NVMe SSDの「Unsafe Shutdowns」が多いのは危険?突然の電源断・強制終了との関係と対処【2026年版】

NVMe SSDの「Unsafe Shutdowns」が多いのは危険?突然の電源断・強制終了との関係と対処【2026年版】

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NVMe SSDの「Unsafe Shutdowns」とは
数が多いと危険?突然の電源断・強制終了との関係

CrystalDiskInfoやHWiNFOでNVMe SSDのSMART情報を開くと、「Unsafe Shutdowns」という項目が数十回、時には数百回まで増えていることがあります。Microsoft公式のNVME_HEALTH_INFO_LOGドキュメントでは、SSDが電源を失う前にシャットダウン通知(SHN)を受信できなかった回数として定義されており、SSDの故障回数を示す項目ではありません。ただし、通常どおりシャットダウンしているつもりでもこの数値が増えるという報告が海外のユーザーフォーラムに複数見られ、原因は停電や強制終了だけとは限りません。

正常終了のつもりでも増えることがあるMicrosoft公式・NVM Express仕様にもとづき解説増加傾向とCritical Warningで判断

出典:Microsoft公式 NVME_HEALTH_INFO_LOGドキュメントMicrosoft公式 NVME_CONTROLLER_CONFIGURATIONドキュメントMicrosoft公式 NVMe電源管理ガイド(StorNVMe)Microsoft公式 高速スタートアップの仕組みNVM Express公式 NVM Express Base Specification Revision 2.3Kingston公式 SSD Power Loss Protection解説CrystalDiskInfo公式 「注意」「異常」表示時の対処にもとづきます。

CrystalDiskInfoやHWiNFOでNVMe SSDのSMART情報を確認していて、「Unsafe Shutdowns」という項目が0ではなく数十、場合によっては数百まで増えているのに気づいたことはないでしょうか。日本語では「安全でないシャットダウン」「異常終了回数」などと表示されることもあり、数字だけを見ると「このSSD、そんなに異常終了しているのか」「これだけ多いと壊れかけているのでは」と不安になります。特に、自分では毎回きちんとWindowsをシャットダウンしているつもりなのに数値が増え続けている場合、原因に心当たりがない分だけ気味が悪く感じられます。

結論から言うと、Unsafe ShutdownsはSSDの故障回数を示すSMART値ではありません。Microsoft公式のNVME_HEALTH_INFO_LOGドキュメントは、対応するUnsafeShutdownsフィールドを「シャットダウン通知(SHN)が電源の喪失前に受信されなかった場合に増加するカウンター」と定義しています。つまりこの項目が数えているのは、SSDが正常な終了処理を行う前に電力を失った履歴であり、停電や強制終了で増える可能性がある一方、1回増えたことがそのままSSDの故障を意味するわけではありません。

この記事では、姉妹記事で解説したPercentage UsedMedia and Data Integrity Errorsとの違いを踏まえたうえで、Unsafe Shutdowns固有の論点に絞って掘り下げます。Windowsが正常終了時にSSDへ何を送っているか、高速スタートアップ(Fast Startup)が有効な状態では通常のシャットダウンでもこの数値が増えるという報告があること、混同しやすいPower Cycle Countとの違い、そしてゲーム中のフリーズや強制終了とどこまで関連づけてよいかまで、Microsoft公式資料とNVM Express公式仕様にもとづいて整理します。

目次

定義Unsafe Shutdownsとは何か

Unsafe Shutdownsは、NVMe SSDが持つSMART / Health Information Logに含まれる項目のひとつです。Microsoft公式のNVME_HEALTH_INFO_LOGドキュメントでは、対応するUnsafeShutdownsフィールドについて次のように説明されています。

「安全でないシャットダウンの回数を示す。この値は、Controller ConfigurationのSHNフィールドで示されるシャットダウン通知が、電源の喪失前に受信されなかった場合に増加する(Indicates the number of unsafe shutdowns. This count is incremented when a shutdown notification, indicated in the SHN filed of Controller Configuration, is not received prior to loss of power.)」

