Ryzen AI Max+ PRO 495(Gorgon Halo)スペックと搭載PC・価格|192GBメモリの実力【2026年10月】
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192GB統一メモリ・Radeon 8065S・Strix Halo比+4〜8%の実態
出典:PassMark / cpubenchmark.net(リーク掲載元のCPUベンチマークデータベース)。仕様は2026年5月のAMD正式発表で確定しています。
Ryzen AI Max+ PRO 495(Gorgon Halo)は、2026年5月初旬に PassMark の CPU データベースへ「AMD Ryzen AI Max+ PRO 495 with Radeon 8065S」として現れてリークし、同月にAMDが正式発表したモバイル向けAI APUです。Strix Halo(Ryzen AI Max+ 395)と同じ Zen 5 と RDNA 3.5 のまま、CPU/iGPU クロックを100MHz、最大メモリを128GBから192GBへ引き上げたマイナーリフレッシュです。
CPU 性能の伸びは PassMark で 395 比 +4〜8% にとどまり、「+10% 高速化」という見出しほどの差はありません。値打ちは 192GB ユニファイドメモリで、GPU に最大160GBを割り当てられるため、AMD は総パラメータ3200億(320B)の LLM を4bit前後の量子化で動かした数値を出しています。最大128GBの Apple M4 Max より大きなモデルを扱える一方、内蔵GPUの Radeon 8065S は前世代の 8060S から100MHz上がっただけです。
判断の分かれ目は用途です。搭載ミニPCは GMKtec EVO-X5 Pro と TOPC TXA2 が発売済み、ACEMAGIC F9A が予約受付中で、米国では6,000ドル台、国内の公式ストアでは100万円を超えます(発売状況)。100GBを超えるモデルをローカルで動かすなら選ぶ価値があり、ゲーム目的ならこの価格を払う理由はありません。AMD が RTX Spark 発売前に公表した AI ベンチは LLM の生成速度が20〜42トークン/秒で、ゲームの fps は含まれていません(AMD公表ベンチ)。5月に同時発表された小型AI開発PC「Ryzen AI Halo」は395と128GBを積む別の製品で、495を積む次世代版は10月にAMDが発表しました。
リーク元PassMarkに突如登場——Gorgon Halo リークの発信源
今回のリークの最初の発信源は PassMark / cpubenchmark.net のCPUデータベース(CPU ID 7284)です。「AMD Ryzen AI Max+ PRO 495 with Radeon 8065S」というエントリが2026年5月初旬に登場し、海外テックメディアが5月3日前後にスクリーンショット付きで初報、その後複数の海外メディアが5月4日に一斉追従しました。
リーク時点の手がかりは PassMark に載ったサンプル1台分のスコアで、仕様が確定したのは2026年5月のAMD正式発表です。公式の仕様ページでは16コア32スレッド・最大5.2GHz・Radeon 8065S(40コア・3,000MHz)・最大192GBメモリとなっています。CES 2026(2026年1月)では Ryzen AI Max+ 392 / 388 が発表されたものの、495系は触れられていませんでした。
スペックRyzen AI Max+ PRO 495 のスペック詳細
コア構成・クロック・キャッシュ・iGPU・メモリ速度・NPU・TDP は AMD の公式仕様の値で、PassMark の値はリーク時点のものです。
| 項目 | Ryzen AI Max+ PRO 495(AMD公式仕様) |
|---|---|
| アーキテクチャ | Zen 5(リフレッシュ)+ RDNA 3.5(変更なし) |
| コア / スレッド | 16C / 32T |
| 最大ブーストクロック | 5.2GHz(395比 +100MHz) |
| L3 キャッシュ | 64MB(395 と同じ)+ 32MB Infinity Cache |
| iGPU | Radeon 8065S(40CU・最大3.0GHz) |
| メモリ規格 / 容量 | LPDDR5X-8533 / 最大192GB(24GB×8・SK hynix) |
