RTXとは?GTXとの違いとRT・Tensorコアの役割|レイトレーシング必須ゲームで起動できない世代を解説【2026年版】

RTXとは?GTXとの違いとRT・Tensorコアの役割|レイトレーシング必須ゲームで起動できない世代を解説【2026年版】

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GPU / 基礎知識・2026年9月
RTXとは?GTXとの違いは「2種類の専用コア」
その差が、ゲームが起動するかどうかを分けるところまで来ています
RTXはNVIDIAのグラフィックボードのブランド名で、レイトレーシング専用のRTコアとAI処理用のTensorコアを積んだ世代を指します。GTXにはこの2つがありません。その結果、2024年以降の一部の新作はGTXでは起動すらできなくなりました。この記事では両者の違いと、世代ごとに何ができるのかを整理します。
RTX 20〜50の世代差起動できない実例つき誤解されやすい点も整理

グラフィックボードを調べていると「RTX 5060」「GTX 1660」のように、型番の頭が違う2種類が出てきます。どちらもNVIDIAのGeForceですが、RTXとGTXは単なる新旧の呼び分けではありません。中身に決定的な差があります。

RTXは、レイトレーシング(光の反射や影を物理法則に近い形で計算する描画技術)専用のRTコアと、AI処理を担うTensorコアを搭載した世代です。GTXにはこの2つが載っていません。だからGTXではレイトレーシングが実用的な速度で動かず、DLSSも使えません。

この記事では、NVIDIA公式の仕様に沿って両者の違いを整理し、RTX 20から50までの世代ごとに何が使えるのかを表にまとめます。あわせて、GTXでは起動できない実在のゲームと、RTXが必須だと誤解されやすいゲームの見分け方も扱います。

目次

結論違いはRTコアとTensorコアの有無、実害は3つ

先に結論をまとめます。RTXとGTXの技術的な違いは、専用コアを2種類持っているかどうかの一点です。NVIDIAはRTXを「パストレーシングとニューラルレンダリング技術のための最も先進的なプラットフォーム」と位置づけており、2018年8月に発表されたGeForce RTX 20シリーズが最初の製品です。

この差が実際の使用で表れるのは、次の3点です。

RTXでできること
  • レイトレーシングが専用コアで処理され、実用的な速度で動く
  • DLSSでフレームレートを底上げできる
  • レイトレーシング必須のゲームが起動する
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GTXで起きること
  • レイトレーシングは動くものの、汎用の演算部で肩代わりするため極端に遅い
  • DLSSは世代を問わず使えない
  • レイトレーシング必須のゲームは型番に関係なく起動できない

3つ目が2026年に効いてきます。かつては「レイトレーシングは重いから切ればいい」で済みましたが、レイトレーシングを前提に設計され、オフにできないゲームが実際に出てきました。

比較GTXとRTXの違いを世代ごとに整理する

NVIDIAは公式にGTXとRTXの比較表を公開しています。以下はそこから、ゲーム用途に関わる項目を抜き出したものです。GTXの列にある「なし」は、その機能が非搭載または非対応であることを示します。

項目RTX 50RTX 40RTX 30RTX 20GTX 16GTX 10
アーキテクチャBlackwellAda LovelaceAmpereTuringTuringPascal
RTコアレイトレーシング専用第4世代第3世代第2世代第1世代なしなし
TensorコアAI処理用第5世代第4世代第3世代第2世代なしなし
DLSS 超解像対応対応対応対応なしなし
フレーム生成対応対応なしなしなしなし
マルチフレーム生成対応なしなしなしなしなし
NVIDIA Broadcast配信向けAI機能対応対応対応対応なしなし
AV1エンコード録画・配信の圧縮対応対応なしなしなしなし
NVIDIA Reflex入力遅延の低減対応対応対応対応対応対応

表の最下段に注目してください。入力遅延を減らすNVIDIA Reflexだけは、GTX 16でもGTX 10でも使えます。RTX限定だと思われがちな機能ですが、NVIDIAはGTX 900シリーズ以降で動作すると明記しています。競技系タイトルを遊ぶGTXユーザーは、これだけは有効にしておく価値があります。

