なし | なし |
| DLSS 超解像 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | なし | なし |
| フレーム生成 | 対応 | 対応 | なし | なし | なし | なし |
| マルチフレーム生成 | 対応 | なし | なし | なし | なし | なし |
| NVIDIA Broadcast配信向けAI機能 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | なし | なし |
| AV1エンコード録画・配信の圧縮 | 対応 | 対応 | なし | なし | なし | なし |
| NVIDIA Reflex入力遅延の低減 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 | 対応 |
表の最下段に注目してください。入力遅延を減らすNVIDIA Reflexだけは、GTX 16でもGTX 10でも使えます。RTX限定だと思われがちな機能ですが、NVIDIAはGTX 900シリーズ以降で動作すると明記しています。競技系タイトルを遊ぶGTXユーザーは、これだけは有効にしておく価値があります。
実例GTXでは起動すらできないゲームが実在する
レイトレーシングをオフにできず、対応GPUがないと起動できないゲームが出てきました。Steamのシステム要件を確認すると、次のように明記されています。
| タイトル | 最低GPU | 要件表の記載 |
|---|---|---|
| DOOM: The Dark Ages | RTX 2060 SUPER / RX 6600VRAM 8GB以上 | GPU欄そのものに「ハードウェアレイトレーシング対応GPU」と記載 |
| インディ・ジョーンズ 大いなる円環 | RTX 2060 SUPER / RX 6600 / Arc A580 | 追記欄に「GPU Hardware Ray Tracing Required」 |
| 1666: Amsterdam | RTX 2060 Super / RX 6600 / Arc 580 | 追記欄に「Hardware Ray Tracing Required (8GB)」 |
| Half-Life 2 RTX | RTX 3060 Ti | GPU欄がRTX指定のみでAMDの記載なし |
| Portal with RTX | RTX 3060 | 最低RTX 3060、推奨RTX 3080という全段RTX指定 |
3本に共通する下限がRTX 2060 SUPERです。これはGTXの最上位だったGTX 1080 Tiでも要件を満たせないことを意味します。実際、当サイトで検証したGTX 1060やGTX 1660 SUPER・GTX 1660 Tiは、VRAM容量や描画性能とは無関係に、こうしたタイトルで起動できません。GTX 1080 Tiは現行の入門クラスに迫る演算性能を持っていますが、RTコアがないという一点で対象外になります。
新作でも要件表を読むとレイトレーシングが必須でないものは多くあります。たとえばPRAGMATAの最低GPUはGTX 1660で、推奨欄の「RTX 3060 12GBが必要」という記載はレイトレーシングを使う場合の条件です。バイオハザード レクイエムやStar Wars Outlawsも、要件表にレイトレーシングの記載はありません。要件を確認するときは、GPU欄と追記欄の両方を読んでください。
DLSSDLSSが使えるのはRTXだけ、ただし世代で中身が違う
DLSSは、低い解像度で描画した映像をAIで引き伸ばし、画質を保ったままフレームレートを上げる技術です。Tensorコアを使うため、GTXでは世代を問わず利用できません。ここがRTXとの実用上の最大差です。
ただしRTXであれば全部同じというわけではありません。超解像とレイ再構成はRTX 20以降のすべてで使えますが、フレーム生成はRTX 40以降、複数枚を生成するマルチフレーム生成はRTX 50のみです。2026年9月に提供が始まったDLSS 5もRTX 50限定で、NVIDIAはRTX 40への対応拡大を計画していると表明していますが、提供時期は決まっていません。
各機能がどの世代で使えるかは、DLSS・FSR・XeSSの対応表でAMDとIntelの技術も含めて整理しています。
誤解GTXでもレイトレーシングは動く、ただし実用にならない
「GTXはレイトレーシング非対応」と説明されることがありますが、正確ではありません。NVIDIAは2019年のドライバー更新で、GTX 1060 6GB以上のGPUでもDXRによるレイトレーシングを有効化しました。
