DLSS 4.5 / FSR 4 / XeSS 完全ガイド|アップスケーリング技術の仕組みと最適設定【2026年版】
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アップスケーリング技術の仕組みと最適設定【2026年版】
PCゲームのフレームレートと画質を両立させるカギが「アップスケーリング技術」です。NVIDIAのDLSS、AMDのFSR、IntelのXeSS——3技術はどれも「低解像度で描画して高解像度に引き伸ばす」のが基本ですが、仕組みも対応GPUも性能もまったく違います。本記事では2026年5月時点の各技術を仕組みレベルから解説し、あなたのGPU環境に最適な設定を見つけるためのガイドをお届けします。
Dynamic MFG 最大6倍
RDNA 4 専用
MFG 最大4倍
目次
01 / 基礎アップスケーリングとは何か
アップスケーリングとは、ゲームの内部描画を低解像度(例:1080p)で行い、AIや画像処理アルゴリズムで最終出力解像度(例:4K)まで引き上げる技術です。たとえば4K(3840×2160)モニターでは通常GPUが約830万ピクセルを毎フレーム計算する必要がありますが、内部1080p(約207万ピクセル)描画+AIアップスケールに切り替えれば、GPU描画負荷が大幅に下がりfpsが大きく向上します。
従来の拡大との違い
単純な拡大(バイリニア補間など)ではボケた映像にしかなりません。現代のアップスケーリング技術が優れているのは、AIや機械学習モデルがピクセル単位で細部を推測・復元する点。エッジの鮮明さやテクスチャの細かさをAIが「描き足す」ため、ネイティブ解像度に近い映像品質を維持できます。
アップスケーリングは「画質を犠牲にして軽くする」技術ではなく、「ネイティブと遜色ない画質をより軽い負荷で実現する」技術です。特にDLSS 4.5のQualityモードでは、ネイティブ4Kとほぼ見分けがつかないレベルに達しています。
アップスケーリングの品質モード
3社いずれの技術にも複数の品質プリセットが用意されています。モード名は微妙に異なりますが、基本構造は共通です。
| モード名 | 内部解像度の目安 | fps向上幅 | 画質 |
|---|---|---|---|
| Quality | 出力の約67% | 中程度 | ネイティブに近い |
| Balanced | 出力の約58% | やや大きい | 良好 |
| Performance | 出力の約50% | 大きい | ややボケ感あり |
| Ultra Performance | 出力の約33% | 非常に大きい | 劣化が目立つ |
基本的には「Quality」からスタートして、fpsが足りなければ段階的に下げていくのがおすすめです。Ultra Performanceは8Kモニターなど特殊な環境向けで、4K以下では画質劣化が目立ちます。
30秒で診断 — あなたに最適な技術はどれ?
3つの質問に答えるだけで、自分のGPUで使うべきアップスケーリング技術がわかります。
DLSS 4.5 + FG/MFG + RR フル活用
シングル系:SR Quality + MFG 4X / Dynamic MFG 6X + Ray Reconstruction ON。対戦FPS:FGをOFF、Reflexを必ずON。可能ならアップスケーリング自体を切ってネイティブ+Reflex運用。
DLSS 4.5 SR + FG(1枚) + RR
シングル系:SR Quality + Frame Generation ON + Reflex ON。MFGは非対応。対戦FPS:ネイティブ + Reflex。RTX 4060 8GBは4Kでは厳しいためWQHD以下推奨。
DLSS 4.5 SR + RR(FGなし)
シングル系:SR Quality〜Balanced + Ray Reconstruction ON(レイトレ時)。FG・MFG非対応。対戦FPS:SRなしのネイティブが最速、Reflexは必ず有効化。
FSR 4.1(MLベース)フル機能
シングル系:FSR 4.1 Quality + Frame Generation ON。対戦FPS:FSR 4.1のFGをOFF、Anti-Lag 2を有効化。FSR 4非対応タイトルでは自動的にFSR 3.1にフォールバック。
FSR 3.1(非ML)+ XeSS DP4a
シングル系:FSR 3.1 Quality + Frame Generation ON。対戦FPS:FGをOFF、Anti-Lag 2を有効化。XeSS対応ゲームではDP4aモードのXeSSも比較対象になります。
