「New CPU installed・fTPM NV corrupted」YとNどっち?CPU交換後の確認とBitLocker
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暗号化したSSDを使い回すなら、回復キーを確認するまでYを押さない
AMDのCPUでPCを組んだ直後や、CPUを載せ替えた直後の起動前の画面に「New CPU installed」「fTPM/PSP NV corrupted」といった英文が出て、YかNの入力待ちで止まることがあります。fTPMはCPU(APU)に内蔵されたTPM機能で、Windowsの暗号化やセキュリティ機能が使う鍵の置き場所です。
答えは使い方で決まります。Windowsをこれから入れる新品構成ならY、暗号化したSSDを使い回していて回復キーが手元にないならYは押さず、一時的に借りたCPUで動作を見るだけならNです。
ASUSはこの画面を、新たにCPUを装着・交換した初回起動で表示される正常な動作と案内しています。故障の表示ではありません。ただしYはfTPMをリセットする操作で、BitLockerや暗号化が有効だと回復キーがないとシステムが起動しなくなります。
出典:ASUS サポート fTPMプロンプト画面(日本語)・ASUS Support FTPM prompt(英語)・ASUS B550・A520シリーズ BIOSマニュアル・Microsoftサポート BitLocker回復キーの検索・Microsoftサポート デバイスの暗号化・Microsoftサポート Windowsセキュリティのデバイスセキュリティ・Microsoft Learn manage-bde status
目次
早見YとNの選び方は、SSDの使い方と回復キーで決まる
迷ったときは、下の表で自分の状況に当てはまる行を探してください。YとNの説明はASUSの公式FAQとBIOSマニュアル、回復キーの扱いはMicrosoftの案内にもとづきます。
| 状況 | 押すキー | 理由と注意 |
|---|---|---|
| 新品のSSDにこれからWindowsを入れる | Y | 引き継ぐ暗号化データがないためです。ASUSは新品のマザーボードでもこの画面が出る場合があるとしています |
| 使い回すSSDで、暗号化はオフ | Y(先にデータをバックアップ) | MicrosoftはTPMをクリアする前のバックアップを案内しています。fTPMのリセットも同じ種類の操作です |
| 使い回すSSDで暗号化はオン、回復キーを確認済み | Y | 起動時に回復キーの入力を求められる可能性があります。キーをスマートフォンなど別の端末で開ける状態にしておきます |
| 暗号化がオンかどうか、または回復キーが分からない | Yは押さない | 暗号化が有効だと、回復キーがないとシステムが起動しません。先に別の端末で回復キーを探します |
| 借りたCPUで動作を見るだけで、すぐ元のCPUに戻す | N | 以前のfTPMの情報を保持して起動を続けます。元のCPUに戻せば、fTPMの鍵とデータを復元できます |
Yは元に戻せないリセットで、Nは新しいCPUでfTPMが有効にならないまま起動します。どちらにも代償があるので、押す前に表の自分の行を確かめてください。
原因この画面が出るのは、fTPMがCPUの中にあるため
ASUSの説明では、AMD製品のfTPMはCPU(APU)に内蔵されています。異なるCPUを取り付けるとfTPMに違いが生じるため、マザーボードが確認の画面を出します。対象はSocket AM4とSocket AM5のマザーボードです。
画面の文面に「corrupted(破損)」とあっても、CPUを新しく装着・交換した初回起動で出ている限り、ASUSは正常な動作として案内しています。fTPMが壊れたと受け取って、BIOSを初期化したりCPUを買い替えたりする必要はありません。
新品のマザーボードでも表示されることがあります。ASUSのマザーボードは出荷前にCPUを取り付けた状態でテストされているためで、中古品や不良品の証拠にはなりません。
違いYを押したときとNを押したときに起きること
ASUSのBIOSマニュアル(PRIME / Pro / ProArt / TUF GAMING B550・A520シリーズ)では、同じ動作が「Erase fTPM NV for factory reset」という項目で説明されています。Disabledは以前のfTPMの記録を保持して起動を続け、EnabledはfTPMをリセットします。Firmware TPMを無効にすると、保存されているすべてのデータが失われます。画面の文言や項目名はメーカーと機種で異なるため、ほかのメーカーやノートPCでは、それぞれの公式ページで確認してください。
