GIGABYTE B550 X EAGLE WIFI6Eが10月2日発売・19,500円|Wi-Fi 7版との違いと5800X3D延命の選び方

(更新: 2026.11.3)
GIGABYTE B550 X EAGLE WIFI6Eが10月2日発売・19,500円|Wi-Fi 7版との違いと5800X3D延命の選び方

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ニュース / 2026年9月29日更新
GIGABYTE B550 X EAGLE WIFI6Eが10月2日発売・19,500円|Wi-Fi 7版との違いと5800X3D延命の選び方
中身は従来と同じB550、ゲーム性能向上ではなく「交換先」としての価値
GIGABYTEが、AMD Socket AM4に対応する新しいマザーボード「B550 X」シリーズを発表しました。Wi-Fi 7、2.5GbE LAN、強化された電源回路を搭載し、Ryzen 7 5800X3DとDDR4メモリを引き続き使いたいユーザーに向けた製品です。ただし中身は新しいチップセットではなく、従来と同じAMD B550のままです。
国内は10月2日発売Wi-Fi 7・2.5GbE対応チップセットはB550のまま

GIGABYTEは2026年7月31日、Socket AM4に対応する「B550 X」シリーズを発表しました。AM4はRyzen 1000シリーズとともに登場した旧世代のプラットフォームですが、新製品ではWi-Fi 7や2.5GbE LAN、強化された電源回路、GPUを取り外しやすくする機構などが追加されています。日本ではWi-Fi 6E版の「B550 X EAGLE WIFI6E」が10月2日に発売され、ツクモ通販のネット価格は税込19,500円です(11月3日時点で在庫なし)。

GIGABYTEは、B550 XシリーズをRyzen 7 5800X3Dとの組み合わせに適した製品として訴求しています。AM5へ全面移行せず、現在持っているRyzen 5000シリーズやDDR4メモリを引き続き利用したいユーザーに向けたマザーボードといえるでしょう。

ただし、B550 Xは新しいチップセットではありません。中身は従来と同じAMD B550であり、PCIe 5.0やDDR5には対応していません。正常に動作しているB550マザーボードから交換しても、ゲームの平均フレームレートが大幅に上がる製品ではない点には注意が必要です。

発表GIGABYTEがAM4向けB550 Xシリーズを発表

GIGABYTEは2026年7月31日、Socket AM4に対応する「B550 X」シリーズを正式発表しました。Gaming、Eagle、AORUS Eliteの各シリーズが用意され、ATXとMicro ATXの異なるフォームファクターを順次市場へ投入する予定です。発表の時点では、全モデルの一覧、販売価格、地域ごとの発売日は明らかにされていませんでした。日本ではその後、Wi-Fi 6Eを載せたATXモデル「B550 X EAGLE WIFI6E」が最初に発売されることになりました(国内の発売日と価格で詳しく扱います)。

発表当初に公式サイトで確認できたのは、ATXモデルの「B550 AORUS ELITE WIFI7」と、Micro ATXモデルの「B550M X AORUS ELITE WIFI7」です。発表全体は「B550 X」シリーズという名称ですが、ATXモデルの製品名自体には「X」が入っていません。B550 Xという新チップセットが登場したわけではなく、既存のB550プラットフォームを現代的な装備で刷新した製品群と考えるのが適切です。

出典:Club386 / The Tech Gamer

本体ATXモデル「B550 AORUS ELITE WIFI7」の仕様

ATXモデルのB550 AORUS ELITE WIFI7は、12+2フェーズのデジタル電源回路と50A DrMOSを採用しています。Ryzen 5000、Ryzen 5000 G、Ryzen 4000 G、Ryzen 3000シリーズに対応し、メモリは従来どおりDDR4です。

項目内容
フォームファクターATX
CPUソケットSocket AM4
チップセットAMD B550
対応メモリDDR4・4スロット・最大128GB(4,733MT/s対応)
CPU電源回路12+2フェーズ、50A DrMOS
拡張スロットPCIe 4.0 x16(CPU直結)+PCIe 3.0スロット×3
M.2スロット2基(PCIe 4.0 x4+PCIe 3.0 x4)
SATA4ポート
有線LAN2.5GbE
無線LANWi-Fi 7(Realtek RTL8922AE)
BluetoothBluetooth 5.4
USBUSB 3.2 Gen2×2、USB 3.2 Gen1×3、USB 2.0×2(背面)
BIOS更新Q-Flash Plus対応

