PhaseSheet PTM Proの特徴と旧型との違い|CPU・GPU向け相変化シートの選び方と価格【2026年11月】
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GPUのグリスを交換しても、使い続けるうちに接触面から押し出されるポンプアウトが気になる場合、熱伝導材の種類を変える選択肢があります。Thermal GrizzlyのPhaseSheet PTM Proは、室温では固体、温まると液状化する相変化材料(PCM)の熱伝導シートです。
旧PhaseSheet PTMから配合と両面の保護フィルムを変更し、熱伝導性と扱いやすさの改善を狙った製品です。非導電性で、CPU・GPUとクーラーの接触面に使います。長いメンテナンス間隔を重視するGPUのグリス交換や水冷化が、想定用途に含まれます。
選ぶ前に確認したいのは、接触面の寸法とクーラーの取り付け条件です。厚い隙間を埋めるパッドとは用途が異なり、正常に冷えているCPUのグリスを温度低下だけのために交換するかは、同じ構成の比較結果を見て判断するのがよいでしょう。

目次
PhaseSheet PTM Proの仕様と価格
PhaseSheet PTM Proは2026年11月3日に発表されました。型番はTG-PS-P-40-40です。旧型の50×40mmとはサイズが異なるため、商品名の「Pro」と型番を合わせて選んでください。
| 項目 | PhaseSheet PTM Pro |
|---|---|
| 材質・電気特性 | 相変化材料(PCM)・非導電性 |
| サイズ・初期厚さ | 40×40mm・0.2mm |
| 相変化温度 | 45℃。45℃超で液状化が始まる |
| 材料の動作温度範囲 | −40〜125℃ |
| 取り付け荷重 | 約300〜400N |
| 性能が安定する目安 | 60℃超に達する熱サイクル約10回 |
| 英語版公式ストア表示 | 23.28米ドル(税込・送料別、2026年11月5日確認) |
0.2mmは初期の材料厚さで、取り付け後の接触層の厚さとは異なります。−40〜125℃は材料の仕様であり、CPUやGPUをその温度まで動作させてよいという意味ではありません。
日本から購入する場合は、送料・税・配送先への対応を含む決済総額で判断してください。23.28米ドルは海外公式ストアの表示価格で、日本国内の販売価格や日本向けの決済総額とは異なります。
旧PhaseSheet PTMや通常グリスとの違い
旧型から変わったのは配合と保護フィルム
Proの変更点は、熱伝導性を高めるための配合と、新しいキャリアフィルムです。両面のフィルムを剥がしやすくし、施工時にシートを破るリスクを減らす設計です。旧型も45℃超で液状化する非導電性PCMで、約300〜400Nの取り付け荷重と熱サイクルを必要とする基本的な使い方は共通しています。
旧型を問題なく使えているなら、Proが出たことだけを理由にクーラーを外す必要性は低いでしょう。新たに施工する際の扱いやすさと、必要な面積を優先して選ぶのが実用的です。
ARCTIC MX-6などのペーストと比べる選択軸
通常のグリスは必要量を塗布し、シートは接触面に合わせて配置します。ARCTIC MX-6は非導電性のペーストで、CPUに加えGPUのダイへの使用も想定しています。CPUかGPUかだけで材料を決めず、クーラーの適合と施工方法で選んでください。
| 候補 | 選ぶときの着眼点 |
|---|---|
| PhaseSheet PTM Pro | 新しい配合と剥がしやすいフィルム。40×40mmで足りるか、荷重条件を満たすかを確認 |
| 旧PhaseSheet PTM | 50×40mmのPCMシート。Proと同じ相変化方式で、面積と販売価格も選択軸 |
| ARCTIC MX-6 | 非導電性ペースト。切り出し不要で、塗布量・塗布範囲は機器の指定に合わせる |
| VRAM・VRM用の厚手パッド | 部品とクーラー間の隙間に合う厚さが必要。CPU・GPUの接触面用シートとは分けて選ぶ |
