OptiScalerでRX 6000にFSR 4|AMD「誤公開」発の非公式INT8技術【RX 7000は公式対応済み・2026年10月】
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RX 7000は公式対応済み、RDNA 2は2027年まで非公式INT8が頼り
出典:OptiScaler v0.9.4リリースノート、OptiScaler公式Wiki「FSR4 Compatibility List」、OptiScaler公式リポジトリ、AMD「FSR」公式ページ、GPUOpen「FSR SDK 2.3」、VideoCardz(2025年8月22日の報道)。
RX 6000シリーズでもFSR 4を使いたい、という声に応えたのがOptiScalerです。きっかけは2025年8月、AMDがFidelityFX SDK 2.0を公開した際に、FSR 4のINT8対応コードをMITライセンスのまま誤って載せてしまったことでした。コミュニティがこのコードからINT8版のDLLを作り、OptiScalerが取り込んだことで、FP8専用ハードウェアを持たないGPUでもFSR 4が動くようになりました。
2026年10月時点で状況は変わっています。RX 7000は2026年6月22日のAdrenalin 26.6.2で公式対応し、OptiScalerは不要になりました。AMDの公式ページはRX 6000への対応を「2027年」としており、それまでの間、RX 6000でFSR 4を使う手段はOptiScalerなどの非公式INT8だけです。
RX 6000で使うなら、OptiScaler v0.9.4に同梱のFSR 4.1.1ではなく、別途用意するFSR 4.0.2c INT8を使うよう開発チームが案内しています。4.1.1は対象外のGPUでは内部でFSR 3に切り替わるうえ、ドライバー側の不具合でゴーストも出るためです。どちらを使う場合も、オンライン対戦ゲームには入れないでください。
目次
現状いまFSR 4を使えるGPUと、OptiScalerが必要なGPU
| GPU世代 | 公式対応 | OptiScalerでの扱い |
|---|---|---|
| RDNA 4(RX 9000) | FP8で公式対応 | DLSS専用などのタイトルにFSR 4を差し込める |
| RDNA 3デスクトップ(RX 7000) | INT8で公式対応(FSR 4.1) | v0.9.4でINT8モデルが自動で有効になる |
| RDNA 3/3.5のモバイル・内蔵GPU | 対象外 | Fsr4ForceEnableInt8で強制有効化できる |
| RDNA 2(RX 6000) | 2027年に対応予定 | FSR 4.0.2c INT8の利用が推奨 |
RX 7000の公式対応の詳細はFSR 4.1のRX 7000正式対応まとめにまとめています。RX 7000を使っているなら、Adrenalinのドライバーを更新してオンにするだけで足ります。
仕組みOptiScalerはゲームのアップスケーラー呼び出しを差し替えるプロキシDLL
OptiScalerは、ゲームが呼び出すアップスケーラー(DLSS・FSR・XeSS)の呼び出しを横取りし、利用者が選んだ別のバックエンドへ差し替えるツールです。ゲームの実行フォルダにDLLを置く形で動き、ゲーム本体のファイルは書き換えません。DLSSにしか対応していないゲームでも、バックエンドをFSR 4に変えて遊べます。
配布元はGitHubなど開発チームが示す場所に限られ、金銭を求めるものはすべて詐欺だと公式が警告しています。導入手順と偽サイトの見分け方はOptiScalerの導入方法と使い方にあります。
原因なぜFSR 4はRDNA 4専用だったのか|FP8とINT8の違い
FSR 4は、ニューラルネットワークで映像を再構成する機械学習ベースのアップスケーラーです。その演算の核心がFP8(8ビット浮動小数点)の行列演算で、RDNA 4にはこれを専用ハードウェアで処理するWMMA命令があります。RDNA 2/3にはFP8のハードウェアがないため、整数のドット積(DP4a、INT8相当)で代替し、そのぶん処理が重くなります。
| 項目 | RDNA 4(RX 9000) | RDNA 2/3(RX 6000/7000) |
|---|---|---|
| AI演算命令 | FP8 WMMA | DP4a(整数ドット積) |
| FSR 4のモード | FP8 | INT8 |
| 処理オーバーヘッド | 約2〜4% | 約9〜20% |
| 画質(FSR 3.1比) | 大幅に向上 | 明確に向上(FP8版よりわずかに劣る) |
経緯誤公開から公式対応まで|INT8版FSR 4の1年
RX 6000RX 6000ではFSR 4.1.1ではなく4.0.2c INT8を使う
v0.9.4に同梱されるFSR 4.1.1(FFX 2.3 SDK)には、AMDがGPUの種類を確かめる内部チェックが入りました。通るのはRDNA 4とRDNA 3のデスクトップ向けGPUだけで、それ以外のGPUでは内部のFSR 3アップスケーラーに自動で切り替わります。FSR 4を選んだつもりが、実際にはFSR 3で動いている可能性があります。
開発チームはRDNA 2のWindows環境について、ドライバーのコンパイラの不具合(ゴーストなどの原因)が直っていないため、FSR 4.0.2c INT8を使い続けるよう案内しています。4.0.2cはv0.9.4に同梱されていないので、別途用意する必要があります。リリースノートは「RDNA 2は2027年初頭に期待」とも触れています。
