『Marathon』PvE追加でSteam同接が約3倍に|一時1万4,800人超も、3週間後には実装前を下回る水準まで戻る
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一時1万4,800人超、復活の兆しは本物か
出典:Bungie公式/複数の海外専門メディアによる同時接続数報道/SteamDB。同時接続数は変動しやすいため、以下は2026年7月24日時点の情報です。
Bungieは2026年7月21日、脱出シューター『Marathon』にアップデート1.1.5を配信し、初の実験的PvEモード「保管庫ブレイカー(Vault Breaker)」を追加しました。アップデート前日のSteam同時接続プレイヤー数はピーク約5,200人でしたが、保管庫ブレイカーの実装後には約1万4,800人まで増加。わずか1日で約2.8倍となり、概算では「約3倍」に伸びたことになります。
一方、7月24日確認時点の24時間ピークは9,549人まで下がっています。PvEモードによって多数のプレイヤーが戻ったことは確かですが、現段階で『Marathon』が本格的に復活したと判断するのは早いでしょう。
保管庫ブレイカーは当初8月4日ごろまでの期間限定モードとされていましたが、Bungieはその後8月18日まで延長しています。Bungieは今回のプレイデータとフィードバックを基に、シーズン3で本格的なPvEモードを導入する方針を示しています。本記事では、モードの内容から同接データの読み解き方、今後の展望まで整理します。
目次
新モード『Marathon』初のPvEモード「保管庫ブレイカー」が登場
保管庫ブレイカーは、ほかのプレイヤーチームが登場しないPvE専用モードです。通常の『Marathon』では、プレイヤーは敵対するUESC部隊だけでなく、同じマップに潜入したほかのランナーとも戦わなければなりません。保管庫ブレイカーでは対人戦が取り除かれ、プレイヤーはUESCの戦闘員やマップ内の危険、保管庫のパズルに集中できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| モード名 | 保管庫ブレイカー(Vault Breaker) |
| ゲーム形式 | PvE・ローグライト |
| 対応人数 | ソロ・デュオ・トリオ |
| マップ | 低温アーカイブ(Cryo Archive) |
| 参加条件 | ランナーレベル不問 |
| 実施期間 | 2026年7月21日〜8月18日(当初は8月4日ごろまでの予定を延長) |
| 使用装備 | 専用スポンサードキット |
| 主な報酬 | 保管庫データ、武器、装備、限定コスメ |
| 本格PvE実装 | シーズン3を予定 |
舞台となる「低温アーカイブ」は、通常モードでは高難度のエンドゲームエリアに位置付けられています。保管庫ブレイカーではランナーレベルを問わず参加できるため、通常プレイでは低温アーカイブに到達していないプレイヤーも探索可能です。ソロ専用キューのほか、マッチメイキングまたは事前に編成したデュオ・トリオにも対応しています。
報酬の仕組み戦利品を持ち帰る通常の脱出シューターとは異なる
保管庫ブレイカーは、単に通常モードからPvPを取り除いただけではありません。一般的な脱出シューターでは、マップ内で武器や装備を集め、生還できれば戦利品を拠点へ持ち帰れます。しかし、保管庫ブレイカーのプレイ中に入手した通常の武器や装備は、脱出に成功しても持ち帰れません。持ち帰れるのは、主にイベント通貨「保管庫データ」と、モード内で獲得した特定の報酬です。
獲得した保管庫データは、専用スポンサードキットの強化や、通常モードへ持ち込める装備の購入に使用できます。
育成要素専用キットを少しずつ強化するローグライト形式
保管庫ブレイカーに参加するには、イベント用の無料スポンサードキットを装備します。最初に支給されるキットは、標準的な武器1つと少量の装備・消耗品しか含まれておらず、決して強力ではありません。プレイヤーは保管庫データを集め、次回以降のランで使用するキットを段階的に強化していきます。
強化方針は固定されておらず、次のような項目から選択できます。
- 武器の品質を上げる
- 耐久力や生存能力を高める
- インプラントやコアを増やす
- 所持できる装備や消耗品を充実させる
挑戦を繰り返して専用キットを強化し、より難しい保管庫と最深部の存在に挑む仕組みです。通常の『Marathon』が戦利品を失うリスクを含む脱出シューターなのに対し、保管庫ブレイカーは、失敗を重ねながら少しずつ強くなるローグライトに近い設計となっています。
同接データPvE追加でSteam同接が約5,200人から約1万4,800人へ