| メモリバス | 256-bit クアッドチャネル相当(理論帯域 約273GB/s) |
| NPU | XDNA 2・最大55 TOPS(395 は50 TOPS) |
| TDP / cTDP範囲 | 55W、cTDP 45〜120W(395 と同じ) |
| パッケージ | FP11 BGA(37.5×45mm・LGA1700同等サイズ) |
| プロセス | TSMC 4nm(CCD・I/Oダイ) |
| PassMark CPU Mark(リーク時点) | 57,525(395 比 +4.3%) |
| PassMark Single-Thread(リーク時点) | 4,293(395 比 +3.2%) |
注目点は 192GB という最大メモリ容量です。SK hynix が2026年に量産化した 24GB LPDDR5X DRAM を8チャネル束ねた構成で、Strix Halo(128GB上限)から +50% の拡張です。これは AI 推論用途を強く意識した仕様と言えます。
出典:AMD Ryzen AI Max+ PRO 495 製品仕様
前世代差分Strix Halo(395)との差分——マイナーリフレッシュの実態
Gorgon Halo(495)は、アーキテクチャ・プロセス・パッケージを前世代 Strix Halo(395)から据え置き、変わったのは CPU/iGPU のクロックとメモリの容量・速度だけです。設計を作り直した新世代ではなく、クロックを上げたピンバンプ版に近い改定です。
| 項目 | Strix Halo(Ryzen AI Max+ 395) | Gorgon Halo(Ryzen AI Max+ PRO 495) | 差分 |
|---|---|---|---|
| CPU 最大ブースト | 5.1GHz | 5.2GHz | +100MHz(+2.0%) |
| iGPU 最大クロック | 2.9GHz | 3.0GHz | +100MHz(+3.4%) |
| iGPU 名称 | Radeon 8060S | Radeon 8065S(実質 8060S OC版) | リブランド |
| 最大メモリ容量 | 128GB | 192GB | +64GB(+50%) |
| メモリ規格 | LPDDR5X-8000 | LPDDR5X-8533 | +6.7% |
| メモリ帯域(理論) | 256GB/s | 273GB/s 想定 | +6.7% |
| アーキテクチャ | Zen 5 / RDNA 3.5 | Zen 5 / RDNA 3.5 | 変更なし |
| プロセス | TSMC 4nm | TSMC 4nm | 変更なし |
| パッケージ | FP11 BGA | FP11 BGA | 同(互換性維持) |
Radeon 8065S はリブランド説が濃厚です。495 の iGPU は 8060S を 3.0GHz に高クロック化したものとみられ、AMD が新型番として「8065S」を付与した形です。
ラインアップGorgon Halo フルラインアップ(485〜495)
AMD が発表した Ryzen AI Max PRO 400 シリーズは、PRO 495・PRO 490・PRO 485 の3モデルです。3モデルとも最大192GBのメモリに対応し、コア数と内蔵GPUの規模で分かれます。
| 型番 | コア / スレッド | 最大ブースト | iGPU | iGPUクロック |
|---|---|---|---|---|
| Ryzen AI Max PRO 485 | 8C / 16T | 5.0GHz | Radeon 8050S(32CU) | 2.8GHz |
| Ryzen AI Max PRO 490 | 12C / 24T | 5.0GHz | Radeon 8050S(32CU) | 2.8GHz |
| Ryzen AI Max+ PRO 495 | 16C / 32T | 5.2GHz | Radeon 8065S(40CU) | 3.0GHz |
495 だけが最大ブースト 5.2GHz と下の2モデルより200MHz高く、内蔵GPUも40CUの Radeon 8065S です。490 と 485 は Radeon 8050S(32CU・2.8GHz)で、前世代の Ryzen AI Max 390・385 とコア数・最大ブースト・内蔵GPUが同じです。ゲームの性能を重視するなら、40CU の内蔵GPUを持つのは 495 だけという点が選び分けの基準になります。