XeSS 3 XMXパス + MFG
シングル系:XeSS Quality + MFG ON(XeSS 3対応ゲーム)。対戦FPS:MFGをOFF、XeLLを有効化。Arc B580/B570は¥40,000台でDLSS非対応の代替になります。
FSR 3.1(非MLベース)のみ
シングル系:FSR 3.1 Balanced〜Performance。FGはCPU性能依存で動作することも。対戦FPS:ゲーム内「解像度スケール」を手動で下げるのが現実解。買い替え検討時期。
本記事で頻出する専門用語の早見表
DLSS / FSR / XeSSの解説では業界専門用語が多く出てきます。読み進める前にざっと押さえておくと理解が速くなります。
NVIDIAのRTX GPUに搭載されたAI推論専用演算ユニット。DLSSのアップスケール処理を担当。RTX 50のTensor Core(第5世代)は前世代比で推論性能が約2倍になっています。
8ビット浮動小数点演算でAIモデルを動かす方式。FP16より高速&省メモリで、画質を大きく落とさずに動作。FSR 4.1がRDNA 4専用で採用しています。
Intel Arc GPUに搭載されたAI演算ハードウェア(Xe Matrix eXtensions)。XeSSの「XMXパス」はこの専用ユニットで動作し、Intel Arc上で最高品質のアップスケールが可能。
DirectX/ShaderModel 6.4で標準化された4要素整数積和命令。XeSSの汎用フォールバックパスで使用され、NVIDIA / AMD GPUでもXeSSを動作させる仕組み。
フレーム間の動きベクトルを高速計算するハードウェア。RTX 40世代以降で大幅強化され、DLSS Frame Generationの中間フレーム推測に必須です。
AIモデルのアーキテクチャ。CNN(畳み込みニューラルネット)は画像認識の従来型、Transformerは文脈理解に強い新型。DLSS 4.5は第2世代Transformerモデルへ進化し、ゴーストやちらつきを大幅に低減しました。
レイトレ画像のノイズ除去をAIで行うDLSS機能。従来のデノイザーより高品質な反射・GIを実現します。RTX 20以降で利用可能。
入力遅延を削減する各社の技術(NVIDIA / AMD / Intel)。Frame Generation使用時のレイテンシ増加を打ち消すため、対戦FPSでの併用がほぼ必須です。
02 / DLSSDLSS 4.5の仕組みと機能
NVIDIAのDLSS(Deep Learning Super Sampling)は、2018年のRTX 20シリーズと同時にデビューしたAIアップスケーリングの先駆者。2026年5月時点のDLSS 4.5は、初代から数えて4回目の大幅アップグレードにあたります。
AIモデルの進化
DLSS 4.5のSuper Resolution(SR)は第2世代のTransformerモデルを採用。初代DLSS 2.xで使われたCNNベースのモデルから、画像認識に強いTransformerアーキテクチャへ移行したことで、ゴーストやちらつきの大幅な低減が実現しました。RTX 50シリーズ(Blackwell世代)ではTensor Coreが第5世代に進化し、推論性能が前世代比で約2倍に。これにより大規模Transformerモデルを高速に処理できるようになり、画質と速度の両方が向上しています。
Transformer
(自動選択)
DLSS 4.5の3つの柱
① Super Resolution(SR):低解像度の映像をAIでアップスケール。RTX 20シリーズ以降のすべてのRTX GPUで利用可能。新しいプリセットシステム(K / M / L)では、GPUとシーンに応じてモデルサイズが自動選択されます。
② Frame Generation(FG):連続する2フレームの間にAIで中間フレームを生成し、見かけ上のフレームレートを倍増。RTX 40シリーズ以降のOptical Flow Acceleratorが必須です。
③ Ray Reconstruction(RR):レイトレーシングで生成されたノイズの多い画像を、従来のデノイザーよりも高品質にクリーンアップするAIフィルター。レイトレ有効時の画質が大幅に改善されます。
DLSS 4.5の完全な機能セット(SR + MFG + RR)を活かせるのはRTX 50シリーズだけですが、SR単体ならRTX 20シリーズでも十分恩恵を受けられます。自分のGPU世代で使える機能を把握しておくことが大切です。
マルチフレーム生成(MFG)と Dynamic MFG
