Lenovo LOQ Tower 26ADR10は買い?Ryzen 7 8745HX+RTX 5060 Ti搭載Amazon限定モデルを解説
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Ryzen 7 8745HX+RTX 5060 Ti搭載Amazon限定モデルを解説
出典:Amazon商品ページ(91DF00DLJM)、Lenovo公式PSREF「LOQ Tower 26ADR10」製品仕様書、AMD公式「Ryzen 7 8745HX」仕様。本記事は公開仕様・販売情報を基にした購入前評価です。価格・在庫・構成は購入前に販売ページで確認してください。
「LOQ Tower 26ADR10」で検索すると、RTX 5060・RTX 5060 Ti 8GB・RTX 5060 Ti 16GBなど構成が枝分かれしたモデルが次々に見つかり、どれが自分の探しているものか分かりにくくなっています。
Amazon.co.jp限定モデル91DF00DLJMは、Ryzen 7 8745HXとRTX 5060 Ti 8GB、32GBメモリ(16GB×2のデュアルチャネル)、1TB SSDを最初から搭載した構成です。本記事ではAmazon商品ページとLenovo公式PSREFの仕様をもとに、CPU・GPU・メモリ・拡張性・価格までひととおり整理します。
加えて他のレビューではあまり触れられていない点として、本機のGPUスロットがPCIe 4.0 x16接続である事実を掘り下げます。当サイトが以前検証した「RTX 5060 Ti 8GBのマザーボード税」問題の当事者になり得る構成のため、購入前に知っておく価値があります。
概要91DF00DLJMのスペック一覧
91DF00DLJMは、Amazon.co.jp限定として販売されているLOQ Tower 26ADR10の一構成です。CPUは8コア16スレッドのAMD Ryzen 7 8745HX、GPUはノート向けではなくデスクトップ向けのGeForce RTX 5060 Ti(8GB GDDR7)を採用しています。メモリはDDR5-5200の32GB(16GB×2)、ストレージは1TB PCIe 4.0 NVMe SSD、OSはWindows 11 Home、カラーはルナグレーです。

| 項目 | スペック | 補足 |
|---|---|---|
| CPU | AMD Ryzen 7 8745HX | 8コア16スレッド・ベース3.6GHz・最大ブースト5.1GHz・L2 8MB+L3 32MB(AMD公式) |
| GPU | GeForce RTX 5060 Ti 8GB GDDR7 | DisplayPort 2.1b×3・HDMI 2.1b×1、最大4台のディスプレイ出力に対応(Lenovo公式PSREF) |
| メモリ | 32GB(16GB×2)DDR5-5200 | SODIMMスロット2基とも使用済み、最大64GB対応 |
| ストレージ | 1TB M.2 NVMe SSD(PCIe 4.0 x4) | M.2スロットは無線LAN用1・SSD用2の計3基、空き1基 |
| 拡張スロット | PCIe 4.0 x16×1・PCIe 3.0 x1×1 | GPUスロットはPCIe 4.0止まり(Lenovo公式PSREF確認) |
| 電源 | 500W(80PLUS SILVER認証) | 100V〜240V対応、最大消費電力500W |
| 通信 | Wi-Fi 6・Bluetooth 5.2 | ギガビットイーサネット(RJ-45)も搭載 |
| サイズ・重量 | 約205×404.5×437.1mm・約10.5kg | 約26Lタワー、側面は透明パネル(Lenovo公式PSREF記載値) |
| OS | Windows 11 Home 64bit(日本語版) | Microsoft 365は試用版 |
Amazonの商品ページには「Amazon限定モデルではRTX 5060 Tiを搭載、ベンチマーク比で20〜30%程度性能が向上する」という説明もあります。これはTiではない基本構成(RTX 5060搭載モデル)との比較と考えられ、当サイトの計測ではないため、あくまでAmazon側の目安として捉えてください。
CPURyzen 7 8745HXはノートPC向けのHXシリーズ
名前だけを見るとデスクトップ向けのRyzen 7と勘違いしやすいですが、Ryzen 7 8745HXはAMDがノートPC向けに展開している「HXシリーズ」のプロセッサーです。8コア16スレッド、ベースクロック3.6GHz、最大ブースト5.1GHz、L3キャッシュ32MBというスペックは、一般的なAM5デスクトップ向けRyzen 7(7700・9700Xなど)と比べても見劣りしない数値ですが、そもそも設計されたプラットフォームが違います。
