Windows 11 KB5124008でRadeonがクラッシュ・ブラックスクリーン|RX 6600〜RX 9070 XT報告、原因と対処法
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RX 6600〜RX 9070 XTで報告、Microsoft・AMDとも既知の不具合には未掲載
出典:Microsoft公式「KB5124008」サポートページ、Microsoft Learn「Windows 11, version 25H2 known issues」、同「version 24H2 known issues」、WindowsLatest「Microsoft admits Windows 11’s biggest September update is breaking multiple features」、AMD Software: Adrenalin Edition 26.9.1 Release Notes、AMD公式サポート「Error 205」(GPU-KB205)、AMD公式サポート「AMD Cleanup Utility」(GPU-601)(いずれも2026年9月13日確認)にもとづきます。
9月のWindows Update後、Radeon搭載のゲーミングPCで画面が突然真っ暗になった、あるいはゲーム中にディスプレイの信号ごと消えてフリーズした、という経験はないでしょうか。ドライバーを入れ直してもすぐ同じ症状が出るとなると、故障を疑いたくなるのも無理はありません。
2026年9月8日に配信されたWindows 11のセキュリティ更新プログラム「KB5124008」の適用後、RX 6600からRX 9070 XTまで複数世代のRadeon搭載環境で、AMDドライバーのタイムアウト・ブラックスクリーン・システム全体のフリーズ・ディスプレイの認識喪失が起きているという報告が海外メディアで出ています。ただし2026年9月13日時点で、Microsoft・AMDのいずれの公式ページにもこの症状は既知の不具合として掲載されていません。
報告されている症状と対象GPU、KB5124008が原因と断定できない理由、Windows Update側でGPUドライバーのバージョンが巻き戻る現象という別の角度、そして症状の有無で取るべき対応がどう変わるかを、一次情報にもとづいて整理します。
目次
要点先に結論だけ押さえる
症状AMDドライバーのタイムアウトとブラックスクリーンが複数のRadeonで報告
WindowsLatestの報道によると、Reddit上のスレッドでKB5124008適用後のAMD Radeon環境について、AMDドライバーのタイムアウト、ブラックスクリーン、システム全体のフリーズ、ディスプレイの認識喪失が報告されています。ドライバーを再インストールしても、直後にまた同じ状態へ戻ってしまうケースがあるとも伝えられています。
報告されている対象GPUは、RX 6600、RX 7700 XT、RX 7800 XT、RX 7900 GRE、RX 7900 XTX、RX 9070 XTの6モデルです。並べてみると分かる通り、これは1つのアーキテクチャ世代に限った話ではありません。
RX 6600
RX 7700 XT・RX 7800 XT
RX 7900 GRE・RX 7900 XTX
RX 9070 XT
RDNA2からRDNA4まで3世代のアーキテクチャにまたがって同じ系統の症状が報告されている点は、特定のGPUチップ固有の欠陥というより、Windows側の更新プログラムが引き金になっている可能性を示唆する材料の1つです。ただし、これはあくまで報告内容から読み取れる傾向であり、原因を特定した情報ではありません。
未確定KB5124008が原因と断定できない、大きな理由がある
今回の件を「KB5124008がRadeonを壊した」と言い切れないのには、はっきりした理由があります。Microsoft・AMDという当事者2社のどちらも、この症状を既知の不具合として公式に認めていないことです。
Microsoft公式のKB5124008サポートページとWindows Release Healthに掲載されている既知の不具合は、2026年9月13日時点で3件のみです。USB Audio Class 1.0デバイスが起動できない、または音が出ない問題(ステータス:Confirmed)、Hyper-VベースのLinux VMでPlan9によるホストフォルダー共有が利用できない問題(同:Confirmed)、リモートデスクトップサービス(RDS)が不安定になりRDP接続が数分後に失敗する問題(同:Mitigated)の3つで、いずれもAMD・Radeon・GPU・ディスプレイドライバーに関する記載は一切ありません。
AMD側の状況も同様です。2026年9月3日公開のAMD Software: Adrenalin Edition 26.9.1(Optional Driver)のリリースノートでは、RX 9000シリーズにおけるStarfieldとApex Legendsのクラッシュが修正された一方、Known IssuesにWindows Updateやセキュリティ更新に関連する記載は見当たりません。AMD公式が現時点でこの問題を把握し対応中だと明言した形跡は確認できていません。
WindowsLatestの報道自体も「なぜ一部のAMD PCだけで問題が起きるのかは不明」としており、記事の時点でも「具体的に何が壊れているのかを特定するにはまだ早い」と留保をつけています。同記事によれば、KB5124008を削除すると症状が解消したという報告があり、これによってWindows Update側が原因として有力視されているとしていますが、これも未確認の報告の域を出ません。