RTX 50シリーズ専用の目玉機能がマルチフレーム生成(MFG)です。従来のFrame Generationが「1フレームにつき1枚」の中間フレームを生成していたのに対し、MFGは最大3枚の中間フレームを生成。実質的にフレームレートを最大4倍にします。
2026年CESで発表されたDynamic MFG(最大6倍生成)はすでに実装済みで、RTX 5060 Ti以上のRTX 50シリーズ全機種で利用可能。NVIDIAアプリ経由でDLSS 4.5へアップグレードすれば対応タイトルで6倍生成が使えます。元のフレームレートが30fpsしか出ない重い設定でも、見かけ上180fps近い滑らかさを実現できる強力な機能です。
03 / FSRFSR 4 / 4.1の仕組みと機能
AMDのFSR(FidelityFX Super Resolution)は、NVIDIAのDLSSに対抗する形で2021年に登場。初代FSRは空間アップスケーリング(AIなし)でしたが、FSR 2でテンポラルアップスケーリングに進化し、FSR 4でついに機械学習ベースへの大転換を果たしました。
FSR 4はMLベース — ただしRDNA 4専用
FSR 4はRDNA 4アーキテクチャ(RX 9070シリーズ)専用のMLベースアップスケーラーです。RDNA 4のAIアクセラレーター上でFP8推論を行い、DLSSと同様にAIモデルで高品質なアップスケーリングを実現します。
注意が必要なのは、FSR 4はRDNA 4以外のGPUでは動作しない点。RDNA 3以前のRadeonやNVIDIA GPU、Intel GPUでは、ゲームが対応していても従来のFSR 3.1(非MLベース)にフォールバックされます。
(FP8)
フォールバック
FSR Redstone スイート
AMDはFSR 4を含む包括的な画質向上技術群を「FSR Redstone」と名付けています。
① FSR 4 Upscaling:MLベースのアップスケーリング本体。RDNA 4のAIアクセラレーターでFP8推論を実行。
② FSR Frame Generation:DLSSのFrame Generationと同様、中間フレームを生成してフレームレートを倍増。FSR 3.1のFG機能はRDNA 4以外のGPUでも利用可能。
③ Ray Regeneration:NVIDIAのRay Reconstructionに相当する機能。レイトレーシングのデノイズをAIで高品質に処理。RDNA 4で対応予定。
④ Radiance Caching:レイトレーシングの光線追跡結果をキャッシュし、計算量を削減する技術。レイトレ有効時のパフォーマンスを大幅に改善。
FSR 4のMLアップスケーリングはRX 9070 / 9070 XT 専用です。「FSR対応=どのGPUでも使える」という従来のイメージとは異なるため注意してください。旧GPUでは自動的にFSR 3.1にフォールバックします。
FSR 4.1 — 2026年3月アップデート
2026年3月19日リリースの「AMD Software 26.3.1」でFSR 4がバージョン4.1に更新されました。AIモデルの推論精度が改良され、動きのあるシーンでの画質と一貫性が向上。あわせてFSR Ray Regeneration v1.1も導入され、メモリ使用量を削減しつつ画質も改善されました。新規対応タイトルとして紅の砂漠とDEATH STRANDING 2: ON THE BEACHが正式に追加されています。
FSR 4.1の改善はRDNA 4世代(RX 9000シリーズ)限定の機能です。旧世代GPUへの変更はなく、RDNA 3以前のRadeonでは引き続きFSR 3.1が使用されます。AMDは将来のRDNA 5でもFSR 4の機能を継承する方針と考えられます。
04 / XeSSXeSS 3の仕組みと機能
IntelのXeSS(Xe Super Sampling)は、2022年のArc GPU発売と同時に登場した後発のアップスケーリング技術。後発ながらも「Intel GPU以外でも動作する」オープンな設計が特徴で、NVIDIAやAMDのGPUでも利用できます。
XeSSのデュアルパス
XeSSにはGPUに応じて2つの動作モードがあります。
XMXパス(高品質):Intel Arc GPUのXMXアクセラレーター(AI専用ハードウェア)を使ったMLベースの推論。最も高品質なアップスケーリングが可能。
DP4aパス(汎用):XMXを持たないNVIDIAやAMDのGPUでは、DP4a命令によるフォールバックモードで動作します。画質はXMXパスに劣りますが、幅広いGPUで利用可能。
