『CONTROL Resonant』海外レビューは評価割れ|PC Gamer76点・GameSpot9/10、近接戦闘とRTX実測まとめ
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PC Gamer76点・GameSpot9/10、評価が割れた近接戦闘の中身
出典:Remedy公式「CONTROL Resonant Launches Worldwide on September 24」、同ゲームプレイ詳細記事、PC Gamer「Control Resonant review」、OpenCriticレビュースコア集計、GameSpotレビュー、Giant Bombレビュー、GameSpewレビュー、TechRadarレビュー、Steamストア製品ページ、DSOGaming最終PC動作要件、PC GamerRTX 5070 Ti実測、WorthPlayingRTX 5090実測、Tom’s Hardware28GPU実測、TechRadar開発者インタビューにもとづきます。
Remedy Entertainmentの新作『CONTROL Resonant』のレビューが、9月18日に一斉解禁されました。発売日は9月24日です。全体としては高評価で、Metacriticは83点、OpenCriticの批評家平均は84点。GameSpotは9/10、Giant Bombは4.5/5、GameSpewも9/10と、多くの媒体がかなり高い点数を付けています。
ところが、PC Gamerは76/100でした。世界表現やストーリー、探索については他媒体と同じく高く評価しながら、前作から大きく変更された近接戦闘の評価だけが際立って厳しくなっています。興味深いのは、この近接戦闘こそが海外レビュー全体でもっとも意見が分かれている部分だということです。
『CONTROL Resonant』は、主人公・舞台・戦闘システムまで変更した攻めた続編で、その変更を歓迎できるかどうかで評価が大きく変わります。スコアの高低だけでなく、なぜ評価が割れているのかを、PC版の実測データとあわせて整理します。
目次
概要9月24日発売、主人公はディラン・フェイデンへ交代
『CONTROL Resonant』は2019年発売『CONTROL』の正式な続編です。主人公は前作のジェシー・フェイデンから、7歳年下の弟ディラン・フェイデンへ交代しました。ディランはヒスに乗っ取られて多数の被害を出した過去を持ち、ジェシーの手で7年間の昏睡状態に置かれていましたが、超常現象がマンハッタン全域へ拡大したことでジェシー自身が行方不明になり、目覚めたディランが対応にあたることになります。
Remedyは本作を同社史上もっとも大規模なタイトルと位置付けています。前作の主な舞台だったFBC本部「オールデスト・ハウス」から大きく範囲を広げ、複数の広大なゾーンで構成されたマンハッタンを探索する構造です。Remedy自身は一般的な意味のオープンワールドではなく、サイドアクティビティや隠された遭遇を含む「open-ended」な複数エリア構造と説明しています。
プラットフォームはPS5、Xbox Series X/S、PC(Steam・Epic Games Store)。Steamでは日本語のインターフェース・字幕に加えてフル音声にも対応しています。
変更前作の「撃つ」戦闘から、今作は「殴る」アクションRPGへ
前作『CONTROL』は、形状を変えられるサービスウェポンによる射撃と、物体を投げつける超能力を組み合わせたTPS寄りの戦闘が中心でした。『CONTROL Resonant』ではこの方向性を大きく変更し、ディランが操る変形武器「Aberrant」を軸にした近接アクションになっています。
Aberrantは斧、鎌、双剣、大槌、鞭など複数の形態へ変化し、そこへ念動力や空中移動などの超能力を組み合わせます。プライマリフォーム・セカンダリフォーム・コンボフィニッシャーという枠組みで攻撃を割り当てる仕組みで、ガードやパリィは実装されておらず、深いコンボやスコアリングよりも、能力とクールダウンを組み合わせてスタッガー(怯み)の機会を作ることに重点が置かれています。