この定義で重要なのは、「Windowsから見て正常にシャットダウンしたかどうか」ではなく、NVMeコントローラーが電源を失う直前に、あらかじめ定められたシャットダウン通知を受け取れたかどうかという一点です。SSDには、電源が切れる前に「これから終了する」という通知を受け取り、書き込みキャッシュのフラッシュや内部管理情報の更新といった終了処理を行ってから電力を落としてもらう仕組みがあります。この通知の実体は、コントローラーの構成情報を表すNVME_CONTROLLER_CONFIGURATION構造体に含まれるSHN(Shutdown Notification)フィールドです。その手順を踏まずに電力が失われた場合に、Unsafe Shutdownsとしてカウントされます。NVM Express公式の仕様書でも、Unsafe Shutdownsはこれとほぼ同じ内容で定義されており、Windows固有の仕様ではなくNVMe規格そのものに由来する項目です。

正常終了の仕組みWindowsの正常なシャットダウンではどうなるか

Windowsが正常にシャットダウンする、あるいは休止状態に入る場合、NVMe SSDへ終了通知を送る仕組みがあります。MicrosoftのNVMe電源管理ガイドによると、「システムがシャットダウンまたは休止状態に入るとき、StorNVMeはデバイスのShutdown Notification(CC.SHN)フィールドを1に設定する。StorNVMeはその後、デバイスが準備完了を示す(Shutdown Status/CSTS.SHSTフィールドを2に更新する)までの、デバイスが報告するRTD3エントリーレイテンシーを待機する。レイテンシーの値が報告されていない場合、StorNVMeはデフォルト値の5秒を使用する(When the system is being shut down or hibernated, StorNVMe sets the device’s Shutdown Notification (CC.SHN) field to 1. … If no entry latency value is reported, then StorNVMe will use a default value of 5 seconds.)」と説明されています。つまり通常のWindowsシャットダウンでは、単純にSSDへの電力を突然切っているわけではなく、Windows標準のNVMeドライバーであるStorNVMeとSSDのコントローラーの間で終了処理のやり取りを行ったうえで電源を落とす設計になっています。

SHNフィールド自体の役割は、NVME_CONTROLLER_CONFIGURATIONドキュメントでさらに詳しく説明されています。「通常のシャットダウン通知の場合、コントローラーには処理を完了するための時間が与えられることが想定されている。急な(abrupt)シャットダウン通知の場合、ホストは電源が失われる前にシャットダウン処理の完了を待たないことがある。このフィールドは、電源が落ちる、またはPCI電源管理状態が変化する前に、ホストソフトウェアによって書き込まれる必要がある。ウォームリブートの前にもこのフィールドを書き込むことが推奨される(This field should be written to by host software prior to any power down condition and prior to any change of the PCI power management state. It is recommended that this field also be written to prior to a warm reboot.)」とされており、電源断だけでなく再起動の前にも通知を書き込むことが推奨されている点は覚えておく価値があります。

見落としやすい原因高速スタートアップ(Fast Startup)が有効な場合の注意点

Unsafe Shutdownsが増える原因として見落とされがちなのが、Windowsの「高速スタートアップ」(コントロールパネルの電源オプションで設定できるハイブリッドシャットダウン機能)です。Microsoft公式のドライバー向けドキュメントでは、高速スタートアップの内部的な仕組みを次のように説明しています。

「高速スタートアップの準備として、Windowsは通常のシャットダウンと同じ手順を実行したうえで休止状態ファイルを保存する。まず通常のシャットダウンと同様にすべてのアプリケーションを終了しユーザーセッションをログオフするが、この段階ではWindowsカーネルは読み込まれたままシステムセッションが動作している。次に電源マネージャーがデバイスドライバーへ、休止状態に入る準備をするよう指示するシステム電源IRPを送信する。最後に、Windowsはカーネルメモリイメージ(読み込まれたカーネルモードドライバーを含む)をHiberfil.sysへ保存してからコンピューターをシャットダウンする(To prepare for a fast startup, Windows performs a full shutdown sequence and saves a hibernation file. … Finally, Windows saves the kernel memory image … in Hiberfil.sys and shuts down the computer.)」

つまり高速スタートアップは、利用者から見ると通常のシャットダウンと同じに見えても、デバイスドライバーに対しては「休止状態に入る準備をせよ」という、通常のシャットダウンとは別系統の電源通知が送られる仕組みです。MicrosoftのNVMe電源管理ガイドが説明するとおり、StorNVMeは本来シャットダウンでも休止状態でも同様にCC.SHNフィールドを1に設定するとされていますが、海外の複数のユーザーフォーラムやSSDメーカーのコミュニティフォーラムには、高速スタートアップを有効にした状態で通常どおりPCをシャットダウンしただけでも、そのたびにUnsafe Shutdownsが1ずつ増えるという報告が見られます。あるユーザーフォーラムの投稿では、原因がIntel製のNVMeドライバー側にあり、Windows標準のStorNVMeドライバーへ切り替えたところ、高速スタートアップを有効にしたままでもUnsafe Shutdownsが記録されなくなったと報告されています。Windows標準のドライバー以外を使っている環境では、高速スタートアップ時の通知処理が正しく実装されていない場合があるという指摘です。