保管庫ブレイカーの追加後、『Marathon』のSteam同時接続プレイヤー数は大幅に増加しました。海外メディアInsider Gamingによると、アップデート前日の7月20日に記録したピークは約5,200人。7月21日に保管庫ブレイカーが実装されると、同時接続数は約1万4,800人まで増加しています。
| 日付・時期 | Steam同時接続ピーク |
|---|---|
| 2026年3月6日 | 88,337人(発売後最高) |
| 2026年7月20日 | 約5,200人 |
| 2026年7月21日 | 約14,800人 |
| 2026年7月24日確認時点 | 24時間ピーク9,549人 |
発売後の最高記録である8万8,337人には届いていませんが、7月20日から21日にかけての増加率は約185%です。人数で見ると約9,600人が増えており、直近の水準に対して明確なプレイヤー回帰が起きたといえます。Insider Gamingは、6月に実施された無料プレイ期間後にプレイヤー数が減少し始めて以降、これが最大の同時接続規模になったと伝えています。
背景なぜPvEモードでプレイヤーが戻ったのか
今回の増加からは、『Marathon』の世界観や銃撃戦には興味があるものの、脱出シューター特有のPvPを避けたいプレイヤーが一定数存在していたことがうかがえます。通常の脱出シューターでは、装備を失う危険に加え、経験や装備で上回るプレイヤーに一方的に倒される可能性があります。特に新規プレイヤーは、マップや敵の配置を覚える前にほかのプレイヤーと遭遇し、十分な成果を得られないまま敗退しがちです。
保管庫ブレイカーには敵対プレイヤーが登場しないため、次のような遊び方が可能になります。
- 対人戦を気にせず低温アーカイブを探索する
- Bungieらしい銃撃戦を協力プレイで楽しむ
- 保管庫のパズルや敵の配置を覚える
- ソロで自分のペースで攻略する
- 装備を持ち込むリスクなしで高難度エリアに挑む
Bungie自身も、発売後の振り返りで「フルに緊張感を味わいたいとき」と「リラックスして遊びたいとき」の両方に対応できるサバイバル体験を増やす方針を示していました。PvE、PvP、PvP要素を抑えたモードを模索することも明言しており、保管庫ブレイカーはその方針を具体化した最初の取り組みです。
約3倍という増加は注目に値しますが、すべてが保管庫ブレイカーの効果だったとは断定できません。7月21日から28日には、プレイヤー有志による「Marathon Revival Week」も実施されています。既存プレイヤーが友人を誘ったり、ゲームへ復帰したりすることを呼びかけるコミュニティ主導の企画で、Bungie公式のイベントではありません。保管庫ブレイカーの配信日と重なったため、コミュニティイベントも同時接続数の増加に一定の影響を与えた可能性があります。また、大型アップデートの直後にプレイヤー数が急増するのは、ライブサービスゲームでは珍しくありません。重要なのは、アップデート当日の最大値ではなく、数日後や数週間後にどの程度のプレイヤーが残るかです。
その後の推移7月24日時点ではピークから約35%減少
SteamDBでは、保管庫ブレイカー実装直後に約1万4,800人を記録した一方、7月24日確認時点の24時間ピークは9,549人となっています。実装直後のピークと比較すると、およそ35%減少した計算です。
アップデート前の約5,200人よりは高い水準を維持していますが、初日の勢いがそのまま続いているわけではありません。保管庫ブレイカーはローグライト形式であるものの、舞台は既存の低温アーカイブです。完全新規のマップや、長期運用を前提とした独立PvEキャンペーンではありません。イベント内で専用キットを強化し、最終保管庫を攻略したプレイヤーから離脱する可能性もあります。
現時点の数字は「PvEに需要があること」を示す材料にはなりますが、「PvE追加によってプレイヤー減少が解決した」ことまでは証明していません。
その後の3週間で、急増分はほぼ元に戻った(2026年8月14日追記)
本記事が投げかけた「復活の兆しは本物か」という問いには、その後の推移がひとつの答えを出しています。Steam Chartsの集計によると、2026年8月14日時点の同時接続数は約3,500人(24時間ピーク約3,900人)で、保管庫ブレイカー実装前の約5,200人すら下回る水準まで戻りました。
| 期間 | 平均同時接続数 | 期間中のピーク |
|---|---|---|
| 2026年3月(発売月) | 約35,040人 | 77,358人 |
| 2026年6月(シーズン2) | 約11,442人 | 40,370人 |
| 2026年7月(保管庫ブレイカー) | 約4,749人(前月比58.5%減) | 14,699人 |
| 直近30日 | 約4,074人 | 14,699人 |
※Steam Chartsの集計値(2026年8月14日確認)。本文前半のSteamDB由来の数値とは集計方法が異なるため、ピーク値に数百人程度の差があります。またSteamの数値はPC版のみで、PS5版のプレイヤーは含まれません。
