Windows 11 26H2でメモリ使用量は減った?「最大2GB」の意味と8GB・16GB・32GBのゲームへの効果【2026年10月】
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「最大2GB」は削減量ではなく、RAMに残せるデータ量の話
「Windows 11 26H2でメモリが最大2GB減った」という話が広まっていますが、Microsoftの発表はそうは言っていません。10月15日の公式ブログにあるのは、使用中のデータを最大2GB多くメモリ(RAM)に残せるようになった、という説明です。
起動直後のメモリ使用量を25H2と26H2で測った実測では、減ったのは300〜800MBでした。2GBには届かず、8GBのPCでも300MB減にとどまっています。応答性の「最大20%」も、検索やスタートの応答時間の比較で、ゲームのfpsの数字ではありません。
ゲームで差が出るのは、メモリが足りなくなって、使用中のデータがストレージへ追い出されている場面です。搭載容量が16GBや32GB以上でも、ゲームの要求量やMOD・配信などでメモリが埋まるなら関係します。逆に、ゲーム中もメモリに余裕があるPCでは、この更新だけでは変わらない可能性が高いでしょう。どちらかは、タスクマネージャーとリソースモニターで確かめられます。
目次
意味「最大2GB」は使用量の削減ではない
公式ブログの原文は「Windows can now keep up to 2GB more of your active data in memory instead of moving it to slower storage」です。使用中のデータを、低速なストレージへ移さずにメモリへ残せる量が最大2GB増えた、という意味になります。Windowsが使うメモリの量が2GB減った、とは書かれていません。
メモリが足りなくなると、Windowsは使われていないデータをページファイル(ストレージ上の退避領域)へ移して、空きを作ります。そのデータが再び必要になると、ストレージから読み戻すため、操作やゲームが一瞬止まります。今回の改善は、この追い出しと読み戻しを減らす方向の話です。
| 公式発表の数字 | 何の数字か | ゲームでの読み方 |
|---|---|---|
| 最大2GB | 使用中のデータをメモリに残せる量の増加。脚注は付いておらず、測定条件は示されていない | 空きメモリが2GB増える話ではない。メモリが足りない場面で効く |
| 200MB超 | メモリ8GB以下のPCで、ウィジェットを開くまで読み込まないことで、アプリなどに回せる量。ビルド26300.9550の改善に基づく | 8GBの2.5%前後。16GB以上のPCでは対象外 |
| 最大20% | 検索・スタート・右クリック・設定・Snipping Tool・エクスプローラーの応答時間。ビルド26300.9550と26200.7628の比較 | fpsの改善率ではない |
2GBと200MBは別の仕組みなので、足し算はできません。8GBのPCで空きメモリが2.2GB増える、という意味にもなりません。公式の脚注にも「実際のメモリの空きや性能は、機器の構成や使い方などで変わる」とあります。
実測起動直後の使用量は300〜800MB減った
公式の数字とは別に、同じPCを25H2から26H2へ上げて起動時のメモリ使用量を比べた実測があります。フランスのPC情報メディアが、3台で測っています。
| 機材(搭載RAM) | 起動時の使用量(25H2→26H2) | 差 |
|---|---|---|
| ASUS Zenbook 14 Snapdragon X・16GB | 5.1GB(31.8%)→4.3GB(26.8%) | −800MB |
| Samsung Galaxy Book6 8GB | 5.0GB(62.5%)→4.7GB(58.75%) | −300MB |
| ベンチマーク用PC 64GB | 7.0GB(10.9%)→6.4GB(10%) | −600MB |
3台とも減りましたが、2GBには遠く及びません。同じ記事は、削減幅は機器ごとに違い、小さな構成では変化がなかったという報告もあると書いています。8GBのGalaxy Book6でも300MB減っており、「8GBでは効かない」とも言い切れません。
海外メディアが3年ほど前の16GBノートで測った例では、再起動直後の使用量が7.0GB(使用可能15.7GBの45%)でした。以前はアプリを開く前から10GBを超えることが多かったそうです。ただし起動時に動くアプリが多い環境で、キャッシュやアプリのバージョンの影響もあり、26H2が原因とは言い切れない数字です。
使用量が減る背景として、Microsoftは7月31日のブログで、メモリアロケーターの効率化、WinUI 3アプリの省メモリ化、OSに含まれるChromium・WebView2部品の効率化を挙げていました。26H2の機能というより、2026年を通じた改善の積み重ねです。
容量別8GB・16GB・32GBでゲームへの影響は違う
次の表は、公式発表と上の実測から考えた見立てです。参照した公式発表と実測記事には容量別のゲーム測定がなく、この表は実機で検証した結果ではありません。
| 搭載メモリ | 変わりうること | ゲームへの影響 |
|---|---|---|
| 8GB | ウィジェットの200MB超と、データを残す改善の両方が対象。実測でも300MB減 | ゲーム、ブラウザ、Discordを同時に開く使い方で、追い出しが減る可能性。ゲーム自体が8GBを超えて要求するなら、OSの改善では足りない。不足の度合いで効果は大きく変わる |
| 16GB | データを残す改善は対象。ウィジェットの変更は対象外 | ゲームの要求量が小さければ余裕があり、差は小さい。要求量の大きいゲームや、配信・ブラウザ・録画を重ねてメモリが上限に近づく人は差が出うる |
| 32GB以上 | 検証した64GB機では起動時の使用量が600MB減ったが、削減は保証されない。保持量の改善も対象で、メモリが埋まる使い方なら関係する | ゲーム中にメモリが埋まらないなら、体感はほぼ変わらない。MODや配信などで埋まる人は、リソースモニターで確かめる |