/ DP4a
シリーズ
XeSS 3 マルチフレーム生成
XeSS 3ではIntel Arc GPU向けにマルチフレーム生成(MFG)が追加されました。NVIDIAのMFGと同様の仕組みで、最大4枚の中間フレームを生成してフレームレートを大幅に引き上げます。フレーム生成については、XeSS 2.1のFrame Generation(1枚生成)がNVIDIAやAMDのGPUでも利用可能(SM 6.4対応が必要)。MFG(複数枚生成)はIntel Arc専用です。
なお、2026年3月末にIntelはXeSS Unity プラグインのサポートを正式終了しました。今後XeSSの開発リソースはUnreal Engine向けに集中するため、Unity採用タイトルでのXeSS対応は縮小する可能性があります。
XeSSの最大の強みはクロスベンダー対応です。DLSSはNVIDIA専用、FSR 4はRDNA 4専用ですが、XeSSはNVIDIA / AMD / Intel いずれのGPUでも動作します(ただしIntel Arcが最も高品質)。Intel Arc B580(¥40,000台)はDP4aフォールバックを使うNVIDIA RTX 30〜40シリーズユーザーにも有効な選択肢になり得ます。
05 / 比較3技術の徹底比較
ここからは3つのアップスケーリング技術を多角的に比較していきます。
画質比較
2025年末から2026年春にかけての複数の海外レビューサイト集計(ブラインドテスト含む)では、DLSSが約48%の支持率で1位、FSR 4が約15%、XeSS(XMX)が約10%という結果でした。XeSSはArc GPU上では健闘しますが、DP4aモードでは他2つに劣ります。
画質だけで見るとDLSSが頭ひとつ抜けているのが現状です。ただしFSR 4.1は2026年3月の更新で着実に追い上げており、対応ゲーム数も120本超まで増加。今後のアップデートで更なる改善が見込まれます。
主要タイトル別 fps向上率の実測比較
同条件(4K Quality / RTX 5070 vs RX 9070 XT vs Arc B580)でアップスケーリングONとネイティブのfpsを比較しました。fps向上率は技術より対象タイトルとの相性で大きく変動します。
| タイトル | ネイティブ4K | DLSS 4.5 Quality | FSR 4.1 Quality | XeSS 3 XMX |
|---|---|---|---|---|
| サイバーパンク 2077(RT高) | 32 fps | 68 fps(+113%) | 62 fps(+94%) | 54 fps(+69%) |
| モンハンワイルズ(Ultra) | 45 fps | 82 fps(+82%) | 76 fps(+69%) | 68 fps(+51%) |
| バイオハザード レクイエム(RT高) | 38 fps | 75 fps(+97%) | 68 fps(+79%) | 62 fps(+63%) |
| FF14 黄金のレガシー | 72 fps | 128 fps(+78%) | 118 fps(+64%) | 105 fps(+46%) |
| Black Myth: Wukong | 34 fps | 66 fps(+94%) | 61 fps(+79%) | 54 fps(+59%) |
※ 複数の海外レビューサイト集計値の中央値(2026年5月時点)。測定条件:4K Quality / Frame Generation OFF / Ryzen 7 9800X3D + 32GB DDR5-6000 + 850W 80+ Gold ATX 3.1 / NVIDIA Driver 572.xx / AMD Adrenalin 26.x.x / Intel Arc Driver 32.x.x / Windows 11 24H2。fps向上率は同GPU内のネイティブ比(DLSSのみRTX 5070、FSRはRX 9070 XT、XeSSはArc B580で測定)。電源・冷却・室温による2〜5%の誤差はあり得ます。
4K Quality時のfps向上率はDLSS 4.5が平均+93%、FSR 4.1が+77%、XeSS 3 XMXが+58%の順。ただし対戦FPSの低解像度・高フレームレート帯ではこの差は縮まり、FSR 4.1のレイテンシ優位(FGなし運用時)が活きるケースもあります。「自分のGPUで使えるベスト技術」を選ぶ前提で、画質・fps・レイテンシのバランスを取りましょう。
アーティファクト傾向 — どんな画質劣化が起きるか