出典:AMD公式ブログ(Ryzen AI Max PRO 400 シリーズの仕様表)/AMD Ryzen AI Max PRO 490 製品仕様/AMD Ryzen AI Max PRO 485 製品仕様
検証「+10%高速化」は本当か——PassMark実値で検証
「495 は Strix Halo 比 +10% 高速化」という見出しもありましたが、PassMark の実値ではリーク時点で +4% 前後、2026年10月16日時点でも +7.5% にとどまります。「+10%」はベンチマーク総合の最大値で、平均的な改善幅とは乖離があります。
PassMark 実測値ベースの差分
- CPU Mark(マルチスレッド・リーク時点)|495: 57,525 / 395: 55,163 → +4.3%
- Single-Thread Rating(リーク時点)|495: 4,293 / 395: 4,161 → +3.2%
- 2026年10月16日時点の値|CPU Mark 495: 58,981 / 395: 54,849 → +7.5%、Single-Thread 4,380 / 4,146 → +5.6%(495 は登録3件で、件数が増えると値は動きます)
- iGPU クロック上昇率|+3.4%(2.9→3.0GHz)
- 「+10%」見出しの根拠|複数ベンチマークの最大改善値(特定テストでの瞬間最大)であり、平均的な体感差ではない
- メモリ容量強化(+50%)の恩恵|CPU/iGPU 性能ではなく、AI 推論時のモデル収納可能サイズで効く
つまり Gorgon Halo は「ピンバンプ版・マイナーリフレッシュ」と素直に位置付けるのが妥当で、Strix Halo を既に持っている読者が買い替える性能差は薄いと考えるべきです。一方、これから ROG Flow Z13 後継機などを買う読者にとっては 192GB メモリへの拡張可能性が選定理由になり得ます。
ロードマップStrix → Gorgon → Medusa——AMD AI APUコードネーム整理
「Strix Halo Refresh」「Gorgon Halo」「Ryzen AI MAX 400 系」など複数の呼称が混在していますが、すべて同一製品の別称です。495は Strix Halo の延長線上にあり、CPU・GPU の世代が変わるのは後継とされる「Medusa Halo」からと予想されています。下の3番の仕様と時期は、リーク情報をもとにした予想です。
Gorgon Halo は Strix Halo と Medusa Halo の中継ぎで、パッケージ FP11 互換性維持・電気的特性据え置きのため、ノートPCメーカーは既存設計をほぼそのまま流用してリフレッシュモデルを投入できる点が利点です。一方、CPU・GPU の世代が変わるのは次の Medusa Halo からと予想されています。リーク情報どおりなら Zen 6・RDNA 5・LPDDR6・2nm プロセスがそろって入れ替わる刷新になりますが、仕様も時期も現時点では予想の段階です。
出典:AMDニュースルーム(2025年1月6日、Ryzen AI Max シリーズの発表)、Notebookcheck(2025年8月22日、Moore’s Law Is Dead による Medusa Halo のリーク)、Tom’s Hardware(2026年2月10日、Medusa Halo の LPDDR6 対応のリークと帯域の試算)
競合比較Apple M4 Max・Snapdragon X2 Elite・Panther Lake との位置付け
CPU 性能・GPU 性能・NPU・メモリ容量の4つで比べると、495 がはっきり勝るのはメモリ容量です。CPU の数値はどれも PassMark の値(2026年10月16日時点)で、ベンチマークの種類をそろえています。
Apple M4 Max(16コア構成)との比較
| 指標 | Apple M4 Max(16C) vs Ryzen AI Max+ PRO 495 |
|---|---|
| PassMark Single-Thread | M4 Max 4,587 / 495 4,380 |
| PassMark CPU Mark | M4 Max 43,862 / 495 58,981 |
| 最大ユニファイドメモリ | M4 Max 128GB / 495 192GB(+50%) |
| GPU | M4 Max 40コアGPU / 495 Radeon 8065S(40CU) |