従来のB550 AORUS ELITE AX V2も、2.5GbE LAN、Wi-Fi 6E、12+2フェーズ電源、2基のM.2スロットを備えていました。そのため、ATXモデルにおける最大の違いはWi-Fi 6EからWi-Fi 7への更新と、新しいアンテナ接続機構の採用です。既存のB550 AORUS ELITE AX V2を正常に使用できている場合、B550 AORUS ELITE WIFI7へ交換するだけの理由は多くありません。Wi-Fi 7が必要であれば、PCIe接続の無線LANカードを追加した方が安く済む可能性があります。

出典:Club386

本体Micro ATXモデル「B550M X AORUS ELITE WIFI7」の仕様

B550M X AORUS ELITE WIFI7は、Micro ATXモデルです。8+2フェーズ構成(計10フェーズ)の60A DrMOS、4本のDDR4メモリスロット、2基のM.2スロット、2.5GbE LAN、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4などを搭載しています。

項目内容
フォームファクターMicro ATX
対応CPURyzen 5000、5000 G、4000 G、3000シリーズ
メモリDDR4・4スロット・最大128GB
CPU電源回路8+2フェーズ(計10フェーズ)、60A DrMOS
GPUスロットPCIe 4.0 x16(Ryzen 5000/3000シリーズ使用時)
M.2スロットPCIe 4.0×1(CPU直結)+PCIe 3.0×1(チップセット側)
SATA4ポート
有線LANRealtek 2.5GbE
無線LANRealtek RTL8922AE、Wi-Fi 7
BluetoothBluetooth 5.4
オーディオRealtek ALC1220
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GPUの世代でPCIeの動作モードが変わる

Ryzen 5000またはRyzen 3000シリーズを使用した場合、GPU用スロットはPCIe 4.0 x16で動作します。CPU直結側のM.2スロットもPCIe 4.0 x4に対応します。一方、Ryzen 5000 G、4000 G、3000 GシリーズなどAPU内蔵モデルを使用した場合、GPU用スロットとCPU直結M.2スロットはPCIe 3.0動作になります。これはB550Xシリーズ固有の制限ではなく、AM4プラットフォームでG付きAPUがCPUから提供するPCIeレーン数が少ないことに起因する、AM4全体に共通する仕様です。マザーボードがPCIe 4.0に対応していても、搭載するCPUによって利用できる世代が変わる点には注意してください。

出典:The Tech Gamer

実態Wi-Fi 7に対応するが最大帯域は160MHz

B550 Xシリーズの大きな特徴がWi-Fi 7への対応です。搭載されるRealtek RTL8922AEは、2.4GHz、5GHz、6GHzの各周波数帯を利用でき、4K-QAMやMLO(マルチリンク動作)、低遅延通信にも対応します。

ただし、ATX・Micro ATXいずれのモデルもチャンネル幅は160MHzです。Wi-Fi 7という名称から、320MHz幅を利用できる最新の上位Wi-Fi 7製品と同じ性能を想像するかもしれませんが、B550 Xシリーズは160MHz対応として案内されています。Wi-Fi 6Eから機能は進化しているものの、Wi-Fi 7の最大仕様をすべて利用できるわけではありません。

また、Wi-Fi 7を使用するには、マザーボードだけでなくWi-Fi 7対応ルーターやアクセスポイントが必要です。インターネット回線、ルーター、有線区間が遅ければ、マザーボードをWi-Fi 7対応にしても通信速度は上がりません。オンラインゲームについても同様で、Wi-Fi 7は混雑への強さや遅延の安定性に期待できますが、ゲームサーバーまでの経路や契約回線が原因となるPingを直接改善する機能ではありません。

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対応OSの案内はWindows 11が基準

GIGABYTEの製品ページでは、対応OSとしてWindows 11 64bitが案内されています。Windows 10でWi-Fi 7モジュールが使えるかは、製品ページに案内がありません。AM4環境でWindows 10を継続利用している場合は、購入前にGIGABYTE公式サポートページで対応OSとドライバー提供状況を確認することをおすすめします。