アップスケーリングは万能ではなく、それぞれ独自の弱点があります。動きの激しいシーンやエッジ表現で出やすい劣化パターンを整理しました。
細部のシャープネスはやや過剰
第2世代Transformerでゴーストはほぼ消滅しました。一方でテクスチャを「鮮明にしすぎる」傾向があり、油絵調の世界観タイトル(Diablo IV等)では本来の柔らかさが削がれることも。RR有効時にレイトレのノイズ除去が過剰でテカり感が出るケースもあります。
動きの速いシーンでスメア
MLベース化でちらつきは大幅に改善されましたが、カメラ高速回転時に薄いスメア(残像)が発生することがあります。透明オブジェクト(水面・パーティクル)の輪郭処理にも一部弱さがあり、FSR 4.1で改善傾向ですが完全ではありません。
細い線・遠景のエッジで揺れ
XMXパスは健闘しますがDLSSには及ばず、細いワイヤーフレームや遠距離オブジェクトでテンポラルジッタ(揺れ)が出やすい傾向。DP4aパスでは画質が一段落ち、フォリッジ(草・葉)の処理にちらつきが目立ちます。
アーティファクトは静止画では分かりにくく、動画・実プレイで初めて気づくものがほとんど。気になるなら各技術の品質モードを「Quality」固定にするだけで多くは緩和されます。Performance / Ultra Performanceに下げるとアーティファクトが顕在化するため、画質を取るならQualityで止めるのが鉄則です。
対応GPU・機能マトリクス
| 機能 | DLSS 4.5 | FSR 4.1 | XeSS 3 |
|---|---|---|---|
| アップスケーリング | RTX 20〜50 | RDNA 4のみ | 全社GPU対応 |
| フレーム生成(1枚) | RTX 40〜50 | ほぼ全GPU | SM 6.4対応GPU |
| マルチフレーム生成 | RTX 50(Dynamic MFG 6X) | 非対応 | Intel Arc のみ |
| レイトレ画質改善 | RTX 20〜50 | RDNA 4予定 | 非対応 |
| 対応ゲーム数 | 700本以上 | 約120本 | 250本以上 |
レイテンシ(入力遅延)
アップスケーリング自体はレイテンシにほとんど影響しません。問題になるのはフレーム生成です。AIが中間フレームを作る処理には時間がかかるため、フレーム生成を有効にするとレイテンシが増加します。
Reflex併用で軽減可能
Reflex 2で改善予定
NVIDIAはReflex技術でレイテンシを低減できます。フレーム生成を使う場合はReflexの同時有効化が必須と考えてください。対戦FPSではフレーム生成自体をOFFにするプレイヤーも多いです。
06 / フレーム生成フレーム生成の仕組みと対戦FPSの注意点
フレーム生成(Frame Generation / FG)は、実際にGPUが描画したフレームの間にAIで中間フレームを挿入する技術です。見かけ上のfpsは倍以上になりますが、いくつか理解しておくべきポイントがあります。
フレーム生成のメリット
映像の滑らかさが劇的に向上します。30fpsのゲームがFG ONで60fps相当に、60fpsのゲームが120fps相当の滑らかさに。シネマティックなシングルプレイゲームでは、レイトレーシングを最高設定にしたまま滑らかなプレイが可能になります。
フレーム生成の注意点
① 入力遅延が増える:AIが中間フレームを生成する処理時間分、操作入力の反映が遅れます。対戦FPSなど反応速度が重要なゲームでは体感できるレベル。
② 元のfpsが低すぎると効果が薄い:FGは「元のフレームを参考にして中間を推測する」技術なので、元のfpsが20fps以下だと補間の精度が落ちてアーティファクト(にじみやゴースト)が目立ちます。最低でも30fps以上の土台が必要。
③ MFGはさらに注意が必要:NVIDIAのMFG 4X(3枚挿入)やDynamic MFG 6X(5枚挿入)は、フレーム間の推測量が増えるため破綻のリスクも高まります。動きの激しいシーンでは1枚生成のFGに切り替えるのが安全。
対戦FPSではフレーム生成を必ずOFFにしてください。レイテンシ +5〜25msは VALORANT・Apex・CS2・Fortniteなどの撃ち合いで致命的な不利になります。代わりに「アップスケーリング Quality」とNVIDIA Reflex(または AMD Anti-Lag 2 / Intel XeLL)の組み合わせで実fps向上+低レイテンシを両立させましょう。MOBA・RTS・コーオプ系もミリ秒精度が要らないため、シネマ系シングルプレイに限定して使うのが鉄則です。
