インフォスティーラー感染後の対処法|Cookie・セッションを盗まれたときのパスワード変更とアカウント保護手順
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不審なゲーム用ツールを実行した後、メールやDiscordなどで身に覚えのないログインが起きたら、ファイルを消してパスワードを変えるだけで対処を終えないでください。インフォスティーラーは、保存した認証情報やログイン済みの状態を悪用する情報を盗むマルウェアです。
感染が疑われる端末の通信を切り、安全な別端末から登録メールと主要アカウントを保護します。パスワード変更に加え、サービス側でのセッション失効、不要な連携アプリの取り消し、回復先やメール転送の点検を進めてください。
パスワード変更でログアウトする範囲はサービスごとに違います。複数の不正ログインだけで感染と決めつけず、実行したファイル、検知履歴、通知の時刻を照合しながら、端末の調査とアカウントの復旧を進めます。
目次
初動感染端末を隔離し、別端末でメールから保護する
マルウェアが残った端末で変更すると、新しい認証情報も盗まれるおそれがあります。普段利用している安全なスマートフォンや別のPCを使い、公式アプリや自分で開いた公式サイトから操作してください。
- 感染が疑われるPCのLANケーブルを抜き、Wi-Fiもオフにします。通信の遮断は追加の通信を止める対処であり、既に盗まれた情報を取り戻す操作ではありません。
- 安全な別端末で、登録メールにログインできるか確認します。入れない場合はメールサービスの公式復旧手順へ進みます。メールを使ってほかのアカウントが再設定されることを防ぐため、メールの保護を優先します。
- メールのパスワードを固有のものへ変更し、不審なログイン済み端末・セッションをログアウトさせます。連携アプリ、回復用メール・電話番号、追加認証方法、転送やフィルターも確認します。
- 被害が出ているゲーム・チャット・決済などのアカウントを保護します。同じパスワードの使い回し先に加え、感染端末に保存していた認証情報やログイン済みのサービスも確認対象にします。
- 不審な購入・送金や設定変更があれば、サービスと決済事業者の公式窓口へ連絡します。通知、取引番号、発生時刻は保存しますが、パスワードや復旧コードは第三者へ送らないでください。
スキャンの完了を待つあいだも、別端末からのアカウント保護は進められます。仕事・学校の端末なら管理担当へ連絡し、自己判断で初期化して調査に必要な記録を消さないでください。
出典:ITRCの端末侵害への対処、Googleのアカウント侵害への対処(2026年10月25日確認)。
違いパスワード・Cookie・セッション・連携権限は別々に確認する
パスワードは本人確認に使う秘密情報です。Cookieはブラウザーが保存・送信するデータで、ログインを維持する識別情報を含む場合があります。すべてのCookieがログイン情報というわけではありません。
セッションは、ログイン後のアクセスを同じ利用者のものとして扱う仕組みです。有効なセッションの識別情報を盗まれると、追加の認証を求められずにアクセスされる場合があります。二要素認証を無効にする理由にはならず、ログイン済み状態の失効も必要になるということです。
| 対象 | 行う操作 | 別に残る確認 |
|---|---|---|
| パスワード | サービスごとに異なるものへ変更 | 変更に伴うログアウト範囲と例外 |
| ログイン済みセッション | サービスの設定でログアウト・失効 | 全端末操作の対象外や反映時間 |
| 連携アプリの権限 | 不審・不要なアプリの許可を取り消す | ログアウトだけで解除されたと思わない |
| 回復先・認証方法 | メール・電話番号・認証方法を点検 | メール転送・フィルターの不審な変更 |
自分のブラウザーでCookieを消しても盗難コピーの失効にはならない
ブラウザーのCookie消去は手元の保存データを消す操作です。攻撃者が持つコピーを使えなくするには、サービス側でセッションを無効にする処理が必要です。ブラウザーの履歴削除を「すべての端末からログアウト」の代わりにしないでください。
2026年2月2日公表のMicrosoftの調査でも、認証情報やブラウザーセッションを狙う情報窃取型マルウェアが扱われています。ただし、個々の感染で盗まれた範囲は異なります。
出典:Microsoftの情報窃取型マルウェア調査、OWASPのセッション管理指針(2026年10月25日確認)。
失効Google・Microsoft・Discordのログイン状態を取り消す
パスワードを変更した後は、下のサービス別の扱いを確認してください。ログインできない場合は、設定変更を繰り返すより公式のアカウント復旧へ進みます。
Googleは変更後の例外と同名の複数セッションを確認する
Googleはパスワードの変更・再設定で原則ログアウトしますが、本人確認に使う端末、一部の連携アプリがアクセスする端末、アクセスを許可したホームデバイスには例外があります。
- Google アカウントの「セキュリティとログイン」を開き、「お使いのデバイス」から「すべてのデバイスを管理」へ進みます。
- デバイスまたはセッションを選び、心当たりがないものを「ログアウト」します。同じ端末名のセッションが複数あれば、各セッションを確認してください。
- ログアウトした対象に「ログアウト済み」と表示されることを確認します。端末一覧の時刻にはバックグラウンド同期も含まれるため、時刻だけで侵入と断定しません。
続いて回復用メール・電話番号、2段階認証の方法、アカウントへのアクセス権を持つアプリを点検します。Gmailでは転送、フィルター、メールの委任など、自分が設定していない変更を確認してください。ログインできない場合は、Googleのアカウント復元ページへ進みます。