| OS / ゲーム互換性 | M4 Max macOS 縛り・Windows ゲーム不可 / 495 Windows ネイティブ |
PassMark ではシングルスレッドが M4 Max の約5%上、マルチスレッドは 495 が約34%上です。OS が違い、495 は登録3件と少ないため差は目安ですが、メモリ容量(+50%)と Windows ゲーム互換性では 495 が明確に勝ります。AI 推論用途では「より大きなモデルを載せられる」ことが直接の優位点となるため、ローカル LLM 派には 495 が魅力的です。
Snapdragon X2 Elite Extreme(X2E-96-100)との比較
| 指標 | Snapdragon X2 Elite Extreme(18C) vs Ryzen AI Max+ PRO 495 |
|---|---|
| NPU TOPS | X2 80 TOPS / 495 55 TOPS |
| メモリ容量 | X2 48GB(192-bit on-package) / 495 192GB(256-bit) |
| iGPU | X2 Adreno X2-90 / 495 Radeon 8065S(40CU) |
| x86互換性 | X2 ARM・エミュ動作 / 495 ネイティブx86 |
Snapdragon X2 は NPU で勝ります。GPU は設計が違い、CU 数の差はそのまま性能差になりませんが、メモリ容量(4倍)と x86 ネイティブは 495 の明確な強みです。ARM の x86エミュレーション制約を回避したいPCゲーマー・開発者には 495 が現実解です。
Intel Panther Lake(CES 2026 発表)との比較
Intel Panther Lake は最大16コア(4P+8E+4LP-E)・Intel 18A プロセス・iGPU は Arc B390(Xe3・12コア)です。CPU は PassMark で Core Ultra X9 388H が 36,570(シングル 4,301)で、495 の 58,981 はその約1.6倍です。GPU は 495 の前身にあたる Radeon 8060S(HP ZBook Ultra G1a 14)と Arc B390(Asus ExpertBook Ultra)の同条件の比較で、3DMark Time Spy Graphics が 10,346 対 6,679 と 8060S が約55%上でした。8060S 側がより大きな電力枠で動いている点は割り引いて見る必要がありますが、ノート向け内蔵GPUで重いゲームを動かす用途では Gorgon Halo が優位です。一方、Intel側は dGPU(Arc B580 Mobile など)と組み合わせる構成で対応する見込みで、薄型ノートでは住み分けが進みそうです。
出典:Notebookcheck(Arc B390とRadeon 8060Sの比較)
iGPU性能Radeon 8065S は dGPU 不要レベルか
Radeon 8065S は前世代の 8060S と同じ RDNA 3.5・40CU で、違いは GPU クロックが2.9GHzから3.0GHzに上がった点だけです。ゲームでの実力は、同じ構成の 8060S を積むノートPCの実測から読み取れます。
Radeon 8060S の実測(HP ZBook Ultra G1a 14・Ryzen AI Max+ PRO 395)
Cyberpunk 2077 の平均fps(FSRオフ)と3DMark
- 1080p 中設定|111.5fps
- 1080p 高設定|90.2fps
- 1080p ウルトラ設定|80.7fps
- 1440p ウルトラ設定|48.4fps
- 3DMark Time Spy Graphics|10,346
Cyberpunk 2077 のウルトラ設定を動かしている間、このノートPCは本体全体で平均約110Wを使っています(外部モニター接続時)。1080pならウルトラ設定でも平均80fps前後が出る一方、1440pのウルトラ設定では50fpsを切るため、高解像度で高いフレームレートを狙うなら dGPU のほうが向いています。Radeon は DLSS に対応しないので、重い設定では FSR のアップスケーリングやフレーム生成に頼ることになります。8065S は GPU クロックが100MHz高いだけなので、同じくらいの電力で動く機種なら、この実測に近い水準が目安になります。ただし fps は機種ごとの設定電力(495 は45〜120W)と冷却の作りでも変わり、電力を低く抑えた薄型ノートや携帯機では、この数字に届かないことがあります。