実例GTXでは起動すらできないゲームが実在する

レイトレーシングをオフにできず、対応GPUがないと起動できないゲームが出てきました。Steamのシステム要件を確認すると、次のように明記されています。

タイトル最低GPU要件表の記載
DOOM: The Dark AgesRTX 2060 SUPER / RX 6600VRAM 8GB以上GPU欄そのものに「ハードウェアレイトレーシング対応GPU」と記載
インディ・ジョーンズ
大いなる円環
RTX 2060 SUPER / RX 6600 / Arc A580追記欄に「GPU Hardware Ray Tracing Required」
1666: AmsterdamRTX 2060 Super / RX 6600 / Arc 580追記欄に「Hardware Ray Tracing Required (8GB)」
Half-Life 2 RTXRTX 3060 TiGPU欄がRTX指定のみでAMDの記載なし
Portal with RTXRTX 3060最低RTX 3060、推奨RTX 3080という全段RTX指定

3本に共通する下限がRTX 2060 SUPERです。これはGTXの最上位だったGTX 1080 Tiでも要件を満たせないことを意味します。実際、当サイトで検証したGTX 1060GTX 1660 SUPER・GTX 1660 Tiは、VRAM容量や描画性能とは無関係に、こうしたタイトルで起動できません。GTX 1080 Tiは現行の入門クラスに迫る演算性能を持っていますが、RTコアがないという一点で対象外になります。

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RTX必須だと誤解されやすいゲームもあります

新作でも要件表を読むとレイトレーシングが必須でないものは多くあります。たとえばPRAGMATAの最低GPUはGTX 1660で、推奨欄の「RTX 3060 12GBが必要」という記載はレイトレーシングを使う場合の条件です。バイオハザード レクイエムやStar Wars Outlawsも、要件表にレイトレーシングの記載はありません。要件を確認するときは、GPU欄と追記欄の両方を読んでください。

DLSSDLSSが使えるのはRTXだけ、ただし世代で中身が違う

DLSSは、低い解像度で描画した映像をAIで引き伸ばし、画質を保ったままフレームレートを上げる技術です。Tensorコアを使うため、GTXでは世代を問わず利用できません。ここがRTXとの実用上の最大差です。

ただしRTXであれば全部同じというわけではありません。超解像とレイ再構成はRTX 20以降のすべてで使えますが、フレーム生成はRTX 40以降、複数枚を生成するマルチフレーム生成はRTX 50のみです。2026年9月に提供が始まったDLSS 5もRTX 50限定で、NVIDIAはRTX 40への対応拡大を計画していると表明していますが、提供時期は決まっていません。

各機能がどの世代で使えるかは、DLSS・FSR・XeSSの対応表でAMDとIntelの技術も含めて整理しています。

誤解GTXでもレイトレーシングは動く、ただし実用にならない

「GTXはレイトレーシング非対応」と説明されることがありますが、正確ではありません。NVIDIAは2019年のドライバー更新で、GTX 1060 6GB以上のGPUでもDXRによるレイトレーシングを有効化しました。

問題は処理のされ方です。RTXではRTコアという専用ハードウェアが計算を担当しますが、GTXでは通常の描画にも使う汎用の演算部が肩代わりします。NVIDIA自身が、Pascal世代ではレイトレーシングも他の描画処理も同じ演算部で処理するため時間がかかり、フレームレートが落ちると説明しています。同社の計測では、RTXはGTXに対して2倍から3倍のゲーム内性能を示しています。

つまりGTXでのレイトレーシングは「仕様上は動くが、遊べる速度ではない」というのが実態です。そしてレイトレーシング必須のゲームは、この機能の有無ではなくハードウェアの対応を要求するため、GTXでは起動できません。

型番RTXの型番の読み方と、世代を見分ける方法

RTXの型番は、先頭2桁が世代、続く2桁がクラスを表します。RTX 5070なら50世代の70クラスです。数字が大きいほど上位で、末尾のTiやSUPERは同じクラスの強化版を意味します。