出典:Googleのパスワード変更後の扱い、Googleの端末・セッション確認(2026年10月25日確認)。
Microsoftは全サインアウトに最大24時間、Xbox本体は別対応
個人用Microsoft アカウントでは、セキュリティダッシュボードの詳細なセキュリティ設定から「Sign out everywhere」を選び、「Sign out」を実行します。ブラウザーやアプリなどのサインアウトには最大24時間かかる場合があり、Xbox本体はこの操作の対象外です。
実行時刻を控え、Xbox本体については公式のXboxサインアウト案内も確認してください。この待ち時間は、パスワード変更や回復先の点検を後回しにしてよい時間ではありません。
アカウント復旧の手順に沿って、パスワード、接続されたアカウント、転送、自動応答の設定を確認します。ログインできない場合は公式復旧ページのサインインヘルパーへ進みます。企業向けのDefender XDRなどの管理操作を、個人用アカウントの設定として探す必要はありません。
出典:Microsoftの全サインアウト、Microsoftのアカウント復旧(2026年10月25日確認)。
Discordはパスワード変更とAuthorized Appsの取り消しを分ける
Discordで不審なQRコードを読み込んだ場合は、パスワードを変更してください。現行のアカウントトークンが無効になり、全端末からログアウトします。侵害が疑われる場合はパスワードをリセットし、多要素認証も確認してください。
- 安全な別端末でパスワードをリセットします。入れない場合は公式の侵害対応ページから復旧窓口へ進みます。
- デスクトップ・ブラウザーでは左下の歯車からUser Settingsを開き、Authorized Appsを選びます。不要なアプリはDeauthorizeで取り消します。
- モバイルでは右下のアバター、右上の歯車、Authorized Appsの順に進み、認識できないアプリを取り消します。取り消した対象が残っていないか確認してください。
パスワード変更だけで、連携アプリの許可もすべて解除されたとは扱いません。サポートを名乗る相手にDMで復旧を頼んだり、支払い・認証情報の提供に応じたりせず、公式窓口を使ってください。
出典:Discordのアカウント保護、Discordの侵害対応(2026年10月25日確認)。
点検アカウントごとに変更・失効・解除・回復先を記録する
安全な端末で「サービス名/パスワード変更/セッション失効/連携解除/回復先点検/操作時刻」を記録すると、変更だけで終わったアカウントを見つけやすくなります。実際のパスワードや復旧コードを同じ一覧に並べる必要はありません。
例えば、メールとDiscordのパスワードを変えても、Gmailの転送先とDiscordのAuthorized Appsが未確認なら、その2項目を続けて点検します。「PCでウイルスが検出されなくなった」と「アカウントのアクセスを取り消した」は、別々の完了項目です。
Steamなど、ほかのゲームサービスも公式の侵害対応窓口から復旧してください。パスワード変更が全サービスで同じ範囲のログアウトを起こすとは限りません。使い回し先の洗い出しが必要なら、ゲーミングPCのウイルス対策と保護設定も確認できます。
端末スキャン後も問題が続くなら再構築を検討する
感染が疑われる端末では、セキュリティソフトの検知履歴、対象ファイル、実行した時刻を確認し、フルスキャンなど公式の除去手順を進めます。未知の「修復ツール」を追加で実行したり、検出されたファイルを許可して起動し直したりしないでください。
Microsoftの侵害対応は、同じPCからパスワードを変更する前にマルウェアを除去する手順です。別の安全な端末で緊急に行ったアカウント保護と並行し、感染端末を再利用する前に調査を終えてください。
Windowsでスキャン後も感染の問題が続く場合は、インストールメディアからのクリーンインストールを検討します。対象ドライブの個人ファイル、アプリ、設定が削除されるため、必要なデータと回復キーを確認してから進めてください。ファイルやアプリを保持する修復再インストールとは異なります。
再構築しても、既に盗まれた認証情報やサービス側のアクセス権が自動で取り消されるわけではありません。アカウント保護を並行し、バックアップから不審なツールやブラウザー環境をそのまま戻さないようにします。具体的な準備はWindows 11のクリーンインストール手順で確認できます。
出典:MicrosoftのWindows回復手順(2026年10月25日確認)。
不正操作が続いても再感染と決めつけない
新しい不正操作が起きたら、操作の発生時刻と通知の到着時刻を分けて確認します。残っているセッション、連携権限、回復先、メール転送、ほかに使っている端末を再点検し、Microsoftなら全サインアウトの反映時間とXboxの例外も照合してください。
パスワードの再変更を繰り返しても、自分が変更していない認証方法や回復先が残っているなら、その項目の復旧が必要です。設定を戻せない場合や被害が継続する場合は、保存した時刻・通知・取引記録を添えて公式窓口へ相談します。
FAQCookie窃取後の対処で迷う点
まとめ端末の調査とアカウントのアクセス取り消しを並行する
不審なツール実行後に不正ログインがあったら、感染が疑われる端末を隔離し、安全な別端末からメールと主要アカウントを保護します。パスワード変更、サービス側のセッション失効、連携アプリの取り消し、回復先・転送設定の点検をアカウントごとに進め、端末を再利用する前に調査・除去を終えてください。