7月のピーク1万4,699人は一日だけの跳ね上がりで、月平均で見ると前月の1万1,442人から4,749人へと6割近く落ち込んでいます。保管庫ブレイカーは期間限定モードとして一時的に人を呼び戻す効果はあったものの、定着にはつながらなかったというのが数字上の結論です。
一方でSonyは2026年7月31日の決算発表で、シーズン2の配信により『Marathon』は高いユーザー維持率を保ちつつ新規ユーザーも獲得したと説明しています。ただし具体的な数字は公表されていません。同じ決算でBungieに関して約7億6,500万ドルの減損損失を計上している点もあわせて見る必要があります。Steamの同時接続数はPC版だけの指標で、PS5版を含む全体像とは一致しません。数字が示すのは「PC版の同時接続は戻らなかった」というところまでです。
期間限定保管庫ブレイカーは8月18日まで延長された
本記事の公開後、Bungieは2026年8月4日配信のアップデート1.1.5.2で保管庫ブレイカーの開催期間を延長し、新しい終了日を8月18日としました。あわせて一部の期間限定商品の在庫も増やされています。当初は8月4日ごろまでの約2週間の予定でしたが、実際にはおよそ1か月の開催になりました。以下は当初発表時点の記述です。
当初、保管庫ブレイカーをプレイできるのは現地時間基準で2026年8月4日までとされていました。日本のメディアでも「8月4日まで」「8月5日まで」と表記が分かれており、正確な終了時刻(現地時間の何時か)は公表されていません。日本時間ではその前後にずれ込む可能性があるため、余裕を持って8月4日中にプレイを済ませておくと安心です。約2週間の限定開催となっており、期間終了後は一度プレイできなくなる予定です。イベント中には、4種類の専用Codexチャレンジも用意されています。報酬にはプロフィールエンブレム、プロフィール背景、武器スタイル、武器チャームが含まれます。限定報酬を入手したい場合は、イベント終了までに条件を達成する必要があります。
また、保管庫ブレイカー武器庫では、通常モードで使用できるデラックス武器、プレステージ武器、低温キーの設計図なども販売されます。一部の高品質報酬には購入数の上限が設定されているため、必要な保管庫データを早めに集めておく必要があります。
今後の展望シーズン3では本格的なPvEモードを導入予定
Bungieは、保管庫ブレイカーを「最初の実験的PvEモード」と位置付けています。今回集めたプレイデータとフィードバックを利用し、シーズン3に向けてPvEを発展させる方針です。『Marathon』シーズン3は、2026年9月22日に開始予定です。ただし、シーズン3の開始日と本格PvEモードの配信日が同日になるとは限りません。現時点で、正式なモード名や配信時期、対応マップなどの詳細は発表されていません。
Bungieが以前公開したロードマップでは、シーズン3に次のような改善を行うと説明されています。
- 初心者向け導線の改善
- Perimeterの大規模改修
- 新たなエリアや戦闘の追加
- PvEを中心に一部PvP要素を加えた実験モード
- マッチメイキングやUI・UXの改善
保管庫ブレイカーで得られた反応が良ければ、純粋なPvEモードが『Marathon』の主要コンテンツの一つになる可能性があります。
その他の変更アップデート1.1.5では武器や進行システムも調整
アップデート1.1.5では、保管庫ブレイカー以外にも多数の変更が加えられました。
まとめ『Marathon』復活の兆しは本物なのか
保管庫ブレイカーの追加によって、Steam同時接続数が約5,200人から約1万4,800人まで増えたことは、PvEコンテンツに対する需要の大きさを示しています。『Marathon』の銃撃戦やSF世界には興味があっても、装備を失う脱出シューターや、ほかのプレイヤーとの戦闘を好まない層は少なくなかったと考えられます。
ただし、7月24日時点の24時間ピークは約9,500人まで低下しています。実装前より高い水準ではあるものの、約3倍という最大値だけを見て「完全復活」と評価することはできません。保管庫ブレイカー終了後の8月に何人が残るのか、9月22日開始予定のシーズン3で本格PvEがどのような形になるのかが重要です。
『Marathon』は保管庫ブレイカーの実装でSteam同接が約3倍(約1万4,800人)に急増しましたが、7月24日時点で約35%減少し9,549人となっています。今回の結果から現時点で判断できるのは、PvEが『Marathon』を立て直すうえで有力な選択肢になり得るということです。「復活」と断定はできず、PvE需要は確認できたものの定着は未確定という段階で、9月22日開始予定のシーズン3の本格PvEがどこまで拡張されるかが今後を左右しそうです。