出典:Notebookcheck(HP ZBook Ultra G1a 14 の Radeon 8060S 実測)
AI用途192GB ユニファイドメモリで動く生成AIモデル
Gorgon Halo の最大の強みは 192GB ユニファイドメモリです。これにより、ローカルPC で大型LLM を完全メモリ常駐で動かせる用途が現実化します。AMD は「Ryzen AI Max+ クラスタで Trillion Parameter LLM を動かす方法」というテクニカル記事を出しており、推論用デバイスとして AMD 自身が推している領域です。
図の5モデルは、どれも最大128GBの395搭載機にも収まる大きさです。192GBが効いてくるのは、重みだけで100GBを超えるモデルです。
GPUに割り当てられるのは最大160GBです。載せられるモデルの大きさは決まった上限ではなく、量子化の方式と、文脈長に応じて増えるKVキャッシュの量で変わります。AMD は総パラメータ3200億(320B)の GLM 5.3 Flash を UD-IQ4_XS(4bit前後)で動かした数値を出しています。一方、Llama 3.1 405B は4bitでも約200GBを超え、160GBには収まりません。320B級を1台に載せられるのは、Apple M4 Max(128GB上限)や RTX 5090 単体(32GB VRAM)にはない強みで、Gorgon Halo の最大の差別化点です。一般ゲームでは 32GB あれば十分なので、192GB は完全にプロ用途であり、ローカル AI 開発者・研究者向けのニッチ需要に応える構成と言えます。
192GB構成の搭載機は、米国で6,499〜7,099ドル、国内の EVO-X5 Pro は102万9,990円からです(2026年10月16日時点・詳しくは発売状況)。一般PCゲーマーには過剰なメモリ容量で、ローカルLLMを本気で運用する研究者・開発者向けの価格帯です。
搭載機発売済みのミニPC・HP ZBookと、ROG Flow Z13・Framework Desktop 後継の候補
Gorgon Halo 搭載機はミニPCが先に出ています。GMKtec EVO-X5 Pro が2026年9月28日に発売され、TOPC TXA2 も販売中、ACEMAGIC F9A は予約を受け付けています(発売状況)。ノートPCでは HP の ZBook Ultra G3a 16 が2026年10月7日に日本で発売され、495 を積む構成も選べます。ROG Flow Z13 と Framework Desktop の後継は、現行機が395を積んでいることから挙がる後継の候補です。
AMD正式発表で確定した仕様
リーク段階だった Ryzen AI Max PRO 400 “Gorgon Halo” シリーズは、2026年5月20日にAMDが正式発表しました。PassMarkのリーク情報は大きな修正なく確定しています。495 の主な仕様は次のとおりです。
- 16コア32スレッド(Zen 5)、最大5.2GHz
- 最大192GB ユニファイドメモリ(GPU に最大160GBを割り当て可能)
- Radeon 8065S(RDNA 3.5・40CU)+ XDNA 2 NPU、NPU は最大55 TOPS
- 設定電力(cTDP)は45〜120W
AMD が想定する搭載先は、法人向けPC、モバイルワークステーション、小型デスクトップの3つです。搭載機はミニPCが先行し、GMKtec EVO-X5 Pro が2026年9月28日に発売、TOPC TXA2 も販売中で、ACEMAGIC F9A は予約受付中です(2026年10月16日時点。発売状況)。
出典:AMD公式ブログ(Ryzen AI Max PRO 400 シリーズと Ryzen AI Halo の発表)、AMD Ryzen AI Max+ PRO 495 製品仕様(Overall TOPS)、日本HP ZBook Ultra G3a 16 製品ページ
関連製品Ryzen AI Halo|395搭載の小型AI開発PCとDGX Sparkの違い