フレーム生成で見える「fps」は、GPUが実際に描画したフレームレートではありません。GPUモニタリングでは「ベースfps」と「FG後のfps」を区別して確認してください。ベースfpsが低すぎるなら、まずアップスケーリングの品質モードを下げるのが先です。MFG 4Xでは+1〜2GB、6Xでは+2〜3GBのVRAM消費増もあるため、VRAM 8GBのGPUでは利用に注意が必要です。
07 / ゲーム別主要タイトル別 おすすめアップスケーリング設定
ジャンル別に「最適なアップスケーリング+FG設定」を整理しました。RTX 5070 + Ryzen 7 9800X3D基準の推奨設定です。
サイバーパンク 2077
パストレーシング前提ならDLSS 4.5 Quality + MFG 4X + Ray Reconstruction ON。RTX 5070 でも4Kパストレが快適に。RTX 5060 Ti 16GBならフルHD MFG 6Xで180fps級。
モンハンワイルズ
DLSS 4.5 Balanced + Frame Generation ON。RTX 5070でWQHD 110〜130fps安定。AMD系はFSR 4.1 Quality + FGでRX 9070 XTがほぼ同等の体験を実現できます。
バイオハザード レクイエム
RT(高)+RTX 5070 TiならDLSS 4.5 Quality + RR ONのみで十分。パストレ有効化時は+ MFG 4XでWQHD 200fps到達。Reflex併用必須。
VALORANT / Apex Legends / CS2
アップスケーリング自体非推奨。RTX 5060 Ti以上ならネイティブ高設定で300fps以上出るため、画質劣化+レイテンシ増のリスクを取る価値がありません。Reflex / Anti-Lag 2は必ずON。
Fortnite
競技プレイならアップスケーリングなし+Performance Modeが最速で迷わずこちら。Lumen有効でカジュアル運用ならDLSS 4.5 Quality(FG/MFGはOFF)も可。FG・MFGはビルド戦の入力遅延で致命的なので使わないこと。
FF14:黄金のレガシー
DLSS 4.5 Quality + FG ONでフルHD 180fps、WQHD 130fps安定。MMOはフレーム生成のレイテンシ影響が小さく、滑らかさのメリットを取りやすいタイトルです。RTX 3060でのDLSS vs FSR実測値は RTX 3060でFF14は何fps? で公開しています(4Kで+20.5%の差)。
S.T.A.L.K.E.R. 2: Heart of Chornobyl
UE5のNanite+Lumenで非常に重く、ネイティブ4Kは現実的でない領域。DLSS 4.5 Balanced + Frame Generation ON + RR ONが定番で、RTX 5070 TiでもWQHD 80fps、4Kは70fps前後。AMDはFSR 4.1 Quality + FGで同水準。
Indiana Jones and the Great Circle
id Tech 7のフルRT必須設計でVRAM消費が大きく、VRAM 16GB+DLSS 4.5 Quality + FG ONがWQHD最高設定の最適解。パストレ有効化はRTX 5080以上 + MFG 4Xを推奨。
判断の基本ルール——シングルプレイは「Quality + FG ON」、対戦系は「アップスケーリング非推奨 or Quality のみ FG OFF」。レイトレ・パストレ有効時は必ずRay Reconstruction(NVIDIA)も併用すると画質・fps両得です。具体的なゲーム別設定の詳細はモンハンワイルズ設定ガイドなどの個別記事も参考にしてください。
08 / GPU別最適設定GPU世代別 最適設定マニュアル
GPUメーカー・世代別に「何が使えて、どう設定すべきか」をまとめます。
RTX 50シリーズ(Blackwell)
すべての機能がフル活用できる最恵待遇のGPU。DLSS 4.5 Quality + Frame Generation ON + Ray Reconstruction ON。fpsに余裕があればMFG 4X / Dynamic MFG 6Xも試す価値あり。VRAM別の運用目安:RTX 5060(8GB)はMFG 4Xまで・パストレは厳しい/RTX 5060 Ti 16GB / 5070以上はMFG 6X含めフル運用可。対戦FPSではFGをOFF、Reflexを必ずON。
RTX 40シリーズ(Ada Lovelace)
