Radeon RX 9060 XT LP 16GBを実機検証、140WでForza Horizon 6は約90fps台【2026年8月】
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140WでもForza Horizon 6は1440p Ultraで88〜98fps
出典:AMD公式「AMD Radeon RX 9060 XT LP」製品ページ、VASTARMOR公式サイト「RX 9060 XT LP」製品ページ、VideoCardz「Vastarmor low-profile Radeon RX 9060 XT 16GB finally tested, runs at 140W」(2026年8月27日)、TweakTown「Low-profile RX 9060 XT benchmarked, performs 7% worse than RX 9060 XT 16GB in 3DMark TimeSpy and Steel Nomad」、Notebookcheck「Radeon RX 9060 XT LP: AMD launches new desktop graphics card with lower power requirements」、GIGABYTE公式「GeForce RTX 5060 OC Low Profile 8G」製品ページにもとづきます。ベンチマークはYouTubeチャンネルETA PRIMEによる実機テストの結果を、VideoCardzとTweakTownがそれぞれ記事化した数値です。
ロープロファイル対応のグラフィックボードは、スリムPCや省スペースケースで選択肢が限られ、VRAM容量や性能を妥協せざるを得ないケースがほとんどでした。8GBクラスの製品はいくつか存在しますが、16GBを積んだロープロファイルGPUはこれまで実質的に空白地帯でした。
その空白を埋める形で登場したのが、中国VASTARMORが開発した「Radeon RX 9060 XT LP 16GB」です。YouTubeチャンネルのETA PRIMEが実機を入手してテストしたところ、TBP140Wという低消費電力にもかかわらず、Forza Horizon 6を1440p Ultra・アップスケーリングなしで88〜98fpsという水準で動かせることが確認されました。3DMarkのスコアも通常版RX 9060 XT 16GBに対して6〜8%低い程度にとどまっています。
本記事では、AMD公式サイトに独立したSKUとして掲載されているという事実の重み、通常版とのスペック・性能差、電源要件やサイズ、そして日本での入手性まで整理します。Forza Horizon 6のfpsについては報道によって数字に開きがあるため、その食い違いも隠さず両論併記したうえで、実際の性能をどう見積もればよいかを判断材料としてまとめます。
目次
概要VASTARMOR「RX 9060 XT LP」とは何か
VASTARMORは中国のグラフィックボードブランドで、Radeon RX 9060 XTシリーズの複数バリエーションを展開しています。今回話題になっている「RX 9060 XT LP」は、その中でもロープロファイル規格に対応した唯一のモデルです。カードサイズは186×69.5×41mm(ブラケット含まず)で、3連ファンを搭載しながら実質2スロット厚に収まっています。補助電源は8ピン×1系統です。
このカードが単なる一AIBメーカーの独自チューニング品と違うのは、AMD自身が公式サイトの製品ページに「AMD Radeon RX 9060 XT LP」という独立したSKUとして掲載している点です。TBPは140Wと明記されており、通常版RX 9060 XT 16GB(160W)とは別モデルとして正式に扱われています。AIBメーカーが自主的に電力制限をかけただけの製品ではなく、AMDが定義したリファレンス設計にもとづく製品という位置づけです。
本製品は2026年のCESで一度姿を見せたものの、その後VASTARMORの製品ラインアップに正式追加されないまま音沙汰がなく、開発が中止になったとも見られていました。今回ETA PRIMEが実機を入手してテストしたことで、開発が継続していたことが明らかになった形です。
スペック比較通常版RX 9060 XT 16GBとの違い
