Claude Codeにゲーム再現を避ける指示が追加|MODや解析、ファン制作はどこまで影響を受けるか【2026年11月】
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確認できるのは「実在ゲームの再現を避ける」指示まで。MODや解析の禁止は公式には確認できていない
Claudeでゲームの解析や改造、ファン制作を進めている人から、10月末ごろに「急に断られるようになった」という報告が相次ぎました。きっかけとされているのは、Claude Codeに入った「実在するゲームの再現は作らない」という趣旨の指示です。
2026年11月1日時点で、Anthropicが認めているのはこの指示の追加までです。Osmani氏は、他人の特定のゲームの再現を避けさせるために2文を足したと説明し、オリジナルのゲーム、ジャンルを踏まえたゲーム、自分の設計で作るゲームは使い続けられるようにする意図だと述べています。MODやリバースエンジニアリングそのものの禁止は、Anthropicから示されていません。
分かれ目は、作ろうとしているものが「実在する特定のゲームの再現」かどうかです。名前を変えたクローンや非公認のリメイクは断られる前提で考え、自作ゲームやMODで断られたときは、Anthropicが受け付けている報告の窓口へ状況を伝えるのが現実的です。
目次
要点何が決まっていて、何がまだ分からないか
Anthropicの技術スタッフが、Claude CodeのOpus 5.5向けプロンプトに「実在する特定のゲームの再現を作らない」趣旨の2文を足したと認めています。独自ゲーム・ジャンルを踏まえたゲーム・自分の設計と素材で作るゲームは続けられる想定です。導入日、Claude.aiやAPIへの適用、MODや解析の扱いは公式の説明がありません。
指示追加された指示は何を止めるのか
Xのユーザー、Chasm氏がClaude Codeの設定項目「tengu_heron_brook」の中から見つけた指示の趣旨は、次のとおりです。オリジナルのゲーム、ジャンルに沿ったゲーム、ユーザー自身の設計と素材によるゲームは作る。名前を変えたり「オリジナル」と称したりしていても、実在する特定のゲームの再現は作らない。
この投稿を受けてOsmani氏は、Opus 5.5向けのClaude Codeのプロンプトに2文を足したと認めました。理由は、Claudeを使った知的財産の侵害が利用ポリシーに反するためです。あわせて、オリジナルのゲーム、ジャンルのゲーム、自分の設計によるゲームは使い続けられるようにする意図であり、バランスは調整を続けると述べています。自分のものをClaudeが断った場合は連絡してほしい、とも案内しました。
背景には、Steamで既存作を模倣したAI製ゲームが増えていることがあります。AIにコードを解析されてクローンを作られることを恐れ、公開デモの中止を決めたスタジオも出ています。
指示が入っているのは、Opus 5.5を使うClaude Codeです。Claude.aiのチャットやAPI、ほかのモデルにも同じ指示があるかは、公式の説明がなく分かりません。導入時期も同様で、10月27日ごろから断られ始めたという利用者の報告があるだけで、Anthropicが日付を示したものではありません。
Anthropicの利用ポリシーには、第三者の知的財産権を侵害する用途を禁じる項目があります。10月8日に公表され11月12日に発効する利用ポリシーの更新は、大部分が既存ルールの明確化とされており、更新の概要にゲームやリバースエンジニアリングを名指しした項目はありません。
出典:Anthropic 利用ポリシー更新の告知(2026年10月8日)、Anthropic Usage Policy
範囲作業別に見る、影響を受けやすいもの
指示の文面が対象にしているのは「実在する特定のゲームの再現」です。
| 作業の種類 | 指示の文面での扱い | 確認できている報告 |
|---|---|---|
| 自作ゲームの開発 | 続けられる想定(Osmani氏の説明) | 自分の作品の前半と似た仕組みを後半で作ろうとして断られたという報告がある |
| 人気作に似たジャンルの新作 | ジャンルを踏まえたゲームは続けられる想定 | 「どこまで似ていれば再現か」の基準は示されていない |
| 既存ゲームのクローン 名前を変えたものを含む | 文面で明確に対象 | 断られるのは指示のとおり |
| 非公認のファン移植・リメイク・ボードゲームのデジタル化 | 「特定のゲームの再現」に当たる可能性が高い | 出版社の許諾を受けていないボードゲームのデジタル化が断られた報告がある |
| MOD(既存ゲームへの追加・修正) | 文面は「再現」が対象で、MODの禁止とは書かれていない | 指示文はMODの許否を明記していない。通るかどうかはモデルの判断に左右される |
| ゲームの解析・逆コンパイル・再コンパイル | ゲーム向けの指示とは別に、サイバー分野の安全策が関わる可能性 | 解析ツールの利用や一般的な解析で断られたという利用者の報告がある。原因の特定はされていない |
表のうち、Anthropic自身が説明しているのは1〜3行目の考え方までです。4行目以降は、文面から読める範囲と利用者の報告を並べたもので、実際に通るか断られるかはモデルの判断で変わる可能性があります。
解析リバースエンジニアリングの拒否は別の仕組みかもしれない
