ポート開放なしでSteamフレンドと自宅サーバーを遊べる『Porthole』とは|使い方とHamachiとの違い【2026年版】
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使い方とHamachiとの違いを解説【2026年版】
Steam向け無料アプリ「Porthole – Local Port Sharing」は、指定したTCP・UDPポートだけをSteamフレンドへ転送し、ルーターのポート開放なしで自宅サーバーへ接続できるようにするツールです。2026年8月3日に配信予定で、本記事執筆時点(2026年7月26日)ではまだ配信されていません。仕組みと使い方、仮想LAN全体を共有するHamachiとの違いを整理します。
自宅で立てたゲームサーバーへフレンドを招待したいのに、ルーターのポート開放ができず困った経験がある人は少なくありません。マンションの無料インターネットや一部の光回線・ホームルーターでは、CGNAT(キャリアグレードNAT、通信事業者側で複数の利用者が1つのグローバルIPアドレスを共有する仕組み)によって利用者側にグローバルIPv4アドレスが割り当てられず、ルーターを正しく設定しても外部から接続できないことがあります。
こうした環境でも、Steam向け無料アプリ「Porthole – Local Port Sharing」を使えば、自宅PCで使っているTCP・UDPポートをSteamフレンドへ転送し、ルーターのポート開放やグローバルIPアドレスの確認なしに接続できます。開発元はSeStudioで、Steamストアでは2026年8月3日午前7時PDT(日本時間23時)に無料配信される予定です。本記事執筆時点(2026年7月26日)ではまだ配信されておらず、実際の画面構成やゲームごとの対応状況はリリース後に変わる可能性があります。
Portholeは、ホストとゲストの双方がSteamへログインした状態で、指定したポートの通信だけをSteamネットワーク経由でやり取りするプロキシに近い仕組みで、VPN(仮想プライベートネットワーク)ではありません。PC全体を仮想LANへ参加させ、ゲーム以外の複数サービスも共有できるHamachiとは、共有される範囲そのものが異なります。先に使い方を確認したい場合は使い方の7ステップ、Hamachiとの違いを先に確認したい場合はPortholeとHamachiの違いから読み進めてください。
概要Portholeとは|Steamネットワーク経由でポートを共有するツール
「Porthole – Local Port Sharing」は、SeStudioが開発するSteam向けの無料アプリです。自宅PCで動作しているゲームサーバーやローカルサービスが使用しているポートを、Steamのネットワーク経由で指定したフレンドへ転送します。
通常のポート開放では、ルーターに外部ポートと自宅PCのローカルIPアドレスを登録し、インターネット側から届いた通信をサーバーへ振り分けます。一方のPortholeでは、ホストとゲストの双方がSteamへログインした状態で起動するだけで、Steamのネットワーク内に通信経路が作られます。そのため、ルーターへ受信ポートを設定したり、フレンドへ自分のグローバルIPアドレスを伝えたりする必要がありません。
Portholeは仮想プライベートネットワーク(VPN)ではなく、指定したポートだけを転送するプロキシに近いツールです。PC全体を仮想LAN(機器同士が直接通信し合える構内ネットワークの範囲をインターネット越しに再現したもの)へ参加させるのではなく、ゲームに必要なTCP・UDPポートだけをフレンドへ共有する設計になっています。
配信情報Portholeの配信日・価格・対応OS
PortholeのSteam版は、2026年8月3日午前7時PDT、日本時間では同日23時に配信される予定です。価格は無料で、ホストだけでなく参加するフレンドも無料で利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 配信開始 | 2026年8月3日午前7時PDT(日本時間 同日23時) |
| 価格 | 無料(ホスト・フレンドとも無料) |
| 対応OS | Windows 10・Windows 11・Linux・SteamOS(Steam Deckでも利用できると案内) |
| 非対応OS | macOS(現時点の公式情報には含まれていません) |
| 対応言語 | 日本語インターフェースに対応 |
| 必要ストレージ | 100MB |
| GPU要件 | 専用GPUは不要 |