Lenovo公式PSREFでは、LOQ Tower 26ADR10のチップセットを「AMD SoC(System on Chip)プラットフォーム」と表記しています。B650・X670のような一般的なAM5マザーボードのチップセットではなく、ノートPC向けの一体型プラットフォームをタワー型の筐体に収めた構成という位置づけです。数年後にCPUだけX3Dシリーズへ交換するような、自作PCに近いアップグレードには不向きですが、完成品として長期間そのまま使う用途には向いています。
容量メモリは32GB(16GB×2)|交換前提の構成に注意
メモリはDDR5-5200のSODIMMを16GB×2枚搭載し、合計32GBのデュアルチャネル構成です。Lenovo公式PSREFによると、LOQ Tower 26ADR10はSODIMMスロットを2基持ち、最大64GBまで対応します。91DF00DLJMは標準で2基とも使用済みのため、64GB化したい場合は空きスロットへの増設ではなく、32GB×2への交換が必要になります。
ゲームをしながらブラウザで攻略情報を開き、Discordでボイスチャットをしながら配信・録画も行うといった使い方であれば、32GBはかなり余裕のある容量です。同価格帯のRTX 5060 Ti搭載機では16GBのモデルも珍しくないため、最初から32GBを備えている点は91DF00DLJMの分かりやすいメリットです。
拡張性1TB SSDとM.2は最大2台まで
ストレージは1TBのM.2 NVMe SSD(PCIe 4.0 x4接続)です。Lenovo公式PSREFによると、LOQ Tower 26ADR10はM.2スロットを3基持ち、1基は無線LANカード用、残り2基がSSD用に割り当てられています。91DF00DLJMは標準でSSD用スロットの1基だけを使用しているため、容量が足りなくなったら空いているM.2スロットに2台目のSSDを増設できます。
さらに拡張ストレージベイとして3.5インチHDDベイが2基(いずれも空き)用意されています。M.2 SSD最大2台・3.5インチHDD最大2台という拡張性は、購入直後は1TBで運用しつつ、後から容量を積み増していく使い方に向いています。ただし本体を開けての増設作業になるため、保証への影響や作業時の破損には注意してください。
要注意RTX 5060 Ti 8GBは「マザーボード税」の対象構成
Lenovo公式PSREFの確認では、LOQ Tower 26ADR10の拡張スロットは「PCIe 4.0 x16、フルハイト」です。CPUのRyzen 7 8745HX自体はAMD公式仕様で28レーンのPCIe 5.0に対応していますが、Lenovoのプラットフォーム実装ではGPUスロットがPCIe 4.0止まりになっています。
当サイトが以前検証したRTX 5060 Ti 8GBの「マザーボード税」という問題は、まさにこの組み合わせで起きます。RTX 5060 TiはPCIe x8の電気的接続を採用しており、VRAMの8GBを使い切るとゲームアセットをシステムRAMとPCIeバス経由でスワップし続けます。PCIe 5.0 x8なら64GB/sの帯域がありますが、PCIe 4.0 x8では半分の32GB/sしかなく、複数の海外PCハードウェアメディアの実測では27タイトル平均でPCIe 5.0比6〜14%の性能低下、最悪ケースのDragon Age: The Veilguardでは34fpsから4.8fpsまで落ち込んだという壊滅的な数値も出ています。
91DF00DLJMはまさにこのPCIe 4.0 x16環境に該当するため、1440p以上の高画質設定や重量級タイトルではVRAM 8GBの余裕がないぶん、性能低下のリスクをそのまま抱え込む構成です。詳しいメカニズムと実測データは、リンク先の記事で解説しています。一方でRTX 5060 Ti 16GB版は同じPCIe 4.0環境でもほぼ影響を受けないため(海外PCメディアの27タイトル平均で差0.3%以内)、購入前に8GBと16GBどちらの構成かを必ず確認してください。
画面出力モニターはRTX 5060 Ti側の端子に接続する
Lenovo公式PSREFのポート表では、背面パネルのHDMI 2.1はマザーボード(CPU内蔵のAMD Radeon 610M側)の出力として、GPU側の映像端子とは別枠で記載されています。GeForce RTX 5060 Tiが備えるDisplayPort 2.1b×3・HDMI 2.1b×1はGPUのバックプレート側にあるため、ゲームをプレイする際はそちらへモニターを接続する必要があります。
マザーボード側のHDMIへ何となくモニターをつないでしまうと、Ryzen 7 8745HXの統合グラフィックス(AMD Radeon 610M)側の出力になり、RTX 5060 Tiの性能が画面に反映されません。組み立て済みの完成品PCとはいえ、最初に配線を確認する価値があるポイントです。RTX 5060 Ti側は最大4台のディスプレイを同時出力できるため、マルチモニター環境を組みたい場合もGPU側の端子から接続してください。GPU自体はDLSS 4.5にも対応しているため、フルHD中心であれば高画質設定と高フレームレートのバランスを取りやすい構成です。