世代とアーキテクチャの対応は、RTX 20がTuring、RTX 30がAmpere、RTX 40がAda Lovelace、RTX 50がBlackwellです。GTX 16シリーズはRTX 20と同じTuringですが、RTコアとTensorコアを省いた構成のため、名前がGTXのまま据え置かれました。ここが混乱しやすい点で、TuringだからといってレイトレーシングやDLSSが使えるわけではありません。

型番からVRAM容量を引きたい場合はグラボ型番別VRAM容量一覧を、性能の見方全般はグラボの性能の見方を参照してください。中古で買う場合の注意点は中古GPU相場と買っていい型番にまとめています。

買い替えGTXから乗り換えるなら、どのRTXを選ぶか

GTXを使い続けている場合、買い替えの判断は「レイトレーシング必須のタイトルを遊ぶ予定があるか」で分かれます。予定がなければGTXでも遊べるゲームは大量にありますが、遊ぶ予定があるなら型番を問わず買い替えが必要です。

乗り換え先は、2026年時点ならRTX 50世代を基準にするのが素直です。フルHD中心ならRTX 5060 Ti 16GB、WQHDまで見るならRTX 5070以上が目安になります。VRAMは16GBを最低ラインに置くと、数年先のタイトルでもテクスチャ設定を落とさずに済みます。予算別の乗り換え先はGTX世代からの買い替えガイドで、電源容量の注意点も含めて解説しています。

なおレイトレーシング対応はNVIDIAだけの話ではありません。AMDはRX 6000以降、IntelはArc全世代がハードウェアレイトレーシングに対応しており、上の必須タイトルもRX 6600やArc A580で起動します。RTXでなければならないのは、DLSSを使いたい場合とRTX指定のタイトルを遊ぶ場合です。

おすすめGTXからの乗り換え先に向くRTXとゲーミングPC

GTXからの買い替えで候補になるモデルを、グラフィックボード単体と完成品から挙げます。単体で交換する場合は電源容量とケースの奥行きの確認が必要になるため、古い構成のまま長く使ってきた場合は完成品のほうが確実です。

MSI GeForce RTX 5060 Ti 16G VENTUS 2X OC PLUS
フルHDからWQHDで容量に余裕を持たせたい人向けMSI GeForce RTX 5060 Ti 16G VENTUS 2X OC PLUS16GBのVRAMとDLSS 4のマルチフレーム生成に対応した現行のミドル。レイトレーシング必須タイトルの下限を大きく上回り、8GB版で起きるテクスチャ落ちも避けられます。Amazonで価格を見る
GIGABYTE GeForce RTX 5070 WINDFORCE OC SFF 12G
WQHDで描画性能を優先する人向けGIGABYTE GeForce RTX 5070 WINDFORCE OC SFF 12GGDDR7の12GBで帯域が広く、RTX 50世代の機能を一通り使えます。型番にSFFを冠した小型ケース向けの設計で、古い省スペースPCからの入れ替えにも向きます。Amazonで価格を見る
OZ GAMING Z1series Ryzen 7 5700X RTX 5060 Ti 16GB ゲーミングPC
電源やケースを気にせず一式で入れ替えたい人向けOZ GAMING Z1series(Ryzen 7 5700X + RTX 5060 Ti 16GB)RTX 5060 Ti 16GBを積んだ完成品の入門ライン。GTX世代のPCは電源やマザーボードも同時に古くなっているため、グラフィックボードだけ替えるより確実です。258,800円税込/2026年9月6日時点・変動ありOZ GAMINGで詳細を見る
フロンティア FRCRMB650/CG1 ゲーミングPC(Ryzen 7 9700X + RTX 5070 Ti)
WQHDから4Kまで見据える人向けフロンティア FRCRMB650/CG1(Ryzen 7 9700X + RTX 5070 Ti / 32GB / 1TB SSD)Ryzen 7 9700XとRTX 5070 Tiの構成。256bit接続の16GBで、レイトレーシングを有効にしたまま高いフレームレートを狙えます。メモリ32GB、1TB Gen4 SSDを標準装備します。439,800円税込・2026年9月8日時点/変動ありフロンティア公式で詳細を見る