| 利用条件 | 利用中はSteamクライアントを起動し、Steamアカウントへログインしておく必要がある |
PortholeはSteam公式ストアページから無料でダウンロードできます。本記事執筆時点(2026年7月26日)ではまだ配信前のため、ページ上では2026年8月3日の配信に向けたウィッシュリスト登録のみ可能です。仕組みの詳細はPorthole公式サイトでも確認できます。
現時点の公式情報にmacOS版は含まれていません。Macユーザーが参加する可能性がある場合は、Windows・macOS・Linuxに対応するHamachiの方が利用しやすい場合があります。
仕組みPortholeでポート開放が不要になる仕組み
Portholeは、選択したゲーム用ポートの通信をSteamネットワークへ通します。接続経路には、ホストとフレンドを直接つなぐP2P(Peer to Peer、端末同士が直接通信する接続方式)接続と、Valveの中継サーバーを通すリレー接続があり、接続状況に応じてSteam側が経路を自動的に選択する仕組みです。
Valveが提供するSteam Datagram Relayは、ゲーム通信をValveのネットワーク経由で中継する仕組みです。Valveの公式ドキュメントによると、リレーを通過する通信は認証・暗号化・レート制限が行われ、接続相手にIPアドレスを公開せずに通信できます。ただし、Portholeが直接P2P接続を選択した場合は、接続を成立させるためにホストとフレンドのIPアドレスが相互に伝わります。
IPアドレスを相手へ知らせたくない場合は、PortholeまたはSteamのネットワーク設定から、常にValveリレーを使用する設定へ変更できると案内されています。
できることPortholeでできること
Portholeの主な用途は、自宅PCで動かしているゲームサーバーへSteamフレンドを招待することです。たとえば、Minecraftのワールド、専用サーバーを立てられるサバイバルゲーム、昔のLAN対戦ゲームなどで利用できる可能性があります。自宅PCでマルチサーバーを運用する際の必要メモリや構築手順はマイクラ マルチサーバーの立て方でも解説しています。
PortholeはTCPとUDPの両方に対応しており、ゲーム以外のローカルサービスも共有できます。Steamストアで購入したゲームだけに限定された仕組みではなく、通信に使用するポートを指定できるゲームやアプリであれば、非Steamゲームでも利用できると考えられます。ただし、すべてのゲームで必ず動作するわけではありません。ゲーム側にIPアドレスやポート番号を指定する「Direct Connect」(接続先をIPアドレスとポート番号で直接指定する接続方式)機能がない場合や、独自のマッチメイキングサーバーだけを使用するゲームでは、Portholeを導入しても接続できない可能性があります。
使い方Portholeの使い方|7ステップ
Portholeは2026年7月26日時点では未配信ですが、公式サイトでは利用開始から接続までの流れが公開されています。
制限Portholeが向かないケース
LANサーバーの一覧に自動表示されるとは限らない
Portholeを使用する際に特に注意したいのが、LANサーバーの自動検出です。一部のゲームは、ブロードキャストやマルチキャストと呼ばれる通信を使って、同じLAN内にあるサーバーを自動的に一覧表示します。しかし、Portholeが転送するのは指定したTCP・UDPポートの通信であり、LAN内のサーバー検出情報を別のネットワークへ再配信する機能ではありません。そのため、Portholeで接続できる状態になっていても、ゲーム内の「LANサーバー」一覧にはホストが表示されない可能性があります。公式サイトでも、LANブラウザではなく、127.0.0.1とポート番号を指定するDirect Connectの利用が推奨されています。
画面分割だけのローカル協力ゲームには使えない
Portholeは、すべての「ローカルマルチプレイ」をオンライン化するツールではありません。同じPCへ複数のコントローラーを接続して遊ぶ画面分割ゲームなど、ネットワーク通信を使用しないゲームでは、転送するポートそのものが存在しません。このようなゲームを遠隔地のフレンドと遊ぶ場合は、映像とコントローラー入力を配信するSteam Remote Play Togetherなどの機能が必要です。Portholeが向いているのは、LANホスト、リッスンサーバー、専用サーバー、Direct Connectといったネットワーク接続機能を持つゲームです。
比較PortholeとHamachiの違い
