『Fallout 3』『New Vegas』リマスターが開発中|Obsidianとの新作とFallout 5の現在地
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Obsidianとの新プロジェクト、『Fallout 5』はElder Scrolls VIと足並みを揃える方針に
出典:Bethesda Game Studios公式声明、Steam『Fallout 3: Game of the Year Edition』ストアページ、Steam『Fallout: New Vegas』ストアページにもとづきます。Steamのレビュー件数・評価は本稿執筆時点(2026年7月18日)のものです。
『Fallout 3』や『Fallout: New Vegas』を今でも遊び続けている、あるいはこれから始めてみたいと考えているPCゲーマーの間では、「公式のリマスターはいつ出るのか」「シリーズの次回作はどうなっているのか」という話題が長く語られてきました。核戦争後のワシントンD.C.を舞台にした2008年の『Fallout 3』、モハビ・ウェイストランドを舞台にした2010年の『Fallout: New Vegas』は、いずれも発売から15年以上が経った今もPCゲーマーから根強く支持されている作品です。
Bethesda Game Studiosは2026年7月17日、公式声明でこの疑問に一定の答えを示しました。『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』のリマスター版が開発中であること、New Vegasを手がけたObsidian Entertainmentと新たなFalloutプロジェクトを進めていること、そして本編最新作となる『Fallout 5』がプリプロダクション段階に入ったことを明らかにしています。ただし発売日や対応機種といった具体的な情報は一切公表されておらず、確定した事実とまだ分からない部分がはっきり分かれた発表内容です。
今回の発表は、Xboxの親会社Microsoftが大規模な人員削減を行った直後というタイミングで出されたものでもあります。本記事では公式声明の内容を確定情報と未確定の点に分けて整理したうえで、このタイミングで発表が行われた背景についても掘り下げます。
目次
要点まず何が起きたか
『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』のリマスター版が開発中であること、Obsidian Entertainmentとの新Falloutプロジェクトが進行中であること、『Fallout 5』がプリプロダクション段階に入ったことが確認されました。あわせてFallout 76の2027年拡張、シリーズ30周年にあたる2027年のFallout Dayについても触れられています。発売日・対応機種・価格などの詳細は現時点では一切明らかにされていません。
背景なぜこのタイミングでの発表だったのか
調べたところ、今回の声明はXboxの親会社であるMicrosoftが2026年7月上旬に発表した大規模な人員削減の直後というタイミングで出されたものであることが分かりました。
Xbox部門のトップは同時期、部門全体でおよそ1,600人規模の人員削減を即時に実施し、今後1年間で最大3,200人規模まで拡大する可能性があると発表しています。Bethesda Game Studiosも例外ではなく、50人を超えるスタッフが対象となり、その中には『The Elder Scrolls VI』の開発チームに在籍していた中核メンバーも含まれていたと複数の海外メディアが伝えています。
今回のFalloutロードマップ発表は、この人員削減からおよそ10日後というタイミングで行われました。この経緯もあり、海外複数メディアの報道では、人員削減で動揺したファンやスタッフに向けて、複数の大型プロジェクトが依然として進行中であることを示すための発表だったという文脈で報じられています。
なお、Obsidian EntertainmentもBethesda Game Studiosと同じくXboxグループ傘下のスタジオであり、今回の人員削減の影響と無関係な立場ではありません。
リマスター『Fallout 3』『New Vegas』リマスターはどこまで進んでいるか
Bethesdaが公式声明で明らかにしたのは、あくまで両作のリマスター版が「開発中である」という事実のみです。発売日はもちろん、対応機種や価格、リマスターの範囲(グラフィック向上のみか、システム面の変更を含むか)といった具体的な情報は一切示されていません。
まずは、それぞれの作品がどんなゲームなのかを振り返っておきます。
本稿執筆時点(2026年7月18日)のSteamでは、『Fallout 3: Game of the Year Edition』が全期間レビュー31,347件中80%が好評の「非常に好評」、『Fallout: New Vegas』は英語レビュー168,798件中96%が好評の「圧倒的に好評」と、いずれも発売から15年以上を経た今も高い評価を維持しています。
これだけ支持が続いている旧作だからこそ、今回のリマスター開発の確認はファンにとって大きな意味を持つ発表と言えます。
規模感の手がかりになる『Oblivion Remastered』の実績
