GIGABYTE X870 AORUS INFINITYは買いか|DDR5-8000完走の実測と国内価格11万9,800円【2026年10月】
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実測はDDR5-8000完走、国内は11万9,800円まで下落
GIGABYTEの40周年記念マザーボード「X870 AORUS INFINITY」は、7月17日の国内発売時に税込14万8,000円前後と案内された、AM5のOC特化E-ATXです。10月16日時点では、正規代理店品を扱うPC4Uが税込11万9,800円(在庫あり)で売っており、発売時より約2万8,000円安くなっています。
海外の実機レビューでは、Ryzen 9 9900XでDDR5-8000のキットがストレステストを完走しました。ゲームは平均〜平均以上、3DMarkは良好、動画エンコードなどの生産性は平均〜やや下で、VRM温度は最大48℃にとどまっています。ただし標準設定の比較ではほかの基板と大きな差が出ておらず、価格差に見合う性能向上は示されていません。
メモリを詰めたい、液体窒素まで視野に入れる、という人なら11万円台は検討できる価格です。ゲームを快適に遊ぶだけなら、差額をGPUやCPUに回すほうがフレームレートに直結します。

目次
結論OC・メモリ詰めなら候補、ゲーム用途なら見送り
- DDR5-8000以上のキットを2枚挿しで動かしたい
- BIOSで電圧・タイミングを追い込むのが目的
- 冷却を強化して長時間のOCを回す
- 限定の40周年モデルに価値を感じる
- ゲームのfpsを上げたいだけ
- メモリを64GB超で使い、4枚挿しが前提
- M.2を複数枚Gen5で使いつつUSB4も使う
- M.2や音質の充実を重視する
実測ゲーム・消費電力・VRM温度の実測
海外の実機レビューのテストは、Ryzen 9 9900Xで、標準のKingston DDR5-6000キットを使い、CPUは定格(ブースト込み)、BIOSは最適化済みの初期値+XMPという条件です。
| 項目 | 結果 | 読み方 |
|---|---|---|
| ゲーム | 平均〜平均以上 | F1 24(ネイティブ)とCyberpunk 2077(DLSS使用)を1080p Ultraで測定。差は誤差の範囲を想定した条件 |
| 3DMark | 非常に良好 | 合成ベンチは上位寄り |
| HandBrake・Corona・LAME | 平均/やや平均以下 | HandBrakeは平均、CoronaとLAMEはわずかに下。計測しない限り体感できない差 |
| 消費電力 | アイドル約91W/最大263W | DDR5-7200でのシステム全体の壁電力。平均177Wで、測定ボード平均の172Wよりわずかに高い |
| VRM温度 | センサー46℃台/内部最高48℃ | 110A SPSで約150Wの負荷時。余裕が大きい |
出典(レビュー公開日2026年10月16日):Tom’s Hardware レビュー/同レビュー(ベンチマーク・電力・VRM温度)
ゲームや日常作業で「遅い」ことはなく、かといって、この標準設定の比較では高価格に見合う性能差は確認できません。マザーボードが変わっても、同じCPUとメモリならfpsはほぼ変わらないのが通常です。
OCメモリOCの実力はDDR5-8000完走、11400は条件付き
この基板の強みは、メモリスロットを2本に絞り、CPUソケットの上側に並べた配置です。このレビューでは、4スロット基板だとKlevv DDR5-8000キットを動かすためにAPU(Ryzen 5 8600G)へ載せ替えて測るケースが多い一方、この基板はRyzen 9 9900Xのままストレステストを完走しました。2スロット構成の基板でDDR5-8000が通る例として確認できます。
別の実機レビューには、G.Skill Trident Z5のDDR5-8800キットが問題なく動作したという報告があります。常用安定性まで検証したものではありません。同じレビューでは、X3Dターボ・モード2.0を有効にしたRyzen 9 9950X3Dでアプリが平均約10%、ゲームが10〜20%向上したとしています。ただしこれはCPU側の設定による向上で、基板単体の効果とは切り分けられておらず、価格差の根拠にはなりません。同じレビューは「メモリキットによっては一発で動かない」ことも欠点に挙げています。
出典:Wccftech「Gigabyte X870 AORUS Infinity」レビュー
公称のDDR5-11400は手動調整・専用BIOS設定・メモリコントローラーの優れたCPUが前提のOC値で、日常の動作保証ではありません。XMP/EXPOで常用できる速度として期待しないでください。最初のレビューではCPU自体の手動OC(PBOや全コアOC)を計測しておらず、その上限は確認できません。
CMOSクリア・コールドリセット・リセットのボタン、電圧測定ポイント、OC用スイッチ、PS/2ポート、CPUの周囲に取り付けてVRMとメモリの温度を最大8.5℃下げるとされるCPU Thermal Matrixを備えます。温度低下はメーカー公称値です。
価格国内は11万9,800円、発売時より約2万8,000円安い
| 時点・販路 | 価格 | 備考 |
|---|---|---|
| 2026年7月(国内発売時) | 14万8,000円前後 | オープンプライス、市場想定価格(税込) |
| 10月16日(PC4U) | 11万9,800円 | 税込、在庫あり、正規代理店品。3,000円以上で送料無料 |