問題は処理のされ方です。RTXではRTコアという専用ハードウェアが計算を担当しますが、GTXでは通常の描画にも使う汎用の演算部が肩代わりします。NVIDIA自身が、Pascal世代ではレイトレーシングも他の描画処理も同じ演算部で処理するため時間がかかり、フレームレートが落ちると説明しています。同社の計測では、RTXはGTXに対して2倍から3倍のゲーム内性能を示しています。
つまりGTXでのレイトレーシングは「仕様上は動くが、遊べる速度ではない」というのが実態です。そしてレイトレーシング必須のゲームは、この機能の有無ではなくハードウェアの対応を要求するため、GTXでは起動できません。
型番RTXの型番の読み方と、世代を見分ける方法
RTXの型番は、先頭2桁が世代、続く2桁がクラスを表します。RTX 5070なら50世代の70クラスです。数字が大きいほど上位で、末尾のTiやSUPERは同じクラスの強化版を意味します。
世代とアーキテクチャの対応は、RTX 20がTuring、RTX 30がAmpere、RTX 40がAda Lovelace、RTX 50がBlackwellです。GTX 16シリーズはRTX 20と同じTuringですが、RTコアとTensorコアを省いた構成のため、名前がGTXのまま据え置かれました。ここが混乱しやすい点で、TuringだからといってレイトレーシングやDLSSが使えるわけではありません。
型番からVRAM容量を引きたい場合はグラボ型番別VRAM容量一覧を、性能の見方全般はグラボの性能の見方を参照してください。中古で買う場合の注意点は中古GPU相場と買っていい型番にまとめています。
買い替えGTXから乗り換えるなら、どのRTXを選ぶか
GTXを使い続けている場合、買い替えの判断は「レイトレーシング必須のタイトルを遊ぶ予定があるか」で分かれます。予定がなければGTXでも遊べるゲームは大量にありますが、遊ぶ予定があるなら型番を問わず買い替えが必要です。
乗り換え先は、2026年時点ならRTX 50世代を基準にするのが素直です。フルHD中心ならRTX 5060 Ti 16GB、WQHDまで見るならRTX 5070以上が目安になります。VRAMは16GBを最低ラインに置くと、数年先のタイトルでもテクスチャ設定を落とさずに済みます。予算別の乗り換え先はGTX世代からの買い替えガイドで、電源容量の注意点も含めて解説しています。
なおレイトレーシング対応はNVIDIAだけの話ではありません。AMDはRX 6000以降、IntelはArc全世代がハードウェアレイトレーシングに対応しており、上の必須タイトルもRX 6600やArc A580で起動します。RTXでなければならないのは、DLSSを使いたい場合とRTX指定のタイトルを遊ぶ場合です。
おすすめGTXからの乗り換え先に向くRTXとゲーミングPC
GTXからの買い替えで候補になるモデルを、グラフィックボード単体と完成品から挙げます。単体で交換する場合は電源容量とケースの奥行きの確認が必要になるため、古い構成のまま長く使ってきた場合は完成品のほうが確実です。


※価格・在庫・構成は変動します。最新情報は各商品ページでご確認ください。
FAQRTXとGTXに関するよくある質問
まとめまとめ|RTXとGTXの差は、もう「画質の選択肢」ではなく「起動できるか」の差
RTXとGTXの違いは、レイトレーシング専用のRTコアとAI処理用のTensorコアを持っているかどうかです。2018年のRTX 20シリーズから搭載され、世代を追うごとに第4世代のRTコア、第5世代のTensorコアへと進んできました。GTX 16シリーズは同じTuringでありながらこの2つを省いているため、DLSSもレイトレーシングも実用にはなりません。
かつてこの差は「レイトレーシングをオンにできるかどうか」という画質の選択肢の問題でした。今は違います。レイトレーシングを前提に設計され、対応GPUがなければ起動しないゲームが実在します。GTXを使い続けるかどうかは、そうしたタイトルを遊ぶ予定があるかで判断してください。
GTXからの買い替えを検討しているなら、RTX 50世代でVRAM 16GBを目安にするのが2026年の基準です。レイトレーシング対応はAMDやIntelでも得られるため、DLSSを使いたいかどうかが最終的な分かれ目になります。
出典:NVIDIA公式(GTX・RTX比較表)・NVIDIA公式(RTXブランドページ)・NVIDIA公式(DLSS機能別対応表)・NVIDIA公式(GTX 16シリーズ)・NVIDIA公式(GTXでのレイトレーシング動作)・NVIDIA公式(Reflexの対応GPU)・Steam(DOOM: The Dark Ages 動作環境)・Steam(インディ・ジョーンズ 大いなる円環 動作環境)・Steam(1666: Amsterdam 動作環境)。動作環境は2026年9月10日時点のSteam掲載内容です。