『CONTROL Resonant』でRemedyがもっとも大きな賭けに出た部分が、この近接戦闘です。そしてレビューを見る限り、その賭けへの評価はきれいに二分されています。
辛口PC Gamerが問題視したのは「30時間超続く近接戦闘」
PC Gamerは『CONTROL Resonant』を76/100と評価しました。ただし内容を読むと「全体的に平凡だったから76点」ではありません。歪んだマンハッタンの景観、FBC関連文書による環境ストーリーテリング、狂気じみた建築構造など、Remedyが得意とする部分は「意図が張り巡らされていて、隅々を突つくのが報われる」と高く評価しています。
厳しいのは近接戦闘です。PC Gamerが問題にしているのは「近接戦闘そのものがつまらない」ことよりも、それを30時間以上繰り返すゲーム構造です。オートターゲットが意図しない敵を狙う不安定さ、雑魚敵を倒してバフを得てから大型の敵を攻撃するという流れの単調さ、後半になるほど敵のHPと耐性が上がっていく点を指摘。「終盤に積み重なった敵のHPと耐性の高さが、Resonantの戦闘がすでに擦り減らせていなかった歓迎ムードを台無しにした」としています。
ボス戦は通常戦闘より手強い脅威として評価しつつも、HPの高さが戦闘時間を長引かせるとしています。最終的にPC Gamerのレビュアーは、細かく設定できる難易度調整を使って与ダメージとスタッガー蓄積を上げ、終盤の戦闘を短縮したと明かしています。主人公ディランについては、当初はジェシーでもう一度遊びたかったとしながらも、FBCの実験・ヒスへの支配・過去への罪悪感を抱える人物として、プレイを進めるうちに好感を持つようになったと評価しています。
高評価GameSpotとGiant Bombは近接戦闘を強みと評価
GameSpotは『CONTROL Resonant』を9/10と評価し、Remedy作品の中でも特にゲームプレイ面が強いタイトルとしています。Giant Bombも4.5/5と高得点で、広大な世界とともに、近接戦闘を「鋭く多彩なシステム」と評価しました。GameSpewも9/10。序盤の戦闘が単調になりやすい点は認めつつ、セカンダリ武器・フィニッシャー・超能力が解放されていくことで戦闘の選択肢が次第に増え、評価が大きく変わったとしています。
つまり「戦闘の出来が良いか悪いか」自体が媒体間で一致していません。ここが『CONTROL Resonant』のレビューを見るうえで最も重要なポイントです。
分析評価が割れた本当の理由は「戦闘の質」より「ゲームの長さ」
複数のレビューを比較すると、評価差の原因は単純な操作感の好みだけではなさそうです。PC Gamerも、超能力と武器がうまく噛み合った瞬間の戦闘自体には一定の爽快感があるとしています。不満が大きくなるのは、それを何十時間も続け、さらにキャラクターとエリアの強さを合わせるための追加戦闘を求められる場面です。
Remedyの開発者は、本作の「コア体験」を約30時間、サイドコンテンツを含めた完全クリアを約50時間としています。前作の平均クリア時間が20時間前後だったことを踏まえると、単に戦闘方式を変えただけでなく「近接アクションを長時間遊ばせるゲーム」へ性格そのものが変わったことになります。
近接アクションでコンボやビルドを試行錯誤すること自体が好きなら、GameSpotやGiant Bombのような評価に近づきやすいでしょう。反対に『CONTROL』で好きだったのが、サービスウェポンと超能力でテンポ良く敵を処理し、早く次の奇妙な場所や文書を見たいという遊び方なら、PC Gamerが感じた「戦闘が世界探索を邪魔する」という印象に近づく可能性があります。
世界オープンワールド化そのものは比較的高評価
もうひとつの大きな変更点がゲーム世界です。Remedyは一般的な意味の巨大なオープンワールドを作ったとは説明しておらず、大きく特徴の異なる複数エリアを自由に探索できる「open-ended」な構造としています。各エリアにはサイドアクティビティ、隠された遭遇、探索要素が配置されています。