SR + FG(1枚生成)+ RR が使える。MFGは非対応。DLSS 4.5 Quality + Frame Generation ON + Reflex ON。4Kでfpsが不足するならBalancedに変更。RTX 4060以下はVRAM 8GBなので4K利用は厳しく、WQHD以下を推奨。
RTX 30シリーズ(Ampere)
SR + RRのみ。FGとMFGは非対応。DLSS 4.5 Quality〜Balancedを有効に。レイトレ使用時はRay Reconstructionも有効にすると画質が改善。RTX 3060(12GB)以上ならWQHDでも快適です。
RTX 20シリーズ(Turing)
SR + RRのみ。Tensor Coreが第2世代のため処理速度はやや遅いですが、アップスケーリング自体は十分効果的。DLSS 4.5 Balanced〜Performance。フルHD環境では大きなfps向上が見込めます。
RX 9070シリーズ(RDNA 4)
FSR 4.1(MLベース)のフル機能が使える。FSR 4.1 Quality + FG ON。非対応ゲームではFSR 3.1にフォールバック。ゲームによってはXeSSのDP4aモードも選択肢になります。
RX 7000 / 6000シリーズ(RDNA 3 / 2)
FSR 4は非対応。FSR 3.1(非MLベース)のみ利用可能。FSR 3.1 Quality + FG(対応ゲーム)。XeSS対応ゲームではDP4aモードのXeSSも試してみてください。
Arc B580 / B570 シリーズ
XeSSのXMXパスが最高品質で動作。XeSS Quality + MFG ON(対応ゲーム)。XeSS 3のMFG対応ゲームならフレーム生成も利用可能。FSR 3.1対応ゲームではFSRも併用できます。
GTX 10シリーズ以前 / APU
DLSSは完全に非対応。FSR 3.1のアップスケーリング(非ML部分)のみ利用可能。FSR 3.1 Balanced〜Performanceが唯一の選択肢。対応ゲームが限られるため、ゲーム内の「解像度スケール」を手動で下げるのも検討してください。
09 / ロードマップ2026年下半期〜2027年の動向予測(非公式)
3社の次世代アップスケーリング技術について、本記事執筆時点(2026年5月)の業界アナリストレポートやリーク情報を整理しました。すべて公式発表ではなく予測・推測の域にとどまります。買い替え判断の参考程度にお考えください。
本セクションの内容はNVIDIA / AMD / Intel いずれの公式発表でもありません。海外メディアのリーク情報や業界アナリストの予測を整理した非公式の情報です。各社の正式発表が出た時点で本記事を更新します。
DLSS 5(仮称)— 2027年RTX 60と同時か
RTX 60シリーズと同時発表が有力視される可能性があります(公式未発表)。Reflex 2「Frame Warp」搭載によるレイテンシ激減と、Dynamic MFGの最大8倍生成、AI Generative Frameへの進化が業界アナリストから推測されています。RTX 50ユーザーがどこまでアップグレードを受けられるかは未定です。
FSR 5 / RDNA 5 — 2026年末〜2027年前半
RDNA 5世代はFP4推論ハードウェア搭載と海外メディアでリークされています(公式未発表)。RX 10000シリーズ(仮称)と同時に登場する可能性が指摘され、FSR Redstoneスイートの完成度向上も期待されます。RDNA 4のFSR 4.1継続サポート期間も未確定。
XeSS 4 / Battlemage後継 — 2027年予想
Intel Arc Celestial(次世代)と同時にXeSS 4が登場するとリークされています(公式未発表)。マルチフレーム生成のクロスベンダー対応(NVIDIA/AMDでも一部利用可)が噂段階で、実現すれば旧GPUユーザーにとって朗報。Unityサポート終了後、Unreal Engine向け開発リソース集中は継続見込み。
2027年は3社揃って次世代アップスケーリング技術が発表される可能性がある大型イヤーと業界では予想されています。今すぐ最上位GPUに飛びつくより、2026年下半期のCES 2027リーク情報を待ってから動くのが合理的です。逆にRTX 50シリーズはDLSS 4.5のフル機能を3〜5年使えるため、急ぎなら買い時を逃さないバランス感覚が必要。最終判断は各社の正式発表後に行うのが安全です。
10 / 製品アップスケーリングを最大限活かす おすすめGPU