2026年5月20日、AMD は Ryzen AI Max PRO 400 シリーズ(495 を含む)の発表と同時に、小型AI開発PC「Ryzen AI Halo」の予約を6月に米国の Micro Center 限定で始めると発表しました。AMD 自身が設計した開発者向けの小型PCで、NVIDIA DGX Spark と同じローカルAI開発の市場を狙います。中身は 495 ではなく前世代の Ryzen AI Max+ 395 と最大128GBのメモリです。このときAMDは、Ryzen AI Max PRO 400 シリーズと最大192GBのメモリを積む次世代版を2026年第3四半期に出す計画も示していました。その次世代版は 495 と最大192GBのメモリを積んで2026年10月12日(米国時間)に AMD 公式ブログで発表され、同じ記事で Micro Center での注文受付を案内しています。Windows 版は後日の発売予定です。
Ryzen AI Halo は明確に 「ゲーミングPCではなく AI 開発PC」として設計されていますが、内蔵の Radeon 8060S は、同じGPUを積むノートPCの実測で Cyberpunk 2077 を1080p・ウルトラ設定(FSRオフ)の平均80fps台で動かせる性能があります(iGPU性能)。ローカルAI 開発をしつつ、空き時間でゲームも遊べる「兼用機」としての可能性は十分。「AI PC市場の成長によって、ゲーミングPC選びの軸が VRAM容量・ユニファイドメモリ・NPU TOPS にシフトしていく」という業界変化の先駆けです。NVIDIA Project G-AssistのようなローカルAIアシスタント時代に向けた基盤製品といえます。
Ryzen AI Halo の GPU は RDNA 4 ではなく RDNA 3.5 の Radeon 8060S で、CPU・GPU・最大128GBのメモリは既存の Ryzen AI Max+ 395 搭載ミニPCと同じ世代です。192GB を使いたいなら、395搭載の Ryzen AI Halo ではなく、495 を積む次世代版か他社の 495 搭載機を選ぶことになります。また、ROCm は CUDA より対応アプリ・LLM実行環境が限られ、速度でも DGX Spark に届いていないため、「大規模モデルが動く」だけでなく「使いたいソフトが快適に動くか」で判断するのが安全です。
出典:AMD公式ブログ(Ryzen AI Halo の仕様と予約開始)、Tom’s Hardware(Ryzen AI Halo レビュー)、AMD公式ブログ(2026年10月12日・495搭載の次世代 Ryzen AI Halo と Micro Center での注文受付)
発売状況搭載ミニPCの発売状況|ACEMAGIC F9Aは米国6,499ドル
Ryzen AI Max+ PRO 495を積むミニPCは、9月上旬のIFA 2026で発表されたあと、GMKtecのEVO-X5 Proが2026年9月28日(米国太平洋夏時間0時)に発売されました。ACEMAGICのF9Aは米国と日本の公式ストアで予約を受け付けている段階で、出荷は米国が10月下旬、日本が10月末の予定です(2026年10月16日時点)。
F9Aは、192GBのLPDDR5X-8533と2TB SSDを積んだ1構成だけで、米国公式ストアの予約価格は定価6,999ドルのところ6,499ドルです。メモリのうち160GBをグラフィックスメモリに割り当てられ、AI処理性能は131 TOPSとされています。主な仕様は次のとおりです。
- 筐体は金属製で158.5×158.5×81.5mm、容積は約2L
- 前面にUSB4、USB 3.2 Gen 2 Type-A×2、SDカードリーダー、3.5mmオーディオ端子
- 背面にUSB4、DisplayPort 2.1、HDMI 2.1、2.5ギガビットLAN×2、USB 3.2 Gen 2、USB 2.0
- 外付けGPUをつなげるOCuLinkを背面に搭載
一方、日本の公式ストアで予約ではなく通常の注文を受け付けているのはEVO-X5 Proで、価格は192GB+2TBが1,087,840円、192GB+4TBが1,135,840円、SSDなしが1,029,990円です(2026年10月16日時点・変動あり)。F9Aは日本の公式ストアで192GB+2TBが1,149,800円の予約注文です。米国での価格はF9Aが6,499ドル、EVO-X5 Proが6,799ドル(2TB構成)と300ドル差です。APUは同じでも、性能は各社が決める設定電力と冷却の作りでも変わるため、同じ性能とは限りません。選び分けの軸はOCuLinkの有無や拡張性、日本での価格と届く時期です。F9Aの詳しい仕様とEVO-X5 Proとの違いはACEMAGIC F9Aの解説、日本価格の内訳はEVO-X5 Proの発売記事で整理しています。