※価格・在庫・構成は変動します。最新情報は各商品ページでご確認ください。

FAQRTXとGTXに関するよくある質問

RTXは何の略ですか?
NVIDIAは公式に説明していません。2018年のRTX発表時のリリースから現在のブランドページまで、各文字が何を意味するかを示した記述はなく、商標として「NVIDIA RTX」と表記されるだけです。レイトレーシングを指す「RT」に由来するという解釈が広まっていますが、公式の裏付けはありません。
GTX 1660 SUPERはTuringなのに、なぜDLSSが使えないのですか?
GTX 16シリーズはTuringアーキテクチャですが、RTコアとTensorコアを省いた構成だからです。DLSSはTensorコアで処理するため、これがないGTX 16では動きません。NVIDIAのGTX 16シリーズ公式ページにも、レイトレーシングやDLSSへの言及は一切ありません。
GTXでもレイトレーシングをオンにできると聞きましたが本当ですか?
GTX 1060 6GB以上なら設定項目としては有効にできます。ただし専用のRTコアがなく汎用の演算部で処理するため、フレームレートは大きく落ちます。NVIDIAの計測でもRTXとは2倍から3倍の差がついており、実用的とは言えません。またレイトレーシング必須のゲームは、この機能の有無ではなくハードウェア対応を要求するため起動できません。
RTXなら古い世代でもレイトレーシング必須のゲームは動きますか?
RTX 2060 SUPER以上であれば、代表的なタイトルの最低要件は満たします。DOOM: The Dark Agesもインディ・ジョーンズ 大いなる円環も、最低GPUはRTX 2060 SUPERです。ただしVRAM 8GB以上という条件が同時に付くため、RTX 2060の6GB版では要件を満たしません。
NVIDIA ReflexはRTXでないと使えませんか?
GTXでも使えます。NVIDIAはReflexがGTX 900シリーズ以降で動作すると明記しており、GTX 1660 SUPERでの改善例も公式に示しています。RTX限定と誤解されやすい機能ですが、競技系タイトルを遊ぶGTXユーザーは有効にする価値があります。
RTXでなくても、AMDやIntelのGPUでレイトレーシング必須のゲームは動きますか?
動きます。RadeonはRX 6000シリーズ以降、Intel ArcはAシリーズ以降がハードウェアレイトレーシングに対応しています。実際に紹介した必須タイトルの要件にも、RX 6600やArc A580が名指しされています。RTXが必要になるのは、DLSSを使いたい場合とRTX指定のタイトルを遊ぶ場合です。

まとめまとめ|RTXとGTXの差は、もう「画質の選択肢」ではなく「起動できるか」の差

RTXとGTXの違いは、レイトレーシング専用のRTコアとAI処理用のTensorコアを持っているかどうかです。2018年のRTX 20シリーズから搭載され、世代を追うごとに第4世代のRTコア、第5世代のTensorコアへと進んできました。GTX 16シリーズは同じTuringでありながらこの2つを省いているため、DLSSもレイトレーシングも実用にはなりません。

かつてこの差は「レイトレーシングをオンにできるかどうか」という画質の選択肢の問題でした。今は違います。レイトレーシングを前提に設計され、対応GPUがなければ起動しないゲームが実在します。GTXを使い続けるかどうかは、そうしたタイトルを遊ぶ予定があるかで判断してください。

総評

GTXからの買い替えを検討しているなら、RTX 50世代でVRAM 16GBを目安にするのが2026年の基準です。レイトレーシング対応はAMDやIntelでも得られるため、DLSSを使いたいかどうかが最終的な分かれ目になります。

出典:NVIDIA公式(GTX・RTX比較表)NVIDIA公式(RTXブランドページ)NVIDIA公式(DLSS機能別対応表)NVIDIA公式(GTX 16シリーズ)NVIDIA公式(GTXでのレイトレーシング動作)NVIDIA公式(Reflexの対応GPU)Steam(DOOM: The Dark Ages 動作環境)Steam(インディ・ジョーンズ 大いなる円環 動作環境)Steam(1666: Amsterdam 動作環境)。動作環境は2026年9月10日時点のSteam掲載内容です。

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