FSR 4.1 解説|AMDとSonyの「Project Amethyst」|PSSRと同一AIでRDNA 4の超解像がまた進化【2026年3月版】
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2026/05/20 追記
本記事の更新絵文字をCSSアイコンに統一、h2セクション番号バッジ追加、媒体名整理、RDNA 4 GPU紹介セクションを追加しました。
AMD Adrenalin Edition 26.3.1 — 2026年3月19日リリース
AMDとSonyが秘密裏に共同開発したFSR 4.1
PSSRと同じAIが、RDNA 4の超解像をまた進化させた
紅の砂漠・デス・ストランディング2の発売日に重なる形で静かにリリースされたFSR 4.1。その裏側には、AMDとSonyが2023年から進める「Project Amethyst」という共同開発があります。PS5 ProのPSSRと同一のニューラルネットワークを採用したこのアップデートは、RDNA 4の超解像に何をもたらしたのかを解説します。
FSR 4.1Adrenalin 26.3.1RX 9000系対応
3行でわかる FSR 4.1
- FSR 4.1はAMDとSonyの共同開発「Project Amethyst」の成果。Sonyが次世代PS5 Pro向けに開発した新PSSRと同一のニューラルネットワークを採用しており、テクスチャのディテール保持・動き中のスミアリング低減・透明オブジェクトのアーティファクト改善が主な変更点です。
- 対象はRDNA 4(RX 9000系)のみ。AMD Adrenalin Edition 26.3.1(2026年3月19日)に同梱。fps(処理コスト)はFSR 4と変わらないが、画質は明確に向上。Ray Regeneration 1.1も同時更新されています。
- DLSS 4.5に対するギャップは縮まったが、逆転にはいたっていない。海外PCハードウェア系メディアのテストではFSR 4.1 > FSR 4は確認済み。ただしDLSS 4.5が依然として総合首位。旧世代GPU(RDNA 2/3)への公式サポートは今回もなし。
Project Amethyst|AMDとSonyの「秘密の共同開発」
FSR 4.1を理解する上で外せないのが「Project Amethyst」です。AMDとSonyが2023年から進めているこの共同開発プロジェクトは、両社のMLアップスケーリング技術を統合することを目的としています。約9か月で動作アルゴリズムを完成させ、PC向けにはFSR 4.1、PlayStation向けには次世代PSSRとして結実しました。
Sonyは「次のFSRアップデートはPSSRの技術を含む」と公式に確認しています。つまり「RX 9070 XTとPS5 Proは同じAIで映像を高解像度化している」ということになります。
開始時期2023年(AMD × Sony共同)
目的AMD FSRとSony PSSRのニューラルネット技術を統合
開発期間動作アルゴリズム完成まで約9か月
PC向け成果FSR 4.1(Adrenalin 26.3.1同梱)
PS向け成果新世代PSSR(PS5 Pro向けアップデート)
共通点同一ニューラルネットワーク・モデルを共有
この連携の意味はAMDのエコシステム戦略という観点でも興味深いです。PS5はAMD GPU採用の最大規模プラットフォームのひとつ。AMDがSonyと共同でMLアップスケーリングを開発することで、PC・コンソール双方に同等の技術を展開できる体制を作りつつあります。
FSR 4.0からFSR 4.1|具体的に何が変わったか
FSR 4.1のパフォーマンス(fps)への影響はゼロです。海外PCハードウェア系メディアの計測では「FSR 4とFSR 4.1の間でフレームレートに測定可能な差は見られなかった」としています。今回は純粋な画質アップデートです。
改善された点
テクスチャのディテール保持動き中のスミアリング(にじみ)が顕著に低減。草・葉などのオーバーラップ表現が安定し、細部が流れにくくなった
透明オブジェクトのアーティファクトCyberpunk 2077・Ratchet & Clankで確認済み。透明素材・ガラス越しの表現が改善
Ultra Performanceモードの画質最も解像度を下げるUPモードでの改善幅が大きく、低スペック環境での恩恵が大きい
カメラモーション安定性速いカメラ操作時の「ブレ」が軽減。Assassin’s Creed Shadowsの水面ハイライトのフリッカーも改善
注意点・トレードオフ
シマリング・グレインが出るケースも細かいディテールの再構成時に新たなノイズが発生するシナリオを海外PCハードウェア系メディアが確認。全面的な向上ではない
ゴーストはほぼ変わらずスミアリング低減の副作用として、ゴーストが相対的に目立つ場合がある
全タイトルで改善するわけではない海外PCハードウェア系メディアはHorizon Zero Dawn Remasteredでは差がほぼ見られないと報告。ゲームによって効果は異なる
対応GPU|RDNA 4専用の理由と旧世代の現実
FSR 4.1も引き続きRDNA 4(Radeon RX 9000シリーズ)専用です。AMD公式がRDNA 2/3への対応を行わない理由は、ハードウェアの命令セットにあります。