この変更については戦闘ほど評価が割れていません。PC Gamerはマンハッタンの街そのものを高く評価しており、道路が垂直方向へ折れ曲がる場所や、街区全体が異常な構造へ変化したエリアなどを挙げています。浮遊、空中ダッシュ、二段ジャンプ、重力方向を変える能力が徐々に増えていく設計も評価対象です。TechRadarもマンハッタンの開放的なレイアウトとアートディレクション、移動能力を高く評価していますが、こちらも敵の硬さ・戦闘テンポの遅さには懸念を示しています。
今回のレビューを横断すると、「オープンワールド化したから評価が下がった」という整理は正確ではありません。評価が分かれているのは、広くなった世界そのものより、その世界を探索するためにどこまで戦闘とキャラクター強化を要求されるかです。
与えるダメージ・受けるダメージ・敵の攻撃性・回避タイミングなどを個別に細かく設定できるアシスト機能が用意されており、Remedyはこれらの設定を使っても実績・トロフィーの取得が制限されることはないと公式に説明しています。PC Gamerのレビュアーも終盤の戦闘を短縮するためにこの機能を使っています。世界観やストーリーに興味があるものの、長い近接戦闘を何十時間も続けたくない場合は、通常難易度にこだわらず調整する選択肢があります。
要件公式PC動作要件、パストレーシングはRTX 5080が基準
Remedyが公開した最終PC動作要件は、レイトレーシングの有無で大きく分かれます。ラスタライズ版の1440p・60fps・Medium設定・RTオフはRTX 3060 Ti/RX 6700 XT/Arc B580。4K・60fps・High設定・RTオフはRTX 3080/RX 6800 XTです。レイトレーシング版は最小構成がRTX 2060 Super/RX 6600/Arc A580、1440p・60fps・Medium相当の推奨構成はRTX 4070 Ti/Radeon 9070。パストレーシングを使う最上位構成では、4K・60fpsの基準としてRTX 5080が指定されています。
ここで注意したいのは、これらの数値がすべてアップスケーリング前提だという点です。1440pはDLSS/FSR Balanced、4KはDLSS/FSR Performanceが前提になっており、「RTX 5080ならネイティブ4K・パストレーシングで60fps」という意味ではありません。
実測RTX 5070 Tiの実測では、通常画質よりRT設定の方が効く
PC GamerがRTX 5070 Ti・Ryzen 7 7700X・32GBメモリの環境で、1440p・DLSS Quality・フレーム生成オフの条件を検証しています。通常グラフィックをUltraに固定してRT設定を変えると、RTオフ平均105fps、RT Low 84fps、RT Medium 76fps、RT High 71fps、パストレーシング相当のRT Ultra 62fpsでした。
一方、RT Highを固定して通常グラフィックを変えると、Ultra 71fps、High 80fps、Medium 81fps、Low 86fpsとほとんど変わりません。通常画質をUltraからMediumへ落としてもfpsはほぼ伸びず、RT設定を1段階変える方が効果が大きいという結果です。fpsが足りない場合、テクスチャや通常画質を先に落とすより、まずRT設定をUltraからHighやMediumへ落とす方が、画質を保ったまま性能を確保しやすいことになります。
PC Gamerは別記事で、RTを切ったLow設定でも見た目はかなり良好だったとも評価しています。建物のディテールや光と影のコントラストは維持され、破壊可能なオブジェクトの動的な演出も低設定のまま機能しているとしています。最高設定が重い一方、「最高設定を使わなければ見た目が大きく崩れるゲーム」ではないという点は、PC版を選ぶ上でのメリットです。
| 設定 | 通常Ultra固定・RT変更時 | RT High固定・通常設定変更時 |
|---|---|---|
| 最高側 | RTオフ 105fps | Low 86fps |
| 2段階目 | RT Low 84fps | Medium 81fps |
