XeSS 3.0 SDK解説|Arc全世代で4xマルチフレーム生成が使える【DLSS・FSRとの対応世代格差と実測データ】

(更新: 2026.10.6)
XeSS 3.0 SDK解説|Arc全世代で4xマルチフレーム生成が使える【DLSS・FSRとの対応世代格差と実測データ】

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ニュース/XeSS 3.0 SDK・2026年10月6日更新
XeSS 3.0 SDK解説|Arc全世代で4xマルチフレーム生成が使える
DLSS・FSRとの対応世代の差と、PCGHの実測データ
2026年3月9日、IntelがXeSS 3.0 SDKを公開しました。3x・4xのマルチフレーム生成(MFG)は、2022年発売のArc Alchemist(A770など)からBattlemage、Core Ultra内蔵Arcまで、Intelの対応GPUすべてで使えます。4x MFGの実測は+183〜228%、レイテンシはXeLLと併用すれば、フレーム生成を使わない状態より低く抑えられます。
XeSS SDK 3.0.2が最新MFGはArc・Core Ultra専用XeSS 2.x対応ゲームはDLL差し替えで対応

NVIDIAのマルチフレーム生成はRTX 50系、AMDのフレーム生成は新しい世代のRadeon中心という状況のなかで、IntelのXeSS 3.0は「手持ちのArcなら世代を問わず4倍まで使える」という設計を選びました。2022年発売の初代Arc A770でも使えます。

結論は、Arc A770・B580の実測でMFGなしに対して+183〜228%のfps向上、XeLLと併用したArc A770のサイバーパンク2077ではレイテンシが79msから56msへ下がる、というものです。ただしMFGが使えるのはIntelのGPUだけで、GeForceやRadeonで使えるXeSSのフレーム生成は2x止まりです。

判断の分かれ目は、ゲームがXeSS 2.x以降に対応しているかと、ネイティブで60fps前後を維持できるかの2点です。この2つを満たすArcユーザーなら、設定を切り替えるだけで試せます。

出典:Intel XeSS SDK 公式GitHubリリースページ / XeSS-FG Developer Guide / Notebookcheck(PC Games Hardwareの計測を紹介)

目次

変更点XeSS 3.0は何が変わったのか|2.xとの違い

XeSS(Xe Super Sampling)はIntelのアップスケーリング技術です。1.xはニューラルネットワークによる超解像が中心で、2.0でフレーム生成(2x FG)が加わり、3.0で最大4xのマルチフレーム生成へ進みました。SDK 3.0.0のリリースノートが挙げる変更は、3x・4x MFGの追加、全対応GPUでのUI滑らかさを高めたフレーム生成モデル、ゲームエンジンとGPUメモリを共有する外部メモリヒープの3点です。

機能XeSS 2.xXeSS 3.0
超解像(SR)ありあり
フレーム生成2x FG2x / 3x / 4x MFG(3x・4xはIntel GPUのみ)
低遅延技術(XeLL)ありあり
UI平滑化基本対応モデル改善
外部メモリヒープなし新規追加
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実用上の最大のポイントは後方互換性

SDK 3.0.0への更新は、libxess.dll・libxell.dll・libxess_fg.dllの差し替えと、ゲーム設定画面を「ON/OFF」から「生成フレーム数の選択」に変えるだけで済むとIntelは案内しています。XeSS 2.x対応ゲームは、開発元がアップデートを配信すればMFGに対応できます。

対応世代Arc全世代で4x MFGに対応|NVIDIA・AMDとの差

XeSS 3.0 MFGの特徴は、2022年発売のArc Alchemist(A770・A750など)を含むIntel GPUすべてが4x MFGに対応することです。IntelのXeSS-FG開発者ガイドは、対応GPUとしてArc Graphics(Alchemist・Battlemage)と、Core Ultra(Meteor Lake・Lunar Lake・Arrow Lake・Panther Lake)の内蔵GPUを挙げています。ドライバーはv32.0.101.7029以降が条件です。