これはあくまで個々のユーザーが報告している事例であり、すべての環境で同じ現象が起きると断定できるものではありません。ただし、次の3点は手元の環境で確認する価値があります。ひとつ目は、コントロールパネルの「電源オプション」→「電源ボタンの動作を選択する」から、高速スタートアップが有効になっているかどうかです。ふたつ目は、デバイスマネージャーの「記憶域コントローラー」からNVMe SSDのドライバーを確認し、Windows標準の「Microsoft Storage NVMe Driver」(StorNVMe)になっているか、それとも特定のメーカー製ドライバーになっているかです。みっつ目は、思い当たる場合に高速スタートアップを一時的に無効化し、そのあとの数回のシャットダウンでUnsafe Shutdownsが増えなくなるかを実際に確認することです。増加が止まるようであれば、原因は停電や強制終了ではなく、高速スタートアップと使用中のドライバーの組み合わせにあった可能性が高いと判断できます。

増加原因Unsafe Shutdownsが増える代表的な原因

停電・瞬停コンセントからの電力供給そのものが途切れるため、SSDから見れば典型的な突然の電源喪失になります。
電源ボタンの長押しによる強制終了PCが操作を受け付けなくなった際に電源ボタンを長押しして終了させた場合、通常のシャットダウン処理を経ないまま電力が失われます。
システムの完全フリーズゲーム中にPCが完全に固まりキーボードもマウスも反応しなくなった場合、多くは電源の強制オフでしか復旧できず、そのたびにUnsafe Shutdownsが増える可能性があります。
電源ユニットの不具合・コンセント抜け電源ユニット自体に問題があり電力供給が突然止まる場合も、SSDにとっては予期しない電源喪失として扱われます。

ここで区別しておきたいのが、ゲームだけがクラッシュした場合との違いです。ゲームアプリケーションが応答しなくなり、DXGI_ERROR_DEVICE_HUNGのようなエラーでゲームだけが強制終了し、Windowsのデスクトップ操作自体は問題なくできる場合、PCやSSDへの電力供給は失われていません。この場合はゲームのクラッシュだけを理由にUnsafe Shutdownsが増えるとは考えにくく、増えているとすれば別の原因を疑う必要があります。

数の意味1増えたら、100回あったらSSDは壊れているのか

1増えただけでSSDが故障したとは判断できません。NVM Express公式もSMARTにはUnsafe Shutdownsの回数が含まれ、電源喪失イベントなどによって発生し得ると説明する一方、NVMe SSDの重大な健康状態を示す指標としてはCritical Warningを別に挙げています。「Unsafe Shutdownsが1以上」であることと「SSD自身が故障状態を報告している」ことは同じ意味ではありません。また、100回だからSSD故障、という基準もNVMe仕様には存在しません。

Unsafe Shutdownsは電源サイクルをまたいで保持される累積カウンターのため、長期間使用していれば過去の履歴が積み上がっていきます。5年間使い続けたPCで50回だった場合と、購入から1週間のSSDで50回まで急増した場合とでは意味がまったく異なります。絶対値の大小よりも、「どれくらいの期間で、何回増えたか」を確認することが実務上の判断材料になります。現在の数値と確認した日時をメモに残し、数日から数週間後に再確認して比較する、という単純な作業だけでも、過去の履歴が積み上がっているだけなのか、いま現在も増え続けているのかを切り分けられます。

別指標Percentage Usedとの違い

NVMe SSDの耐久度消費を見る代表的なSMART値は「Percentage Used」です。詳しい仕組みと交換の見極め方はNVMe SSDのPercentage Usedが100%になったら寿命?で解説しています。Unsafe Shutdownsは突然の電源喪失などによる異常終了の履歴であり、書き込み量にもとづく寿命の消費とは性質が異なる指標です。Percentage Usedが5%しかない購入直後のSSDでも、PCを何度も強制終了すればUnsafe Shutdownsは増えますし、逆に長期間大量のデータを書き込んでPercentage Usedが高くなっていても、毎回正常にシャットダウンしていればUnsafe Shutdownsは少ないままということもあります。どちらか一方だけを見て「このSSDは大丈夫」と判断しないようにしてください。