PortholeとHamachiは、どちらもルーターのポート開放を行わず、離れた場所にいるフレンドとLANのような接続環境を作れるツールです。ただし、通信を共有する範囲と接続方法が大きく異なります。
| 項目 | Porthole | Hamachi |
|---|---|---|
| 共有範囲 | 指定したTCP・UDPポートだけ | PC全体を仮想LANへ参加させる |
| 接続方式 | VPNではなく、Steamネットワーク経由のプロキシに近い転送 | 仮想ネットワークアダプターを使うホスト型VPN |
| 参加方法 | Steamアカウント・共有コードまたはSteamフレンドリスト | LogMeInアカウント・ネットワークIDとパスワード |
| 無料時の人数 | 公式には人数の制限を設けないと説明(実際の安定性は環境次第) | 1ネットワークにつき最大5台まで |
| 対応OS | Windows・Linux・SteamOS(macOSは現時点で非対応) | Windows・Linux・macOS |
| 主な用途 | Steamフレンドとのゲームポート共有に特化 | ゲーム以外のリモートアクセスや複数サービス共有にも対応 |
Portholeは、ゲームが25565番ポートだけを使う場合はそのポートだけを共有でき、ファイル共有やプリンター、ほかのゲームサーバーなど、指定していないサービスへPorthole経由で接続することはできません。一方のHamachiは、メッシュネットワークへ参加したPCに仮想ネットワークアダプターが作られ、同じ仮想LANに参加している端末同士で通信できるようになります。ただし、Hamachiをインストールしただけですべてのファイルが自動的に公開されるわけではなく、実際にアクセスできる範囲は、Windowsのファイル共有設定やファイアウォール、各サービスのアクセス権によって変わります。それでも、必要なゲームポートだけを転送するPortholeと比べると、Hamachiの方が仮想ネットワークとしての範囲は広くなります。
普段からSteamで一緒に遊んでいる相手なら、Portholeの方が招待までの手順を減らせる可能性があります。必要なゲームポートだけを手軽に共有したい場合はPorthole、複数のPCを継続的な仮想LANへ参加させたい場合はHamachiという使い分けが適しています。
安全性Portholeの安全性
Portholeでは、ホストが指定したポートだけが共有されます。ゲスト側でもポートごとの承認が必要で、ホストは参加者をキックまたはBANできます。ロビーにはパスワードも設定でき、Portholeを終了すると共有していたポートも閉じます。開発元は、Portholeが共有ポートを通過する生データを転送するだけで、通信内容の読み取りや保存は行わず、PC内のファイルやドライブ、ほかのポートには触れないと説明しています。
これは現時点では開発元による説明です。Portholeは将来的なオープンソース化を予定していますが、2026年7月26日時点のGitHubリポジトリには、公開予定であることを示すREADMEしか置かれていません。ソースコードを第三者が確認できる状態にはまだなっていないため、公開後のコードやセキュリティ評価も確認したいところです。
また、直接P2P接続を使用した場合は、接続相手へIPアドレスが伝わります。知らない相手から届いた共有コードには参加せず、IPアドレスを隠したい場合はValveリレーを強制する設定を利用した方が安全です。
HamachiHamachiは危険なのか
Hamachiは、通信にAES 256ビット暗号化を使用し、ネットワーク認証やロック、メンバー管理などのアクセス制御機能も備えています。Hamachiそのものが危険なツールというわけではありません。問題になりやすいのは、信頼できない相手を同じ仮想ネットワークへ参加させたり、Windowsのファイル共有や不要なサービスを有効にしたまま使ったりすることです。Portholeは最初から共有範囲をポート単位に制限するため、ゲームだけを目的に使用する場合は、設定ミスによって不要なサービスまで到達可能になるリスクを抑えやすい設計です。
遅延Portholeを使っても遅延がなくなるわけではない
Portholeは、直接P2P接続またはValveリレーのうち、接続状況に適した経路を使用します。Valveは、Steam Datagram Relayを経由することで、通常のインターネット経路より短いルートが見つかり、Pingが改善する場合があると説明しています。ただし、Portholeを使えば必ずPingが下がるわけではありません。ホストとフレンドの距離、双方が利用するインターネット回線、ホスト側の上り速度、Wi-Fiの品質、Valveリレーまでの距離などによって結果は変わります。