事前確認押す前に確認する3つのこと
- SSDが新品か使い回しかを決めます。以前のWindowsが入ったSSDを新しい構成に引き継ぐなら、暗号化を疑います。
- 暗号化がオンかどうかを確認します。Windowsが動く環境で「設定」の「プライバシーとセキュリティ」から「デバイスの暗号化」を開くか、
ms-settings:deviceencryptionを実行します。この項目が出ないときは、デバイスが非対応か、標準ユーザーでサインインしている可能性があります。BitLockerを使っているなら、管理者として開いたコマンドプロンプトで次を実行し、保護状態の行を見ます。manage-bde -status C: - 回復キーを別の端末から開けるか確かめます。Microsoftアカウントに保存されていれば、スマートフォンなどのブラウザで
aka.ms/myrecoverykeyを開き、サインインして一覧を見ます。職場や学校のアカウントで管理されたPCは、組織のIT管理者に確認します。印刷した紙やUSBメモリに保存している場合もあります。
CPUを載せ替える予定があるなら、1と2は載せ替える前に済ませておくのが確実です。画面で止まったPCでは、Windows上の確認ができません。そのときは3だけを別の端末で行います。
Microsoftは、失われたBitLocker回復キーをサポートで取得・提供・再作成できないと案内しています。キーが見つからず元に戻せない場合、残る手段はデバイスのリセットで、すべてのファイルが削除されます。キーが不明なままYを押すと、この状態に近づきます。
ローカルアカウントでは、デバイスの暗号化は自動ではオンになりません。Microsoftアカウント(または職場・学校のアカウント)で初めてサインインしたときにオンになり、回復キーがそのアカウントに添付されます。自作PCでMicrosoftアカウントを使ってセットアップした覚えがあるなら、キーがアカウントにある可能性があります。
ケース別キーが見つからないとき、元のCPUに戻すとき
すでに回復画面になっている場合は、BitLocker回復キーを突然求められる原因と対処法を見てください。TPMのクリアやBIOSの初期化は、原因が分かるまで行わないでください。
例外毎回出る・キーを受け付けない・CPUを替えていないとき
ASUSのFAQが扱うのは、CPUを新しく装着・交換した初回起動で出る画面です。次のような場合は、FAQだけでは判断できません。
| 状況 | 最初にやること | 次の確認先 |
|---|---|---|
| CPUを替えていないのに表示される | 直前のBIOS更新、CPUの載せ直し、BIOS設定のクリアの有無を書き留める | マザーボードメーカーのサポート |
| Nで起動したが、新しいCPUでfTPMを使いたい | 回復キーを確認してから、次の起動でYを選ぶ | 回復キーが不明なら元のCPUに戻す |
| YやNを押しても反応しない | 別のUSBポートやキーボードで試す | メーカーのサポート(マザーボード型番、BIOSのバージョン、CPUの型番を伝える) |
BIOSの更新が必要と分かった場合は、更新の準備と手順をBIOSアップデートのやり方で確認してください。更新の前にもBitLockerの回復キーを確認しておきます。
画面を消すために、fTPMを無効にする設定を使うのは避けてください。Firmware TPMを無効にすると、保存されているすべてのデータが失われます(ASUS BIOSマニュアル)。
Q&Aよくある質問
manage-bde -status C:を実行すると、保護状態を確認できます。まとめまとめ|回復キーを確認できるまでは、Yを急がない
「New CPU installed」「fTPM/PSP NV corrupted」の画面は、ASUSが正常な動作と案内している、CPU装着後の確認です。Yは元に戻せないfTPMのリセット、Nは過去の情報を保持したまま新しいCPUのfTPMを使わない起動で、暗号化したSSDを使い回すなら、回復キーの有無で選びます。
新品のSSDにこれからWindowsを入れるならY、借りたCPUをすぐ戻すならNです。暗号化の有無や回復キーが分からないときは、Yを押さず、別の端末で回復キーを探すか、元のCPUに戻します。CPUを替えていないのに出る、YやNに反応しないといったときは、メーカーのサポートに相談してください。