アップスケーラー選択の透かし表示をオンにするか、OptiScaler.iniでFsr4EnableWatermark=trueにすると、FSR4、FSR4-i8、FSR3のどれで動いているかが画面に出ます。FSR3と出ていれば、FSR 4には切り替わっていません。
RDNA 3/3.5のモバイル・内蔵GPUやIntel・NVIDIAのGPUでINT8を強制したい場合は、v0.9.4で加わったFsr4ForceEnableInt8をtrueにします。このときFsr4Updateの項目は触らないでください。対象外のGPUで有効にするとFSR 3へ切り替わります。強制有効化は、INT8に対応しない古いGPUが動くようになるという意味でもありません。
性能画質は上がるがfpsは9〜20%下がる|RDNA 2/3の計測
RDNA 2/3でのFSR 4 INT8は、「画質は上がるが速度は落ちる」というのが実際のところです。FSR 3.1と同じプリセットで比べたfpsの変化は次のとおりです。
| GPU・モード | FSR 3.1比のfps変化 | 処理時間 |
|---|---|---|
| RX 6800 XT(RDNA 2) Quality 1440p | 約−10% | 0.4ms → 1.2ms |
| RX 6800 XT(RDNA 2) Performance 1440p | 約−13% | — |
| RX 7800 XT(RDNA 3) Quality 1440p | 約−9% | — |
| RX 7800 XT(RDNA 3) Performance 1440p | 約−12% | — |
| RX 9070 XT(RDNA 4・参考) Quality 1440p | 約−3% | — |
Qualityモードでは9〜10%前後に収まることが多く、Performanceモードや負荷の高い場面では13〜20%まで広がります。元のfpsが高いほど実害は小さく、100fps出るゲームなら10%落ちても90fpsです。60fps付近で余裕がないなら、FSR 3.1のほうが快適になることもあります。
画質面では、複数の検証者が「FSR 3.1を大きく上回り、場面によってはXeSS DP4aより良い」と評価しています。差が出やすいのは、文字の鮮明さ、動く物体の輪郭、遠景の細部です。
対応使えるタイトルと、使ってはいけないタイトル
公式Wikiには、OptiScalerでFSR 4が使えるゲームの一覧が600本超載っています。AMDドライバー側でも、2025年9月配信のAdrenalin 25.9.1以降は、FSR 3.1を使う署名済みDLLのDX12タイトルでFSR 4をAdrenalinのトグルから有効にできます。
- シングルプレイ中心でDLSSやXeSSに対応するタイトル。RX 6000が公式にはFSR 3.1しか使えないゲームで差が出ます
- DX12のタイトル。DX11とVulkanもv0.9以降はDX12経由の項目で使えます
- Cyberpunk 2077、Hogwarts Legacy、Black Myth: Wukongのような重量級のシングルプレイ作品
- EasyAntiCheat搭載のタイトル(Apex Legends、Fortnite など)。起動拒否やBANの恐れがあります
- BattlEye搭載のタイトル(Rainbow Six Siege など)
- EA AntiCheat搭載のタイトル
- オンライン対戦を含むタイトル全般。公式が導入手順の冒頭で使用を禁じています
LinuxでVulkanタイトルをDX12経由で使う場合は、Proton 11が必要です。Mesaのドライバーによってはfpsが大きく落ちる既知の問題もあります。
AMDAMDの公式見解|RX 6000は2027年に対応予定
AMDの公式ページは、MLベースのFSR UpscalingがRX 7000とRX 9000で使え、RX 6000への対応は2027年に開始するとしています。GPUOpenのFSR SDK 2.3の案内では、RDNA 3.5とRDNA 2以前のGPU向けには、AIを使わない解析的なフォールバックのアップスケーリング、フレーム生成が用意されています。
| 世代 | 状況 | 現実的な選択肢 |
|---|---|---|
| RDNA 2(RX 6000) | 公式対応は2027年予定 | OptiScalerなどの非公式INT8、または2027年まで待つ |
| RDNA 3(RX 7000) | 公式対応済み | Adrenalinのトグルで使う |
| RDNA 4(RX 9000) | FP8で公式対応済み | 公式ドライバー。OptiScalerは対象外のタイトルに使う |
注意使う前に知っておくべき4つのこと
疑問よくある質問
乗り換え非公式に頼らずFSR 4を使うなら|RDNA 4のRX 9000シリーズ
RX 6000のまま2027年を待たずにFSR 4を使うなら、RDNA 4への乗り換えが確実です。FP8専用ハードウェアでFSR 4が動くため、速度の低下は2〜4%程度に収まり、OptiScalerを入れる必要もありません。
結論まとめ|RX 7000は公式で、RX 6000は4.0.2c INT8を自己責任で
RX 7000はAdrenalinの公式対応で足ります。RX 6000は、AMDが対応を2027年としているため、それまではOptiScalerのFSR 4.0.2c INT8が唯一の選択肢です。9〜20%のfps低下と、オンライン対戦ゲームに使えないことを許容できるシングルプレイ中心の人向けです。
RX 6000でシングルプレイの画質を上げたいなら、FSR 4.0.2c INT8を試す価値があります。fpsに余裕がなければFSR 3.1のまま待つのが無難です。






