MSI Katana 15 HX C14にDDR4-3200が追加、RTX 5070搭載ノートとDDR5高騰の関係を整理
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RTX 5070搭載、DDR5高騰との関係を整理

ゲーミングノートPCの価格が、CPUやGPUの世代がそれほど変わらないのにじわじわ上がっていると感じたら、原因はメモリのことが多いです。DDR5価格は2026年に入って加速度的に上昇しており、RTX 5070クラスを搭載するミドル〜ハイエンド帯のノートほど、メモリだけで本体価格に数万円の差が出ます。
MSIは2026年8月26日、ゲーミングノートPC「Katana 15 HX C14」を発表しました。最大構成はCore i9-14900HXとGeForce RTX 5070 Laptop GPU 8GBです。特徴的なのはメモリ構成で、従来通りのDDR5に加えて、一世代前のDDR4-3200を選べる仕様になっています。DDR5価格の高騰と時期が重なっていることから注目されていますが、MSI自身はDDR4追加の理由を明言していません。
DDR4-3200構成の技術的な位置づけ、DDR5との価格差の目安、日本での発売可能性まで整理すると、購入判断のポイントが見えてきます。このテーマは日本語ではまだ報じられていません。
目次
仕様Katana 15 HX C14の仕様、DDR5とDDR4-3200の2構成
Katana 15 HX C14は、最大構成でCore i9-14900HX(24コア32スレッド、最大5.8GHz)とGeForce RTX 5070 Laptop GPU 8GB GDDR7を搭載します。メモリはDDR5とDDR4-3200の2種類が用意されており、いずれもSO-DIMM×2スロットで最大96GBまで対応するとされています。ディスプレイはQHD(2560×1440)165Hz・DCI-P3 100%と、FHD(1920×1080)144Hz・sRGB 100%の2構成です。ストレージはPCIe Gen4 x4対応のM.2スロットを2基備えます。
CPUとGPUを合わせた電力は最大170Wで、冷却はデュアルファン・3本のヒートパイプ・4カ所の排気口という構成です。無線はWi-Fi 6EとBluetooth 5.4に対応し、バッテリーは60Wh、電源アダプターは240Wです。筐体は前世代のKatanaと比べて12.5%軽量化、10.2%薄型化されており、重量は約2.1kg、厚みは22.9mmとされています。
出典:Tom’s Hardware「MSI brings DDR4 back to gaming laptops amidst DRAM crisis」(2026年8月28日)
経緯DDR4対応は2026年のゲーミングノートでは異例の判断
2026年に発売されたゲーミングノートPCの主力モデルは、基本的にDDR5のみに対応する設計がほとんどです。そうした流れの中でKatana 15 HX C14は、DDR5に加えてDDR4-3200を選べる構成をあえて用意しました。DDR4-3200構成が加わったタイミングは、DDR5価格が急激に上昇した2026年半ば以降と重なっています。MSIはDDR4構成を追加した理由について、DDR5の価格対策だとは公式に説明していません。
内訳DDR4-3200構成の中身、96GB表記の実質的な上限
MSIはDDR4構成の標準容量を明示しておらず、DDR5・DDR4のいずれも最大96GBまで対応するとだけ説明しています。ただし、SO-DIMMスロットは2基しかないため、96GBを実現するには1枚48GBのDDR4 SO-DIMMが必要です。市場に48GB規格のDDR4 SO-DIMMは流通していないため、DDR4構成での実質的な上限は32GB(16GB×2)にとどまる可能性があります。DDR5側は48GBや64GBのSO-DIMMも存在するため、大容量構成を狙うならDDR5モデルの方が現実的です。
DDR4-3200構成
- メモリDDR4-3200・SO-DIMM×2
- 32GBキットの目安価格約200ドル(米国実勢)
- 実質的な容量上限32GB(16GB×2)が目安
- 組み合わせ傾向FHD 144Hzとの構成が中心とみられる
DDR5構成
- メモリDDR5・SO-DIMM×2
- 32GBキットの目安価格400ドル超(米国実勢)
- 容量上限最大96GBまで対応
- 組み合わせ傾向QHD 165Hzとの構成が中心とみられる
出典:Tom’s Hardware記事掲載の米国SO-DIMMキット価格にもとづく目安です。
対応Core i9-14900HXはDDR4にも公式対応するCPU
最大構成のCore i9-14900HXは、Raptor Lake Refresh世代のノートPC向けCPUで、24コア32スレッド、最大5.8GHzで動作します。Intel公式の仕様ページでは、対応メモリとしてDDR5-5600とDDR4-3200の両方が明記されています。メモリコントローラー自体が両規格に対応しているため、DDR4対応の基板を用意すればノートPCでも問題なく動作する仕組みです。
GeForce RTX 5070 Laptop GPUが搭載するGDDR7は、グラフィックス処理専用のメモリです。CPUやWindowsが使うシステムメモリ(DDR4/DDR5)とは完全に独立しており、システムメモリをDDR4にしてもGPU自体の性能が直接落ちるわけではありません。DLSS 4.5やレイトレーシングといったGeForce RTX 50シリーズ共通の機能も、DDR4構成のモデルで変わらず利用できます。