メーカー複数フレーム生成(MFG)2xフレーム生成
Intel XeSS 3.0Arc Alchemist・Battlemage、Core Ultra内蔵Arcで最大4xIntel GPUに加え、SM 6.4対応のGeForce・Radeonでも利用可
NVIDIA DLSSRTX 50系のみ。DLSS 4.5のDynamic MFGで最大6xRTX 40系以降
AMD FSR現行のFSRにはなし。MFGを含むFSR Diamondは2027年・RDNA 5向けと報じられているRDNA 4はFSR Redstoneの機械学習版、それ以外は従来のFSR 3系

※FSR DiamondはGDC 2026でのAMDの発表と各メディアの報道に基づきます。対応GPUや時期はAMDの正式な発表を待つ必要があります。

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MFGが使えるのはIntelのGPUだけ

XeSSの超解像はShader Model 6.4(DP4a)対応のGPUなら動き、XeSSのフレーム生成も非Intel GPUで使えます。ただし開発者ガイドには「非Intel GPUで生成できるフレームは最大1枚」と明記されており、3x・4xはIntel GPU専用です。非Intel GPUでXeLLを使えるのも、XeSSフレーム生成と組み合わせる場合に限られます。

実測4x MFGで何fps出るのか

PC Games Hardwareは、Arc A770とArc B580を7タイトルで計測しました(1440p・XeSS Quality)。MFGなしを基準にしたfpsの伸びは次のとおりです。

タイトルArc A770(4x MFG)Arc B580(4x MFG)
Battlefield 6+183%+205%
Assassin’s Creed Shadows+219%(2x FGは+81%)+228%(2x FGは+83%)

※数値はPC Games Hardwareの計測で、7タイトル全体の平均ではなく上の2タイトルの値です。

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fpsの伸びは描画性能の向上ではありません

生成フレームは補間で作った中間フレームで、表示fpsだけが増えます。入力に反応するのは実際に描画したフレームだけなので、操作感が4倍軽くなるわけではありません。

遅延XeLL併用でフレーム生成なしより低遅延になる

フレーム生成のよくある不満はレイテンシの増加です。XeSS 3.0はIntelの低遅延技術XeLL(Xe Low Latency)と組み合わせる前提で、PC Games Hardwareの計測では、Arc A770のサイバーパンク2077で次の結果でした。

設定レイテンシ
FGなし(基準)79ms
XeLLのみ37ms
4x MFG+XeLL56ms(基準より約29%低い)

XeLL単体で79msから37msへ下がるため、MFGを足しても基準を下回ります。一方、XeLLなしの4x MFGは基準よりレイテンシが増えます。XeSS-FGはXeLLの組み込みを前提に作られており、Intelもフレーム生成以外の遅延対策ソフトは動作が保証されないとしています。MFGを使うときはXeLLも必ず有効にしてください。

公開状況オープンソース化の約束は3.0でも果たされていない

Intelは2022年のArc発表時、XeSSをオープンなものとして説明していました。しかし1.0以降の配布は一貫してバイナリ中心で、3.0もGitHubで公開されているのはSDK(DLL・ヘッダー・サンプル・開発者向け資料)で、XeSS本体のソースコードではありません。

技術公開形態実務上の影響
AMD FSRGPUOpenでソースコードを公開改変・再配布が可能で、コミュニティ製の派生ビルドも作れる
NVIDIA DLSSソースコード非公開NVIDIAのSDKとして提供
Intel XeSSSDKのみ公開(バイナリ)XeSS本体の改変はできない。公約との食い違いはコミュニティから指摘が続いている

対応ゲーム対応ゲームと有効化の手順

XeSS 2.x対応のタイトルは、開発元がXeSS SDK 3.0へ更新すればMFGが使えるようになります。2026年3月末にIntelがXeSS Unityプラグインのサポートを終了したため、今後のXeSS対応はUnreal Engine向けが中心になります。

主な対応タイトル(抜粋)備考
Assassin’s Creed Shadows/Battlefield 6/サイバーパンク 2077PC Games Hardwareのfps・レイテンシ計測で使われたタイトル
Black Myth: Wukong/Clair Obscur: Expedition 33/Diablo IV/Hogwarts Legacy/Marvel Rivals/S.T.A.L.K.E.R. 2 ほかXeSS対応タイトル。MFG対応状況はゲームごとに異なるため、設定画面で確認が必要