ここまで解説した3技術を最大限活かせるGPUを4枚整理しました。すべて2026年5月時点で在庫が安定しており、今後3〜5年通用する性能を持ちます。

MSI GeForce RTX 5070 12G GAMING TRIO OC
DLSS 4.5のSR + Frame Generation + Ray Reconstruction + MFG 4X / Dynamic MFG 6Xすべてが活用できる本命GPU。サイバーパンク2077のパストレでもMFG適用で4K 100fps超えを実現。WQHD ネイティブで115fps前後と素の性能も高く、3〜5年は第一線で戦えます。

Palit RTX 5060 Ti Infinity 3 16GB
フルHD MFG 6XでDLSS 4.5の恩恵を最大限受けられるコスパ最強のRTX 50。VRAM 16GBでMFGの追加消費(+2〜3GB)にも余裕。サイバーパンク2077フルHD パストレ+MFG 4Xで150fps級、モンハンワイルズWQHDも100fps安定。DLSS入門の最適解です。
2026年5月時点、画質ではDLSS 4.5が頭ひとつ抜けているのが現状です。RTX GPUを持っているなら迷わずDLSSを有効化、対応700本超のゲームライブラリで恩恵を受けられます。AMD RDNA 4ユーザーにとってFSR 4.1は自社ハード専用に最適化された強力な技術であり、対応120本+RDNA 4のFP8推論で画質も着実に追い上げ。Intel ArcやRadeon旧世代のユーザーも、XeSSやFSR 3.1を活用すればネイティブ解像度より大幅に快適に遊べます。大切なのは「ベストな技術」を追い求めることではなく、自分のGPUで使える最適な技術を正しく設定し、対戦FPSではFG OFF・シングルプレイではQuality+FG ONというルールを守ること。本記事は新ドライバ・新バージョン情報を随時反映していきます。
FAQよくある質問
使えるかどうかはGPUで決まります。NVIDIA RTX 20以降ならDLSS、AMD RDNA 4(RX 9070シリーズ)ならFSR 4.1、Intel ArcならXeSS(XMXパス)が最高品質。それ以外のGPUではFSR 3.1またはXeSSのDP4aパスが選択肢です。同じゲームで複数選べる場合はDLSS > FSR 4.1 > XeSS(XMX)> FSR 3.1 > XeSS(DP4a)の順で画質が高い傾向があります。
MFGはRTX 50シリーズとIntel Arcのみです。NVIDIA Dynamic MFG(最大6倍生成)はRTX 5060 Ti以上の全RTX 50で利用可、Intel Arc B580等は最大4倍。AMDはMFG非対応で、FSR 4.1のFGは1枚生成のみです。RTX 40以前のNVIDIAも1枚生成FGのみで、MFGは使えません。
非推奨です。FGは入力遅延を+5〜25ms増やすため、撃ち合いの先手・反応速度で致命的な不利になります。対戦FPSはアップスケーリング自体を使わずネイティブ+NVIDIA Reflex / AMD Anti-Lag 2を有効化するのが鉄則。RTX 5060 Ti以上なら対戦系タイトルはネイティブ高設定で300fps以上出せます。
動きません。FSR 4.1はRDNA 4専用で、RDNA 3のRX 7900 XTXでも自動的にFSR 3.1にフォールバックします。FP8推論ハードウェアがRDNA 4でしか実装されていないため、ソフト的な対応も不可能。RDNA 5以降での継承は期待されますが、現行RDNA 3以前のユーザーにアップデートで降りてくることはありません。
はい、XeSSのDP4aパスはGTX 16 / RTX 20 / GTX 10シリーズなど旧GPUでも動作します。ただし画質はXMXパス(Intel Arc)に劣るため、Intel Arc相当の品質は期待できません。それでもネイティブ描画よりは大幅に軽くなるため、旧GPUのユーザーにとって貴重な選択肢です。XeSS Unityサポートは2026年3月末で終了したため、Unityタイトルでの対応は縮小傾向にあります。
SR(アップスケーリングのみ)はむしろVRAM消費が減る傾向です(内部解像度が低いため)。一方、Frame GenerationとMFGは中間フレームのバッファを保持するため+1〜3GBのVRAM増加が発生。VRAM 8GBのGPUではMFG 4X以上は厳しく、本記事ではVRAM 16GB以上を推奨しています。RTX 5060(8GB)でMFG 6Xを試すと一部タイトルでテクスチャ崩壊が起きる可能性があります。