Bethesdaは今回、リマスターの中身について語っていませんが、参考になる直近の実例があります。2025年4月に発売された『The Elder Scrolls IV: Oblivion Remastered』です。
Virtuosとの共同開発で、単なる高解像度化ではなくUnreal Engine 5によるグラフィックの全面刷新と、ダッシュ機能の追加やメニュー画面の再設計といった操作性の見直しまで踏み込んだ作品でした。
| 項目 | 『Oblivion Remastered』の実績 |
|---|---|
| 開発体制 | Virtuos × Bethesda Game Studiosの共同開発 |
| 採用エンジン | Unreal Engine 5(オリジナルはGamebryo/Creation Engine系) |
| 価格 | 49.99ドル(Deluxe版は59.99ドル) |
| 批評家評価 | OpenCritic基準で87%が「推奨」、Golden Joystick Awards「Best Remake/Remaster」受賞 |
| 初動実績 | 発売3日でプレイヤー400万人到達、Steam同時接続ピーク21万6,000人 |
| 売上実績 | 米国内の会計年度ベース売上でMonster Hunter Wilds・AC Shadowsに次ぐ3位。発売週だけでオリジナル版の発売後15ヶ月分の販売数を上回る |
※上記はBethesdaが『Fallout 3』『New Vegas』リマスターについて直接言及した数字ではなく、同社が関わった直近の類似事例の実績です。参考情報としてお読みください。
Bethesdaが『Oblivion Remastered』と同じ路線を踏襲するとは限りませんが、少なくとも同社には「エンジンを刷新した本格リメイク級のリマスターを、高い評価と売上につなげた実績」があることになります。単純なテクスチャ差し替えにとどまらない可能性を考える材料として、この前例は参考になりそうです。
『Oblivion Remastered』がVirtuosとの共同開発だったことから、今回のFalloutリマスターも外部スタジオが関わるのではという見方があります。
実際、Bethesda作品を多く手がけてきたIron Galaxy Studios(『Skyrim』『The Elder Scrolls Online』『Fallout 4 VR』『Fallout 76』などで協業実績あり)が、社内プレゼン資料の冒頭にFalloutシリーズの「Please Stand By」ローディング画面を使ったことがきっかけで、同スタジオが関わっているのではという憶測がファンの間で広がりました。ただし、Iron Galaxy側はその後、今回のリマスターへの関与を否定しています。Bethesdaは開発スタジオを公式には明らかにしていません。
最大の懸念点はMOD対応、『Oblivion Remastered』の前例が不安材料に
PCゲーマーにとって、今回のリマスターで最も気になる点のひとつがMOD(改造データ)対応です。『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』は発売から15年以上にわたり、有志によるMODコミュニティが極めて活発なタイトルとして知られています。
不具合修正から新規コンテンツの追加まで、現在「Fallout 3」「New Vegas」として語られる体験の多くは、事実上MODを前提にしたものになっているのが実情です。
この点で不安材料になっているのが、『Oblivion Remastered』の前例です。同作は発売時点でBethesda自身が「MODは公式サポート対象外」と明言しており、技術的には改造が不可能ではないものの、手順が煩雑でエコシステムとしては分断された状態になっています。
もし『Fallout 3』『New Vegas』のリマスターも同じ方針を踏襲した場合、長年蓄積されてきたMOD資産の扱いは大きな課題になりそうです。
特に影響が大きいとされているのが、Bethesda自身が未修正のまま残してきた不具合や互換性の問題を解消してきた大型MOD群と、『Fallout 3』と『New Vegas』を一本の作品として繋げる大規模プロジェクト「Tale of Two Wastelands」です。これらは長年の開発の積み重ねで成立しているため、リマスター版へそのまま移植するのは技術的に難しいとみられており、少なくとも現行の形でのサポートは期待しにくいとの見方が出ています。
MOD対応の可否は、発売日や対応機種と並んで、今後の発表で必ず確認したいポイントです。
ObsidianObsidianとの新プロジェクトとJosh Sawyer氏の復帰
Bethesdaは声明の中で「Obsidian Entertainmentと再びタッグを組み、新たなFalloutプロジェクトに取り組んでいることを確認できて嬉しい」という趣旨のコメントを寄せています。Obsidian Entertainmentは『Fallout: New Vegas』を手がけたスタジオで、現在はBethesda Game Studiosと同じくXboxグループ傘下に置かれています。