出典:ThinkComputers

効果2.5GbE LANでAM4環境のネットワークを更新できる

B550 AORUS ELITE WIFI7とB550M X AORUS ELITE WIFI7は、どちらも2.5GbE LANを搭載しています。1GbE LANの理論上の最大速度は1Gbpsですが、2.5GbEでは最大2.5Gbpsとなります。2.5GbE対応のNASへ大容量ファイルを転送する場合や、2Gbpsを超えるインターネット回線を使用する場合には、1GbEよりも高速な通信が可能です。

ただし、ゲームのPingが2.5分の1になるわけではありません。オンラインゲームが使用する通信量はそれほど大きくないため、1GbEの帯域が不足していない環境では、2.5GbEへ変更しても平均フレームレートやPingに大きな差は出ません。2.5GbEの恩恵が大きいのは、大容量データの転送、Steamゲームのローカル転送、高速NAS、2Gbps以上のインターネット回線を使用する場面です。

位置づけRyzen 7 5800X3Dを延命できるマザーボードなのか

B550 Xシリーズは、Ryzen 7 5800X3Dを引き続き使いたいユーザーにとって有力な交換候補です。Ryzen 7 5800X3Dは8コア16スレッドと96MBのL3キャッシュを備え、DDR4とPCIe 4.0に対応するSocket AM4向けCPUです。GIGABYTEもB550 Xシリーズを5800X3Dとの組み合わせを想定して設計したと説明しています。

特に価値があるのは、5800X3DやDDR4メモリは正常なのに、使用中のマザーボードが故障した場合です。従来は新品の上位B550マザーボードが少なくなり、中古品や古い在庫を探さなければならないことがありました。新しいB550 Xシリーズが継続的に流通すれば、Wi-Fi 7や2.5GbEを備えた新品マザーボードへ交換しながら、5800X3DとDDR4メモリを再利用できます。B450や初期のB550マザーボードを使用していて、ネットワーク機能やM.2スロット、USB Type-C、冷却性能に不満がある場合も候補になります。

一方、正常に動作している中上位のB550やX570マザーボードを使っている場合、B550 Xへの交換だけでゲーム性能が上がる可能性は低いでしょう。5800X3Dのコア数、動作クロック、キャッシュ容量はマザーボードを交換しても変わりません。現在のマザーボードでCPUが正常に動作し、電源回路の温度やクロックに問題がなければ、同じGPUとメモリを使ったゲーム性能は基本的に同等です。

B550 Xによる「延命」とは、5800X3D自体を高速化することではなく、故障したマザーボードの交換先や、古いネットワーク機能を更新する選択肢が増えることを意味します。

強化電源回路とVRM冷却、組み立て支援機能

国内で発売されたEAGLE WIFI6Eは、60A DrMOSを使った8+2フェーズの電源構成と、大型のVRMヒートシンクを採用しています。GIGABYTEはB550 Xシリーズ全体についても、同様の強化をうたっています。一般的なPowerPAK構成のマザーボードと比較した同社テストでは、Ryzen 7 5800X3D使用時の温度を最大20度低く抑えられるとしています。ヒートシンクの表面積は従来型設計の最大4倍とされ、熱伝導率5W/mKのサーマルパッドも搭載されるとGIGABYTEは説明しています。

ただし、最大20度という数値はGIGABYTE自身による比較結果です。使用するPCケース、CPUクーラー、室温、ケースファン、比較対象となるマザーボードによって温度差は変わります。5800X3DはCPUの手動オーバークロックを前提とした製品ではないため、極端に豪華な電源回路がゲーム性能へ直結するわけではありません。それでも、長時間ゲームを動かす環境でVRM温度を低く保ちやすいことは、安定性や部品寿命の面で安心材料になります。

組み立て支援機能としては、M.2 SSDやヒートシンクをネジなしで固定できる「M.2 EZ-Latch」、GPUを取り外しやすくする「PCIe EZ-Latch Plus」、無線アンテナ端子をまとめて接続できる「WIFI EZ-Plug」などが導入されています。大型GPUを装着すると、一般的なマザーボードではPCIeスロットの固定レバーへ指が届きにくくなりますが、PCIe EZ-Latch Plusはこのレバーを直接押しにくい構成で役立つ機能です。CPUやメモリ、GPUを取り付けなくてもUSBメモリからBIOSを更新できる「Q-Flash Plus」にも対応します。