電源断のリスク突然の電源断でSSDに何が起こるか

SSDはデータを書き込む際、内部でDRAMやSRAMのキャッシュ、そして論理アドレスと物理的なNAND上の位置を対応づけるFlash Translation Layer(マッピングテーブル)を管理しています。Kingston公式のPower Loss Protection解説では、突然の電源喪失についてこう説明しています。

「揮発性のDRAMやSRAMキャッシュに存在する情報は、電源が切られた瞬間に消えてしまう可能性がある(Any information residing in volatile DRAM or SRAM caches can disappear instantly when power is cut.)」、そして「論理アドレスを物理的なNANDへ対応づける構造であるFlash Translation Layerは、電源が失われる前に安全に更新できなければ、不整合な状態のまま残される可能性がある(The Flash Translation Layer, the structure that maps logical addresses to physical NAND, can be left in an inconsistent state if it cannot be safely updated before power loss.)」とされています。特にSSDが書き込み処理の最中に電力を失うと、処理途中だったデータやマッピング情報を正常に保存できないリスクがあります。

一部のエンタープライズ向けSSDは、こうしたリスクに備えてハードウェアベースのPower Loss Protection(コンデンサによる瞬間的なバックアップ電源)を搭載しています。Kingston公式によると「SSDが入力電圧の低下を検知した瞬間、コンデンサが放電し一時的なホールドアップ電力を供給する。これにより、DRAMやSRAM上の揮発性データや重要なメタデータ構造を、ドライブが完全にシャットダウンする前にNANDへ安全に保存できる(The moment the SSD detects a drop in input voltage, the capacitors discharge and provide temporary hold-up power. This ensures that volatile data in DRAM or SRAM, as well as key metadata structures, can be safely committed to NAND before the drive shuts down completely.)」という仕組みです。一般的なゲーミングPC向けのコンシューマーSSDでは、こうした電源断対策の実装が製品によって異なります。Unsafe Shutdownsの数字そのものより、「なぜ頻繁に突然電源が落ちているのか」という原因を解消することが重要です。

あわせて確認Media and Data Integrity ErrorsとCritical Warning

Unsafe Shutdownsが多いかどうかを単独で見るより、ほかのSMART項目と組み合わせて確認したほうが実情に近づきます。ひとつは、コントローラーが回復できなかったデータ整合性エラーの検出回数を示すMedia and Data Integrity Errors(MDIE)です。定義や0と1の重みの違いはNVMe SSDのMedia and Data Integrity Errorsとはで詳しく解説していますが、Unsafe Shutdownsが増えたタイミングと同時にMDIEも増えているなら、単なる終了通知の欠落だけでなく実際のデータ破損が起きている可能性が高まります。もうひとつは、NVMe SMART情報に含まれるCritical Warningです。ReliabilityDegraded(信頼性低下)やReadOnly(読み取り専用への移行)といったビットの詳しい意味も同記事で扱っていますが、要点だけ言えば、Unsafe Shutdownsがどれだけ多くてもCritical Warningが一切表示されていないなら、過度に心配する必要はありません。逆にUnsafe Shutdownsの増加とCritical Warningの点灯が同時に起きている場合は、優先してデータをバックアップしてください。

混同注意Power Cycle Countとの違い

Unsafe Shutdownsと混同しやすいのがPower Cycle Countです。Microsoft公式のNVME_HEALTH_INFO_LOGドキュメントでは、対応するPowerCycleフィールドは「電源サイクルの回数を示す(Indicates the number of power cycles.)」とだけ定義されています。正常にPCをシャットダウンして再び起動した場合でも、SSDの電源サイクルはそのたびに増えます。つまりPower Cycle Countは、正常な終了・起動を含めたすべての電源のオンオフを数える項目です。一方Unsafe Shutdownsは、正常なシャットダウン通知を受信しないまま電源を失った場合にだけ増える項目で、対象となる範囲がまったく異なります。CrystalDiskInfoやHWiNFOでこの2つを並べて見ると、Power Cycle Countのほうが常に大きい値になるのが自然な状態です。Power Cycle CountとUnsafe Shutdownsを同じ「異常終了回数」として読み違えないようにしてください。