米国ではTOPCも「TXA2」を公式ストアで販売しています。192GBのLPDDR5Xはオンボードで増設できず、SSDは2TBと4TBの2構成、価格は2TB構成が6,499ドル、4TB構成が6,799ドルです(2026年10月16日時点)。M.2 2280のNVMeスロットを4基、10GbEと2.5GbEのLAN、USB4×2、HDMIとDisplayPortを備え、ストレージとネットワークの拡張性が強みです。製品ページでは在庫ありで、1〜2営業日で出荷と表示されています。APUはF9AやEVO-X5 Proと同じですが、ゲーム性能は各社が決める設定電力や冷却の作りでも変わります。国内向けの販売は告知されておらず、海外から取り寄せる場合は関税・税金・通関費が購入者負担になります(転送業者宛ては配送対象外)。日本で買うなら国内の公式ストアがあるEVO-X5 ProかF9Aが現実的で、すぐ注文して受け取れるのはEVO-X5 Proです。
どちらも100万円前後の価格で、192GBをローカルLLMに使う前提の業務向け機材です。ゲーム用途だけならRadeon 8065Sの内蔵GPU性能は前世代の8060Sから大きく変わらないため、この価格を払う理由にはなりません。
出典:TOPC TXA2製品ページ、TOPC配送方針、GMKtec公式(EVO-X5 Proの発売告知)、ACEMAGIC F9A製品ページ(米国)、ACEMAGIC日本公式ストア、GMKtec日本公式ストア
最新RTX Spark発売前のAMD公表ベンチ|42トークン/秒とIntel比の読み方
AMDは報道向けの事前説明で、Ryzen AI Max+ PRO 495のAIベンチを公表しました。NVIDIAのRTX Sparkは2026年10月から搭載機が出荷される予定で、AMDはその直前に、192GBという容量の強みを先に示した形です。ゲーム用途で気になる結論から言うと、今回の数値はすべてAIの処理速度で、ゲームのfpsは含まれていません。ゲーム目的なら、この発表を待つ理由も、慌てて買う理由もありません。
AMDが出した数値は、LLMの生成速度と、生成AIアプリでIntelと比べた相対値の2種類です。LLMの数値は次の2つです。
- GLM 5.3 Flash(総パラメータ320B、1トークンあたり有効18B):最大20トークン/秒。量子化はUnslothのUD-IQ4_XS
- Qwen 3.8 Flash Next(マルチモーダルのMoE、有効5B):最大42トークン/秒。量子化はUnslothのUD-Q4_K_XL(4bit)で、マルチトークン予測(MTP)を有効にした値
どちらもAMDのスライドで「最大(Up to)」と示された値です。測定機は495と192GBメモリを積む次世代のRyzen AI Halo(GPUへの割り当て160GB)で、Unsloth Desktopで複数回測った平均とされています。質問は「10mの高さから落としたボールが地面に着くまでの時間」を尋ねる短い1文です。
短い質問で測った値で、文脈長が伸びるほど生成速度は落ちるため、GLM 5.3 Flashの20トークン/秒は、長い文書を読ませる使い方では実用域を割り込むおそれがあります。LLMの2つの数値には比較相手が付いておらず、他社機との優劣はこれだけでは決まりません。参考値として、GPT-OSS 120B(4bit)の実測ではDGX Sparkが最大64トークン/秒、Ryzen AI Max+ 395が56トークン/秒でした。ただしモデルが違うため、AMDの20や42と並べて速い遅いは言えません。
もう1つは、ComfyUIで画像・動画・音楽・3Dモデルなどの生成を18項目回し、Intel Core Ultra X9 388H搭載機と処理量を比べた相対値です。AMDのグラフでは、18項目のうち17項目が1.1倍から3.1倍に収まり、32.2倍のYuveだけが飛び抜けています。この1項目でAMDの優位を大きく見積もらないほうが無難です。ただし条件はそろっていません。AMD側は192GBの最上位構成(GPUへの割り当て128GB)、Intel側は64GBの機種で(Panther Lakeは最大128GBに対応)、搭載機のクラスも違います。AMDの発表時点でRTX Spark搭載機はGeekbenchのリーク以外に性能の結果が出ておらず、AMDは比較相手にIntelを選んでいます。