自宅サーバーの場合、参加者全員の通信をホストPCが処理するため、ダウンロード速度よりもホスト側の上り速度と安定性が重要です。
接続できない時Portholeで接続できないときに確認すること
Portholeでフレンドがサーバーへ接続できない場合は、最初に双方のSteamクライアントが起動しており、正しいSteamアカウントへログインしているか確認します。次に、ホスト側のゲームサーバーが正常に起動し、指定したTCPまたはUDPポートで待ち受けているか確認します。ゲームが複数のポートを使う場合は、一部だけではなく必要なポートをすべて共有しなければなりません。
Portholeの自動検出結果だけで接続できない場合は、ゲームの公式サーバー設定も確認した方がよいでしょう。フレンド側ではLANサーバー一覧から探すのではなく、127.0.0.1と承認したポート番号を使ってDirect Connectします。同じポートを別のアプリが使用している場合は、ローカルリマッピングで空いているポートへ変更します。
Windowsファイアウォールの確認も必要ですが、接続できないからといってファイアウォール全体を無効にするのは避けるべきです。Microsoftは、ポートを手動で開放するよりも、必要なアプリだけをファイアウォールの許可リストへ追加する方がリスクを抑えられると説明しています。ゲームサーバーやPortholeがブロックされている場合は、Windowsセキュリティの「ファイアウォールによるアプリケーションの許可」から対象アプリを確認します。
直接P2P接続で安定しない場合や、相手へIPアドレスを知らせたくない場合は、Valveリレーを強制する設定も試す価値があります。ゲームサーバーの立て方そのものを見直したい場合は、ゲームサーバー用VPSおすすめ比較でVPS運用との違いも比較できます。
向き不向きPortholeはどんな人におすすめか
- ルーターのポート開放ができない人、CGNAT環境で自宅サーバーを公開できない人
- Steamフレンドだけを自宅サーバーへ招待したい人
- Hamachiのように仮想LAN全体を共有する必要はなく、ゲーム用ポートだけを共有したい人
- macOSを含む複数OSで利用したい人
- ゲーム以外のサービスもまとめて共有したい人、常時接続の仮想LANを作りたい人
- ゲーム側にDirect Connect機能がなく、LANサーバーの自動検出だけで接続するタイトルを遊びたい人
まとめまとめ|共有範囲を絞れるのがPortholeの特徴
Portholeは、選択したTCP・UDPポートをSteamフレンドへ転送し、ルーターのポート開放なしで自宅サーバーへ接続できるようにする無料ツールです。Steamネットワークを利用するため、グローバルIPアドレスを確認したり、ルーターの管理画面を操作したりする必要がありません。NATやCGNAT環境でも使用できると案内されています。
Hamachiが複数のPCを同じ仮想LANへ参加させるVPN型ツールなのに対し、Portholeは必要なゲームポートだけを共有する点が大きな違いです。Steamフレンドとゲームサーバーを共有する目的に絞れば、Portholeの方が設定しやすく、共有範囲も管理しやすい可能性があります。
ただし、Portholeは2026年8月3日に配信予定の未公開アプリです。ゲームごとの互換性、実際の遅延、ポート自動検出の精度、大人数接続時の安定性については、リリース後の検証が必要です。
FAQよくある質問
Porthole – Local Port Sharingは、指定したTCP・UDPポートだけをSteamフレンドへ転送し、ルーターのポート開放なしで自宅サーバーへ接続できるようにする無料アプリです。PC全体を仮想LANへ参加させるHamachiと違い、共有される範囲をゲームに必要なポートだけに絞れる点が特徴です。
使い方は、双方のPortholeインストール、ゲームサーバーの起動、ロビー作成、ポートの選択、招待、フレンド側の承認、127.0.0.1への接続という7ステップです。IPアドレスを知らせたくない場合はValveリレーを強制する設定を、Macを含むグループで使いたい場合はHamachiを検討してください。
Portholeは2026年8月3日に配信予定で、本記事執筆時点(2026年7月26日)ではまだ配信されていません。ゲームごとの対応状況や実際の安定性は、リリース後にあらためて確認が必要です。