ゲームとの関係ゲーム中のフリーズ・強制終了との見極め方

ゲーミングPCの用途では、Unsafe Shutdownsそのものより、なぜ強制終了が必要になったのかを調べることのほうが重要です。ゲーム中にPCが完全にフリーズし、キーボードもマウスも反応しないため電源ボタンの長押しで終了した場合などは典型的な確認対象になります。ただし問題の本質はSSDではなく、PCが頻繁にフリーズしていること自体かもしれません。GPUのオーバークロックやアンダーボルト設定、GPUドライバーの状態、CPUのCurve Optimizerなどの電圧設定、XMPやEXPOを有効にしたメモリの安定性、電源ユニットの容量、各パーツの温度といった要素が、フリーズそのものの原因になっていないかを確認する必要があります。

一方、ブルースクリーンが発生したというだけで、必ずUnsafe Shutdownsが増えるとは限りません。Unsafe Shutdownsが増える条件は、あくまで「シャットダウン通知を受け取れないまま実際に電源が失われたこと」です。ブルースクリーンのあとWindowsの設定によって自動的に再起動する場合、PC自体への電源供給は途切れずに再起動処理が進むことが多く、この場合は定義上、電源の喪失そのものが発生していないためUnsafe Shutdownsは増えないと考えられます。反対に、ブルースクリーンの画面から固まって操作を受け付けず、電源ボタンの長押しで強制的に電源を切った場合は、実際に電源が失われるため、Unsafe Shutdownsが増える典型的なケースになります。SSDのUnsafe Shutdownsは、こうしたPC全体の不安定動作によって後から増えた「結果」であることも多く、SSDだけを交換してもフリーズの根本原因が別にあれば再発します。

補足ノートPCでもUnsafe Shutdownsは増えるか

ノートPCでもNVMe SSDを搭載していれば同じように記録されます。バッテリーを内蔵しているため、デスクトップPCほど停電の影響を直接受けにくい一方、完全なフリーズからバッテリーを含めて強制的に電源を落とした場合などでは条件が変わりません。またWindowsは通常のシャットダウンだけでなく休止状態へ移行する際にもStorNVMeがシャットダウン通知を送るため、普段どおりスリープや休止状態を使っているだけで「増えて当然」とは考えないほうが安全です。短期間に不自然な増加が続く場合は、デスクトップPCと同じように高速スタートアップの設定やドライバーの状態を確認する価値があります。

確認手順Unsafe Shutdownsが増えている場合に確認する順番

現在の値を記録し、数日〜数週間後に再確認する過去の履歴が積み上がっているだけなのか、いま現在も増え続けているのかを切り分けます。
高速スタートアップの設定とNVMeドライバーを確認する通常のシャットダウンのたびに増えている場合は、電源オプションの高速スタートアップと、デバイスマネージャーのNVMeドライバーの種類を確認します。
PCが実際に強制終了・フリーズしていないか確認するゲーム中のフリーズや停電、電源ボタンの長押しといった心当たりがないかを振り返ります。
Media and Data Integrity Errors・Critical Warningを確認する同時に増えている、または表示されている場合は、Unsafe Shutdowns単独のときより優先度を上げて対応します。
ファイル破損やSSDの認識不良がないか確認する実際の症状が出ている場合は、原因の特定より先に重要データをバックアップしてください。

交換判断SSD交換の判断

交換を急ぐ必要がない状態
  • Unsafe Shutdownsは記録されているが、最近は増えていない(横ばい)
  • Media and Data Integrity Errorsが0のまま、Critical Warningも表示されていない
  • 停電・強制終了・フリーズなど電源喪失の心当たりで説明できる
  • ファイル破損や読み込みエラーなど、実際の症状が出ていない
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バックアップ・交換を優先すべき状態
  • Unsafe Shutdownsが心当たりのないまま継続的に増え続けている
  • Media and Data Integrity Errorsの増加やCritical Warningの表示を伴っている
  • 高速スタートアップを無効化しても増加が止まらない
  • ファイル破損・読み込みエラー・SSDの認識不良など実際の症状を伴っている

ゲーム専用のサブSSDで、Steamの再ダウンロードで復旧できるデータしか置いていない場合と、OSや仕事のファイルを保存しているSSDでは、被害の大きさが違います。ただし用途にかかわらず、原因不明のまま増加が続いているSSDをそのまま使い続ける理由はありません。バックアップと交換用SSDの準備は、用途を問わず同じ基準で進めてください。