「Microsoft・AMDのどちらも認めていない」「削除すれば直るとも言い切れる段階にはない」という2点を踏まえると、現時点でできるのは、手元の環境で実際に症状が出ているかどうかを確認し、出ている場合に順を追って切り分けることだけです。9月8日公開のKB5124008自体は、8月27日公開のKB5120998で起きていたデスクトップ背景の黒化やArm64機のTeams・Outlookクラッシュを修正するリリースでもあります。何が直り、何が新たに報告されているかは別記事で整理しています。
別角度Windows UpdateがGPUドライバーを勝手に巻き戻すケースもある
今回の報告そのものとは別に、Windows UpdateがAMDグラフィックスドライバーのバージョンを独自に巻き戻す現象は、AMD公式が「Error 205」として以前から説明しています。AMD公式サポートの定義では、「AMD Softwareのインストールは正常に完了したが、その処理の間にWindowsがAMD Graphicsデバイスのドライバーバージョンを元に戻した可能性がある」状態を指します。
タスクバーの検索で「sysdm.cpl」と入力してシステムのプロパティを開き、「ハードウェア」タブから「デバイスのインストール設定」を選びます。表示された画面で「いいえ」を選び、変更を保存して再起動したうえで、AMD Softwareパッケージを入れ直します。
KB5124008の適用後にRadeonのドライバーがおかしくなったと感じたら、今回報告されているタイムアウトやブラックスクリーンとは別に、単純にWindows Updateがドライバーバージョンを巻き戻しているだけという可能性も並行して疑う価値があります。デバイスマネージャーで実際のドライバーバージョンを確認し、AMD Software上のバージョンと食い違っていないかをまず見てください。恒久的に巻き戻りを止める設定(Windows 11 Proのグループポリシー、Homeのデバイスのインストール設定)まで含めた詳しい手順はWindows UpdateでGPUドライバーが古い版に戻る原因と直し方で解説しています。
対処症状が出ている場合の確認手順
手元の環境で実際にタイムアウトやブラックスクリーンが起きている場合は、次の順番で切り分けてください。いきなり強い対処に飛びつかず、確認から始めることが大切です。
更新履歴とドライバーバージョンを確認します。設定からWindows Update、更新の履歴でKB5124008が入っているかを確認したうえで、デバイスマネージャーでRadeonアダプターの実際のドライバーバージョンを確認します。AMD Software上の表示と食い違っている場合は、前述のWindows Updateによる巻き戻りが起きている可能性があります。
AMD Cleanup Utilityでクリーンインストールします。通常の再インストールで改善しない場合は、AMD公式のAMD Cleanup Utilityをダウンロードして実行し、既存のAMDグラフィックス・オーディオドライバーと関連ソフトウェアを一度すべて削除してから、最新のAMD Softwareを入れ直します。実行時にセーフモードでの起動を選ぶとより確実に削除できます。実行前には復元ポイントが自動作成されるため、万一の際は元の状態へ戻せます。
改善しない場合の最終手段としてKB5124008のアンインストールを検討します。設定からWindows Update、更新の履歴、更新プログラムをアンインストールと進み、KB5124008を選んで削除します。KB5124008はセキュリティ更新プログラムです。予防目的や念のためといった理由での削除はおすすめできません。実際に業務やゲームに支障が出ている場合に限る最終手段として扱い、Microsoftから恒久的な修正が提供され次第、速やかに再適用してください。
結論分岐症状が出ていないなら、今は何もしなくてよい
報告されているのは一部のRadeon環境に限られており、大多数の環境では問題なく動いています。KB5124008はセキュリティ更新プログラムなので、今回の報告だけを理由に適用を見送ったり、症状が出ていないのに予防的にアンインストールしたりする必要はありません。気になる場合は、しばらくの間はデバイスマネージャーでドライバーの状態を時々確認しておく程度で十分です。
逆に、ゲーム中や作業中に実際に画面が固まる、真っ暗になる、Radeonが認識されなくなるといった症状が出ているなら、前述の手順で確認から進めてください。AMD Radeon全般のドライバークラッシュ診断や、AMD Cleanup Utilityを使ったより詳しいクリーンインストール手順はatikmdag.sysが応答を停止する原因と直し方でも扱っています。同じKB5124008に関連する不具合としては、Microsoftが既に既知の不具合として認めているリモートデスクトップサービスの不安定化についても別記事で解説しており、公式に「確認済み」の問題と、今回のようにまだ確認できていない報告との違いを比べる材料になります。
Q&Aよくある質問
総括まとめ|まず自分の環境で症状が出ているかを確認する
2026年9月8日公開のKB5124008適用後、RX 6600からRX 9070 XTまで複数世代のRadeon搭載環境でAMDドライバーのタイムアウトやブラックスクリーンが報告されています。ただし2026年9月13日時点で、Microsoft・AMDのいずれもこの問題を既知の不具合として公式に認めておらず、「KB5124008が原因」と断定できる段階ではありません。
まずは手元のRadeon環境でタイムアウトやブラックスクリーン、フリーズが実際に起きているかを確認してください。何も起きていなければ、KB5124008はセキュリティ更新プログラムなので、そのまま使い続けて問題ありません。症状が出ている場合は、更新履歴とドライバーバージョンの確認、AMD Cleanup Utilityによるクリーンインストールという順番で切り分け、それでも改善しないときに限ってKB5124008のアンインストールを最終手段として検討してください。削除で症状が解消したという報告はあるものの未確認の情報であり、根本原因が特定されていない以上、Microsoftから恒久的な修正が提供され次第、速やかに再適用することをおすすめします。