RTX Sparkとの対比で確かな違いは、メモリ容量です。RTX Spark(N1X)の上位構成は最大128GB、Gorgon Haloは最大192GBで、大きなモデルを丸ごと載せられる余地はAMDにあります。一方、Ryzen AI Halo(395搭載)のレビューで測られた範囲では、DGX Sparkは3モデルすべてで最初のトークンが出るまでの時間と生成速度の両方でAMDを上回っていました。N1XはDGX SparkのGB10とほぼ同じ構成とされるため、495が速度で逆転する材料は今のところありません。容量が増えても、速くなるわけではないということです。
495は395のリフレッシュで、コア数とアーキテクチャは同じ、ブーストクロックが100MHz上がった程度です。ゲームや一般アプリの性能も、前世代から大きくは変わらない見込みです。ゲーム性能については、AMDの発表資料にfpsの数値がなく、ゲームや一般アプリの性能データは今回出ていません。
ゲーム用途での判断
ゲームが主目的なら、495搭載機は選ばないのが妥当です。理由は価格です。搭載機の最上位構成は約7,000ドル、日本のGMKtec EVO-X5 Proは100万円超で、ゲーム用途で払う金額ではありません。内蔵GPUのRadeon 8065Sは8060Sからの上積みが小さく、192GBはゲームでは使い道がありません。
RTX Sparkは、CPUがArmアーキテクチャ(上位構成は20コアのGrace CPU)のため、x86向けのゲームを遊べるかは発売後の検証を待つ必要があります。AMDも公式ブログで、495搭載機をネイティブx86のWindows環境として押し出しています。ゲーム性能の実測が出るまでは、どちらも「ゲーム機としての評価は未確定」です。ローカルLLMが目的で、100GBを超えるモデルを動かしたいなら495(192GB)、速度と対応ソフトの広さを優先するならRTX Spark、という分かれ方になります。RTX Sparkの実機レビューが出てから決めても遅くありません。
AMDは今回、AI PCの累計出荷が数千万台、そのうち「エージェント型PC」が50万台超(搭載機の設計は50以上)だとも説明しました。50万台は、主にRyzen AI Max(Strix HaloとGorgon Halo)の搭載機の数とみられます。数千万台のAI PC全体と比べると、まだ小さな市場です。
出典:Tom’s Hardware(AMDのGorgon Haloベンチ。AMDの発表スライド全24枚と注記を掲載)、AMD公式ブログ(Intel Core Ultra X9 388H との比較グラフと測定条件)、Tom’s Hardware(RTX Spark N1Xの発売時期と構成)
参考参考|495搭載機を選ばない場合に検討したいAMD系PC
Gorgon Halo 搭載機は100万円前後と高価です。ゲーム目的で AMD の環境を選ぶなら、据え置きは Ryzen 7 9800X3D と dGPU の組み合わせ、持ち運ぶなら Ryzen Z1 Extreme を積む ROG Ally X が現実的です。
AMD Ryzen AI Max+ PRO 495【Gorgon Halo】は Strix Halo の正常進化版であり、CPU/iGPU クロック +100MHz・最大メモリ +50%(192GB)の堅実なリフレッシュです。海外メディアの「+10%高速化」見出しは最大値で、実態は PassMark で +4〜8% の微増。Strix Halo を既にお持ちなら買い替えの動機は薄く、これから大容量メモリの小型機を買う人向けの製品です。搭載機は現時点でミニPCが中心で、米国で6,499ドルから、国内の EVO-X5 Pro は100万円を超えます。最大の価値は 192GB ユニファイドメモリで、GPU に最大160GBを割り当てられ、AMD は総パラメータ3200億(320B)の LLM を4bit前後の量子化で動かした数値を出しています。載せられるモデルの大きさは量子化の方式と文脈長で変わりますが、最大128GBの Apple M4 Max や48GBの Snapdragon X2 Elite Extreme より大きなモデルを扱えます。一方、Zen 6・LPDDR6 などへの本格的な世代交代は、リーク情報で2027〜2028年ごろと予想される次の Medusa Halo まで持ち越しの見込みのため、PCゲーマーが今買うべきハードウェアは依然 Ryzen 7 9800X3D + dGPU 構成、または ROG Ally X が現実解と判断します。