出典:The Tech Gamer

限界B550 Xシリーズで知っておきたい制約

B550 Xシリーズはネットワーク機能や組み立てやすさが更新されていますが、プラットフォーム自体はB550のままです。そのため、PCIe 5.0、DDR5、Socket AM5向けRyzenには対応しません。将来、新しいCPUへ交換する場合は、マザーボードとメモリを含めてAM5環境へ移行する必要があります。

B550M X AORUS ELITE WIFI7のM.2スロットは2基で、CPU直結側がPCIe 4.0、チップセット側がPCIe 3.0です。最新のAM5マザーボードに見られるPCIe 5.0対応M.2スロットや、3基以上のM.2スロットは搭載していません。USB端子もUSB 3.2 Gen 1の5Gbpsが中心で、背面のUSB Type-Cも通信速度は5Gbpsです。10Gbpsや20Gbps、USB4を必要とする場合は不足を感じる可能性があります。メモリ容量は最大128GBで、ゲーム用途では十分ですが、大容量メモリを必要とする生成AI・映像制作・仮想マシン用途では、最大256GBに対応する一部のAM5マザーボードより拡張性が低くなります。

比較B550 XとAM5はどちらを選ぶべきか

B550 Xシリーズが適しているかは、すでにAM4向けパーツを持っているかどうかで変わります。

現在の状況選び方
5800X3DとDDR4を持っており、マザーボードが故障したB550 Xが有力
Ryzen 5000とDDR4を再利用して低予算で組み直したいB550 Xを検討
B450からWi-Fi 7や2.5GbE対応へ更新したい価格次第でB550 Xが候補
現在のB550やX570が正常に動いている基本的に交換不要
CPU、メモリ、マザーボードをすべて新しく購入するAM5も比較する
将来CPUをアップグレードしたいAM5が有利
PCIe 5.0 SSDやUSB4を使いたいAM5向け上位マザーボードが適する

CPUから新しくゲーミングPCを組む場合、B550 Xだけを見てAM4に決めるのはおすすめできません。AM4はCPUのアップグレード先がRyzen 5000シリーズまでとなるため、将来CPUを交換するにはプラットフォーム全体の変更が必要です。一方、AM5ならDDR5メモリが必要になるものの、より新しいRyzenへ交換できる余地があります。

ただし、5800X3D、32GB以上のDDR4メモリ、CPUクーラーをすでに持っている場合は事情が異なります。それらを再利用できるB550 Xは、AM5への移行よりも総費用を抑えられる可能性があります。重要なのはマザーボード単体の価格ではなく、CPU、メモリ、クーラーを含めた総額で比較することです。

現在のB550マザーボードが正常に動作している場合、B550 Xへ急いで交換する必要はありません。Wi-Fi 7はPCIe接続の増設カード、2.5GbEはPCIe接続またはUSB接続のLANアダプターで追加できます。マザーボード交換ではPCをほぼすべて分解し、CPUクーラーや配線を付け直さなければならず、Windowsライセンスの再認証やBitLocker回復キーの入力が必要になる可能性もあります。追加したい機能がWi-Fi 7や2.5GbEだけなら、拡張カードで対応した方が作業量と費用を抑えやすいでしょう。B550 Xへの交換を検討しやすいのは、現在のマザーボードに故障の兆候がある場合、VRMやM.2の冷却に不満がある場合、必要な拡張スロットや内部USB Type-C端子が不足している場合です。

国内国内はB550 X EAGLE WIFI6Eが10月2日に19,500円で発売

GIGABYTE製品を扱う国内代理店のニューエックスは2026年9月29日、B550 Xシリーズの「B550 X EAGLE WIFI6E」を10月2日に発売すると発表し、10月2日に発売されました。市場想定売価は税込19,500円前後で、11月3日時点のツクモ通販のネット価格も税込19,500円です(在庫なし)。今回の発表はこの1モデルだけで、ここまで紹介したWi-Fi 7搭載のAORUS ELITE系2モデルの国内発売日と価格は、9月29日時点で案内されていません。

GIGABYTE B550 X EAGLE WIFI6Eの外観
GIGABYTE B550 X EAGLE WIFI6E(画像:ニューエックスプレスリリースより)

EAGLE WIFI6Eは、AORUS ELITE WIFI7より下に位置するATXモデルです。無線LANはWi-Fi 7ではなくWi-Fi 6Eになり、CPU電源回路は8+2フェーズへ減ります。それでも2.5GbE LAN、2基のM.2スロット、CPUなしでBIOSを更新できるQ-Flash Plusといった、AM4の交換先として欲しい装備は残っています。