電源500Wは将来のGPU交換で制約になる
電源はAmazon商品ページの記載で500W、80PLUS SILVER認証です。Lenovo公式PSREFでは同じ500Wの構成に変換効率88%相当の仕様も示されており、80PLUS SILVER認証の目安(50%負荷時で89%前後)にも近い数値です。購入時点のRyzen 7 8745HX+RTX 5060 Ti構成であれば、500Wという容量自体は十分です。
一方で、将来的にRTX 5080クラスなど大幅に電力の高いGPUへ交換したいと考えている場合、500Wでは足りなくなる可能性があります。この構成はそもそもCPU側のアップグレードに向いていないこともあり、GPU単体を将来差し替える前提で選ぶなら、電源容量にも注目しておく必要があります。
評価メリットとデメリット
- Ryzen 7 8745HX+RTX 5060 Ti 8GBで完成品として組み立て・設定済み
- メモリ32GB(16GB×2)を最初から搭載
- M.2スロット・3.5インチHDDベイに空きがあり、後から増設できる
- 側面は透明パネルで内部が見える意匠
- Amazon限定モデルとして構成が固定され、選びやすい
- GPUスロットがPCIe 4.0 x16のため、VRAM 8GBを超えると性能が大きく落ちる場面がある
- CPUはノートPC向けHXシリーズで、AM5デスクトップのような単体アップグレードに不向き
- 500W電源は将来の上位GPU交換では容量不足になり得る
- マザーボード側のHDMIとGPU側の端子を混同しやすい
価格16GB版・RTX 5070搭載PCとの比較で判断する
91DF00DLJMのAmazon.co.jp価格は33万9,800円(税込、2026年8月10日時点、在庫あり)です。この価格だけを見て判断する前に、当サイトで同日に確認した「RTX 5060 Ti 16GB搭載の完成品PC」と条件を並べてみます。
- CPURyzen 7 8745HX(8C16T)
- GPURTX 5060 Ti 8GB
- メモリ32GB
- SSD1TB
- PCIeGPUスロットは4.0 x16
- CPUCore Ultra 7 265F(20C20T)
- GPURTX 5060 Ti 16GB
- メモリ32GB
- SSD1TB
- PCIeVRAM 16GBで実質影響なし
この2機種を比べると、VRAM 16GBを備えたGALLERIA RM7C-R56Tのほうが価格は安く、CPUもデスクトップ向けのCore Ultra 7 265Fです。91DF00DLJMを選ぶ理由があるとすれば、Lenovoブランドの完成品として欲しい場合や、Amazon.co.jp限定モデルという構成の分かりやすさを重視する場合に限られます。RTX 5060 Ti 16GB搭載機・RTX 5070搭載機との価格差は変動するため、購入直前に必ず両方の現在価格を見比べてください。
適性どんな人に向いているか
91DF00DLJMと相性がいいのは、フルHD中心でDLSS 4.5を活用しながら快適にゲームを楽しみたい人です。32GBメモリのおかげで、ゲームをしながらブラウザやDiscord、配信ソフトを同時に動かす使い方にも余裕があります。M.2スロットとHDDベイの空きを活かして、あとから容量を増やしていく前提で完成品PCを選びたい人にも向いています。
反対に、1440p以上の高画質設定や重量級タイトルを本気で遊びたい人、将来的にGPUだけをRTX 5080クラスへ交換したい人には向いていません。前者はPCIe 4.0 x16環境でのVRAM超過リスクをそのまま受けやすく、後者は500W電源がいずれ制約になります。そうした用途を想定するなら、RTX 5060 Ti 16GB搭載機や、電源容量に余裕のあるRTX 5070搭載PCを検討したほうがよいでしょう。
Q&Aよくある質問
総括まとめ|買う前にPCIe世代を必ず確認する
Lenovo LOQ Tower 26ADR10 91DF00DLJMは、Ryzen 7 8745HXとRTX 5060 Ti 8GB、32GBメモリ、1TB SSDを組み合わせたAmazon.co.jp限定のゲーミングデスクトップPCです。フルHD中心のゲーミングであれば扱いやすい構成で、メモリ容量や拡張性の余裕も評価できます。
ただし本機のGPUスロットはPCIe 4.0 x16接続で、RTX 5060 Ti 8GBのVRAM超過時に性能が大きく落ちる「マザーボード税」の対象構成であることは見過ごせません。1440p以上の高画質や重量級タイトルを重視するなら、価格が安く済むケースもあるRTX 5060 Ti 16GB搭載機との比較を先に行ってください。33万9,800円という価格は、他の構成と比べたうえで判断する価格です。



