Fallout 4の一人称で全身が見えるMOD「True First Person」|作者はBreaking Benjaminのボーカル
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ESPもスクリプトも使わず、セーブを触らずに試せます
出典:Nexus Mods「True First Person」(説明・ファイル・変更履歴の各タブ)、Nexus Mods「Address Library for F4SE Plugins」、F4SE公式サイト、PC Gamer(公演での発言)、NME(公演の経緯)、Nexus Mods「Full Body First Person – F4SE」、DSOGaming(Full Body First Personの紹介)(Full Body First Personの情報とTrue First Personの9月30日時点の版・数値は2026年9月30日、それ以外は9月10日取得)。公演での発言は、観客が撮影した映像をもとにした報道にもとづきます。
『Fallout 4』の一人称視点で足元を見ると、そこには何もありません。腕と武器だけが宙に浮いていて、体も脚も装備も表示されない仕様です。Bethesda Game Studiosの過去作から続く作りで、慣れてしまえば気にならない一方、没入感を削ぐ要素として長く指摘されてきました。
これを解消するF4SEプラグイン「True First Person」が2026年9月1日にNexus Modsで公開されました。一人称のまま自分の体、脚、着ている服、装備している装具が見えるようになります。作業台やパワーアーマー、家具の使用といった、通常はカメラが三人称へ切り替わる場面でも一人称を維持する点が特徴です。
注目を集めたきっかけは、作者の素性でした。Nexus Modsでの作者名は killemloud ですが、その正体はロックバンドBreaking BenjaminのボーカルであるBenjamin Burnley氏です。同氏が公演を4分以上中断して客席にダウンロードを呼びかけたことが伝わり、公開から9日で閲覧数が5万件を超えました。導入に必要な条件と残っている不具合に加え、9月23日に別の作者が公開した同種のMOD「Full Body First Person」との違いまで整理します。
目次
要点先に結論だけ押さえる
中身浮いた腕がなくなり、足元に自分の体が見える
『Fallout 4』の一人称視点は、専用に用意された腕のモデルだけを描画しています。三人称に切り替えれば全身が見えますが、一人称に戻すと体は消えます。下を向いても床が見えるだけで、自分が何を着ているのかは分かりません。
True First Personは、この専用の腕モデルではなく、三人称で表示されているキャラクターそのものを一人称のカメラの下に配置します。作者の説明によれば、足元を見ると体、脚、衣服、装備中の装具がそのまま見える状態になります。三人称で確認できる見た目と同じものが、一人称でも見えるということです。
もう一つの軸が、カメラが外れなくなる点です。バニラの『Fallout 4』では、作業台を使う、パワーアーマーに乗り降りする、椅子やベッドを使うといった場面で、カメラが自動的に三人称へ切り替わります。True First Personはこれらの場面でも一人称を維持します。ワークショップの建築モード、瀕死状態、死亡時も対象です。
作者は、三人称視点はバニラのまま残し、視点切り替えボタンも通常どおり機能すると明記しています。一人称の見た目だけを変えるMODであり、三人称でのプレイ感は変わりません。エイム、スプリント、水泳、武器の扱いといった操作系にも手を加えていないとしています。
きっかけ公演を4分以上中断して客席に呼びかけた
このMODが短期間で知られるようになった理由は、作者が現役のミュージシャンだったことにあります。Nexus Modsでの作者名 killemloud は、ロックバンドBreaking BenjaminのボーカルであるBenjamin Burnley氏のアカウントです。
2026年9月上旬、米ニュージャージー州ホームデルで行われた公演で、同氏は演奏を止めて4分以上にわたり自作MODの話を続けました。会場側もスクリーンにMODの情報を表示して同調しています。客席から演奏の再開を求める声が上がっても、同氏は話を続けたと伝えられています。この様子はSNSへ投稿された観客の撮影映像として広まり、複数の海外メディアが9月8日以降に取り上げました。