項目内容
フォームファクターATX(305×244mm)
対応CPURyzen 5000(G含む)・4000G・3000(G含む)シリーズ(Ryzen 1000・2000は対象外)
対応メモリDDR4・4スロット・最大128GB(DDR4-3200)
CPU電源回路8+2フェーズ、60A DrMOS
拡張スロットPCIe 4.0 x16×1、PCIe 3.0(x16形状・x1動作)×4
M.2スロットPCIe 4.0 x4×1(ヒートシンク付き)、PCIe 3.0 x4×1
SATA4ポート
有線LAN2.5GbE(Realtek RTL8125D)
無線LANWi-Fi 6E(MediaTek MT7902、アンテナ端子は1T1R)
BluetoothBluetooth 5.3
映像出力HDMI×1
背面USBUSB 3.2 Gen2 Type-A×1(APU使用時はGen1)、USB 3.2 Gen1 Type-A×2、USB 3.2 Gen1 Type-C×1、USB 2.0×4
前面USB Type-CUSB 3.2 Gen1(5Gbps)ヘッダー×1
BIOS更新Q-Flash Plus対応
保証3年

出典:ニューエックス(プレスリリース) / ニューエックス(製品ページ) / Alktech

購入前に確認したいのは4点です。1つ目は対応CPUで、対応表に載っているのはRyzen 5000・4000G・3000シリーズまでで、Ryzen 1000・2000シリーズは含まれていません。初代や第2世代のRyzenを載せたマザーボードが壊れた場合の交換先にはならないため、手持ちのCPUの型番を先に確かめてください。

2つ目は映像出力で、背面にあるのはHDMIの1系統だけです。Ryzen 5000GなどのAPUで内蔵GPUを使い、2画面で表示したい人には向きません。グラフィックボードを挿して使うなら、この点は気にしなくて構いません。

3つ目は拡張スロットの多さです。GPU用のPCIe 4.0 x16に加えて、x16形状でx1動作のPCIe 3.0スロットを4本備えます。キャプチャーボードや増設LANカード、サウンドカードを複数挿したい人には、Micro ATXのB550より余裕があります。

4つ目は無線LANの構成です。アンテナ端子は1T1R(送受信1本ずつ)の仕様です。160MHz幅につないだ場合、1ストリームのリンク速度は最大約1.2Gbpsで、2×2構成の約2.4Gbpsの半分です。回線が1Gbps程度なら差は出にくいものの、宅内でNASと大きなファイルをやり取りしたいなら、2.5GbEの有線LANを使うほうが確実です。

比較安いWi-Fi 6E付きB550との違いは2.5GbEとATX

同じWi-Fi 6E付きのAM4マザーボードでは、Amazon専売のASRock B550M Pro-A WiFi 6Eと、同じ10月2日に発売されたMSI PRO B550M-P WIFI6E(税込16,980円)が先に登場しています。EAGLE WIFI6EはMSIより2,520円高く、差額で得られるのは次の3点です。

  • 有線LANが2.5GbEになる(ASRockとMSIは1GbE)
  • ATXサイズで、GPU用スロット以外にPCIe 3.0スロットが4本ある(MSIはx1スロット2本)
  • 2本目のM.2がPCIe 3.0 x4で動く(ASRockはx2)

反対に、Micro ATX専用ケースを使っている人は、305×244mmのEAGLE WIFI6Eを取り付けられません。有線LANは1GbEで足り、挿す拡張カードも1〜2枚までなら、Micro ATXの2製品で差額を抑えるほうが合理的です。DisplayPort出力も欲しいならMSI、価格を最優先するならASRockが向きます。2製品の細かな違いはMSI PRO B550M-P WIFI6EとASRock B550M Pro-A WiFi 6Eの比較、ASRock側のBIOS対応状況はASRock B550M Pro-A WiFi 6Eの解説で整理しています。