4x MFGを有効にする手順

  1. Intelグラフィックスドライバーを最新版にする。XeSS-FGにはv32.0.101.7029以降が必要です
  2. ゲームの設定でXeSSのフレーム生成を選び、生成枚数(2x・3x・4x)を指定する。MFGの選択肢が出るのは、開発元がSDK 3.0へ更新したゲームです
  3. XeLLを同時に有効にする。レイテンシを抑えるために必須です
  4. ネイティブで60fps以上を安定して出せる設定にしておく。XeSS-FGは排他的フルスクリーンでは動作しないため、ウィンドウまたはボーダーレスで使います
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ネイティブ30fpsからの4x MFGは避ける

ネイティブ30fpsだと、120fps表示のうち約4分の3が補間フレームです。動きの破綻や入力の遅れが出やすくなるため、MFGはネイティブfpsに余裕がある状態で使うのが基本です。

その後公開後のSDK更新|3.0.1と3.0.2

3.0.0の公開後、SDKは2回更新されています。3.0.1(2026年4月17日)はXeSS-FGの安定性改善で、D3D12の特定のリソースフラグ使用時のクラッシュと、ResizeBuffers呼び出し後にフレームレート上限が誤って下がる問題が修正されました。3.0.2(2026年7月24日)はXeLLを1.3.2.10に更新し、非Intel GPUで起きるメモリリークとNVIDIA Streamlineとの互換性(クラッシュ)を直しています。いずれもゲーム側がSDKを取り込んで初めて反映されるもので、ユーザーが手元で入れ替える性質のものではありません。

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Arcユーザー
  • A770でも4x MFGが使え、買い替えなしでfpsを伸ばせる
  • XeLLと併用すればレイテンシはFGなしより低い
  • 高リフレッシュレートモニターほど恩恵が大きい
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GeForce・Radeonユーザー
  • XeSSの超解像と2xフレーム生成は使える
  • 3x・4x MFGは使えない
  • XeLLもXeSSフレーム生成と組み合わせる場合のみ

おすすめ4x MFGを試せるArc B580

XeSS 3.0の4x MFGを使えるのはIntel Arcだけです。新しいBattlemage世代のArc B580は、PC Games Hardwareの計測でもA770を上回る伸びでした。メーカーモデルの違いは冷却と静音性なので、設置するケースの余裕で選べます。

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FAQよくある質問

Arc A770でも4x MFGは使えますか?
使えます。IntelのXeSS-FG開発者ガイドは対応GPUにAlchemistを含めており、PC Games HardwareもA770で+183〜219%のfps向上を計測しています。
GeForceやRadeonでXeSSのマルチフレーム生成は使えますか?
使えません。非Intel GPUでXeSSのフレーム生成が生成できるのは1枚(2x)までで、3x・4xはIntel GPU専用です。
MFGを使うとレイテンシは悪化しますか?
XeLLを併用すれば悪化しません。Arc A770のサイバーパンク2077では、FGなし79msに対し4x MFG+XeLLで56msでした。XeLLなしでは基準より増えます。
ドライバーを入れるだけで全ゲームがMFG対応になりますか?
なりません。XeSS 2.x対応のゲームが、SDK 3.0へ更新して初めて対応します。ゲームの設定画面にMFGの選択肢があるかで確認してください。

まとめまとめ|Arc全世代で4x MFGを使えるのがXeSS 3.0の強み

XeSS 3.0は、Arc AlchemistからBattlemage、Core Ultra内蔵Arcまで、世代を問わず4x MFGに対応しました。実測は+183〜228%で、XeLLと併用すればレイテンシも抑えられます。一方でMFGはIntel GPU専用で、ゲーム側のSDK更新が前提です。

まとめ

XeSS 3.0のMFGは、Arc全世代で+183〜228%のfps向上を得られる一方、使えるのはIntel GPUだけで、ゲーム側のSDK 3.0対応とXeLLの併用が条件です。

手持ちのArcでXeSS 2.x以降対応のゲームを遊んでいるなら、ネイティブ60fps以上の設定でMFGとXeLLを同時に有効にしてみてください。

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