同氏は公演で「コミュニティに、自分に対してとても意地の悪い、いじめのような態度をとるモッダーがいた」「MODを公開したら、成長して学んで良くしていけるはずなのに、いきなり自分のMODをけなされた」という趣旨の発言をしています。
ただし相手のモッダーの名前は公演でも報道でも挙げられておらず、その相手側の説明は確認できていません。確認できるのは「そうした発言があった」という事実までで、どちらの言い分が正しいかを判断できる材料はありません。相手の特定や推測はここでは行いません。
この経緯自体はMODの品質とは無関係です。導入するかどうかは、後述する動作要件と不具合の状況で判断してください。
要件導入前に3つのバージョンを合わせる
True First PersonはF4SE用のプラグインです。ゲーム単体では動かず、次の3つがそろっている必要があります。
| 必要なもの | 対象バージョン | 補足 |
|---|---|---|
| Fallout 4 本体 | 1.11.240 | 2026年8月18日のアップデート後のSteam版 |
| F4SE | 0.7.x | 0.7.9が1.11.240に対応済み |
| Address Library for F4SE Plugins | 1.11.240対応版 | 2026年8月21日に公開 |
ここでつまずきやすいのがAddress Libraryです。多くのF4SEプラグインが内部アドレスを扱うために使う共通ライブラリで、ゲーム本体が更新されるたびに新しいバージョン向けの対応版が必要になります。8月18日のアップデート直後は1.11.240対応版が存在せず、依存するMODが軒並み動かない状態が続いていました。
現在は解消しています。Nexus Modsのファイル一覧では1.11.240対応版が2026年8月21日に公開されており、すでに3週間近くが経過しました。この経緯は『Fallout 4』8月18日アップデートの記事で詳しく追っています。古い1.11.221対応版を入れたままだとTrue First Personは読み込まれないため、導入前にAddress Libraryのバージョンを確認してください。
手順導入の流れ
ゲーム本体のバージョンを確認する。Steam版で自動更新が有効なら1.11.240になっています。旧バージョンで止めている環境では動作対象外です。
F4SEを0.7.x系へ更新する。F4SE公式サイトでSteam版向けの最新ランタイム対応版を確認します。
Address Libraryの1.11.240対応版を入れる。メインファイルの「All In One」か単体版のどちらでも構いません。古い版が残っている場合は入れ替えます。
True First PersonのDLLを配置する。ダウンロードしたファイルを
Data/F4SE/Pluginsへ展開するか、MODマネージャーから導入します。F4SE経由でゲームを起動する。通常のランチャーやSteamの起動ボタンでは読み込まれません。起動後に一人称で足元を見て、体が表示されていれば導入できています。
設定当初はiniの3項目、1.3.2からMCMでも変えられる
導入後の調整は Data/F4SE/Plugins/TrueFirstPerson.ini で行います。公開当初に用意されていた項目は次の3つです。
| 調整できること | 使いどころ |
|---|---|
| プレイヤーの高さ調整 | 視点の高さが体の位置と合わないと感じるときに詰める |
| 作業台での身体表示 | 作業台の操作画面で体が邪魔になる場合はここで切る |
| ワークショップ建築ビューでの身体表示 | 拠点建築中の視界を優先したい場合に切る |
その後の1.3.2で、すべての設定がMod Configuration Menu(MCM)から変えられるようになりました。MCMを入れていればゲーム内のメニューで切り替えられ、入れていなければ従来どおりiniで調整します。座っている最中や作業台の使用中に変えた設定は、その動作が終わってから反映されます。
1.3.3では、作業台ごとに体とアニメーションを表示するかを選べる設定と、パワーアーマーの肩当てを隠す設定が加わりました。作業台で体が邪魔になるなら、全部をまとめて切るのではなく、気になる作業台だけ外せます。
作りセーブに影響しないので試しやすい
導入判断で見ておきたいのが実装の形式です。True First PersonはF4SEプラグイン、つまりDLL1つで完結しており、作者はESPファイルもスクリプトも使っていないと明記しています。