B550 Xシリーズの発売を待たずに交換したい人向けに、いま購入できるB550を2枚挙げます。

GIGABYTE B550 EAGLE WIFI6 マザーボード
ATXでいま交換したい人にGIGABYTE B550 EAGLE WIFI6(AM4・ATX・Wi-Fi 6)X付きのEAGLE WIFI6Eより前から売られている、GIGABYTEのATX版B550。10+3フェーズの電源回路、2基のM.2、Wi-Fi 6を備えます。有線LANは1GbEで、Wi-Fi 6Eと2.5GbEが欲しいならEAGLE WIFI6Eを待つほうが向いています。Amazonで価格を見る
ASRock B550M Pro-A WiFi 6E マザーボード
価格を最優先する人にASRock B550M Pro-A WiFi 6E(AM4・Micro-ATX・Wi-Fi 6E)Wi-Fi 6EとBluetooth 5.3を載せたMicro ATXのB550。有線LANは1GbE、2本目のM.2はPCIe 3.0 x2止まりですが、ATXより小さいケースにも収まります。Amazonで価格を見る

※価格・在庫は変動します。最新の価格はAmazonの商品ページでご確認ください。

FAQよくある質問

B550 Xは新しいチップセットですか?
新しいAMDチップセットではありません。搭載されるチップセットは従来と同じAMD B550です。GIGABYTEが、Wi-Fi 7、2.5GbE、冷却機構、組み立て支援機能などを追加した新しい製品シリーズに付けた名称です。
B550 Xに交換するとRyzen 7 5800X3DのFPSは上がりますか?
現在のマザーボードで5800X3Dが正常に動作している場合、交換だけで平均FPSが大幅に上がる可能性は低いでしょう。電源回路の過熱やCPUクロック低下が発生している環境では改善する可能性がありますが、正常な中上位B550やX570から交換してもCPU自体の性能は変わりません。
Ryzen 7 5700X3Dにも対応しますか?
公式仕様ではRyzen 5000シリーズへの対応が案内されています。ただし、実際に購入する前に、使用するモデルのCPUサポートリストと必要なBIOSバージョンを確認してください。同じB550 Xシリーズでも、モデルや出荷時期によって初期BIOSが異なる可能性があります。
Wi-Fi 7なら有線LANよりゲームが快適になりますか?
通信環境によって異なります。Wi-Fi 7は高速で混雑に強い無線規格ですが、電波干渉、壁、距離、ルーターの設置場所による影響を受けます。安定性を最優先するデスクトップゲーミングPCでは、配線できるなら2.5GbEの有線LANが基本です。
日本で買えるB550 Xシリーズはどれですか?
2026年9月29日時点で国内発売が決まっているのはB550 X EAGLE WIFI6Eで、10月2日に発売され、ツクモ通販のネット価格は税込19,500円です。Wi-Fi 7を載せたB550 AORUS ELITE WIFI7とB550M X AORUS ELITE WIFI7の国内発売日と価格は、同日時点で案内されていません。
正常なB550から買い替える必要はありますか?
急いで交換する必要はありません。Wi-Fi 7や2.5GbEだけが必要なら、PCIe接続の拡張カードで追加した方が作業量と費用を抑えやすい場合が多いです。マザーボードに故障の兆候がある場合や、冷却・拡張性に不満がある場合に検討する製品です。

総括まとめ|AM4を最新世代へ変える製品ではなく延命策

GIGABYTE B550 Xシリーズは、Socket AM4とDDR4を維持しながら、Wi-Fi 7、2.5GbE、強化されたVRM冷却、取り付け支援機能を追加した新しいB550マザーボードです。特に、Ryzen 7 5800X3DやDDR4メモリを持っているもののマザーボードが故障したユーザーにとっては、貴重な新品の交換候補となります。B450などの古いマザーボードから、ネットワーク機能やM.2環境を更新したい場合にも検討できます。国内で最初に出るのはWi-Fi 6E版のEAGLE WIFI6Eで、10月2日に税込19,500円で発売されました。

一方、すでに正常なB550やX570を使っている場合、B550 Xへ交換してもゲーム性能はほとんど変わりません。Wi-Fi 7や2.5GbEだけが必要なら、拡張カードを追加する方が手軽です。

まとめ

B550 XはAM4を最新世代へ変える製品ではなく、完成度の高い既存のAM4環境を、もうしばらく快適に使い続けるための製品です。国内で最初に出るEAGLE WIFI6Eは税込19,500円で、Micro ATXのWi-Fi 6E付きB550より高い分、2.5GbEとATXの拡張スロットが付きます。Ryzen 3000以降のCPUとDDR4を持ち、マザーボードだけを買い直したい人には現実的な選択肢です。CPUとメモリも新しく買うなら、低価格なAM5マザーボードとDDR5を含めた総額で比べてから決めてください。

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