「リバースエンジニアリングを禁止した」と伝える見出しもありますが、Anthropicがゲームについて説明したのは再現を避ける2文だけです。解析で断られたという報告は、これとは別の安全策が働いた可能性があります。
Anthropicは10月6日、サイバーセキュリティ分野の認証制度Cyber Verification Programを3段階に拡張すると発表しました。その中で、Claude Opus 5.5、Claude Fable 5.1、Claude Sonnet 5.5といった一般提供のモデルには、サイバー作業の大半を止める保守的な安全策があります。防御目的の「Defense Access」の対象例には、マルウェアのリバースエンジニアリングが挙がっています。一般提供のモデルで続けられる作業として挙がっているのは、コードレビュー、既知の問題の修正、自分が持つソースコードの脆弱性探し、セキュリティアラートの仕分けです。
この制度は、組織や実績のあるセキュリティ担当者向けの承認枠です。ゲームの解析やMOD制作のための枠かどうかは、公開されたページからは確認できません。
出典:Anthropic Cyber Verification Program(2026年10月6日)
利用者の報告としては、Windowsのクラッシュダンプの解析、テレビの不要なアプリの整理、解析ツールReverse Engineer Anything(REA)の利用などで断られたという例があります。ゲーム向けの指示と同じ仕組みによるものか、サイバー分野の安全策によるものかは、確認されていません。同じ時期に起きたため関連が疑われている、という段階です。
出典:Tom’s Hardware(2026年10月31日)、TechPowerUp(2026年11月1日)
事例実際に断られた開発者の報告
最も詳しい報告は、Claude Codeの公式GitHubに10月30日に立てられたIssue #106167です。ボードゲーム(ウォーゲーム)のデジタル版を、顧客が持つゲームをもとに個別制作している開発者が、10月27日ごろからゲーム関連の開発をClaude Codeが断るようになったと訴えています。要望は3つで、対象を実際の侵害に絞ること、所有を確認した委託作業のための確認の仕組みを設けること、サーバーから配信される指示の変更を変更履歴に載せることです。
投稿者は当初この仕事を「ライセンス済み」と書いていましたが、同じ日に訂正し、出版社の許諾は受けていないと明記しています。そのため「権利者公認の仕事まで断られた」という例ではありません。断られ始めたのは、新しい指示が自分の作業に当たるかをClaudeに確認した後だった、とも書かれています。
11月1日の時点で、このIssueにはAnthropic所属を示すコメントはありません。ほかにも、開発途中で同種の仕組みを複製する作業や、自作ゲームのチート対策・セキュリティレビューが断られたという訴えがあります。いずれも投稿者本人の説明で、Anthropicによる確認はありません。
出典:anthropics/claude-code Issue #106167、Wccftech(2026年10月31日)
影響ユーザーへの影響と今後
- Anthropicの技術スタッフが、2文の追加を認めている
- 独自ゲーム、ジャンルを踏まえたゲーム、自分の設計のゲームは続けられる想定
- 自分のものを断られた場合は連絡するよう案内されている
- 導入日と、Claude Code以外への適用範囲が公式に示されていない
- 「再現」と「ジャンルを踏まえた制作」の線引きが公開されていない
- 解析で断られた場合、ゲーム向けの指示によるものか安全策によるものか区別できない
- 誤判定の報告が出ており、調整が続く前提で動きが変わりうる
確認作業の前に見ておきたい5点
- 作るものが、自分の設計・自分の素材か、実在する特定のゲームの再現かを分ける。名前や見た目を変えても、指示の文面では再現とみなされます。
- 権利者の許諾があるかを確かめる。許諾の有無をClaudeに申告する公開の仕組みは、現時点で案内されていません。
- 断られたときに、言い換えて通そうとしない。利用ポリシーは、製品の制限や安全策を許可なく意図的に迂回する行為を禁じています。自分の作業が誤って止められたと考えるなら、状況を伝える方が確実です。
- ゲーム側の利用許諾(EULA)やMODの規約を別に読む。Claudeが手伝うかどうかと、解析や改変が許されるかどうかは別の問題です。
- コードはGitなどで履歴を残す。作業を途中で止められても、そこまでの進捗が残ります。
誤判定だと考えたときは、Osmani氏が連絡を呼びかけているほか、Claude Code内の/feedbackコマンドでAnthropicに報告できます。報告には、何を作ろうとしていたか、素材が自分のものかを書いておくと、判断の材料になります。
出典:Claude Code Docs Troubleshooting
FAQよくある質問
まとめまとめ|止まるのは「再現」、自作と許諾済みの作業は伝えて確かめる
Claude Codeに入ったのは、実在する特定のゲームの再現を避ける2文です。独自ゲームやジャンルを踏まえた制作は続けられる想定で、MODやリバースエンジニアリングの禁止はAnthropicから説明されていません。
一方で、自作の続きや委託作業、解析の作業が断られたという報告は出ており、線引きの基準は公開されていません。自分の作業は設計と素材の出どころを整理しておき、誤判定が疑われるときは言い換えで回避せず、状況を伝えて確かめるのが安全です。