通常版RX 9060 XT 16GBとRX 9060 XT LPを、AMD公式の仕様値で比較すると次のようになります。ストリームプロセッサ・VRAM構成は共通で、TBPとブーストクロックのみ引き下げられています。
| 項目 | 通常版 RX 9060 XT 16GB | RX 9060 XT LP |
|---|---|---|
| TBP(標準消費電力) | 160W | 140W |
| ブーストクロック | 3,130MHz | 3,050MHz |
| ストリームプロセッサ/CU | 2,048基/32基 | 2,048基/32基 |
| VRAM | 16GB GDDR6・128bit・20Gbps | 16GB GDDR6・128bit・20Gbps |
| メモリ帯域幅 | 320GB/s | 320GB/s |
| 推奨電源 | 450W〜 | AMD公式450W〜/VASTARMOR推奨550W以上 |
| カード外形 | フルサイズ(ロープロファイル非対応) | 186×69.5×41mm(ロープロファイル) |
※通常版のTBP・ブーストクロックはAMD公式のリファレンス値です。搭載モデルによっては150W前後に電力を抑えたAIB製品もあります。VASTARMORの推奨電源550W以上は、AMD公式の450W〜より余裕を持たせた自社基準です。
実機ベンチマークETA PRIMEが実施した性能検証
YouTubeチャンネルのETA PRIMEが実機のRX 9060 XT LPを入手し、3DMarkと複数のゲームタイトルでベンチマークを実施しました。
3DMarkスコア、通常版との差は6〜8%
| ベンチマーク | RX 9060 XT LP(140W) | 通常版(160W) |
|---|---|---|
| 3DMark Steel Nomad | 3,583 | 3,820LPは約6%低い |
| 3DMark Time Spy | 15,057 | 16,333LPは約8%低い |
いずれも一桁パーセント台の差にとどまっており、TBPを12.5%(160W→140W)絞った代償としては小さい部類です。
実ゲームでのfps、1440p Ultraで大半が60fps超え
RX 9060 XT LPで実際にゲームを動かした際のfps目安です。Cyberpunk 2077とCrimson Desertはアップスケーリングなし、DOOM: The Dark AgesはFSR 4.1 Qualityを併用しています。
| タイトル(設定) | fps目安 |
|---|---|
| Cyberpunk 2077 1440p Ultra・FSRなし | 76 |
| Crimson Desert 1440p Ultra・FSRなし | 58 |
| DOOM: The Dark Ages 1440p Ultra・FSR 4.1 Quality | 105 |
| Horizon Zero Dawn Remastered 1440p Very High | 70 |
Crimson Desertのみ40〜59fps帯に入りますが、それ以外は1440p Ultra設定でも60fpsを超えています。ロープロファイルという制約付きのGPUとしては、実用十分な水準です。
Forza Horizon 6は88fpsか98fpsか、報道で数字が割れる
同じETA PRIMEの検証映像をもとにしていても、報じた記事によってForza Horizon 6のfps数値に差が出ています。
フレームレートの計測区間や平均の取り方の違いによるものとみられますが、どちらが正確かは本記事執筆時点で確定していません。98fpsを固定的な公式ベンチマーク結果として扱わず、実際の性能は88〜98fps程度の幅で見ておくのが安全です。この差を踏まえても、1440p Ultraで80fps台後半から100fps近くという水準そのものは両媒体で一致しています。
Cyberpunk 2077のFSR 4.1+フレーム生成は「表示上」130fps超
Cyberpunk 2077でFSR 4.1 Quality+フレーム生成を有効にすると、表示フレームレートは130fpsを超えます。ただしこれはAIが生成したフレームを含む表示上の数値であり、GPUが実際にレンダリングしている枚数が倍になったわけではありません。入力遅延や操作感は生成フレームの恩恵を受けにくいため、体感の軽さを判断する際は素の76fps(FSRなし・1440p Ultra)を基準に考えるのが実態に近い見方です。
