『Skyrim』元リードデザイナーがTES6に望む「馬とハシゴ」|ハシゴが見送られた理由とSentinelでの採用は未発表
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ハシゴが見送られた理由と、Sentinelでの採用は未発表という現状
『The Elder Scrolls VI: Sentinel』に何を望むか、と聞かれた『Skyrim』の元リードデザイナー、ブルース・ネスミス氏が最初に挙げたのは、新しい魔法でも広大なマップでもなく「馬」と「ハシゴ」でした。
望んでいるのは、馬は「乗って移動するだけ」の存在から、馬上で戦ったり馬と一緒に戦ったりできる形へ、ハシゴは調べると頂上へ瞬間移動する形から、実際に登り降りできる形への変更です。ただしネスミス氏は2022年に引退しており、この発言はSentinelに入る機能の発表ではありません。
読むときに注意したいのは、『Skyrim』にはすでに騎乗戦闘があることです。2012年のアップデートで追加されているので、「馬の上では戦えない」という話ではありません。ハシゴのほうは、必要がなかったのではなく、決めるべき仕様が多く、その回答が実装の工数を見積もる前提になっていたことが、見送りの背景にあります。
目次
要点ネスミス氏の2つの要望
馬については、乗る以外にも戦闘などができる形を望んでいます。ハシゴについては、クリックで頂上へ移動する現行の方式をやめ、実際に登り降りできる形を望んでいます。いずれも本人の希望として語られたもので、開発元の発表ではありません。
| 項目 | ネスミス氏の希望 | 『Skyrim』の現状 |
|---|---|---|
| 馬 | 乗るだけでなく、馬上で戦う、馬自身が一緒に戦うなどの要素 | 2012年のアップデート1.6から、馬上での近接・遠隔戦闘に対応 |
| ハシゴ | 実際に登り降りできる。建物やダンジョンの多層構造を作りやすくする | 調べると頂上へ移動する。そうでなければ階段を登る設計 |
| Sentinelでの扱い | 引退後の立場から、希望として語ったもの | 馬・ハシゴとも採用の発表なし |

発言の場発言したのは誰で、どこで語ったのか
ブルース・ネスミス氏は、Bethesdaで『Fallout 3』『Oblivion』『Skyrim』など主要タイトルに関わった開発者です。『Skyrim』ではリードデザイナーを務め、2022年に引退しています。
発言の場は、ゲーム開発者や業界人へのインタビューを配信するYouTube番組『The Examined Game』です。インタビュー全体は約1時間9分で、公開は2026年11月4日(日本時間では5日朝)。『The Elder Scrolls VI』に望むことを語る章は、動画の39分12秒から始まります。
出典:The Examined Game「Passing The Torch For Elder Scrolls VI | Bruce Nesmith」、インタビュー動画(YouTube)、Apple Podcastsの配信ページ(いずれも2026年11月8日に確認)。
馬馬は「乗るだけ」から抜け出せるか
ネスミス氏はまず、馬の実装をもっと良くしてほしいと述べました。「よくある不満で、私だけではない」とも話しています。その一方で、馬の扱いは「とても厄介で、難しい判断がたくさんある」領域だと認めています。
具体的には、『Skyrim』では「馬に乗れるが、できるのはそれだけ」だと指摘し、馬上で戦う、あるいは馬が一緒に戦うといった要素があってもいいはずだと語りました。
『Skyrim』の騎乗戦闘は2012年に追加済み
ただし、『Skyrim』で馬の上から戦えないわけではありません。2011年の発売時には騎乗戦闘がなく、2012年のアップデート1.6で追加されました。この更新で、馬に乗ったままの近接戦闘と遠隔戦闘に対応しています。
Bethesdaは当時、公式ブログで騎乗戦闘を「要望の多かった機能」として発表し、無料の更新で届けるとしていました。馬が一緒に戦うという案も、Sentinelに入るという発表はありません。
出典:Game Informer「Skyrim Update Adds Mounted Combat」(Bethesdaの公式ブログ発表と1.6の更新内容を掲載)(2026年11月8日に確認)。
ハシゴハシゴが登れないと、建物の作り方まで縛られる