この違いは大きい部分です。ESPやスクリプトを使うMODは、導入するとセーブデータ側に情報が書き込まれます。そのため後から外すとセーブが壊れたり、不要な記録が残り続けたりすることがあります。DLLだけのプラグインはセーブに何も書き込まないため、合わなければファイルを消すだけで元に戻せます。作者も、いつでも追加・削除して問題ないと説明しています。
ロードオーダーを気にする必要もありません。MODを大量に組んでいる環境でも、順序調整の対象にはならない種類のMODです。MODの形式ごとの違いはPCゲームのMOD入門ガイドで整理しています。
不具合公開9日で5バージョン、その後も修正が続いている
公開が2026年9月1日、最新のバージョン1.2.5が9月9日です。この9日間の変更履歴には5つのバージョンが並んでおり、初期に報告された不具合は順に修正されています。
| バージョン | 修正・変更された内容 |
|---|---|
| 1.2.5 | 前の更新以降、一部の環境で体が一人称で表示されなくなる問題を修正。一人称でセーブを読み込んだときに視点が維持されるように |
| 1.2.3 | 一人称で物理演算のある衣装を着ているとクラッシュする問題を修正 |
| 1.2.2 | 物理演算のある衣装と髪が一人称でも機能するように。後退時に滑るように歩く挙動を修正 |
| 1.2.1 | 一人称からのVATSキルカメラで頭部が表示されない問題を修正。Pip-Boy操作時に一人称が強制され、照準を覗く動作が壊れる問題を修正 |
| 1.2 | プレイヤーの体をバニラの一人称カメラの下へ配置する方式に変更。三人称はバニラ挙動へ戻した |
並べて見ると、修正内容は一人称で全身を描画したことによる副作用に集中しています。物理演算のある衣装でのクラッシュ、髪の描画、後退時の挙動、VATSのキルカメラ、Pip-Boy操作と照準の競合はいずれも、本来は体が表示されない前提で作られていた処理が影響を受けたものです。
更新はその後も続き、2026年9月30日時点の最新は1.3.3です。1.3.0では敵につかまれる攻撃やキルムーブ、ドッグミートをなでる動作のような2人で演じるアニメーションでも一人称が保たれるようになり、1.3.3では横移動の脚の動きが改善されました。一方で、1.3.1ではスティムパックなどの使用中に起きるクラッシュ、1.3.3ではラグドール状態になったときのクラッシュについて、いずれも「修正を試みた」という書き方の変更が入っています。
公開から1か月たっても、クラッシュ対策が続いている状態です。安定を優先する環境では、更新が落ち着いてから導入するほうが無難でしょう。セーブに影響しない形式とはいえ、クラッシュそのものは進行中のプレイを止めます。
反響閲覧5万件に対してダウンロードは3千件台
2026年9月10日時点のNexus Modsの数字は次のとおりです。
| 項目 | 件数 |
|---|---|
| ページ閲覧数 | 51,387 |
| 総ダウンロード数 | 3,316 |
| ユニークダウンロード数 | 2,633 |
| 推薦(Endorsements) | 134 |
閲覧数に対してダウンロード数が少ない構図になっています。話題として見に来た人が多く、実際に導入した人はその一部という読み方が自然です。ユニークダウンロード2,633件に対して推薦が134件なので、導入者のおよそ5パーセントが評価を付けた計算になります。
なお作者は、テスト協力者として複数の名前を謝辞に挙げており、開発にはCommonLibF4とAddress Libraryを使ったと記載しています。一人で書き切ったものではなく、既存のMOD開発基盤の上に作られたプラグインです。
比較9月23日に脚の動きを重視した「Full Body First Person」が出た
2026年9月23日、別の作者であるZzyxzz氏が、同じく一人称で全身を表示するF4SEプラグイン「Full Body First Person」をNexus Modsで公開しました。足元を見ると体、脚、足が見える点はTrue First Personと同じですが、力を入れている部分が違います。
Full Body First Personが重視しているのは歩いているときの脚の動きです。三人称で使われているバニラの全身アニメーションを一人称に流用し、横に歩けば脚も横へ、後ろに下がれば脚も後ろへ踏み出します。上半身は視線の向きにそろえたまま、アニメーションの速さを実際の移動速度に合わせ、向きを変えたときは前後のアニメーションを滑らかにつなぎます。作者は、体全体を進行方向へ回すだけの方式との違いとして、この点を挙げています。