パワーリミットを引き上げると155Wまで上昇
ETA PRIMEの検証では、MSI Afterburnerなどのツールでパワーリミットを約10%引き上げると、消費電力は約155Wまで上昇することが確認されています。AMD公式の140Wはあくまで標準設定であり、絶対的な上限ではないという扱いです。ただしVASTARMORが155W動作を正式に保証しているわけではなく、冷却性能や個体差によって挙動が変わる可能性がある点は踏まえておく必要があります。
比較RTX 5060ロープロ版との違いは何か
ロープロファイル対応のミドルクラスGPUとしては、GIGABYTEの「GeForce RTX 5060 OC Low Profile 8G」が国内でも入手しやすい対抗馬です。サイズはほぼ同じですが、VRAM容量が大きく異なります。
Radeon RX 9060 XT LP
- サイズ186×69.5×41mm
- VRAM16GB GDDR6
- 補助電源8pin×1
- 推奨電源AMD450W〜/VASTARMOR推奨550W以上
GIGABYTE GeForce RTX 5060 OC Low Profile 8G
- サイズ182×69×36mm
- VRAM8GB GDDR7
- 補助電源8pin×1
- 特記事項ロープロファイルブラケット同梱
外形寸法はRX 9060 XT LPの186×69.5×41mmに対し、RTX 5060ロープロ版は182×69×36mmとほぼ同等です。もっとも大きな違いはVRAM容量で、RX 9060 XT LPは16GB、RTX 5060ロープロ版は8GBです。高解像度テクスチャを使う最新タイトルでは、この差が体感に直結する場面が増えています。
使いどころどんな人に向いているか
価格価格と日本発売の見通し
VASTARMOR公式サイトには、2026年8月時点でRX 9060 XT LPの販売価格の記載がありません。CES2026会期中の中国報道では3,000元前後という観測もありましたが、確定した情報ではなく、参考値の域を出ません。
RX 9060 XT LPは、中国国内限定の展開になる可能性も指摘されています。VASTARMOR自体、中国国内向けが中心のブランドであり、海外向けの正規販売網を確立していない点も踏まえると、日本国内での取り扱いが始まる時期は現時点で見通せません。
価格次第で、ロープロファイル版RTX 5060やIntel Arcの同クラス製品との競争力も決まってきます。現時点で確定しているのは性能と電源要件だけで、購入の是非を判断するにはもう少し情報が出そろうのを待つ必要があります。
結論今、この情報をどう受け止めるべきか
価格・国内発売時期がいずれも未確定なため、今すぐ「買い」と言い切れる段階ではありません。それでも押さえておく価値がある情報かどうかを、次の基準で整理しました。
- ロープロファイル限定のケースで16GB VRAMを使いたい
- AMD公式サイトに正式SKUとして掲載されており、今後の流通拡大に期待できる
- 通常版との性能差は6〜8%程度に収まっており、小型GPUとして割り切れる
- 日本国内での販売・価格がまだ確定していない
- 中国限定販売になる可能性も指摘されている
- 今すぐ組みたいなら、入手性が確立している通常版RX 9060 XT 16GBやRTX 5060ロープロ版が現実的な選択肢
FAQよくある質問
中国VASTARMORが開発した「Radeon RX 9060 XT LP 16GB」は、TBP140Wという低消費電力ながら、3DMarkスコアで通常版比6〜8%、Forza Horizon 6で88〜98fpsという実用的な性能をETA PRIMEの実機テストで示しました。AMD自身が公式サイトに独立したSKUとして掲載している点は、単なるAIBメーカーの独自製品ではないことを裏づけています。
一方で、VASTARMOR公式サイトには2026年8月時点で価格の記載がなく、中国国内限定の展開になる可能性も指摘されています。日本国内での取り扱いが始まる時期は現時点で見通せません。
ロープロファイル限定のケースで16GB VRAMのGPUを探している人にとっては注目しておく価値がある製品ですが、価格・国内発売が確定していない現時点では「買い」と断定できる段階ではありません。今すぐ組みたい場合は、入手性が確立している通常版RX 9060 XT 16GBやRTX 5060ロープロ版も含めて検討してください。