PTM7950など別の相変化材の実測値や、旧型の使用結果をProの冷却性能へ置き換えてはいけません。温度差を比べるなら、CPU・GPU型番、電力、室温、クーラー、ファン設定、慣らし条件をそろえた測定が必要です。
ポンプアウト耐性と再利用の考え方
ポンプアウトは、温度変化による接触面の変形などでグリスが徐々に外へ押し出される現象です。シリコンと銅では熱膨張が異なるため、GPUダイと銅製クーラーの組み合わせでは特に意識したい問題です。
PhaseSheet PTM Proは、液状時の低粘度と固体に戻る際の収縮によって材料の押し出しを抑える設計です。長期使用を狙う特徴ですが、ポンプアウトが必ずゼロになる、交換が一切不要になるという保証ではありません。
温まる・冷えるを繰り返して使うことと、クーラーを外したシートを再び装着することは区別してください。Proの購入費用を見積もる際は、脱着後も使い回せることを前提にしない選び方が確実です。
旧型のFAQには、小さな裂けを合わせて接触面を隙間なく覆える場合の説明があります。ただし、施工時の裂けの扱いを、使用後に取り外したProの再使用条件と同一視することはできません。頻繁にクーラーを交換する用途では、再施工に必要な材料も予算へ含めておきましょう。
取り付け前に確認する寸法・荷重・慣らし
300〜400Nはネジの締め付けトルクではない
約300〜400Nは、液状化した材料を広げ、薄い接触層を作るための取り付け荷重です。ネジを何回転追加するかに換算したり、通常より強く締めたりする指示ではありません。CPU・GPUとクーラーのメーカーが定める取り付け手順を優先してください。
接触面が傾く、シートの面積が足りない、周囲のパッドが厚すぎてクーラーが浮くといった状態を、増し締めで補おうとしてはいけません。GPUはダイを直接押さえる構造があるため、分解前に適合、保証条件、周辺パッドの厚さも確認します。
両面のフィルムを除去し、慣らし直後だけで判定しない
- 電源を切って電源から切り離し、対象機器の手順に沿って分解する。
- 接触面の寸法を確認し、古い熱伝導材を適切な方法で除去して乾燥させる。
- シートを配置し、両面のキャリアフィルムが残っていないことを確認する。
- 機器とクーラー指定の手順で固定し、ファンやポンプの接続を確認する。
- 許容温度を守って負荷と冷却を行い、慣らし後に同じ条件で温度を比べる。
Proは、60℃超に達する熱サイクル約10回で熱伝導性が最大となり安定するという仕様です。材料の温度と監視ソフトのCPU・GPUコア温度は同じとは限りません。コア温度の数字だけを見て慣らし完了と決めたり、ファンを止めて加熱したりせず、ハードウェアの許容範囲で運用してください。
CPU・GPU別にどんな人が選ぶべきか
- 古いGPUのメンテナンスや水冷化を予定している人は、適合と荷重を確認できるなら候補になります。分解に伴う周辺パッドの交換費用も考慮してください。
- CPUが正常に冷えている人は、温度低下を期待して急いで交換するより、クーラー交換時に施工性・面積・費用を比較するほうが合理的です。
- ノートPCや特殊な直接冷却構造を使う人は、薄さだけで適合を判断しないでください。許容荷重や取り付け高さを確かめられることが前提です。
- VRAMやVRMの隙間を埋めたい人は、機器指定の厚手パッドや別の隙間埋め材を選びます。Proを積み重ねて代用する選び方は避けてください。
よくある質問
まとめ|長期使用と取り付け条件で選ぶ
PhaseSheet PTM Proは、ポンプアウトの抑制と、フィルムの剥がしやすさを重視するCPU・GPU向けPCMシートです。GPUのグリス交換や水冷化で、寸法と取り付け条件を確認できる人の候補になります。正常なCPU環境では交換を急がず、脱着後の再利用や一定の温度低下を費用対効果の前提にしないことが選び方の要点です。
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出典:公式発表 / Pro製品情報・ストア / Proデータシート / 旧型製品情報・FAQ / ARCTIC MX-6製品情報