| 3段階目 | RT Medium 76fps | High 80fps |
| 4段階目 | RT High 71fps | Ultra 71fps |
| 最低側 | RT Ultra(パストレ相当) 62fps | — |
※PC Gamer実測(RTX 5070 Ti・Ryzen 7 7700X・32GB・1440p・DLSS Quality・フレーム生成オフ)にもとづく。
実測RTX 5090でもネイティブ4K・最高RTは60fpsを維持できない
最高画質の負荷は別格です。WorthPlayingがRyzen 7 9800X3D・RTX 5090・32GBの環境で、ネイティブ4K・Ultra設定・最高RT・DLAAを使用したところ、多くの場面で平均60fpsを維持できず、約30fpsまで落ち込んだと報告しています。4K出力のまま内部解像度を1440p相当まで下げてDLSSを使用すると、おおむね60fps前後まで改善したとのことです。
Tom’s Hardwareの28GPUテストでも同様の傾向が確認されています。1440pではRT Medium設定でもRTX 5080が平均60fpsへ届かず、4Kのレイトレーシング設定ではRTX 5090でも60fpsを確保できませんでした。一方、レイトレーシングを使わない通常のラスタライズ条件では、テストした28枚の中でRTX 5090のみがネイティブ4K・60fps平均を達成しています。つまり、公式がRTX 5080を「4K・60fps・パストレーシング」の目安としているのは、DLSS Performanceを含めた前提あってのことです。ネイティブ解像度にこだわらず、アップスケーリングとRT設定を組み合わせて画質とfpsの落としどころを探すタイプのゲームと考えた方がよいでしょう。
GPU別の必要スペックや推奨構成については、既存記事「CONTROL Resonantの必要スペック確定」で詳しく解説しています。発売後は、今回出そろった実測データも反映していく予定です。
選択肢実測を見て気になった人向けのGPU
今回の実測記事で登場したRTX 5070 Ti・RTX 5090クラスから、レイトレーシング設定に応じて選びたい人向けに2枚を挙げます。
結論発売日に買うかは「前作の何が好きだったか」で判断したい
- 前作の魅力がFBCの奇妙な世界設定・探索・文書収集・超常現象の謎だった人
- アクションRPGとしてコンボ・武器形態・能力・ビルドを組み合わせること自体が好きな人
- アシスト機能で戦闘を調整しながら、探索とストーリーを中心に遊びたい人
- 前作のサービスウェポンによる射撃中心の戦闘が好きで、同じ方向性の進化を期待している人
- 近接戦闘を何十時間も繰り返すゲーム構造そのものが苦手な人
- ネイティブ解像度・最高RT設定にこだわりたい人(RTX 5090でも4K60fps未達)
FAQよくある質問
まとめまとめ|万人向けの安全な続編ではない
『CONTROL Resonant』のレビュー解禁時点の評価は、少なくとも大きな失敗作というものではありません。Metacritic 83、OpenCritic平均84と、80点台半ばの高評価が並び、マンハッタンの世界表現・探索・ストーリー・Remedyらしい奇妙な演出については評価が安定しています。ただし近接戦闘だけは例外です。PC Gamerは30時間超のゲームを支えるには戦闘が単調だと感じ、GameSpotやGiant Bombは逆に戦闘を本作の強みとして評価しました。
主人公を変え、舞台を変え、銃を近接武器へ変え、ゲームの規模まで大幅に拡張した『CONTROL Resonant』は、前作を安全に磨いただけの続編ではありません。Remedyが得意とする世界表現は高い評価を維持しながら、もっとも大胆に変更した近接戦闘がそのまま最大の賛否ポイントになっています。前作のFBCの世界設定・探索が好きだった人には期待できる一方、前作の射撃戦闘の正当進化を期待しているなら、方向性の違いを理解した上で判断した方がよいでしょう。PC版については、RTX 5080未満のGPUではアップスケーリングとRT設定の調整が前提になる点も踏まえて検討してください。