容量は目安にすぎません。同じ16GBでも、遊ぶゲームと同時に開くアプリで状況は変わります。データ保持量の増加がゲームに効くのは、メモリが足りなくなって使用中のデータが追い出される場面に限られ、追い出しが起きていないPCには減らす対象がありません。
fpsメモリ改善によるfps向上は未確認。見るなら1% Lowとカクつき
20%はWindowsの操作の応答時間で、GPUの描画性能やCPUの演算性能の数字ではありません。平均fpsを上げる目的で26H2を入れる根拠は、現時点でありません。Microsoftの発表と、メモリ使用量を比べた実測のいずれにも、このメモリ改善でゲームのfpsが上がったという測定は示されていません。
可能性があるのは、ゲーム中の一瞬の引っかかりが減ることです。平均fpsは同じでも、メモリ不足で一瞬止まる場面が減れば、フレームタイムの乱れが小さくなり、1% Lowが改善することがあります。ただしMicrosoftは、ゲームの1% Lowの改善を示していません。
VRAMは、グラフィックボード側に載っている専用メモリです。26H2へ更新しても容量は変わらないので、VRAM不足が原因のカクつきは、テクスチャ品質などゲーム側の設定で下げる必要があります。
確認自分のPCでメモリが足りているか確かめる手順
更新の前後を後から比べるのは難しいので、いまのPCが「メモリ不足の側」にいるかを先に確かめます。足りているなら、データ保持量の増加によるゲームへの効果は期待しなくて構いません。
- ゲームを起動し、普段どおりブラウザやDiscordも開いて遊ぶ
- Ctrl+Shift+Escでタスクマネージャーを開き、「パフォーマンス」→「メモリ」を見る。使用率が常時90%を超えているなら、メモリ不足の側にいる目安になる
- 同じ画面の下部の「コミット済み」が、右側の上限に近い場合も、メモリ不足の目安になる
- Windowsキーで「リソースモニター」を開き、「メモリ」タブの「ハード フォールト/秒」のグラフを見る。ゲーム中にこの値が頻繁に跳ね上がるなら、ストレージからの読み戻しが起きている
- 跳ね上がるタイミングとカクつく瞬間が重なるなら、メモリ不足が疑わしい。ただしハードフォールトは、ゲームやDLLの初回読み込みでも起きるため、数秒で収まる跳ね上がりだけでは判断できない。ゲーム中ずっと高い状態が続くかを見る
- カクつきと重ならなければ、シェーダー、VRAM、CPUなど別の原因を疑う
- 疑わしいときは、ブラウザや常駐アプリを閉じて同じ場面をもう一度測る。カクつきが減るなら、メモリ不足が原因である可能性が高い
1% Lowの変化まで見たい場合は、PresentMonやCapFrameXのようなフレームタイムの計測ツールを使います。同じゲームの同じ場面を3回以上測り、更新前後の平均値を比べてください。
更新メモリのために26H2を急ぐ必要はない
26H2は2026年9月29日に一般提供が始まりました。24H2・25H2と同じサービスブランチとコードベースを共有していて、対象のPCには有効化パッケージが段階的に届きます。必要な部品の多くは、すでに月例更新で入っているため、26H2を入れた瞬間にメモリ管理が入れ替わるわけではありません。
メモリ関連の改善は、ビルド26300.9550に含まれる改善として説明されています。24H2・25H2に同じ効果が出るかは、発表では述べられていません。メモリ目的で更新を急ぐより、通常のWindows Updateの提示に従って、準備ができたときに更新すれば十分です。更新の判断はWindows 11 26H2のゲーミングPC向けの判断で、OS全体の設定はWindows 11ゲーミング最適化ガイドで確かめられます。
メモリそのものが足りないPCは、OSの改善では埋まりません。ゲーム中の使用率が常時90%を超えて、常駐アプリを閉じるとカクつきが減るなら、増設も有力な選択肢です。常駐アプリの整理はWindows 11のメモリ使いすぎ問題の対処法が参考になります。26H2への更新直後のメモリ使用量の報告は、Rufusで入れると軽くなるという話の検証でも扱っています。
FAQよくある質問
まとめまとめ|ゲームで差が出やすいのは、メモリが足りない場面
「最大2GB」は、使用中のデータをメモリに残せる量の増加で、使用量が2GB減るという意味ではありません。起動時の実測は300〜800MBの減少でした。ゲームで差が出やすいのは、メモリが足りなくて追い出しが起きている場面です。起動時の使用量は、検証した3台では減りましたが、変化がない機器もあるとの報告があります。ゲーム中もメモリに余裕があるPCでは、fpsや1% Lowの変化は小さいと考えられます。
ゲーム中にメモリ使用率が常時90%を超えているか、リソースモニターのハードフォールトがゲーム中ずっと高いかは、メモリ不足を疑う目安になります。該当したら、ブラウザや常駐アプリを閉じて同じ場面を測り直し、カクつきが減るかで判断してください。減るなら、更新に期待しつつ、増設も検討します。該当しなければ、カクつきの原因はVRAMやシェーダーなど別にある可能性が高いでしょう。
出典:Windows Experience Blog「What’s new in Windows 11: Everyday experiences, reimagined」(2026年10月15日)、Windows Experience Blog「How to get the Windows 11 2026 Update」(2026年9月29日)、Windows Insider Blog「Windows quality: an update on the commitment we made in March」(2026年7月31日)、起動時メモリの実測はLes Numériques「Windows 11 26H2 libère-t-il vraiment 2 Go de RAM ?」、16GBノートの観察はWindows Latest。


