初代ゴッド・オブ・ウォーPC版の導入方法|北米版ISOが必要・SSE4.2対応CPUとビルド30分前後・60fpsは未達【2026年11月】
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導入はISOからのビルド式で、初回は30分前後
2005年にPS2で出た初代『God of War』を、PCのネイティブアプリとして動かせるファン製プロジェクト「God of War — Native PC」(開発者Vnnc1)が公開されました。完成したゲームをダウンロードする方式ではなく、手元のISOから自分のPCでビルドして遊ぶ仕組みです。
必要なのは、北米版(NTSC-U、SCUS-97399)のISOとWindows 10/11 64bit、SSE4.2対応CPU、RAM 8GB、OpenGL 4.3以上のGPUです。ランチャーの3ステップで導入でき、初回は6コアCPUで25〜30分ほど、2コア4スレッドで約40分かかります。
ただし開発者自身が「完成していない」と明記しており、60fps固定は重い戦闘で届いていません。Steamで買える2018年の『God of War』とは別物で、Sony公式のPC版でもありません。
目次
概要どんなプロジェクトか|PS2のコードをC++に変換してビルドする
PS2版の実行ファイル(MIPS R5900向けのコード)を静的にC++へ変換し、Windows向けのプログラムとしてコンパイルする方式です。変換と実行の土台には、複数の開発者が手を入れた「PS2Recomp」というランタイムが使われ、ランチャーが自動でダウンロードします。ゲームのコードを事前に変換する点が通常のエミュレーターとの違いで、一部のグラフィックス用コードだけは実行時にJITやインタープリターで補います。
配布物にゲームのデータは含まれません。プロジェクトのリポジトリにもゲームファイルはなく、ISOは自分で用意します。最新版は2026年10月31日公開のv0.3.1(旧表記v3.0.1)で、同じ日にv0.3.0、10月26日にv0.2.0が出ており、更新が速いテスト段階のプロジェクトです。版番号は10月31日に振り直され、READMEなどに残るv3.0.1・v3.0.0・v2.0.0はそれぞれv0.3.1・v0.3.0・v0.2.0と同じ版です。

動作環境必要な環境とISO|北米版(SCUS-97399)が前提
| 項目 | 要件 | 補足 |
|---|---|---|
| OS | Windows 10/11 64bit | Windowsのみ。Linux版は予定段階 |
| CPU | SSE4.2対応のx86-64。4コア以上推奨 | 対応外のCPUはインストール前に警告される |
| メモリ | 8GB | ビルド中は16GB推奨 |
| GPU | OpenGL 4.3以上 | 4.3の場合は texture barrier 拡張が必要。満たさないと低速なソフトウェア描画になる |
| 空き容量 | 10GB未満が目安 | 準備済みデータ+Releaseビルド1つ分。元のISOや追加言語は別 |
| ゲーム | 北米版ISO(SCUS-97399) | コードを変えない翻訳版ISOも利用可 |
| 通信 | 必要 | ランタイム・ビルドツール・更新の取得に使う |
ゲームデータの扱いで最も大事なのは、対応するのが北米版のコードだけという点です。日本版・PAL版で動くという記載はなく、v0.3.1では動作を前提にできません。ISOの吸い出しや所有ディスクの扱いは地域ごとに法的な条件が異なるため、各自で確認してください。
ビルドに使うGit、Python、CMake、Ninja、clangはランチャーが専用フォルダにダウンロードするので、Visual Studioなどを自分で入れる必要はありません。
手順導入手順|ランチャーの3ステップ
- GitHubのReleasesから
gow-native-pc-setup.exeを取得して実行します。管理者権限は不要で、ユーザー単位で入ります。インストーラーなしのZIP版もあります。 - ランチャーの「Install」タブで「Download tools」を押し、続けて「Add ISO…」でISOを選びます。
- 「Install and build」を押す前に、「Prepare the first play」がオンのままか確かめます。非表示・ミュートの試運転を約4分行い、その記録でビルドを最適化する工程です。確認できたら「Install and build」でビルドを始めます。
- 完了後にGraphicsページでプロファイルを選び、キーボードで遊ぶ場合はControlsも確認してPLAYを押します。
複数のISOを選ぶと、遊ぶ言語を選べます。北米版と翻訳版を両方入れると、元のムービーを使いつつテキストだけ翻訳版にできます。
ISOを置いたドライブと、ビルド先のCドライブの両方に空きを確保してください。ビルドは既定でC:直下の短いフォルダを使います。
所要時間の目安
| CPU | 初回の所要時間 | 備考 |
|---|---|---|
| 6コア | 約25〜30分 | 最適化(PGO)あり。配布者の参考値 |
| 2コア4スレッド | 約40分 | 4スレッド以下は最適化を省略し、後から実行できる |
ビルド中もPCは使えます。上は配布者の参考値で、ストレージやネット回線でも変わります。
完成度どこまで遊べるか|60fps固定は未達で、測定は序盤中心
ゲームは遊べる状態ですが、開発者は「100%ではない」としています。実測は開発者のテストPC(Xeon E5-2666 v3、RX 580、フルスクリーン)で、いずれも配布者の数値です。
| 測定 | 結果 | 条件 |
|---|---|---|
| v0.3.1の改善 | 平均約51→57fps、重い戦闘約51→55fps | 同じセーブの経路を交互に比較 |
| 序盤の船 | 平均約55fps、重い戦闘は50〜53fps | 1080p、内部解像度2倍、PGO |
| セーブデータからの30分 | 平均約48fps | メモリは最後の8分間で安定 |
ゲームのロジックはPS2の60Hzに合わせて上限60fpsで、重い戦闘ではCPU側のVU1処理が1フレーム約19msかかり、60fpsに必要な16.7msに届いていません。そのため内部解像度を下げても改善するのはGPUが律速の場面だけです。
既知の制約は次のとおりです。
- 測定が詳しいのは序盤(船)のみで、後半のエリアは動きが違う可能性がある
- エリア切り替え時に短い停止と音切れが出ることがある
- ポルトガル語版ムービーの音声に既知の問題がある
- 映像が乱れたら、LauncherのPerformanceで「Finish frames early」をオフにして試す
古いIntel HD 4000〜4600系もGPU描画を使えるよう改善されましたが、確認は新しいGPUをOpenGL 4.3に制限して行ったもので、実機のHD 4400での検証はまだです。ノートPCの低性能CPUも今回の版では再測定されていません。
比較PCSX2との違い|このゲーム専用にビルドする方式
初代をPCで遊ぶ手段としては、PS2エミュレーターのPCSX2も選べます。ファン製PC版は、このゲーム1本のためにコードを変換する方式です。
| 項目 | ファン製PC版 | PCSX2 |
|---|---|---|
| 対象 | 北米版の初代のみ | PS2のソフト全般 |
| 準備 | ISOとビルド(初回30分前後) | ISOとPS2のBIOS |
| 完成度 | 実験的。60fps固定は未達 | 長年の開発実績がある |
確実に遊び通したいなら、実績のあるPCSX2が安全です。ファン製PC版は、元のコードをネイティブ実行する試みを試したい人向けです。God of War IIIのファン製PC版とPS3エミュレーターの違いは、別の記事で取り上げています。
FAQよくある質問
まとめまとめ|北米版ISOがあれば、実験的に試せる段階
導入の条件は、北米版ISO、SSE4.2対応CPU、RAM 8GB、OpenGL 4.3対応GPUで、初回は30分前後のビルドが必要です。60fps固定は届いておらず、後半の動作も未検証なので、確実に遊ぶならPCSX2、ネイティブ化の試みを試すなら本プロジェクトという使い分けになります。