| 10月17日(Amazon.co.jp) | 販売ページで確認 | Amazonで見る |
| 米国(Newegg表示) | 799.99ドル | レビュー記載の価格。税・保証条件が国内と異なる |
出典(確認日2026年10月16日):PC4U「X870 AORUS INFINITY」/ニューエックス プレスリリース/Newegg「X870 AORUS INFINITY」。ショップの価格・在庫は変動します。
値下がりしても、X870基板としては割高です。米国では上位X870Eが約530〜598ドル(ASUS ROG Crosshair X870E Apexが597.99ドル、GIGABYTE X870E AORUS Master X3Dが589ドル、MSI MEG X870E ACE MAXが530ドル強)で買えます。Infinityの799.99ドルは、同じOC向けのApexより約200ドル高い計算です。
注意点買う前に確認したい制約
- M.2とUSB4が帯域を共有します。CPU直結のM.2(M2B_CPU)にGen5 SSDを挿すと、USB4と帯域を分け合い、M.2をPCIe 5.0 x2(x4相当のGen4速度)で使うか、USB4を無効にしてx4で使うかの選択になります。Gen5 SSDを2本とUSB4を同時に使いたい人には向きません。
- メモリは2枚構成です。最大128GB(64GB×2)で、4枚挿しはできません。キットによっては相性で設定の追い込みが要ります。
- E-ATX(305×275mm)です。対応するPCケースかを先に確認してください。
- M.2は3本(Gen5×2、Gen4×1)で、SATAは4ポートです。GIGABYTE X870E AORUS Master X3DやMSI MEG X870E ACE MAXのほうがM.2が多く、オーディオも上です。この基板のオーディオはALC1220で、DACやアンプはありません。
- 購入特典は終了しています。代理店のキャンペーンは購入期間が9月27日まで、応募が10月11日まででした。
比較ROG STRIX X870E-Eとの違い
OCに興味がなく、電源の余裕と拡張性だけを求めるなら、上位X870EのASUS ROG STRIX X870E-E GAMING WIFIやASRock X870E Taichiで足ります。STRIX-Eは4スロットで、M.2もUSBも多く備えます。TSUKUMOの税込価格はSTRIX-Eが8万980円(在庫なし)、ASRock X870E Taichi(E-ATX)が8万3,550円(在庫わずか)で、Infinityの11万9,800円との差はSTRIX-Eで3万8,820円、Taichiで3万6,250円です。
| 項目 | X870 AORUS INFINITY | ROG STRIX X870E-E |
|---|---|---|
| 得意なこと | メモリOC・極限OC | VRM・拡張性・安定運用 |
| メモリスロット | 2本(最大128GB) | 4本(最大256GB) |
| M.2スロット | 3本(Gen5×2、Gen4×1) | 5本 |
| USB4 | 背面1ポート(M.2と帯域共有) | 2ポート |
| 背面USB | 8ポート(USB4×1、10Gbps×3、5Gbps×4) | 13ポート(USB4×2、20Gbps×1、10Gbps×10) |
| 有線・無線LAN | 5GbE・Wi-Fi 7・Bluetooth 5.4 | 5GbE・Wi-Fi 7 |
| 価格 | 11万9,800円(PC4U) | 8万980円(TSUKUMO、在庫なし) |
X870E Taichiは、24+2+1フェーズ・110A SPSの電源にファン付きVRMヒートシンクを組み合わせたE-ATXです。M.2は4本(Gen5×1、Gen4×3)、USB4は背面2ポート、メモリは4スロット(最大256GB)、LANは5GbEで、メモリスロットとM.2の数ではInfinityを上回ります。Gen5対応のM.2は1本のみで、メモリOCに特化した2スロット構成はInfinityだけです。
STRIX-Eにも帯域の制約はあり、M.2_2とM.2_3の両方(またはどちらか)にSSDを挿すと、グラフィックボード用のPCIe 5.0スロットがx8動作になります。Ryzen 8000シリーズでは、この2本のM.2は使えません。
出典(確認日2026年10月16日):TSUKUMO「ROG STRIX X870E-E」/TSUKUMO「X870E Taichi」/TSUKUMO「X870E Taichi」仕様/ASUS「ROG STRIX X870E-E GAMING WIFI」仕様
おすすめ通常用途ならX870E上位機で十分
Infinityを選ぶ理由が「OCの記録を狙う」でなければ、浮いた予算をGPUやSSDに回せます。次の2枚が、Infinityより約4万円安いX870E上位機です。在庫は変動するため、リンク先で確認してください。
まとめまとめ|OCを遊ぶ人だけの11万円台
X870 AORUS INFINITYは、2スロット構成でDDR5-8000を完走させ、VRMも冷えるOC特化基板です。発売時の14万8,000円前後からPC4Uの11万9,800円まで下がり、手を出しやすくはなりましたが、標準設定でのゲーム性能の向上は示されていません。
OC・メモリ詰めが目的なら11万9,800円は検討できます。標準設定ではほかの基板と性能差が出ておらず、通常のゲーム用途は上位X870Eで十分です。浮いた予算はGPUに回すほうが効果的です。
©GIGABYTE。製品画像はニューエックスのプレスリリースより。