RDNA 4専用の理由はFP8演算命令です。FSR 4はFP8(8ビット浮動小数点)対応のWMMA命令を必要とします。この命令はRDNA 4から搭載されており、同等の精度をより低い計算コストで実現するMLアップスケーリングに適しています。RDNA 2/3ではFP8非対応のため、INT8(8ビット整数)命令で代替するOptiScalerのアプローチが生まれましたが、AMD公式はこのINT8対応をFSR 4.1に含める予定を明言していません。
実測データ|複数の海外メディアによる比較テスト
海外PCハードウェア系メディアが「FSR 4.1は鮮明だがDLSSが依然首位」と題した比較レビューを公開しています。複数タイトル・1440p Quality設定での結果です。
「FSR 4 vs FSR 4.1 vs DLSS 4.5」比較(1440p / Qualityモード)※棒グラフはレビューの画質評価を相対値で視覚化
Horizon Zero Dawn Remastered
全タイトル共通:FSR 4 vs FSR 4.1でfpsの差はなし(処理コスト変化なし)
海外PCハードウェア系メディアが実施した6タイトル・ブラインドテストでは、全6タイトルでDLSS 4.5が最も好まれた結果になっています。「PCゲーマーの約半数がDLSS 4.5をネイティブ描画よりも好む」という結果も別の海外メディアで報告されており、NVIDIAの優位は依然として明確です。ただしFSR 4.1はFSR 4から着実に改善しており、RX 9000系ユーザーにとってはドライバー更新だけで恩恵が得られる無償アップデートです。
同時更新|Ray Regeneration 1.1も静かに進化
あまり注目されていませんが、Adrenalin 26.3.1ではFSR 4.1と同時にRay Regeneration 1.1もアップデートされています。
Ray Regeneration 1.1(FSR Ray Regeneration)
レイトレーシングのリフレクション・グローバルイルミネーション(GI)をMLで再構成し、RTオン時のノイズとちらつきを低減する技術です。FSR 4.1と組み合わせることでレイトレーシングゲームでの恩恵が大きくなります。DXR対応タイトルでRT有効時に試す価値があります。
DLSS 4.5・XeSS 3.0との現在地
2026年3月時点での3社のアップスケーリング技術の対応状況を整理します。
NVIDIA
DLSS 4.5
1位|総合首位
GPU対象RTX全世代(超解像)
MFGはRTX 50系専用
特徴第2世代トランスフォーマーモデル。ブラインドテストで最多支持
最新Dynamic MFG(6倍)が3/31β解禁
AMD
FSR 4.1
2位|前回から改善
GPU対象RDNA 4(RX 9000系)専用
FSR 3.1は全GPU対応
特徴Project Amethyst産。PSSRと同一NN。fps負荷ゼロで画質改善
次の展開FSR Diamond(MFG対応)がRDNA 5向けに開発中
Intel
XeSS 3.0
3位|全世代MFG対応が強み
GPU対象超解像:全GPU対応
4x MFG:Arc全世代
特徴Arc AlchemistからMFG対応。XeLL込みでレイテンシも改善
注意点オープンソース約束は未履行のまま
OptiScalerとFSR 4.1|RDNA 2/3ユーザーへの対応は
先日の記事で解説したOptiScalerについて、FSR 4.1への対応状況を確認しました。OptiScalerはFSR 4(INT8版)をRDNA 2/3で動作させることに成功しています。ただしFSR 4.1のINT8対応については、OptiScaler開発者が現時点で否定的な姿勢を示しています。
「FSR 4.1のINT8対応はAMDが公式に実装しない限り行わない」と開発者自身がGitHubでコメントしており、現時点では対応の見通しは立っていません。なお、流出したFSR 4.1 DLLをRDNA 3(RX 7000系)で試したユーザーは存在し、FP8アクセラレーションを利用した一定の動作が海外コミュニティで確認されています。ただしこれはAMD非公認の非公式動作であり、安定性は保証されません。
RX 9000系ユーザーはAdrenalin 26.3.1へのアップデートだけで自動的にFSR 4.1が適用されます。対応タイトル(85タイトル以上)では追加の操作なしに改善された超解像の恩恵を受けられます。RX 9000系でない方は、FSR 3.1(全GPU)またはOptiScaler経由のFSR 4 INT8(RDNA 2/3)が現実的な選択肢です。
参考|FSR 4.1を公式で堪能できるRDNA 4 GPU 2選
FSR 4.1はRDNA 4(RX 9000系)専用です。Adrenalinを更新するだけで自動的に画質改善の恩恵を受けられる本機種を、コスパ重視と性能重視の2軸で紹介します。記事の主役と完全連動した推奨ラインです。
FSR 4.1公式・1440p本命
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RDNA 4世代の上位機種でFSR 4.1の恩恵を最大限受けられる本命機。VRAM 16GB搭載、4K高設定〜1440p Ultraを快適に動作。Project Amethyst産のニューラルネットはPS5 Proと共通で、ドライバ更新だけで自動的に画質が向上します。¥104,800〜とRTX 5070 Tiより約6万円安。
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ゲーミングスタイル管理人
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