今やること心当たりのない増加に気づいたらまずバックアップ

Unsafe Shutdownsが心当たりのないまま増えていることに気づいたら、原因の特定やベンチマークより先に、重要なデータを別のストレージへコピーしてください。CrystalDiskInfo公式も、健康状態が「注意」や「異常」と判定された場合について、原因の調査より先に大切なデータを別のストレージへ退避するよう案内しています。内蔵SSDをもう1台増設する時間がなくても、外付けのポータブルSSDがあれば、ゲームの環境ファイルやセーブデータ、仕事のファイルをその場ですぐ退避できます。

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FAQよくある質問

Unsafe Shutdownsを0へリセットする方法はありますか
ありません。電源サイクルをまたいで保持される累積カウンターのため、フォーマットやWindowsの再インストールを行っても値は変化しません。改善したいなら、増加の原因そのものを解消することが必要です。
新品のSSDなのにUnsafe Shutdownsが記録されているのは異常ですか
それだけで異常とは判断できません。輸送中や初期セットアップの過程で記録された可能性もあります。まず現在の数値を記録し、その後の使用で増え続けていないかを確認してください。Power On HoursやData Units Writtenなどほかの数値まで不自然に大きい場合は、販売店へ確認する材料になります。
CrystalDiskInfoの健康状態が「正常」なのにUnsafe Shutdownsが何十回もあります。矛盾していませんか
矛盾ではありません。健康状態の表示はソフト側が複数の指標をもとに算出した判定であり、Unsafe Shutdownsという生データひとつだけを見ているわけではないためです。数値が現在進行形で急増している場合は原因を確認したほうがよいですが、過去の履歴が積み上がっているだけであれば、健康状態の表示と矛盾するものではありません。
高速スタートアップを無効にすればUnsafe Shutdownsは必ず増えなくなりますか
必ずとは言い切れません。海外フォーラムで報告されている事例では、高速スタートアップとNVMeドライバーの組み合わせが関係していましたが、原因はドライバーや個々の環境によって異なる可能性があります。無効化して数回のシャットダウンで増加が止まるかどうかを、実際に確認することをおすすめします。
Power Cycle CountとUnsafe Shutdownsはどちらを優先して見るべきですか
目的が異なるため優先順位はつけられません。Power Cycle Countは正常・異常を問わないすべての電源オンオフの回数、Unsafe Shutdownsはそのうち終了通知を受け取れなかった回数です。両方の値を見比べ、Power Cycle Countに対してUnsafe Shutdownsの割合が急に増えていないかを確認すると状況を把握しやすくなります。

まとめまとめ|数字よりも増加傾向と併発項目で判断する

まとめ

Unsafe Shutdownsは、SSDの故障回数や寿命の残量を示すSMART値ではなく、SSDが電源を失う前にシャットダウン通知を受信できなかった回数として定義されています。停電、電源ボタンの長押しによる強制終了、システムの完全フリーズなどによって増える可能性がありますが、数字だけでSSDの故障とは判断できません。海外のユーザーフォーラムでは、高速スタートアップを有効にした状態での通常のシャットダウンでもこの数値が増えたという報告があり、心当たりがない増加に気づいたら、高速スタートアップの設定とNVMeドライバーの種類を確認する価値があります。

重要なのは、現在も増え続けているか、Media and Data Integrity ErrorsやCritical Warningなど別のSMART異常が併発していないか、実際にファイル破損やSSDの認識不良が起きているかです。混同しやすいPower Cycle Countは正常な電源のオンオフも含めて数える別の項目のため、同じ「異常終了回数」として読み違えないようにしてください。

実務上の判断はシンプルです。Unsafe Shutdownsだけが多く、最近増えておらず、ほかのSMART項目も正常なら、それだけを理由にSSDを交換する必要性は低いでしょう。ただし突然の電源喪失自体には、書き込み途中のデータやSSD内部のマッピングテーブルへ影響するリスクがあるため、頻繁な強制電源断の原因を解消することが重要です。Percentage Usedとの違いはNVMe SSDのPercentage Usedが100%になったら寿命?、Media and Data Integrity Errorsとの関係をさらに詳しく調べたい場合はNVMe SSDのMedia and Data Integrity Errorsとはもあわせて確認してください。

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ゲーミングPC歴は15年以上。毎年パーツを更新しながら最新トレンドを追いかけています。初心者にもわかりやすく、上級者も満足できる情報発信を心がけています。