調べたところ、この新プロジェクトはJosh Sawyer(ジョシュ・ソーヤー)氏が指揮を執ることが分かっています。同氏は2010年の『Fallout: New Vegas』でディレクター兼リードデザイナーを務めた人物で、その後は『Pentiment』や『Pillars of Eternity』シリーズなど他のObsidian作品を手がけてきました。今回、Fallout世界への復帰が確認された形です。
ただし、この新プロジェクトが『Fallout: New Vegas』の直接の続編にあたるのかどうかは、Bethesda自身は明言していません。プロジェクト名や具体的な内容は非公開のままで、続報を待つ必要があります。
海外メディアの報道によれば、Obsidianは2025年発売の『Avowed』の続編や他のプロジェクトを取りやめ、今回の新Falloutプロジェクトへ体制を移したとされています。
Sawyer氏自身も、今回のBethesda公式発表が出る少し前の時期に配信されたポッドキャスト番組のインタビューで、この件について問われていました。同氏はその時点では「これは自分より上の立場が決めることです」「IPをどうするかは、僕が決められることではありません」と、断定を避ける発言にとどめています。
一方で、自身が再びFalloutシリーズの作品を手がける可能性を問われた際には、「New Vegasの時もそうやって決まったので、今回もどうなるか分かりませんね」とも述べており、当時から一定の含みを持たせた発言をしていたことになります。
Fallout 5『Fallout 5』はプリプロダクション段階、本格化はES6の後
2015年に発売された『Fallout 4』以来、本編最新作となる『Fallout 5』についても、初めて「プリプロダクション段階に入った」ことが公式に確認されました。プリプロダクションとは、ゲームの本格的な制作に入る前の企画・設計段階を指します。つまり、まだ開発の初期段階にあるということです。
Bethesdaは声明の中で、現在のBethesda Game Studiosの開発の最優先事項は『The Elder Scrolls VI』であるとはっきり述べています。『Fallout 5』はこのES6の開発と同じ新エンジン「Creation Engine 3」を採用する予定で、こちらはStarfieldのローンチ以降に開発が続けられてきた次世代基盤です。Fallout 5の本格的な開発は、ES6の進行状況に連動して進んでいく見込みです。
言い換えると、『Fallout 5』が具体的な発売時期を伴って動き出すのは、ES6のリリースが近づいてから、あるいはその後になる可能性が高いということです。現時点で発売時期の見通しを示す材料はなく、気長に続報を待つ必要があります。
Fallout76Fallout 76「Raven Rock」拡張と2027年のFallout Day
現行タイトルの『Fallout 76』にも動きがあります。2027年には大型拡張コンテンツ「Raven Rock」の配信が予定されています。
これは『Fallout 3』の前日譚にあたる内容で、同作に登場した敵対勢力「エンクレイヴ」が拠点とした地下施設「レイヴン・ロック」を舞台にしたストーリーになる見込みです。具体的な配信時期は本稿執筆時点では明らかにされていません。
また、Bethesdaは毎年恒例のファン向け配信企画「Fallout Day」について、2026年は通常形式の配信を実施しないことも明らかにしました。その代わり、シリーズ30周年にあたる2027年には、ワシントンD.C.で現地開催のライブイベントとして特別な形で祝う計画があるとしています。
影響ユーザーへの影響と今後
歓迎できる点
- 長年望まれていた『Fallout 3』『New Vegas』リマスターの存在そのものが公式に確定
- New Vegasを手がけたObsidianが再びシリーズに関与、指揮はJosh Sawyer氏
- 『Fallout 76』ユーザーにも2027年に大型コンテンツが用意されている
注意したい点
- リマスターの発売時期・対応機種は一切不明のまま
- MOD対応方針が最大の懸念点——『Oblivion Remastered』は非公式サポートにとどまり、長年のMOD資産が活かせるかは不透明
- 『Fallout 5』の本格始動はES6の進行次第で、当面は待つしかない
- Xboxの人員削減がES6・Fallout関連プロジェクトの進行に影響する懸念も報じられている
FAQよくある質問
まとめまとめ|確定したのは「開発中」の事実、時期はまだ先
今回の公式声明で確定したのは、『Fallout 3』『Fallout: New Vegas』のリマスター版が開発中であること、Obsidianとの新プロジェクトが進行中であること、『Fallout 5』がプリプロダクション段階に入ったことの3点です。一方で、発売時期・対応機種・価格・プロジェクトの詳細な内容といった、多くのファンが本当に知りたい情報はまだ明らかにされていません。
今回の発表は、Xboxの人員削減の直後というタイミングで、複数の大型プロジェクトが依然として動いていることを示す内容になりました。『Fallout 5』はThe Elder Scrolls VIの進行と連動する見込みで、本格的な始動にはまだ時間がかかりそうです。一方でリマスター2本とObsidianの新プロジェクトは、今後具体的な情報が出てくる可能性が高い項目です。続報が入り次第、あらためて取り上げます。