もう1つの要望は、ハシゴを実際に登り降りできるようにすることです。ネスミス氏は「単純でばかばかしく聞こえるだろうが、ハシゴを登り降りできないんです」と話しています。
『Skyrim』のハシゴは、クリックすると一瞬で頂上に着きます。そうでなければ、ハシゴではなく階段を登る作りです。ネスミス氏によれば、この制約のせいでアートチームは多層構造を作るときに大きく制限されていました。
ここで問題になるのは動作の見た目ではありません。ハシゴで上下に移動できれば、階段を置く余白がない狭い塔や縦穴のような場所にも、上下の移動経路を用意できます。ハシゴが使えないと、階層の数や空間の取り方そのものに制約が出ます。
実装が重いのは、ゲーム全体に関わる問いが付いてくるから
ハシゴの実装が難しいのは、登るアニメーションを作ればよい話ではないからです。ネスミス氏は『Skyrim』の開発時に、プログラマーから「これらに答えをくれれば、実装にどれだけ時間がかかるか伝える」と問いを突きつけられ、それが問題になったと振り返っています。
ハシゴに付いて回る問いには、たとえば次のようなものがあります。
- 2人が同時にハシゴを使おうとしたら、どうなるか
- NPCは、ハシゴを使うかどうかをどう判断するか
- 登っている最中に攻撃を受けたり、倒されたりしたとき、アニメーションと挙動をどう作るか
ハシゴにはNPCや戦闘と絡む仕様を1つずつ決めるコストがかかり、『Skyrim』の開発でハシゴが見送られた背景は、この積み重ねにあります。
出典:PC Gamer「Skyrim’s lead designer has 2 big asks of The Elder Scrolls 6: Sentinel」(2026年11月8日に確認。ネスミス氏の発言の引用と、ハシゴの問いの例を掲載)。
現状Sentinelで採用されるかは、まだ分からない
『The Elder Scrolls VI』の正式名称が『Sentinel』であることは、2026年11月3日(米国時間)にBethesda Game Studiosが明らかにしました。同じ投稿で、開発は続いているものの、続報を出せるまでには「しばらくかかる」としています。公式サイトの紹介文にも、発売時期や対応機種の記載はありません。
- 馬上の戦闘や馬との共闘が加われば、移動中の遊びの幅が広がる
- ハシゴを登れるようになれば、建物やダンジョンの多層構造を作りやすくなる
- 「よくある不満」と本人が述べており、長く出ていた要望と重なる
- ネスミス氏は引退後の立場で語っており、Sentinelに入る機能の発表ではない
- 『Skyrim』の開発では、ハシゴがNPCや戦闘と絡む仕様の数が多く、その回答が工数を見積もる前提になっていた
- 発売時期・対応機種・価格は未発表で、内容の続報は先になる
開発エンジンは、『Fallout 5』と『The Elder Scrolls VI』向けに作られている新しい「Creation Engine 3」です。ただし、エンジンが新しくなったからといって、馬やハシゴの扱いが決まるわけではありません。『Fallout 5』の開発状況と合わせて、続報を待つ段階です。
出典:Bethesda Game Studios公式Blueskyの投稿(2026年11月3日)、The Elder Scrolls公式サイト、Windows Central(Todd Howard氏への取材)(いずれも2026年11月8日に確認)。
PCの動作環境や買い替えの目安は、『The Elder Scrolls VI: Sentinel』のPC版・推奨スペックの記事で、現時点で分かる範囲を整理しています。
まとめまとめ|馬とハシゴは希望の表明で、Sentinelの新機能ではない
ネスミス氏の要望は、馬を「乗るだけ」から抜け出させることと、ハシゴを実際に登り降りできるようにすることの2つです。騎乗戦闘は『Skyrim』に2012年のアップデートで追加されています。ネスミス氏は馬について「乗れるが、できるのはそれだけ」と述べ、馬上で戦うことや馬との共闘を望んでいます。ハシゴは、NPCや戦闘との兼ね合いで決める仕様が多く、『Skyrim』では見送られました。
馬もハシゴも、『The Elder Scrolls VI: Sentinel』に入るという発表はありません。公式に出ているのは、正式名称と舞台、開発が続いていることで、機能の中身や発売時期は示されていません。