出典:Intel公式製品仕様、NVIDIA公式DLSS 4.5発表
高騰DDR5価格の高騰と、国内のDDR4-3200との価格差
DDR5価格の上昇は2026年に入って加速しています。ドイツの小売価格を追跡するTrendForceの調査では、2026年8月のDDR5価格指数は2025年7月を基準として486%に達しました。7月時点の445%からさらに上昇しており、単純計算で前年同期の約4.9倍という水準です。中国市場でも週間ベースで2桁の上昇が報告されています。
国内でも状況は同様です。AKIBA PC Hotline!が2026年8月27日に公開した調査によると、DDR5-5600の16GB×2枚組は55,980円、DDR5-6000は59,980円でした。いずれも前回調査からは値下がりしていますが、DDR5-6400は61,980円まで上昇し、32GB×2枚組のクラスでは軒並み前回より高くなっています。一方でDDR4-3200は32GB×2枚組が64,980円(8月23日からの特価は59,980円)、16GB×2枚組が32,800円(同29,980円)と、DDR5に比べて明確に安い水準を維持しています。ここで紹介しているのはデスクトップ向けDIMMの国内実勢価格で、Katana 15 HX C14が採用するノートPC向けSO-DIMMの調達コストとは別物ですが、DDR4とDDR5の価格差の大きさをつかむ目安にはなります。
出典:TrendForce「Germany DDR5 Prices Near 5x YoY in August」、AKIBA PC Hotline!「8月後半のメモリ価格」
性能ディスプレイとゲーム性能、DDR4からDDR5への交換はできない
FHDで軽量なタイトルの高フレームレートを狙う場合はCPUやメモリ帯域がボトルネックになりやすく、DDR5構成の恩恵が出やすい場面です。反対に、QHD高画質やレイトレーシングを有効にしてGPU使用率がほぼ張り付く場面では、メモリ規格よりもGPUの性能や電力設定の影響が大きくなります。DDR4版とDDR5版を同一条件で比較した実機ベンチマークは、まだ出そろっていません。
購入後にメモリ規格だけを変更することはできません。DDR4 SO-DIMMとDDR5 SO-DIMMはピン数や電圧が異なり、物理的に挿し替えられないためです。SO-DIMMスロット自体は2基とも増設・交換に対応しますが、対応できるのは購入時に選んだ規格の範囲内に限られます。
発売日本でDDR4版のKatana 15 HX C14は発売されるか
MSIは今回の発表で、DDR4構成を含む仕様は国や販売経路によって異なると説明しています。日本国内ではこれまで、Katana 15 HXシリーズのRTX 5070搭載モデルとして「Katana-15-HX-B14WGK-0871JP」(Core i7-14650HX・GeForce RTX 5070 Laptop GPU・32GB DDR5・1TB SSD・WQHD)などが販売されており、いずれもDDR5構成です。Katana 15 HX C14のDDR4版が日本国内で販売されるかどうかは、本記事執筆時点では確定していません。
出典:価格.com「MSI Katana-15-HX-B14WGK-0871JP」
結論DDR4版が狙い目になる条件と見送るべき条件
- DDR4版とDDR5版の間に数万円単位の価格差が出た場合、本体価格を最優先したい人
- QHD高画質やレイトレーシングを有効にする、GPU負荷が高いタイトルを中心にプレイする人
- FHD 144Hzクラスでの多少のCPU・メモリボトルネックを許容できる人
- 動画編集や配信などメモリ帯域が効く作業を並行する人
- 購入後にメモリ規格を変更できない点を踏まえ、長期利用での拡張性を重視する人
- DDR4版の日本投入や価格差がまだ見えない段階で、今すぐ結論を急ぐ必要はない人
現時点で日本国内に投入されているKatana 15 HXのRTX 5070搭載モデルはDDR5構成のみです。DDR4版がどの程度安くなるかが分からない段階では、無理に待つ理由はありません。現行のDDR5構成モデルや他社のRTX 5070搭載ノートと比較しながら、MSIの今後の発表を確認するのが現実的な進め方です。
FAQよくある質問
MSIは2026年8月26日、ゲーミングノートPC「Katana 15 HX C14」を発表しました。最大構成はCore i9-14900HXとGeForce RTX 5070 Laptop GPU 8GBで、メモリはDDR5に加えて一世代前のDDR4-3200を選べる構成が用意されています。DDR4対応は2026年のゲーミングノートとしては珍しい判断で、DDR5価格が急騰した時期と重なっていますが、MSI自身はDDR4追加の理由を明言していません。
Core i9-14900HXはDDR4-3200にも公式対応するCPUで、GPUのGDDR7とシステムメモリのDDR4/DDR5は別物のため、性能面で無理のある組み合わせではありません。ただしDDR4とDDR5の間で後からの換装はできず、日本でDDR4構成が発売されるかどうかも未確定です。DDR4版とDDR5版の価格差がどの程度になるかを見極めたうえで、どちらを選ぶか判断するのが現実的です。