ただしTrue First Personも、9月30日時点の最新版1.3.3で横移動の動きを改善しました。脚の動きの差は、公開当初より縮まっていると見てよいでしょう。
| 項目 | True First Person | Full Body First Person |
|---|---|---|
| 作者 | killemloud | Zzyxzz |
| 公開日 | 2026年9月1日 | 2026年9月23日 |
| 9月30日時点の版 | 1.3.3 | 1.2.1 |
| 必須のMOD | F4SE、Address Library(MCMは任意) | F4SE、MCM、Mod Configuration Menu – RD、Runtime Database |
| 得意な場面 | 作業台、パワーアーマー、家具の使用中も一人称を保つ | 移動の向きと速さに合わせて脚が動く |
| ワークショップ | 一人称のまま(体の表示は切り替え可) | 通常のカメラに戻り、体を隠す(MCMで変更可) |
| VATS | 一人称からのキルカメラで頭部が消える問題を1.2.1で修正 | 1.1.0以降はゲーム本来の処理に任せる |
| 閲覧数 | 110,788 | 66,911 |
| ユニークダウンロード | 8,694 | 9,723 |
| 推薦(Endorsements) | 418 | 529 |
数字の上では、Full Body First Personは公開から1週間でユニークダウンロードと推薦の両方がTrue First Personを上回りました。True First Personは閲覧数に比べて導入者が少ない傾向が9月10日時点から続いており、話題先行で見に来た人が多かったことがうかがえます。
導入の手間は、Full Body First Personのほうが少し増えます。F4SEに加えて、MCMと、その周辺のMod Configuration Menu – RD、Runtime Databaseの3つが必須です。作者は対応するゲーム本体として、旧版(OG)、次世代アップデート版(NG)、Anniversary Edition(AE)の3系統を挙げています。
作者は、武器を構えているとプレイヤーの影から前腕と武器が消える問題を既知の不具合として挙げています。服や武器、周囲の物に体の一部がめり込むクリッピングも、現状では起きうるものとして説明しています。
外すときは、1.0.2以降であれば安全にアンインストールできるとされています。それより前の版で遊んでいたセーブは、1.0.2以降を入れた状態で一度読み込んで保存し直してから外す手順です。
選び方の目安は、何が気になっているかです。作業台やパワーアーマーでカメラが三人称へ切り替わることに不満があるならTrue First Person、一人称のまま歩き回ったときの脚の不自然さを減らしたいならFull Body First Personが合います。どちらの作者も相手のMODとの併用は案内していないため、同時に入れず、1つずつ試してください。
Q&Aよくある質問
総括まとめ|話題性より、要件と更新頻度で判断する
True First Personは、『Fallout 4』の一人称視点に全身表示を足すF4SEプラグインです。足元を見れば体と装備が見え、作業台やパワーアーマーでもカメラが三人称へ外れなくなります。三人称側の挙動は変わりません。
導入にはFallout 4 1.11.240、F4SE 0.7.x、Address Libraryの1.11.240対応版という3つの条件がそろっている必要があります。8月18日のアップデート後に足止めされていたAddress Libraryは8月21日に対応済みなので、現時点で条件は満たせます。
9月23日には、脚の動きを重視した別の作者のMOD「Full Body First Person」も公開されました。こちらはバニラの全身アニメーションを使って、移動の向きと速さに脚を合わせます。作業台などでの一人称の維持を取るか、歩いたときの自然さを取るかで選び分けられます。
ESPもスクリプトも使わずセーブに記録が残らないため、導入と削除のコストは低い部類です。一方で公開から1か月近く更新が続き、クラッシュへの対策も繰り返し入っています。すぐ試したいなら、周回の途中ではなく区切りの良いところで入れて、物理演算のある衣装を着た状態で挙動を確認してください。長時間の周回を安定して続けたい環境なら、更新の間隔が空くまで待つ判断も妥当です。作者が話題になった経緯は、導入の判断材料にはなりません。


